2020/02/26 のログ
リス > 暫くの間、くるり、くるり、と並べた武器防具の周囲を回り、見た目等を確認するように動いて、ミレーの店員などに話を聞きながら、ああでもない、こうでもない、と並べ方を研究する。
 満足いく形になって、少女は値札を取り出して、サラリ、と書き込んでから武器に、鎧に、一つずつ張り付けていく。

「うん、これで、良いかしらね。普段扱わない性能の武器や防具、だし……。」

 見張りはちゃんとお願いね、と警備ドラゴンにお願いするのである。彼らは一日位は不眠でも全然問題ないし、お宝に対する執念は強い。
 なので、交代制で張り付けて置けば問題は無いだろうと、少女は考えるのだ。
 後は、誰かが買ってくれるといいな、と思う。
 何故ならば、先ほど言ったとおりに、普段扱わないレベルの高い装備であるから、値段も店舗の他の装備に比べて一つ二つ桁が変わるのである。
 良い物でも、やはり売れるかどうかは別だし、お金を持っている人が多いわけでもない。
 一番の目安の冒険者としては、持っているだろうけれど、此処で買うのは基本的に駆け出しになってしまう。
 ランクが上がると、店ではなく、下の階でドワーフさんへの作成依頼とかになってきてしまうか、若しくは武器専門店での買い物となるだろう。
 うう、ん、と軽く唸って。そして、あ。と呟く。

 よし、と少女は鎧を一つ手にして、階段を下りて行くのだった。

リス > 階段を下りて行き、一階へ、事務所への扉を開けて入り、木箱を一つ用意する。それから、さらさらり、と手紙を書き始めるのだ。
 其れが終わったら少女はドワーフの鍛冶屋への手紙と一緒に、鎧を木箱に入れて、最後に袋に入れた金貨もいれるのである。
 終わったところで、店員を呼んで、その木箱をドワーフの鍛冶師に送ってもらう事にする、ドラゴン急便なら直ぐにできるし、とドラゴン急便での郵送にする。

「ん、これで、良いかしらね。」

 満足そうに少女は頷いてから、後は、と窓から店内を見てみるものの特にお客様に新しい動きはなさそうである。
 何かあれば呼んでね、と少女は店員に言って、書類の仕事を始めることにした。
 何時ものように金額を数え、金庫にしまい、報告書を綴り、それを戸棚にしまう。
 それが終われば、ふむ、と考える。

 後、何か終わっていなかったかしらね、と。
 しばらく考えて、特に何も終わっていないことはなく、戻っても大丈夫だと判断できた。
 なので、ミレーの店員に挨拶をし、少女は家に帰るのだった―――。

ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」からリスさんが去りました。