2020/11/25 のログ
■シロナ > 「来ないの?アタシから、行こうか?」
じり、じり、と、あたしを警戒しているのか、しかけてこない重戦士、最初の戦士も、闘士も、私が幼いから、と舐め腐って襲い掛かって来た。
戦士のパワーヒットを受け流して、蹴り飛ばし。闘士のスピードでかく乱する動きも、ハルバートの薙ぎ払いで吹き飛ばした。
徐々にあたしを警戒し始めるも、幼い子供に良いようにやられるのが嫌なのか、直ぐに襲い掛かってきて返り討ち。
それが先の五人、流石に、重戦士のおじさんは、警戒しているようだ。
あたしがカウンター使いの戦闘スタイルだと、勘違いしているのだとおもう、だからあたしは桜色の唇をにぃっ、と釣り上げて見せる。
悪鬼羅刹を見たのかのように息をのむおじさん、失礼極まりない。
私は、ドラゴンであり、悪魔じゃぁ、無い。
まあ、それは兎も角、あたしに呑まれている。あたしの戦意に呑まれている。だから、うかつに手が出せないと自分を縛り、動けなくなる。
それはそれで、此方の術中という物だ。
先ずは踏み込む。床がズン、と地響きのような音がして、私は加速する。
ラファルちゃんの様な速度は出ないが、それでも人間相手ならば、十分早い速度だ、直線で近づく私、どんどん距離が縮まる。
そして、彼はちゃんと反応してくれた、盾を構えて、私の攻撃に防御を選択する。
・・・
「―――いいね!」
身を守るなら、私は思いっきり攻撃できる。
だから、地面にハルバートの石突を突き刺す、そして、急制動、棒高跳びの要領で跳躍。
跳躍したあと、縦に回転し、重量と、遠心力を伴って、大上段からのハルバートの唐竹の一撃、頭から、足元まで、真っ二つにする軌道。
彼は、盾で身を守って、斧で身を守る。だから。
その己と盾を砕いたうえで、衝撃で弱くなった一撃を彼の頭に。
金属音が響き渡り、兜が二つに割れて、おじさんは倒れる。
大丈夫、気絶しただけ。
「次は、居るの!?」
あたしは、まだまだ、遊びたい。筋肉と戯れたい。
だから、周囲を見回して、問いかけることにした。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 戦士ギルド」にリコリスさんが現れました。
■リコリス > 「ふーん……」
リコリスは闘技場、もとい演習場で行われる模擬戦の様子をじっと見ていた。
ここは戦士ギルドだが、賞金稼ぎの彼女もたまに偽名で利用している。
目的は訓練などではなくハク付けだ。
日頃から実力を示しておけば、より報酬のいい依頼が舞い込んでくる。
と、金属が叩き割れる甲高い音がして、重装の男が倒れる。
そして、声を張り上げて挑発するのは、彼を倒した少女。
まだ子供にしか見えないが、バカみたいに力がある。
おそらく種族的なものだろう。
リコリスは周囲を見渡す。ギルドの戦士どもは彼女の相手を躊躇している。
情けない限りだ。その筋肉は飾りか?
まぁいい。誰も行かないなら遠慮なく相手をさせてもらおう。
リコリスは演習場に飛び込んだ。
「ここに居るぞ、お嬢ちゃん」
音もなく着地すると、ぱっぱと砂煙を払い、リコリスは少女を見据える。
忍装束に籠手。目に見える武装は持っていない。
リコリスは身を屈め相手に視線を合わせると、にやにやと笑った。
「女じゃ不満かな?」
■シロナ > 「あっは。」
次の相手を探していた、誰かいないかな、って。そしたら、名乗り出てくる人がいた。人……と言うか混じり物、と言うか。
ミレー族の女性らしい。鎧を着た大男が、目の前で倒されて、尻込みする男たちの中、堂々と歩んできた彼女。
その言葉に、私は思わず笑顔を作ってしまう。
凄く、嬉しい。
「アタシだって、女だよ?」
不満かどうか、関係はない、彼女は強いと言うのが見て取れる。なぜなら、その雰囲気、ラファルちゃんに通じる何かを感じる。
そして、その躍動感、ひょい、と高さのある演習場の壁を飛び越えて来たし、その着地のスマートさ。
足の筋肉でしっかりと地面を捉えて、発条で衝撃と音を消し去っている。
屹度素晴らしい足の筋肉をしているに違いないと、理解できる。
「じゃあ、戦ろうか。」
彼女は無手に見えるが、無手ではないだろう、それは彼女の来ている服の動き方で何となく察することが出来る。
それに、せっかく大人の人が手合わせしてくれるのだ、全力で向かわなければ、失礼という物だ。
あたしは、自分が大人だと思って居ない、確かに強いけれど、彼女の見立て通りに筋力に任せて武器を振っているに、過ぎない。
だから、いろいろ経験した大人が相手してくれる。それは、喜ばしい事なのだ。
ぶおん、と音を立て、ハルバートを片手で回転させて、斧の刃を地面に向けるように構える。
「アタシは、シロナだよ!おねーさん、お名前は?」
名乗るのは、当然周囲に対する示威行為。
名前がしれれば、ランクの変動も発動する。とは言え、実は、アタシ。
ギルドに所属してなかったりする。お子様なので。
■リコリス > 「はは、その歳じゃまだ女とは言えんだろ」
女と言えるのは18かそこらを超えてから、リコリスはそう思っている。
相手の少女は明らかに人間ではない種族のため、外見より年齢は上の可能性もあるにはあるが…。
しかし、大人でも扱いには鍛錬がいるハルバートを軽々と扱うその実力は本当。
自分があの歳の頃とどちらが強かっただろうかな、リコリスは頭の中で思う。
「名前か、リコリスと名乗らせて貰ってる。本名はギルドの名簿にでも書いてあるだろ」
名簿に記載されているのも本名ではなく偽名だが、リコリスという通り名は普段使いだ。
その為相手が裏社会の人間なら知っているだろうが…まぁそんなわけもあるまい。
少女が構える。無邪気な殺気がこちらにまで漂ってくる。
リコリスも顔を上げ、その殺気を受け流すかのようにゆるりと立つ。
「せっかちだな。まぁそっちがその気なら…始めさせてもらうが」
言い終わってコンマ1秒、リコリスは何かを投げ放った!
猛スピードで回転しながらシロナの額に迫るソレは、視力が良ければ十字をしていることが分かるだろう。
そう、手裏剣だ!
■シロナ > 「それは乞うご期待!」
色気とかそう言ったものはまだまだ持っていないお年頃、そう言うのはおねーさまに任せてます。あ、性欲は此方も担当してる。
彼女の言う女と言うのは、牡を誘惑して誑し込んでうふんであはんなことなのだろう。
理解してるが、今は未だ、殴った蹴ったも楽しいので、後回しにする所存だ。
一応、外見だけでいえば、普通の人間と同じ、尻尾もなければ角もなく、翼もない。クオーターなので、竜の成分は薄いのだ。
だからこそ、男たちは油断してしまうと言わざるを得ない。
「リコリスね!アタシ、名簿見せてもらえないの。まだ、ギルド入ってないし。」
白状する。そもそも、ギルドの人間でもないのにこんな風に演習場で、ギルド員の戦士たちをぼこぼこにしているので。
面子とかそういう物を気にする戦士ギルドの面々の、顔もたたないのだ。しかし、今いる戦士で、少女にかなうものも居ないのだ。
だから挑戦してこないのだと、アタシは思う。
そんなお子様だから、彼女の裏の顔などには気が付かない、と言うか、知りもしない。
周りが訊けば驚くだろうが、純粋培養のお嬢様なのである。
「飛び道具、やっぱり。あれ。」
知っている。手裏剣、東方の忍と呼ばれる一団が使う武器、この珍しい物を知っているのは―――単に家族のおかげ。
家族にそれを持っている人がいる。
そして、それを学んでいるのを知っているから。
飛び道具の利点は、相手の間合いの外からの攻撃だ、欠点は威力、それは、大剣などに比べれば弱くなる。
投げるための物だから、重さも又其処迄重くはないので衝撃力も高くない、投げる人の技術次第とは言える。
アタシの取るべき動きは。
「あいたーぁ!!!」
考えている間に、目の前までくる。すかーん!と良い音がして命中。
彼女は、リコリスは見えているだろう、踏み込んだ。しっかりとリコリスを見据えて、手裏剣に向かい。
手裏剣は基本サブの武器と言える。
怖いのは、手裏剣を使う人物の技量、故にドラゴンの防御力、体力、強靭さを頼みに、受けつつ、彼女に向かい踏み込む。
ただ、想像以上の威力と衝撃に、足が止まった。
■リコリス > 「…………良かったな、刃を付けてなくて」
良い音をさせながら額にぶち当たる手裏剣を見て、リコリスは一瞬ポカンとする。
落ちた手裏剣を見れば、それが刃も付いてないし先端も丸めてあるなまくらだと分かるだろう。
彼女は殺し屋だが、流石にここで不要な殺しをして出禁になるのは困るのだ。
最も、それでも当たり所によっては死ぬものだ。
それを食らって足が止まる程度とは防御力も高いらしい。
それに、反応もいい。手裏剣が見えている。
「しかしギルドに入ってないとは悪い子だな…
一応籍を置いてる身として、お仕置きさせてもらおう」
この戦士ギルドを利用して名を知らしめている身としては、
ここが舐められすぎるのも困るところ。
ここの一流戦士なら彼女に難なく勝てるだろうが生憎不在。
今いる中で一番強いのは多分自分だろう。
となれば、面倒くさいことに負けるわけにもいかない。
足が止まったところで、彼女が踏み込んだ分距離を取る。
そして、両手を構え、投げる!投げる!投げる!投げる!
合計四枚の手裏剣が、一枚は真っ直ぐ、
二枚はそれぞれカーブを描き左右から、最後の一枚は放物線を描き上から、
シロナ目掛けて飛んでくる!
「まだ挨拶だ、ヘバるなよ?」
リコリスの両手には、また次の手裏剣が握られていた。
シロナが見ていたなら、彼女の周囲の鉄製品、それに地面の砂から鉄粉が集まり、
それが手裏剣の形を成したところが見えるかもしれない。
■シロナ > 「思ったよりいったぁいよ!おやじにもぶたれたことないのに!」
紅い瞳に涙が浮かんでしまう、鉄の塊が勢い良くぶつかってくればそうなる、叔母とか母とか婆様とかなら、もっと平然としていたのだろうけれど。
そして、ぶっちゃけて言えば、おやじはいない、だって、母と母だもの。
流石に鱗の生えそろってない自分では、ダメージはそれなりに在ったのだ。鈍らなそれを眺めて、小手調べだと判る。
そして、アタシの事を舐めてない、さらに警戒している様子が見て取れる。
そう、決定打には、成りはしないのだ。その武器では、威力が足りない、それこそ、ぶたれた、程度でしかない。
「お仕置きは嫌だな……っ!虐めて良いのは自分の筋肉だけだよっ!」
そして、少女のスタイルは見えてくるだろう。彼女の手裏剣を見極め、動くことが出来る。
避けを選択しないのは、避けることに依る体勢が崩れることを恐れるから、致命的な一撃でない限りは、避けを選択するつもりがない。
三次元的な動きの手裏剣に対して取るのは、矢張り、踏み込みからの。
「同じ事は、繰り返さない……!ドラゴン・ボディ!」
叫ぶ。咆哮が練習場に響き渡る。竜だと示すアタシの叫び。
アタシは、竜だ、アタシの叫びに自覚に、全身が力を増していく。全身に竜気が纏われて竜鱗が浮かび上がる。
まだ、子供のアタシは竜鱗が生えていない、竜気を鱗とする幻想竜鱗。そして、空いているジャケットの背中から竜の翼が生える。
爪が伸びて、牙が強くなる。彼女は強いから、わくわくするから。
竜となり、戦う―遊ぶ―。
彼女が投げた四枚を、無視する。竜麟が手裏剣を弾き。
アタシは踏み込む。先よりも早くなった速度で接近し左から右へ、横薙ぎのハルバートでの一撃。
彼女の手裏剣が無尽蔵と言うことが判るが、それは知ったことでは無い。
作るよりも早く、殴ればいいんだ。
■リコリス > 「我慢しろ。実戦だったら今ので即死だったぞ?」
キチンと実戦向きのものを精製して投げていれば突き刺さったであろう。
そして、例え脳天に手裏剣を突き刺しても尚死ななかったとしても、
刃に毒を塗っておくなりなんなりすれば死ぬだろう。
しかし、踏み込み、変化する彼女を見て、リコリスは感心する。
「はーん…なるほどな」
竜人というやつだろうか?
子供が出しているとは思えない咆哮。背中から生える翼、伸びる爪。
皮膚を覆う竜の鱗に、手裏剣が弾き飛ばされる。
それはなまくらにも関わらず、演習場の周囲の壁やら柱やらに勢い良く突き刺さった。
周囲で野次馬をしていた戦士達が怯えどよめく。
「やれやれ、やんちゃなお嬢ちゃんだ」
だが、リコリスは余裕の表情を崩さない。
踏み込んだ彼女の、ハルバートの一撃を、ふわりと飛んでかわす。
そして、着地と同時にさらに距離を取る。
しかし今度は止まらない。走る、走る、走る!!
速度が上がる!シロナの視界に入るリコリスの体がブレ始める!
そして…二人、四人、八人!十六人!
リコリスの姿が増えていく!
「そら、プレゼントだ」
リコリス達は一斉に、手裏剣を投擲!!
それは正確にシロナの身体の関節を狙う。
可動部は硬い鱗で覆えないだろうと予測したのだ!
■シロナ > 「―――むー。」
彼女の言い分は正しいと、アタシは思った。確かに頑丈な体であっても、それを貫く手段は沢山ある。
魔法に、種族特攻の武器に、特殊素材の武器、聖剣に、魔剣など。
相手の武器が判らないうちに、無駄に受けるのは良くない、でも、避けるのもよくない、その辺りを突き詰めないといけないだろうと考えた。
これでも、ちゃんという事は聞く系のいい子なのです。
「ふっふっふー。」
竜の姿を取ったシロナは、飛躍的にステータスが上昇する。大人の戦士でも、負けはない。そもそも、普通の状態でも負けはない状態なのだから。
これならば、彼女の手裏剣に負けることはない。と。思える。
強い万能感が、アタシを支配する、実際に、強くなっているのだから。
避けられてしまうが、彼女が空中に居るのだから、叩き落とせば――――。
「は?」
間抜けた声が零れた。
彼女が増えた、一人、二人、三人、四人。
一斉に放たれる手裏剣は飽和攻撃とも言える数で。あたしの幻想竜鱗は、本来の竜燐ではないので、オーラの鎧の様な物だ。
だから、継ぎ目とかそういう物は無いのだけれども―――。
流石に、四方八方から放たれる手裏剣、正確に同じところを打ち付けられてしまえば。
何時かはそれは崩壊するもので。
「ぅあっ!」
関節を執拗に狙うその攻撃に、関節でなかったとしても破れただろう物量に。
少女の幻想竜鱗が霧散して命中していく。
流石に、腕の、足の関節をずだぼろにされれば、動けなくなるもので。
「ちぇー、6人抜きで止まったー。」
悔しそうにあおむけに倒れて、負けを認めるのだった。
■リコリス > 「…………」
倒れた彼女を見て、リコリス達の姿は一か所に集まり、また一人のリコリスに戻る。
そして、油断なく残心する。
「…勉強になったか?これが大人の力だ」
そして、降参の声を聞いて構えを解くと、すたすたと歩み寄って上から覗き込む。
相変わらず余裕のにやにや笑いであるし、あれだけ動いたのに汗一つかいてないように見える。
「まぁ私がそうだな…、あと十五ぐらい若かったらお前が勝ってたかもな」
実際、種族の恩恵故か、並のゴロツキどころか並の兵士に勝てる実力はある。
だが、こちらとて生まれた時から殺しの技を叩き込まれた身なのだ。
その経験は血に勝るだろう。
「ほら、立て立て。そんなとこで寝てたら邪魔になるぞ」
手を差し伸べる。
■シロナ > 「んー。筋肉が見れなかったのは残念。特に腹筋。
勉強になったよ、ラファルちゃんと戦う時に活用できそう。」
覗き込む顔、美人さんだな、と思いながら、私はにかっとわらって見せる。強い奴には敬意を、これはドラゴンのみんなが言う事。
それに、強い奴にはまた立ち向かえるんだから、いいよね、なんて思う。
彼女がニヤニヤして、見下していても、それは、彼女が強いから許されたことなのだと、アタシは思ってる
「イフなんて興味ないよ、次にどうやれば勝てるか、が大事。」
でしょう?同意を求めるように目を細める。
そんな、もしで、勝てるのならば幾らでも、もし、を集めるさ。と
其れよりも筋肉を鍛えて、修行するのが良いのだ、と、アタシは彼女に。
だって、彼女だって、沢山訓練や実践をしたから、強いのでしょう。
「あ、リコリス酷い、ヒトの四肢、破壊して置いてー。」
腕も、足も繋がっているだけで、ボロボロだ。
倒れているのは立てないからだ。
仕方がないので、翼を開いて体をうつぶせにして、器用にパタパタと飛ぶことに。
両手両足ブラーんとしている。
家に帰って治してもらお。
「さて、楽しんだし、帰るよ、治療もしないとだし。また、遊ぼうね!」
特にリコリスに、目線を向ける。絡む気満々で。
そして、ぱたぱたと、ホバリング状態で飛んで、奇妙な形で家に戻るのだった―――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 戦士ギルド」からリコリスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 戦士ギルド」からシロナさんが去りました。
ご案内:「平民地区/酒場2F」にフラッドさんが現れました。
■フラッド > 【お約束待機です】
ご案内:「平民地区/酒場2F」にイナニスさんが現れました。
■フラッド > 己の要望に少女が応えれば満足そうな態度を見せ。
偉ぶりたい訳ではないが様付けで呼ばれると気分を良くして。
「無論だ、先ほど匂いを確かめた時に他の匂いはなかったからな」
何度か使用はしたが何度通っても狭いと思う階段、通路を進んで部屋へと。
少女が鍵を開ける部屋、開く扉を後ろから覗き込めば少々狭い室内に古く狭いベッド。
小奇麗なので文句はそれほどないが、小奇麗だからこそ妥協できるともいうが。
「ならば貴君も感謝をするといい。
初めての相手が俺というドラゴという幸運をな」
これからの事をわかっていても自賛の混じる言葉を口にする少女は面白いと思える。
ならば、己以上にお前は幸運だと告げ。
「そこは約束は出来んな。イナニスの美貌に加減を忘れるやもしれん」
冗談か本気か判らない口調で引かれるまま部屋に入りこみ。
ドアが締まり鍵がかかり二人だけになってしまえば、今度は己がと少女の手を掴んで腕の中に引き寄せ。
そのまま強引に唇を重ね長い舌を咥内に押し入れ舌の、咥内の感触を先ずは確かめていく。
■イナニス > 「驚いたな、匂いでそんな事も分るのかい?」
自分で腕の匂いを嗅いでみるも、
そうそう変な匂いは自分では分からない。
「でも、この身体が処女だとしても、
他の身体で経験しているかも?
……なんてね、正真正銘の処女だけどね。」
部屋に入り、ベッドに腰かける。
これからここで犯されるのか……
などと想像すると、ついつい興奮してきてしまう。
「そうだねー、初めての相手がドラゴンだとは思ってなかったな。
竜との交尾……なんだか激しそうだね。
…………ん、んっ。」
話していると、フラッドに抱き寄せられる。
息をつく間も無く、唇を奪われ、さらに舌を口内に押し入れられ……
「……んっ……んん……」
熱く、ぬるぬるとした感触が口内を犯して行く。
擦れあう粘膜、不思議と嫌悪感は無い。
酒でぼんやりしていた身体が、さらにぼーっとしていく様な不思議な感覚。
まだ多少の緊張で身体を強張らせながら、恐る恐るフラッドの舌に自らの舌を絡め返していく。
■フラッド > 「貴君はまだ多くの匂いがせんからな。
人の世に過ごせば色々な匂いが付くものだぞ。
そうだな…騎士などは血の匂いが残り続けるな」
自分の匂いを嗅ぐ少女にわかるかと笑い飛ばし。
良い例えが浮かばずに物騒な例をあげて。
「ほう……ならばその経験以上をさせねばな。
この状態で揶揄えるとはたいした度胸だ」
案外余裕があるような少女の言動。
これは調べる以上にも楽しめそう、そして少女に忘れない記憶を刻んでやろうと考えてしまう。
「人の身になっている今では人とはそう変わらんぞ。
ん…んっ……こちらの味と感触も変わらんな」
胸の感触と柔らかさは確かめていたが抱きしめても人と変わらない感触。
問答無用で奪った唇も咥内の感触はむしろ新しいものに己の痕をつけるようで興奮してしまう。
唇を重ね、咥内に押し込んだ舌が全てを舐め取るように蠢く。
這う舌が頬の裏や歯茎まで這っては先ほどの酒の味まで綺麗に舐め取るように動き。
少女の舌が絡んでくれば動きを教えるように絡めては扱き。
舌の動きを教え、それだけでは済まさずに少女の服をはだけさせその中へと手を進ませて直接に感触を確かめていく。
■イナニス > 水音を狭い部屋に響かせて、口づけを続ける二人。
イナニスの方も慣れてきたのか、身体の硬さが多少は解れてきた様だ。
(んー……。
キスだけでこれとはね。
思ったよりも気持ちいいかもしれない。)
ぼんやりとしながらも案外冷静に感想を思い浮かべる自分が、
自分でも可笑しく思える。
「……ふはっ……。
………あ、うぅ。」
息継ぎに一旦口を離す。
が、すぐさま唇を奪われ、舌で犯され……
さらにはフラッドの手が衣服へと伸び、
イナニスの白く傷一つ無い肌を露わにさせて行く。
ほど良く膨らんだ双丘が晒され、フラッドの指が埋もれる。
(……んぅ……やはり多少は恥ずかしい……。)
今まで、女性の侍従に着替えさせられる時くらいしか他人に裸体を晒した事は無い。
今日会ったばかりの異性に見られ、そして直接触れられるの事は、
まだ処女のイナニスに羞恥を刻みこむ。
■フラッド > じっくりと確かめ味わうように続ける口づけ。
最初にあった身体の硬さも解れだせば動きは大きくなっていき。
少女の咥内の味が美味く感じるのは持つ魔力の強さのせいだろうか。
それを確かめるように強くすすり上げ。
息継ぎに唇が離れても直ぐに奪い、舌で咥内を犯すように激しく動かしていく。
「綺麗な色だ。触り心地もいいものだな」
衣服をはだけさせ肌を露わとしていけば遠慮なく触れていく。
そして直接に触れた感触と手触りに悪くはなく、むしろ素晴らしいと感想を零し。
「恥ずかしいか?直ぐに慣れる」
再び唇を解放して告げれば今度は唇は奪わずに頬から首筋と舌を這わせていき、軽く歯を立てて噛み痕を刻み付け。
そうして舌は程よく膨らんだ双丘に辿り着けば舌が先端に絡むように舐め上げていき。
「腰を上げろ。出来るな」
見上げるようにしてそう命じればベッドへと押し倒し、ズボンへと手をかけていく。
■イナニス > 「あっ、あっ……んっ……。」
つい漏れ出す自分の艶がかかった声に、自分自身で恥ずかしくなってくる。
しかし、素肌に舌が這わされると、背筋を走る何かに、声が抑えられない。
……これが、感じているという事なのだろうか。
「……んあっっ!!?」
自分でも驚く様な声が出て、一瞬遅れて微かな痛覚が。
頸元のあたりに、歯を立てられた様だ。
まっさらな白い肌に、軽く歯痕が刻み込まれていく。
(あぁ、凄い。
まさに、今から犯される、って感じだ。)
フラッドにベッドへと押し倒され、跨られて見下される形に。
衣服を剥がれると共に、尊厳まで奪い取られてしまった様な気分になる。
もはや完全に抗えないこの状況に、奇妙な興奮を覚える自分に気づく。
……自分はよもや、被虐嗜好者だったのだろうか。
「はい。お好きな様に、フラッド様。」
フラッドの命令を受ければ、紅潮した顔でにこりと笑みを浮かべて返事を返す。
指示通り腰を浮かせれば、ズボンが下ろされ、ショーツを履いた下半身が露わに……。
■フラッド > 少女を味わうように舌を這わせれば上がる艶がかった声は耳を楽しませ。
もっと上げろというように擽る様に肌の上を這いまわり。
「貴君に俺のモノという証を刻み付けておこう。
いずれは消えるだろうがその時は改めて刻むのも一興だと思わんか?」
白い肌に歯痕を刻み付ければ一つ汚し証を刻んだという喜び。
最初は魔力や美貌、その態度に手に出来ればという考えはあったがそれは強くなり。
押し倒し少女を見下ろす瞳は人のモノではなく瞳孔が縦に伸びた爬虫類のもの。
そんな瞳で舐めるように上から下と白い肌を見下ろしては支配欲と言えるものが強まり。
興味以上の欲を覚える少女をもっと知りたくなっていく。
「良い返事だ」
拒絶をせずに紅潮した顔で笑みを浮かべての返事に笑みを返し。
腰を浮かせた少女からズボンを下ろしていき、ショーツだけになった下半身に視線を向け。
「痛ければ言え、いいな?」
いきなりにショーツには触れずに太ももを掌で撫でまわし、脚の付け根に滑らせていき。
双丘にも口づけの痕をいくつも刻み付けながら顔を下半身へと近づけていき、やがてショーツが直ぐ近くに見えるところにまで頭をさげていく。
■イナニス > 「ふふ。
フラッド様も、興奮しているんだね。
……良い眼をしている。」
いつしかフラッドは、その瞳を竜の物へと変貌させている。
自分との行為で、姿を取り繕えないほど欲情しているのだとしたら……
それはなんだか、愉しいし、少し嬉しくもある。
「あぁ……。
本当に私が君のモノになってしまう様な感じがするよ。」
そして、その事にぞくぞくとした興奮が止まない。
しかも、まだ前戯だけでそんなになってしまっている。
……本番が始まってしまったら……一体、どうなってしまうのだろう。
「……あ。
……そ、そんなところ……ひゃっ……。」
フラッドが身をかがめたかと思えば、
その頭は自身の股の間に……。
■フラッド > 「イナニスには好奇心以上に興奮も覚えているな。
それだけ興味深いという事だ」
その言葉に一度己の目を押さえるが瞳は変わらぬまま。
隠しきれない欲情を自覚すれば少女への興味も更に高まっていく。
「俺のモノにならずに帰れると思っていたのか?
はじめてが俺では他の分体やオリジナルも苦労するかもしれんぞ」
なにに苦労をするかまでは言わずに意地の悪い笑みを浮かべ。
まだ見た目や触り心地を確かめた前戯だけという状態、これが本番になれば少女をどうしてしまうか判らず。
「良い初体験がいいのだろう?
以前に準備をせずに抱いた女は壊れたのでな」
少女の恥ずかしそうな声に必要な事だと一言告げ。
少女の脚を押し広げ股の前に頭を寄せては見つめ、徐に舌を伸ばしショーツ越しに舐め上げ。
その行為をどれだけの時間繰り返したか、布地が唾液で濡れ切ってしまった頃、ショーツをやや強引に脱がせていき直接に舌を這わせていこうとする。
■イナニス > 「私に欲情してくれているのは、なんだか嬉しいね。
まぁ、私のこの美貌と可憐さには仕方が無い事だけどね。」
などと自賛が過ぎる軽口をたたく程度には、愉しんでいる様だ。
「ん、何を苦労するのかな?
……君じゃなきゃ、満足できない身体にされちゃうのかな?」
それは楽しみだね、と悪戯っぽく笑う。
「……んっ……きゃ……ああっっ!!」
少し湿ったショーツ越しに、ぬるりと舌が這わされる。
瞬間、全身を走る強烈な快感に、思わず腰が跳ねてしまった。
「あっ、ちょ、ちょっと……
これは、だめ………あ、あっっ!!!」
さらにはショーツも降ろされて、まだ初心な割れ目が外気に晒され……
……少女の制止も虚しく、直接舌が触れて行く。
■フラッド > 「ドラゴンを欲情させることに関しては誇るといい。
それが幸か不幸かはわからんがな」
軽口をたたく余裕を見せ愉しむ少女。
脅えもなく愉しんでいる姿を見れば己としても悪くはなく。
「感覚が繋がっているのであればしばらくは違和感が残るやもしれんという事だ。
この身体は俺でなくては満足できなくなる可能性はあるかもしれんがな」
悪戯っぽく笑う少女、こう言うことにドラゴンの誇りを掛けるのはどうかと思うが…。
雄としてドラゴンとしてそこまで言われてはそうしてやろうと思えるほど。
「暴れるな。舐めにくいぞ」
少し湿った感触のするショーツを舐め上げれば跳ね上がる腰。
それを押さえて苦言を告げれば舌を押し付けるように何度も舐め上げ。
聞こえる静止の声を無視しショーツを下ろしてしまえば露わになった初心な割れ目にも舌を這わせ。
割れ目に食い込ませるように舌を押し付けては時間をかけて舐め上げて刺激を与えていき。
何度も舐め上げる舌に陰核感触を感じれば唇を寄せて食み、舌先で先端を擦りつけていく。