2020/02/15 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/真っ白な花咲く草原」に白冥花さんが現れました。
■白冥花 > 一面を埋め尽くす白・・純白・真っ白・しろしろシロシロシロ……。
此処は火山の麓でも雪山の一角でもない、此処はマグメール自然地帯の片隅にある鮮やかな緑が一面に広がる薬草の群生地であった領域である。
だが、もう此処には鮮やかな緑は一欠けらもない。
あるのは全てを埋め尽くす『白』である。
全てを白に塗りかえる災いの名は白冥花(ハクメイカ)、霊薬の素材にして魔法の触媒ともなる希少な花である。
それが異常なほどに繁殖し、栄養を吸い上げられて雑草一つ生えぬむき出しの大地にすら白い肉厚の花弁を落として積もり重なり、今や一歩踏み込んでしまえばその白から逃れられぬ世界へと堕ちている。
大輪の花、重たく揺れる蕾、辛うじて僅かに見える白以外の色もすべてその白冥花の一部ではあるが、今宵はその白に対して所々に赤が交じっている、赤、もっと正しい表現で言えば桃色の混じる肉色というべき、生々しくも不気味な色、それも白冥花の一部ではあるが、異常個体と呼ぶべき代物であった。
普段なら領域に満ち広がるのは甘い花の香りである。
しかし広がる香りは甘い香りではなく、何か生臭い香りであって、ただでさえ異様な世界に更なる異様さを醸し出している……。
大地に満ちる魔力、夜空より降り注ぐ月の光、それをエサに成長した魔性の花。
大地より吸い上げた魔力で白冥花が増え、月光を得て成長し、数が増えた結果白冥花同士が共食いをはじめ、その中で成長が暴走した白冥花が現れ、それが緑の茎でも重たげな蕾でもなく生々しい肉の触手と化した存在になったのだ。
白い花を求めるなら、真っ白い中を歩けばいい。
もし不用意に肉色の混じる区画に踏み込めば何よりも餓えた異様な白冥花に捕らわれるだろう、妖しい花に誘われるか怪しい肉に囚われるか、白い世界に彷徨いこんだ者の運と選択次第だろう。
■白冥花 > 何もかもを埋め尽くし覆い隠し飲み込む白。
白冥花が異常発生した原因を突き止めなければ一帯の緑は戻ってこないだろう。
かと言って調査や排除は容易いものではない。
騎士団クラスの人数と力があって初めて解決できる問題となりつつあり、其処に魔法の触媒や霊薬の材料として花を見る利権が絡み、どんどん複雑化していく。
解決すべき英雄は現れるか、しかし今宵は英雄にしろ犠牲者にしろ現れないようで、不気味な白い闇は衰える事無く、その姿に不気味な色を交え、にちゃり、と怪しげな音を交え徐々に広がり続けるのであった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/真っ白な花咲く草原」から白冥花さんが去りました。
ご案内:「平民地区 雑貨店」にピングさんが現れました。
■ピング > 相も変わらず客入りの少ない、平民地区にある雑貨店。
一人暇そうに店番をしているのが常ではあるのだが、本日ばかりは少しばかり様相が違っていた。
夢幻窟、というとある貴族が経営する施設がある。
好きな夢をまるで現実の様に体験できると評判の施設だ。
そこで使用されている魔導機械の一つを最近、レンタルすることが出来た。
そう、レンタルだ。
流石に買う事は叶わずに、あれやこれやと取引をしてどうにか借り受ける事が出来た品。
それを時折、店の客――勿論女性に限る――に格安で使用を許可し色々、諸々と、楽しんでいる。
頭部に装着するリングの形をした見目には大したことの無さそうに見えるその品。
それを大事そうに手に抱え、カウンターに座って念入りに手入れをしている姿が、店に入って先ず目に留まる事だろう。
これを使って相手の夢を盗み見たり、夢の内容を弄って淫夢に悶える姿を楽しんだり。
そして夢に夢中になっている隙にその体に悪戯を施したりと、やれることは非常に多岐に渡るし実に楽しめる。
見た目からは想像もできないような性癖が夢を介して知れた時等、最高だ。
夢と現に惚けた相手にすけべぇな事をしている時など、特に。
こうして金儲けをするでもなく、全力でスケベに行動と考えを傾ける辺り、相も変わらずな店主なのであった。
さて、食指に触れる様な客や知り合いが、今日は訪れてくれれば良いのだけれど。
少しばかり変化球な企みと共に、店番は続く。
ご案内:「平民地区 雑貨店」にドルチェさんが現れました。
■ドルチェ > 街の空気が和らいだ昼下がり、平民地区を歩く影。
見回っている様子はなく、何かを探している様子もなく、たまの休暇のくつろいだ時間といった様子で。
そうして目に入ったのは雑貨屋、何か掘り出し物でもあるだろうかと扉に手をかけて。
「お邪魔させていただきます。」
扉を開き、カウンター越しに人影を見つけると静かに告げる。
店主だろうとゆっくりと近づくと何か手入れをしている様子、念入りな姿が大事な物だろうとしばらく見ていて
■ピング > そんなタイミングで、客が訪れた音が響く。
扉へと視線を向ければそこには端正な顔立ちの女性の姿が。
「あいあい、いらっさい。
こりゃまた綺麗なお客さんだ。何かお探しかい?」
こんな場所に貴族――ましてや王族が訪れる事も無いだろうと、応対の調子は気安い物。
相手の視線が、手元のアイテムに注がれているのに気づくと、ん?と片眉を持ち上げ。
「これかい?気になるたぁ、お目が高い!
夢幻窟って聞いたことあるかい?あっこのアイテムを借りれてねぇ。
希望がありゃ、何か買ってくれた人にそっちの部屋で使用してもらう事にしててな。
お嬢さん、興味がおありかぇ?」