2020/11/24 のログ
■シロナ > 「わ、ぁ。」
人がいる、沢山いる。冒険者と言う人種だ、武器を持ち、身を守る鎧を身に纏う……男女。戦士も居れば、魔法使いもいる、盗賊がいれば、聖職者もいる。
様々な人々が集まり、談笑していたり、喧嘩をしていたりする。そして、新しく入ってきた少女に視線を向ける。
見られているのが判る、値踏みされているのが判る、あたしから見た、彼らの事。
彼らからは、あたしの事が、どんな風に見えているのだろうか?取るに足らない小娘か?それとも、脅かす存在か。
敵、という見方は無いだろう。彼らの視線は好奇に満ち溢れている、こんな時間にハルバートを持った少女は入って来たのだから、気になるのだと。
別に、未だ、冒険者に成る積りではない。冒険者とはどんなものかを、知りたくて、学びに来ただけだ。
だから、彼らの視線を受け止めながら、あたしは、しれっと視線を逸らして、ギルドの中を見回す。
綺麗な場所だ。
そして、酒場のようでもある、実際酒場や宿も兼業しているところが多いと聞いているから、このギルドはそういう場所なのだろう。
そういえば。
母は、ゼナはいるのだろうか、彼女は一流の冒険者らしく、余りいることが無いと聞く。
居るなら色々話を聞いてみたい所でもあるのだけれど。
「んー?」
くんくん、と母の匂いを追う様に鼻を鳴らし、きょろきょろ、と赤い目を右に、左に。
自分と似た褐色の肌、自分とは違う金髪と、翠眼の、大剣を背負った冒険者。
序に言えば、竜の鱗の鎧を身に纏っているから、居れば、目立つはずだと。
■シロナ > 「……いないな。」
匂いはしないし、そんな見た目の戦士も見当たらない。こう、バキッとした腹筋が拝めるかと思ってみたものの、冒険者ギルドに集まる冒険者は、全身を鎧でしっかりと守っている。
だからか、あたしほどの薄い守りの人は、魔法使いなど、後衛の人しかいない模様。
そして、後衛の人は基本的に肉体をしっかり鍛えていないので、戦士の様なしっかりとした筋肉もない、もやしだもやし。
別にそれが悪い、とは言わないし、魔術師は基本的に魔法の為に時間を使うので、体を鍛えることが難しい事も知っている。
ただ、好みじゃないというだけだ。
「力強さを感じさせる腹筋とかが、やっぱり、ね?」
誰に同意を求める訳ではないが小さくつぶやいて、あたしは、ギルドの中に入り、歩く。
冒険者たちは私が何をしようとしているのか、意識の片隅で見ているのが判る、興味があるが、声を掛けるほど勇気がないのか。
それとも、別の思惑があるのだろうか。
誰一人近寄ろうとしないのをいいことに、あたしはギルドの中を、様々な所をうろつくことにする。
だって、色々あって面白いし。
売店もあるみたいだ、何を売っているのか覗いてみれば、食べ物と、ロープと鞄と。
ああ、冒険者用の荷物セットかな、と。
興味本位のうろつきは続く。
■シロナ > 一通りの所は回って視た。冒険者の依頼が貼ってある掲示板とか、受付でやっているやり取り、とか。訓練所には誰もいない、冒険者はあまり訓練をしないのだろうか。
酒場になっている所では、楽しそうに酒を飲む冒険者、べろんべろんに酔っぱらっているのが見えて。
料理はおいしそうで、お腹が減ったので注文してみた、とてもおいしかった。
「うーん……。」
しかし、だ。
冒険者と言うのも安直と言うかなんだろう。
冒険者に直接話を聞くのも良いのだけれども誰も話しかけられそうな人は居ない。
母親とか姉も基本家にはいないし、居ても―――。
兎にも角にも、喋ったりする時間がとても少ないし、直ぐにいなくなる。
まあ、いいか。
とりあえず、冒険者は、まだまだ候補、と言う感じで考えて保留にして。
少女はギルドを出ていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からシロナさんが去りました。
ご案内:「拷問部屋(過激描写可能性あり)」にミユさんが現れました。
■ミユ > 尋問官「そろそろ何処でコレを手に入れたのか吐いたらどうだ?」
「きゃぁっ!…はあっ…はあっ…い…言えない…ですねぇ…」
短鞭がミユの背中に新たな赤い筋を作る――――。
尋問官「ち、埓あかねーな…あのお方に頼むしかないか…」
と、王国のマークの入った強力媚薬瓶をぎゅっと握り締めた…
ここは、王都刑務所の地下、牢屋が並ぶ奥にある様々な拷問器具が置かれた部屋。
ミユは、とあるタレコミで、ご禁制の強力媚薬を持ってる所を確保され、
こんな場所で、拷問を受けているわけだが…
尋問官「おい、あの方をお呼びしろ!」
監視兵「はい!」
命令に従って、走り去る監視兵…
そして、しばし時が過ぎ…廊下を歩く監視兵の足音と、そして…知らぬ足音…が近づいてくる。
「ゴクッ…」
ミユは涙で溢れかえった目をギュッと閉じ生唾を呑む…
ただ、先ほどの拷問よりも厳しくなる事は簡単に想像できた…
再び訪れる恐怖の時間にミユは耐えられるだろうか…
カッ…入口の前で止まる足音…
尋問兵が経緯を説明している…声だけが聞こえる…
■ミユ > 【拷問系練習部屋です。興味のある方はお気軽にどうぞ。】
■ミユ > 【過激描写部屋へ移動します。】
ご案内:「拷問部屋(過激描写可能性あり)」からミユさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 戦士ギルド」にシロナさんが現れました。
■シロナ > 平民地区の中にある戦士ギルド、それは、戦う男たちの為の場所と言えるギルドである。
戦士系統の職業……特に男性は、自分がどれだけ強いのか、どれだけ戦えるか、自分の位置を知りたがる傾向にある。
そのために、戦士ギルドと言うのはある。所属している戦士がどれだけの力量なのかどのぐらい強いのか、高見にあるのか、そんな情報を集めて、掲示してくれるのだ。
それだけではなく、冒険者で戦士を求めているパーティ、傭兵を求めている傭兵団、ダイラスの剣闘士斡旋、等、戦士にかかわる様々な業務を執り行ってくれる。
一部では騎士団や、衛兵、憲兵など、そう言った公の職への紹介状もかいてくれる、との事である。ある程度以上の実力と、人格が認められれば、の話だが。
そして、戦士ギルドと言えば、訓練所である。
様々な戦士が己の実力を試すために、己を高めるために用意した様々な訓練器具がある。
軽戦士、重戦士、剣士、拳士、闘士……どのような職でも使えるような訓練器具や。
お互いの実力をぶつけ合う演習場などが、設置されていて誰でも使える。
その演習場の一角で、今、模擬戦が行われていた。
片方は、全身鎧に身を包み、大盾と斧を持つ、重戦士、その迫力は前に立つだけで要塞を前にしたようなものだ。
もう片方は、武器こそはハルバートと重戦士と変わりないが、レザーアーマーしか身に着けていない軽装の少女。
シロナ・トゥルネソルと言う少女だ。
傍から見れば、無謀とも思える組み合わせなのだけれども、警戒をあらわにしているのは、寧ろ重戦士の方で。
ハルバートを構える少女は口元に、にやり、とした笑みさえ浮いている。
深紅の瞳は、凝っと、鎧の男の動きを見ているのだ、油断はなく、そのハルバートの餌食にどういう風にしてやろうか、と言うイメージを膨らませていた。
現在、五人抜きをしていて、彼が、6人目なのである。