2020/01/28 のログ
■インク > 「いいえ、ミストさん結構酔ってますよ……!
さ、送っていきますから帰りましょう?」
これでもまだ酔ってない、と言い張るミストだが、
さすがにこれ以上はまずそうだ。
…もう一押ししてしまってあれこれ、
という邪な考えがまた首をもたげるが、なんとか振り払い。
「しっかりしてください、僕は一人だけですよ……!」
しかし、酔いつぶれ方もなんだか可愛いなぁ、などと思いながら、
ミストの手を引いて、肩を支え店の外へと。
「宿はどっちですか?
…………思い出せない……そうですか……。」
さてどうしたものか、と途方に暮れるインク。
今日は宿まで送り届け、それでお別れ、と思っていただけに。
(………一部屋とるしかない、なぁ……。)
前回の事が頭をよぎるが、それはそれ……今回は事情が違う。
近くの、治安が良く信頼できそうな宿はいくつか心当たりがある。
ミストを寒空の下放置するわけにはいかないし、
ひとまずそちらの方に向かって歩き出す。
■ミスト > 「だからー、ボクは酔ってないよー。
送ってくれるんだ、ありがとう」
あくまで酔っていないと言い張るが完全に酔い。
送ってくれるという言葉に微笑みインクの手を取る。
もしインクが居なければ完全にお持ち帰りされてしまうような無防備。
本当に楽しそうな笑みを浮かべたままで。
「二人見えるよ……あ、一人だ……」
一人だというインクに手を伸ばして顔に触れていけば確かに一人。
本当だとまた笑ってしまったまま、手を引かれてはふらつき、肩を借りて店の外へ。
素面ならば直ぐに宿の場所は言えるが今は酔っ払い。
全く思い出せずに少年の肩を借り、半ば抱き着くようにしなければ歩けなく。
何度も少年の名前を口にしては楽しかったと口にして。
そんな姿で連れられるままに歩いていく。
■インク > 「……ふふっ。」
今日の飲みはおそらく楽しんで貰えた様だ。
甘える様に抱き着いてくるのは、正直に言ってとても嬉しかった。
役得、とばかりに、密着するミストの体の感触はしっかり堪能。
「ミストさん、今日はこちらに部屋を取りますよ。
……すぐそこが大通りですから、きっと自分の部屋も近くだと思います。」
到着した宿は、それなりの身分の旅人が使う上等な宿だ。
ミストを一人部屋に残しても、特に何かトラブルが起きる事もないだろう。
「………。」
問題は、一人残してしまって良いものか、という所だが。
ミストはかなり酔っぱらっているし、何か間違いがあってもいけない。
……かといって、自分が残って世話をするのも、それはそれで間違いがありそうだ。
部屋に着き、扉を開けて中へと。
そこそこ広いベッドに、ミストを横たえて……
(……残って……今夜は様子を見よう、そうしよう……)
結局、一夜を共にする事にした、意思の弱い少年なのであった。
■ミスト > 苦手なお酒を楽しく飲めたのはきっと少年のお陰。
途中に強がりもあったが楽しいと思ったのは本当の事。
酔いのせいもあり普段は絶対にしない事、無防備に異性に抱き着いてしまい。
あの日に見られた着やせしている身体を押し付けていて。
「ここー……?ボクお金少し出すよ……。
大通りの近く……?ボクの宿そうだっけ……?」
宿に到着して部屋を取ると聞けば財布を取り出そうとするがうまく取り出せず。
宿のランクを気に出来るほど今は思考が残っていない。
部屋を取ったと思う少年が何か悩んでいるように見え。
手を伸ばして頬を突いてじっと見つめ、もし視線を向けられればにこりと微笑んで見せて。
そうして部屋にと運ばれ中へと。
ベッドへ横たえられると普段寝る事のない上質な寝具の感触にそのうえで何度か転がり、
そのせいで衣服が多少乱れ。
「ねぇ……寝ようよ……」
そんな事を少年に告げてはとろんとした視線を向けて。
■インク > (……いけない……これは、可愛すぎる。)
頬を突いたり、そちらを見れば微笑み返してきたり……
年頃の男子が、心を揺さぶられない訳がない。
ベッドに横たわると、衣服が乱れ、その姿が色っぽい。
つい、前に目にした彼女の裸体が脳裏に浮かんでしまう。
「え、えっと……ミストさん……?」
そんな彼女が、寝よう、とベッドに誘ってくる。
正直自分も酔いの周りが強い。
判断力が次第に曖昧に……
「そ……それじゃ……」
結局、少年も上着を脱いで、ベッドに横になってしまう。
ミストとはちょっと距離を離して、ではあるが。
ご案内:「平民街の居酒屋」からインクさんが去りました。
ご案内:「平民街の居酒屋」からミストさんが去りました。