2020/07/27 のログ
ご案内:「王都平民地区・格闘技道場」にイズミさんが現れました。
イズミ > そこは平民地区にある…なにか徒手でおこなう戦場格闘術(?)を指導している道場のようだった。
ここの道場主は、元傭兵・元冒険者といった感じのイカツイ壮年男性で、特別繁盛している様子でもない。

その道場が、今揺れに揺れていた。一人の道場破りの手によって。
勿論その道場破りとはイズミ本人にほかならない。


「はい。もう歯向かう相手はいませんね?なら、この道場は今から私が貰い受けます」

高らかに宣言する。その足元には背中を押さえて呻く大人の男の姿。
ここの門下生の中でもっとも体格がよく、1、2を争う強さらしいけれども、本業は木こりなのだとか。
元々腕っぷしの強そうな男に、武術と称して暴力を教えている──それがこの道場の本質であることがよくわかった。

イズミ > 異国の地で生きていく。
そのためには衣食住が必要不可欠。

そこで思いついたのが悪徳道場破りだった。
これなら、住をまかなえるし、そのまま本当の武術を教えてしまえばお金にもなる。
自分の商才が怖いとさえ思った。

「他に誰も名乗り出ないの?さっきのは一番弟子だとしたら、師範代とか、それこそ師範とか、出てこなくちゃ不味いんじゃない?」

道場内にいる男子は5~6名。
その中心に陣取りつつ、全員に凄みを利かす。

と、一人が勇気を出し、唸り声とともに突進してきた。
女相手に組み付いてしまえばあとは力で勝てるとの判断なのだろう。

「あまい!」

勢いそのままに男の腕を掴み、身を滑り込ませての背負投げ。
ビターン!と背中から投げ落とした後は、素早い動きで相手の頸を太腿に絡め取り、ぎゅっと締め上げた。
男がもがけばもがくほどに頸は締まり、やがて真っ赤な顔が青くなって…くにゃりと脱力する。

「見た?これが武術。身体の大きな男が筋トレして殴って蹴ってみたいなのは、武術でもなんでもないわけ」

ただの乱暴者生産所と上から目線で決めつけ、お説教をかます。
実にいい気分だった。

イズミ > つまらない事に、今日は本当に弟子しかいない日だったらしい。

「しかたない。全員稽古つけてあげましょう」

そう宣言すると、一人にスタスタと踏み込んでいく。
そのまま顔を突き合わせる距離まで接近する。相手はビビっているからか、こちらに打ち込むこともできない様子。
にっこりと笑ってその胸板にヒタリと手のひらを添えて、腰を落とし──。

「はっ!」

どんっ!と掌底で激しく突く。予想外の衝撃だったのだろう、その男はそのまま後ろに倒れ込んで強かに後頭部を床に打ち付けた。
この光景をみて、残りの3人中2人が応援を呼ぶためか、単に逃げたのか、道場の外に駆け出していった。

「一人になっちゃいましたね~?」

最後の一人にニコニコの笑顔を向けつつ、じわじわと詰め寄る。

イズミ > 自分よりも年上で、体格も全然上で、なんていうか偏見だけど、街ではチンピラぽいポジションやってそうな男が、こちらが詰めるとその分だけ下がっていくのが本当に楽しい。

「馬鹿ね。素人が守り固めたって意味ないでしょ。どーせならさっきのヤツみたいに玉砕覚悟で攻めに出ないと」

叩きのめした後は稽古代を頂戴する予定なので、一応武術の豆知識を伝授する。

「攻撃は最大の防御っていうでしょ?この国じゃそんな言い回しないのかもしれないけど」

会話しながら、ちょんっと蹴り足を伸ばして、相手の股間を軽めに蹴り上げた。
男は情けない悲鳴を上げて、お股を抑えて倒れ込む。
びくんびくんと蠢いてるその背中を見下ろしてから、他のひっくり返ってる男たちへと視線を移して満面の笑顔を作った。

「今日は道場主がいないみたいだから、この辺で帰ってあげるけど。足刈投げと、鳩尾への当て身と、背負投と、首固めと、股間蹴り。あと心構えと、実戦経験。うん、十分指導してあげました。本日の礼金を頂戴しましょうか?」

ご案内:「王都平民地区・格闘技道場」にキールさんが現れました。
キール > 貧民地区で酒を煽り退屈を紛らわせていた男。
時折男に用心棒を頼んだり、力を目当てにすり寄ってくる男が道場で暴れている女に怯え、
飲んでいた酒場に駆けこんで来て、助っ人を頼んできた。
話を聞けば肉付きのいい女が暴れまわっていると…、
興味を惹かれた男はそんな男に連れられて道場へ。

『旦那! あの女でさぁ! 俺の仲間をぼこぼこにしたやつ! やっちまってくだせぇ!』

いかにもな三下セリフを聞けば愉しそうに笑いながら、ひっくり返っている男たちを強請る女を見やる。

「だいぶ威勢のいい女だな。 そんな風に強請るより、体を売った方が儲かるんじゃないか?」

等と、ぎらぎらと欲望に塗れた目に変わっていく。

イズミ > 「ほら、出しなさいよっ」

ぺしっと男たちの頭を小突きつつ、謝礼を徴収していると、逃げた男が「強そうな馬鹿」を呼んできたらしい。
見ればかなりの大男。まだ「大きくて力が強ければ強い」と思ってるらしい。

「ビビって逃げちゃったくせに、パパと一緒になったら急に強気になっちゃった?」

助っ人の男の方はあえて無視して、つかつかと歩み寄り、1度逃げた男、そして助っ人大男の間合いにまで踏み込んだ。
これは駆け引き。まだ大男の方は見ない。
勿論、彼の言った侮辱はちゃんと聞こえてる。許すつもりはない。

「一人で喧嘩もできない金魚のウンチはお家でママのおっぱいでも吸ってなさい」

思いっきり馬鹿にしてから、ようやく大男を見上げた。
ただの力自慢ではなさそうだけど……不意を付けば一撃で倒せるはず。

「ええと、こっちのカレシ、なんかすっごく臭いけど、変な病気とか持っちゃってない?……あっ」

と言って突然彼の後ろを指差した。

キール > 「まて。 パパというようなおっさんじゃぁ無いぞ。」
引っかかったのはそこだけ。
ずかずかと間合いに踏み込んでくる女。
歩けば揺れる胸に揺れる尻。
肉付きも良く美味そうだ─。
等と考えながら首から胸のふくらみ、腰と尻と視線を滑らせて。

男を無視しながら三下を煽る女を楽し気に見詰めつつ。

「そう言ってやるな、金魚のフンにも使いようはある。」

煽られた三下は近寄ってきた女に怯え大男の後ろへと『ひぇっ 旦那! 早く!』等と悲鳴を上げながら逃げ込んだ。

後ろを指差されても…
流石にそんなのに引っかかる男ではない…
よしんばあったとしても、今男の目に映るのは女だけ。
「美味そうな女が要るのに後ろを見るわけないだろう?」
にやりと笑いながら、後ろに回った三下の襟首をつかむと、丸太の様に太い腕が男の体を大地から引っこ抜き女に向けて振り上げる。
三下は突然のことに悲鳴を上げるがそんな事はお構いなしである。

イズミ > 「えっ」

絶対引っかかると思ったのに!
三下男を振り下ろしてくるような予想外すぎる攻撃を前にして、次の行動の判断が迷う

ここで後ろに転げて間合いを開けるか
ここで横に転げてタイミングを外すか
いえ、逃げるなら今まで三下男が立っていた足元めがけて前転するのが一番安全か

あれこれ迷った挙げ句、そのどれでもなく
一歩踏み込み、斜め上、男の喉あたりをねらって正拳を突き出す。攻撃を選択!
顔は硬そうだし、ほかはもう筋肉の鎧みたいな男。
でも喉なら!と、そんな判断。

「やっっ!」

たかだか女のパンチだと侮れない威力がそれにはあるはずで──

キール > 「馬鹿にするのはかまわんが…そう簡単に驚くな。」
男は愉しそうに笑いながら三下を振り下ろす。
剣や棍棒であれば素直に床に叩きつけられるが、
人である。

悲鳴を上げながら振り下ろす三下の襟首をパット離せば地面に打ち付けられぎゃという小さな悲鳴。

男は男で、避けずに懐に入り込む女をむしろ迎えるように一歩前へ。
大きなストライドで男は女の脚の間に太い体を捻じ込み女の体を崩し拳の威力を半減させ喉の筋肉を絞め拳を受けようとする。
太い首を作る筋肉を絞め、顎を引きその拳を捕えようとしながら男を振りおろした逆の手を振り上げ相手の下腹部に拳を突き上げようとする。

「っ!!」

イズミ > 目の前の冗談でなく獣臭い男、多分カンとかセンスとかで戦うタイプらしい。
その上で堅固な肉体。
正直ずるい。それだけに一番負けたくない相手だった。
思いっきり喉を突くも、前に踏み込まれて打点がずれる。おまけに手首に変な痛み。


でも大丈夫。筋肉バカでも問題なく倒せる技がある。
それは、絞め技。
狙うは当然首。とか、色々考えながら動いていたのだけれども、最初の1手が予想外の人間混紡攻撃だったから、初動から迷ったぶんだけ時間ロス。

そして──相手の拳が、下腹で弾けた。
相打ちなのに理不尽な威力。
ずん!と衝撃が走って、下着から衣服まで弾け飛んだかと錯覚するようなダメージ。

「がふっ!」

彼の首に飛びつこうとしていたぶんだけ、少しだけ自分で上に飛んで威力を殺していた(偶然)みたいな形になり、ずいぶんダメージを軽減していたのだけど、たまらず下腹を押さえてその場にうずくまる。

「あう…おぇ!」

口から─貧乏だからご飯食べてないので─唾液を吐く。
全身が痺れてる。息もできない。
その場でびくんびくんと尻肉を跳ね上げた。
意識はまだ途切れてない。

男が追い打ちにこなければ、逆転のチャンスもあるにちがいない。

キール > 鍛えぬいた体。
そして獣じみた勘。
獲物を刈り、喰らう暴力の徒。

相手の考える土俵に乗らずに押し通すもまた良しとばかりに下から降り上げる拳。
ズンと女の柔らかい腹を打ち据えればくの字に曲がる女の体。

「捕まえたぞ!」

唾液で足元が汚れても、えづいて弱った女にも容赦はなく追い打ちをかける。
本能のままに女の長く艶やかな尻尾の様な髪を片手で持ち上げ、顔を上げさせながら背後に回り太く硬い片腕でギチギチと女の細首を三角締めの要領で締め上げながら体を引き上げ吊っていく。

「ほら、もっと暴れて良いんだぞ?」

等と女の耳元で囁きながら髪を掴んでいた手は前に回り忍び衣の襟元に手を捻じ込み女の胸を揉もうとし始めて…。