2020/09/04 のログ
ご案内:「夜の公園」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 不思議な寝苦しさを感じる夜。
薬師の少年は自らの仕事場にして住居でもあるテントから抜け出て、
ヒトの気配のまったくない、真夜中の自然公園へと散策に出た。

貧民地区や平民地区、あるいは酒場や娼館の並ぶ繁華街のような喧騒や、夜の街の趣とは異なる静寂。

わずかに夜空と木々を暗黒に染めきらない街灯や月明かりは、
夜の森林のような恐怖感よりも、あくまでも静けさを演出するのに一役買っていて。

「ううーんっ…なんか、寝付けないや。
お昼に新作のコーヒー…のみすぎちゃったのかな?」

薬師として様々な素材を買い付けていた折に、コーヒー豆だけでなく、
一種の草花の根を煎じて飲む、たんぽぽコーヒーのようなものをオススメされて、
砂糖とミルクをたっぷり混ぜてがぶがぶと飲んでしまった。

その眠気覚ましと強壮作用が、未だ残っているかのように眠りたがらない小さな体を持て余して、
夜の自然公園の芝生を、幼い足がぺたぺた歩む音が響く。

ご案内:「夜の公園」からタン・フィールさんが去りました。