2020/08/27 のログ
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にリスさんが現れました。
リス > トゥルネソル商会、王都、マグメール店。そこは、マグメールの平民地区と富裕地区の中間部の大通りにある商店だ。
 地下は一階、地上四階建ての大きなレンガ造りの建物は、頑丈を通り越していると言える。外周も広く、中も広い。まるで砦、といって良いようなその作りの商店には、様々な品物がある。
 古今東西の道具を、武器を、食料をかき集めてしまったかのような、大きな場所、値段に関しては驚くほど安い。
 理由は簡単で、トゥルネソル商会の大きな力となるのが、竜であり、その竜が運ぶ荷物や、船便に関しても、海竜が守りを行う故に早々海賊に襲われることはない。
 輸送が強いからの強気の値段―――安さなのである。
 武器防具はあまり好まないので、意識して、良い物は取り揃えないが、それでも、ドワーフの職人の手による確かなものを取り揃えている。
 一介の受付で願えば、ドワーフの職人によっての修理サービスや、オーダーメイドなどもできる。
 この店は、一つの店で様々な商いを行っているといって良い店。

 そこの店長である少女は、今は、一回にある事務室……最近は店長の定位置となっている書机に座っていた。
 当然暇を持て余しているのではなく、本店――ダイラスにある父親の店に向かっての報告書を作っている。

 とは言っても、客商売だ、店員たちが対応できないようなケースがあれば、少女が出ることは間違いはなくて。
 なので、何時でも動けるように、事務室の窓から、店内を眺めるのである。

「そういえば。」

 外回りしてないなぁ、と思い出す。
 もっといろいろなお店と、提携していきたい、そういう思いもあるのだ。
 あと、店を持っている人は美人が多いので、それも目当てともいえる。

リス > 「そのうち、しましょうか……。」

 今現状では、仕事が忙しくある、正直に言えば、新たなことを開拓しなければならない。ドラゴン急便だけではだめなのだ。
 貪欲に、もっと、もっと。
 それは、お客様の為であり、自分の為にもなるのだ。
 だから、少女は商人として、考える、お客様が欲しいと思うものは何なのか。
 お客様が求めるサービスとは。
 そして、自分たちが提供するべき物事は何なのか、と。

「ー……。」

 しかし、まだ年の若い小娘である少女だ。経験の薄い少女だ。
 すぐに出てくるものではない、出て来た案がちゃんと、軌道に乗るのか、など、色々と考えなければならないことが多々ある。
 商いは難しいからこそ、商人たちのギルドと言うのが発足し、お互いの情報交換の場所も出てくるのだ。
 うーん。と、腕を組みつつ、少女は悩む。
 答えが出ない物なのはわかっている、少しずつ考えなければいけない。
 外回りもしなければならない、其れもまた、大事なことだから。

「私一人じゃ、足りない……」

 ああ、もう、と呟いてから、少女はとりあえず。
 落ち着くために、紅茶とお菓子でも食べようか、と戸棚に行くのだった