2019/12/12 のログ
ご案内:「薬屋のテント」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋」にシムニさんが現れました。
■シムニ > 【待機中】
ご案内:「設定自由部屋」にクレティアン・ド・ベローさんが現れました。
■シムニ > 「ふぅ……。」
王都のとある静かな本屋。
魔法学校の生徒であるシムニの、行きつけの店である。
今日の彼女は、殆ど授業も身に入らず呆けていた。
というのも、先日の出来事がまだ頭から離れなくて……。
身体の奥で繋がり合う幸福感。
精を植え付けられるあの感覚が、まだ下腹の奥に残っている。
その後の事は、はっきり記憶に残っていない。
何気なく手に取った本もまるで内容が頭に入ってこず、ぼーっとしている。
あの少年は、近くの学校の生徒だと言っていたが、
また会える事もあるのだろうか……
■クレティアン・ド・ベロー > これまで、色んな人に関わってきた少年であったが、先日の出来事依頼
一人の人物が常に頭の中を過る日々を過ごしていた。
媚薬を堕としたことによる一時的なことと理解していても忘れ難い程に甘美な一夜で。
モヤモヤしている気持ちを紛らわそうと、それまであまり通ったことのない書店に現れた。
魔法の本が多数並ぶ書店、そういえば彼女は魔法学校の生徒だったことを思い出し。
忘れようと足を運んだ先でより濃厚な記憶が蘇ってしまう。
「あれ…シムニ?」
手ごろな本を探そうとうろついていれば、頭の中から離れない横顔を目にする。
少年は足を止め、驚いたような表情を見せるも。
すぐに口角を釣り上げて。
「元気だった?」
■シムニ > 「………?」
耳に覚えのある声に呼ばれ、そちらを見てみれば……
「わ、わわわ!
く、クレティアン君……!?」
まさに、今頭の中にあった人物がそこに。
驚きに、びくんと大げさに体を跳ねさせる。
「げ、元気……ですよ。
君も、その後変わりはないですか……?」
どことなくよそよそしい素振りで、言葉を返してきた。
■クレティアン・ド・ベロー > 一瞬、頭の中で浮かび上がった幻覚のように見えた彼女は
こちらに顔を向けては分かりやすく驚いてくれた。
「そうだよ、クレティアンだよ。」
あまり目立つのもと思い、口元に人差し指を立てる少年。
「僕も変わりないよ。」
と、格好をつけたがこれは嘘であった。
正直な所、あれから彼女のことがずっと頭から離れない。
今も手を握りたいと言った衝動に駆られそうで。
自分でもどうにかしている、とばかりに首を左右に動かし。
気まずそうに視線を本棚へと向けて。
「ここ、よく通うの?
何かいい本あった?」
■シムニ > 「はい、ここは静かで落ち着くので良く来るのですが…」
きょろきょろと辺りを見渡す。
学校の誰かに見られたら、明日からどんな噂を流される事やら…。
「……あ、あのぅ…先日は、どうもすみませんでした……。
僕のせいで、あんな事に……。」
あんな事、とは……結局あの後、熱に浮かされるまま、一晩中繋がりあっていた事であるが…。
自分の粗相であのようなことになってしまい、迷惑していなかっただろうか。
彼ほどの男性なのだ、もしかしたらお付き合いしている女性もいるかも知れない。
等々、色々ネガティブに考え過ぎて、あれからずっと気が気ではなかったのだ。
■クレティアン・ド・ベロー > 「あ~、じゃあ…。」
少年は落ち着きのない様子の少女から少し距離を開け、
本棚に視線を向けた状態で二人だけで聞こえる程度の声で話す。
あくまでたまたま本を探しに来たと言う風に見えるように。
「いや、僕こそちゃんと渡せなかったからね…。
それに、君こそ本当は…。」
彼氏とか居るんじゃないの?と、言いたかったが言い出せず。
今まで執着したことが無い少年だが、彼女に関しては他の男の事を考えたくなかった。
そして、彼女と話しているとあの時の記憶が鮮明に蘇る。
目に焼き付いていると言えるほどの強烈な出来事で。
「その、ここだと落ち着いて話せないし。
どっか場所を変えない?」
と言っても、この辺りの店はどこも密室になれるような店ではなく。
確実な方法は先日のようにホテルの部屋を借りることであった。
■シムニ > 「場所を……。」
2人きりで、落ち着いて話せる場所。
脳裏には先日の宿の一室が……。
(い、いや!それはダメ…!!)
ぶんぶんと首を振り、他にいい場所がないか考えを巡らせる……
「で、では……僕の部屋とか、どうですか……?」
で、導き出した答えがコレ。
■クレティアン・ド・ベロー > 緑のショートカットが揺れる。
どうやら、思いついた場所は同じであったよう。
「え、……いいの?」
会って早々、彼女の部屋に入れて貰える。
少年は生唾を飲み込み、深く息を吐き出す。
「僕は良いけど、見つからない様にしないとね。」
喜びで体温が高くなる少年。
少女が合図を出せばすぐにでも移動を開始するだろう。
■シムニ > 「そ、そうですね。
人通りも多くはないので大丈夫だと思います。
……でも、そうですね……地図を渡すので、また後で来て貰えれば……。」
人目につくのは気恥ずかしいし、何かとうわさ話になるのも怖いし……
手早く地図をメモに走り書きして、クレティアンに渡す。
そこは富裕地区に差し掛かる、閑静な街にある下宿の一室であった。
「ぼ、僕、先帰ってますので、ちょっとしたら来てくださいっ……!」
そう言い残して、あわただしくその場を去っていくのであった。
■クレティアン・ド・ベロー > 「そうだよね。
僕はともかくシムニが男入れてるってなったら大問題だよね。」
走り書きの地図を受け取り、その場でポケットにしまう少年。
地図に載っている場所は静かな所だが、目立てば余計に噂になりそうなエリアでもある。
「じゃ、後でね…。」
とうとう彼女の家に入るのか…。
そう思えば、鼓動が早くなる。
少年は聊か緊張しながら地図の場所へと向かった。
当然、少女が家に入ってから少し後に辿り着くように普段よりも遅い足取りで。
誰も見ていないことを確かめてから、ノックする。
「僕だよ。」
ドアの前で囁く少年。
まごうことなき密会の現場であった。
■シムニ > そこは立派な造りの下宿。
ドアをノックすると、少女がそーっとドアを開ける。
幸いにも、
「ど、どうも……
……じゃ、入って……?」
恐る恐るクレティアンを中へと招き入れる。
部屋の中は、少女が一人で住むには少し広すぎるくらいで、
小奇麗に片付いているが奥の机の周りには本がいくつも積み重なっている。
ベッドの周りにはいくつかぬいぐるみがおいてあったりして、少女らしさも垣間見える。
「……え、えっと……とりあえず、お茶出します!!」
男性を部屋に入れた事など無いシムニ。
ばたばたと慌てた様子で、湯を沸かしたり菓子を用意したり。
■クレティアン・ド・ベロー > お互い、人目を憚っての再開であった。
少年はいけないことをしているような気分になり、日ごろ味わうことのないスリルを堪能。
「お邪魔するね。」
少女が暮らしている部屋は、貴族の令嬢に相応しい広めの下宿。
学院内の寮で暮らす少年からすればちょっとした拠点の様にも思える豪華さだ。
魔法学校の生徒らしく、本がコレクションされており。
可愛らしいぬいぐるみの数々が和ませてくれる。
「そんな、気を使わなくていいのに。」
手ごろな椅子かソファに着座し、シムニが用意するお茶を待つことに。
「広くていい部屋だね。」