2020/03/07 のログ
ご案内:「小川のキャンプ」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 「―――へくちっ!」

気候の良い日の綺麗な小川に、ずぶ濡れの少年のくしゃみが、小動物の鳴き声のように小さく響く。

薬師の少年は、魚や水生生物の鱗や骨、川辺特有の草花や石、湧き水などの薬の素材を調達がてら、
のんびりとキャンプを楽しもうと、浅すぎず深すぎない川沿いを訪れていて、
途中、川の中をキラキラ光る何かに目を奪われ、その正体を探ろうと覗き込むのに夢中になり…

足を滑らせ盛大に水浴びを楽しむ羽目となった。

「う~…つい、まえのめりになりすぎちゃった…今度から気をつけなきゃ…」

びしょびしょになった桃色の大ぶりのシャツを重たげに肌に貼り付けながら、
あらかじめ焚いておいた焚き火にとぼとぼ帰還して、えいや、と一息に衣服を脱ぎ去り、華奢なカラダを外気に晒し、
焚き火の前にシャツを広げてはやめに乾くよう枝を組み、布をかける。

「ふぅいうう…あったかぁ、い…っ だれもみてない、よね?」

素っ裸になった状態で、きょろきょろ周囲を探りつつ、
水温で下がった身体を焚き火であぶるのには裸は最適で…人目さえ無ければ、だが。

タン・フィール > 「んーっと…何か、身体をくるむモノとかないかな?」

ごそごそと、革袋のリュックに詰め込んだ、持ってきたキャンプ用具一式をあさって、
身体を効率よく拭けるものや、とにかく羽織って暖をとれるものが無いかを探す。

しかし、耐水性の寝袋やまくらばかりで、なかなか毛布めいたものが見つからない。

「んぅ、あれ?…入れ忘れちゃったかな…?? ―――あっ!ましゅまろ!   ~~~♪」

そうこうしているうちに、焚き火にピッタリのマシュマロの入った小瓶を見つけてしまい、
衣類などそっちのけで、小枝にマシュマロを刺し、焚き火の前に置いて優雅に焼きマシュマロを始めてしまう。

タン・フィール > 周囲には、マシュマロがとろとろと溶けていく甘い香りと、穏やかな川のせせらぎが広がり、
水に落ちてしまった状況を除けば、なかなかに充実のキャンプの様相。

あつあつのマシュマロを、はふはふと頬張りながら、
徐々に取り戻しつつ体温は少年を活発にし始めて…。

「…このさい、どうせだから泳いじゃおうかな? …さっきの、川に合ったキラキラ光るものも、ちょっと気になるし。」

と、水着ではないが、小川で裸で泳ぐことはそうは珍しいことではないので、
このまま遊浴と水浴びにしてしまおうと、マシュマロを一串平らげ、
焚き火とキャンプはそのままに、ざばーん!と元気よく川に飛び込み…

さきほど、何かが光ったあたりを探ってみる。