2019/12/29 のログ
タン・フィール > やがて、小屋には小さな灯火と僅かに煙突からの煙。
おそらく一晩、ここで寒い雨風を少年はしのいで、
翌朝に晴れでもすれば、自らのテントへと家路につくだろう。

ご案内:「雨天 町外れの小屋」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「焚き火前」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 住宅地や雑貨屋が並ぶ平民地区の一角に、
許可を得て空き地に設置されたテントと、その入口でおこされた焚き火からは、
美味しそうな甘い匂い…とすら言える方向が漂っている。

「ふふーっ♪ いいにおい… これなら、どんな美味しくないお薬も、
あまーく…おいしく飲めるんじゃないかな?」

王都の各地にテントで店を開いている少年薬師の、住居 兼 店舗。
焚き火のとろ火で煮込まれている鍋の中身は、
チョコや飴菓子、果物にクリーム… 様々なニュアンスを感じる、
お菓子作りの最中のような甘い香りが漂って、とても薬作りの最中とは思えない。

その鍋の前でちょこんと座りながら鍋の中の煮詰まる薬の面倒を見ている少年薬師。
あたたかそうに焚き火の火にもあたりながら、穏やかな時間と香りにうっとりとまどろむ

なんらかの、そのままでは苦くて飲むのが困難な薬を、
甘く、おいしく摂取できるようにする研究中のようだ。

タン・フィール > 「ふんふん、どれどれ…?」

作業を初めて、休み休み鍋の面倒を見る作業から数時間…
煮詰まり始めた鍋の中身はホイップクリームのようにふわふわとした泡状になっていて、それを匙でひとすくい。
ぷるん、と揺れるふわふわの、肌色のそれをほんの少し指ですくって口にすれば、
栗と生クリームと蜂蜜を混ぜ合わせたかのような極上の甘み。

「ん~~~~~っ! 最っ高…っ♪ じゃ、次は怪我に塗ってみて…と」

美味しく摂取できる薬の完成にまた一歩近づいた実感と達成感。
嬉しそうに脚をパタパタさせながら、今度は薬が外傷に効くかどうかをテストしようと。

「―――って、ぇ、あれ…? ボク、全然キズとかなかったっけ…?」

しかし、インドア派の幼子の柔肌には、今はかすり傷ひとつないのが現状で、
どこかに僅かな擦り傷か切り傷、じんましんでもがないものかと、腕や脚を抱えて凝視したり、服をはだけさせて胸元や脇を観察して。