2020/05/01 のログ
ご案内:「平民地区 カフェテラス」にリスさんが現れました。
リス > 仕事が終わり、家に帰りがてらの道の途中、少し喉の渇きを覚えたので、少女はカフェテラスに寄ることにした。
 其処を選んだ理由は、唯目についたという理由であり、特段な理由はない、只々、目につきやすい所にあったというカフェの企業努力のたまものなのだろう。
 少女は適当な椅子に腰を下ろして、珈琲を注文して、ふぅ、とため息を一つ吐き出した。
 最近の情勢は特に流動的であり、その所為か、傷薬などの需要が―――冒険者の需要が高まっているように思える。
 不安が広がっているとも見えるのだ。とは言え、一介の商人が、介入して何かあるとかそう言う訳ではないので、戦場に関してはそんなものなのね、という情報認識に留めておく。

「それよりも。」

 問題は、ゾス村、を始めとする周囲一帯の村である。
 あまり良くない状況の様で、流石にあれだろうか、店が有るからと言う訳ではなく、直で売りに行く方が良いだろうか。
 彼等にも生活があるし、その生活は、今のままではどんどん悪くなっていく。
 費用、コスト、パフォーマンスによる注目度。

 それらをひっくるめて、最終的に儲かる事が出来るのか、と商人としての命題を前に、頭を悩ませる。
 金に意地汚くとも、一応は人間だ、感情や情けと言う物は持ち合わせている。
 発揮するべき場所なのか、それとも、此処はもう少し待つべきなのか。

「答え、無いわね。」

 はぁ、とため息ついて珈琲を一口。

リス > 「いい案としては、何にも思い浮かばないのよ、ね……。」

 商人は求められるものを集めて売るという仕事であり、その中で、自分の出来る事を、お客様の為になるという事をサービスとして行う。
 求められてもないのにでしゃばるのは少し違うのだと思う、それに―――相手が必要を感じていない物を売るのは押し売りでしかないし、詐欺だと思うのだ。
 今現状としては、例えばゾス村であれば、恐らく早急に必要なのは食料と―――種などの日用品だ。
 それらを運んで売るという事自体に否やはないし、恐らくすぐにもできるだろうことである、問題は、向こうに支払い能力があるかどうか。
 搾取され続けているという事であれば、それらを買うお金さえないという事も考えられるのだ。
 慈善事業ではないので見返りが求められない物をただで渡すことはできない、理由としては、その売り上げで店員を、家族を食べさせているのだから。
 対価と言う物は、必要なのだ、と少女は何時も言う。
 珈琲の中に、砂糖を入れて、一口含む、糖分を取って思考をさらに加速させようという魂胆でもある。

 それともう一つ。

「楽しい話とかも、したいわね。」

 一人でいると、ついつい仕事の思考に入りがちなので。
 誰か雑談でもエロいことでも、と思ってしまう、知り合いとか、誰かいないかしら、と。