2020/05/22 のログ
ご案内:「妖しいテント」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「郊外の森」にイズナさんが現れました。
イズナ > 主人が山菜を食べたい、と駄々をこねたため近隣の森までやってきた
見上げれば王城の尖塔が木々の合間から見える森。シェンヤンとは植生の異なるこの森で
どれだけの山菜を見つけられるかは判らぬが、主人の願いとあれば無碍に出来ぬのが使用人
真冬に夏の果物が食べたい、と言われれば無いとは判っていても一応は探しに行かねばならぬのが使用人
編み籠を背負い森の中に立つとどうして自分がこんな場所でこんな事をしているのか、と後悔したが
過去に戻って自分の選択をやり直すわけにもいかず、手に持った山菜を鼻先に近づけると、
すんすん、と鼻を揺らして毒が無さそうか確かめてみるのである

「これはお山にも生えていたものと同じだから平気でしょう…
 若干、虫の齧ったあとや獣の粗相の匂いがしますが…食べるのは僕ではないですしねー…」

多少汚れていても構わぬ、と背負った籠にひょい、と積んだ山菜を投げ入れると
同じように生えている物を取りすぎない程度に幾つか採取してから再び森の中を進んでいく
普段、王城や公主向けに用意された邸宅に籠りがちであったから森の空気を吸うのは久方ぶりのように思える
主人の我儘にはうんざりであるけれども、元は獣だったものだから自然と歩みも軽やかであった