2021/04/10 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 富裕地区 リストランテ・ダイラス」にイスルスさんが現れました。
■イスルス > 港湾都市ダイラスは今日も賑わっている
夜が消えることがない たとえ昼間になろうとも、夜を忘れさせない
ハイブラゼールが商業施設として成功し、且つアケローンなどがある中でも富裕と平民に分かれた区画は勿論ある
中には平民地区にも似た吹き溜まりがあるだろう
ダイラスに構える富裕地区の中に、ハイブラとは違い昔ながらのレストランももちろんいくつもあるだろうか
その中の一つで、カウンターでグラスを磨くメイドが一人、マスターやスタッフに交じり存在している
主足る頭目が、奥の席にて人数を集め、食事をする中、メイドは傍で控えることも、酒を注ぐこともしない
「……。」
ただ、人狼の嗅覚に合わせ、出てきた料理の確認はしていた
毒の有無を調べるに、狼の鼻は利く
それ以外は暇な時間だ
給仕をすることもなく、レストランの給仕係に任せている間はグラスや銀のフォークを磨く
スンッと鼻に匂いが残らないようにするのに、これもまた人狼メイドが成すならうってつけと言える
このレストランで、無駄にメイドに絡む酔っぱらいも、質の悪い冒険者もいない故に、頭目はメイドの好きにさせている
カウンターのスタッフも、支配人もまた、独り無言で実直に磨き続けているメイドを邪見にはしなかった。
変化があるとすれば、主と顔見知りの客が時折、メイドを見ては気さくに挨拶を交わし、奥の主にあいさつを交わす
今のところは、その程度のやりとりだ。
主を狙う輩でもいれば、この奥に至るまでの時間で、メイドが見張っている。
故に、手は出せない メイドの腰には備える大ぶりのスティレット
それが鈍くグリップを鋼色に照明で照らしている。