2020/08/07 のログ
ご案内:「薬屋のテント」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 町外れの空き地に薬屋として設置されたテント。
薬剤や素材を詰め込んだ革のリュックを背負って帰宅した少年店主は、
「準備中」の札が下げられた入り口の札をぺろりと裏返し、「開店中」へ。

「ただいまぁーっと…」

天幕をくぐって4畳半ほどの広さの店内へと入り、手際よくランプを灯し、薬を煮込む竈に火をくべる。
そして、薬作りのために今日王都で仕入れてきた薬の材料を、効能や種類に分けて分別していく。

「ええーっと…このキノコは精力剤でしょ、この花の蜜は猛毒で…
…へぇ!この虫の抜け殻って媚薬の効果があったはずー。」

それぞれを選り分けて、粉末にして密閉された瓶に詰め込んだり、
竈の鍋のお湯に放り込んで成分を煮出しながら薬の仕込みを行っていく。
テントの外には、徐々に甘酸っぱさと薄い酒気のような、妖しい香りが立ち込めていく。

タン・フィール > 「えーと、これと、これもいれちゃえ… うーん、これはどうかな…いーや!」

…もわもわと、甘い香の焚かれたような店内で、
酔っ払ったように陽気な声の少年が薬の素材をだぼだぼと適当に鍋に投げ込んで煮込んでいく。

新しい体力増強薬の試作品を作っていたのだが、途中で入れる精力剤と薬酒の配合を間違えてしまい、
それらは強烈な酒気と精神と肉体を乱す薬効となって空気中に舞い、
それを吸引してしまった少年はすっかり酔ったようなテンションで、
心身を高ぶらせ、試作品の鍋にさらに、あれやこれやとぶちこんでしまう狼藉。

今、もしも客人が訪れたとして、はたしてまともな接客ができるかは、時の運。