2020/09/17 のログ
ご案内:「メグメール 森林地帯奥地」にシルニアさんが現れました。
シルニア > 「ここなら、大丈夫でしょう...っと。」

鬱蒼とした森の中、適当な倒木に腰掛け、呟く。
水源が近いのだろうか。微かに水の流れる音が聞こえ、ひんやりとした空気を感じる。
熱い日差しは茂る葉に遮られ、辺りの空気は深緑色に染まっている。とても落ち着ける場所だ。これからする事にはちょうど良い場所。

懐から取り出すのは、薄っぺらなノートと、1枚の羊皮紙に、羽根ペン。

お勉強タイムだ。こんなところで。

シルニア > 「『時渡り、即ち世より切り離される事。世に存在せぬ者、あらゆる理に縛られず──』...」

暗記している冒頭を呟きながら、未完成の魔法陣を羊皮紙に書き込む。
書き込む手の動きに合わせて、私の前方の空間には羊皮紙に描かれたものと同じ陣が光で象られていく。

「『──然して、世に存在せぬ者、万事に関することすら適わぬ。之も理──』...。」

陣の書き込みを一旦やめ、広げたノートを覗き込む。
このノートは、故郷の魔導書の一部を写したもの。『禁書』とも呼ばれる、危ない知識の詰まったこの魔導書は、一部であろうと、万が一にも他国に知れ渡ってはいけないもの。

ゆえに、誰にも会うことは無いであろうこんな辺境で作業をしているのだ。

「『悖理(もとり)』が必要な点はまずこの矛盾点。理に縛られない、のに万事に関われない理に縛られる、とされているです...でも、基礎理論に『悖理』は不安定化の原因で...むぬぬ。」

...そう、誰にも会うことは無いだろう。
私はそう思っている。
そんな思い込みから、私は作業に夢中。
陣の手直し、ノートの記述を読み耽り、また書き込んだ陣をじぃっと見詰めて──。

ご案内:「メグメール 森林地帯奥地」からシルニアさんが去りました。
ご案内:「薬屋のテント」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 町外れの空き地に薬屋として設置されたテント。
薬剤や素材を詰め込んだ革のリュックを背負って帰宅した少年店主は、
「準備中」の札が下げられた入り口の札をぺろりと裏返し、「開店中」へ。

「ただいまぁーっと…」

天幕をくぐって4畳半ほどの広さの店内へと入り、手際よくランプを灯し、薬を煮込む竈に火をくべる。
そして、薬作りのために今日王都で仕入れてきた薬の材料を、効能や種類に分けて分別していく。

「ええーっと…このキノコは精力剤でしょ、この花の蜜は猛毒で…
…へぇ!この虫の抜け殻って媚薬の効果があったはずー。」

それぞれを選り分けて、粉末にして密閉された瓶に詰め込んだり、
竈の鍋のお湯に放り込んで成分を煮出しながら薬の仕込みを行っていく。
テントの外には、徐々に甘酸っぱさと薄い酒気のような、妖しい香りが立ち込めていく。