2019/12/03 のログ
スバル > 「――はむ。」

次のサンドイッチも、大きめに作ってある、理由としては、一杯食べなければ大きくなれないという事を聞いたから。
とは言え、其処迄大食いでもない少年は、ふたつめのサンドイッチはちょっと重たい、スープも具がいっぱい入っているのだ。
もぐもぐ、と食べる速度はそんなに早くもなく、途中食べるのを休憩して、そして食べて、と言う感じにもなってしまうのだ。
それがおわれば、ふう、と大きく息を吐き出して。
お腹がいっぱいになり、ポンポンと叩くと、少しばかりいい音がしてしまいそうである。
食休みをして、もう少しお腹が何とかなってから、訓練を再開することにした。

「えっと、この後、は。」

この後の訓練メニュー、食事のあとは何をするんだっけか、と少年はぼんやり突きを見ながら考える。
考えるというよりも思い出すと言う方が正しいのだろう。
夜空に浮かぶ雲を、目で追っていく。

スバル > しばらく座って休んでいれば、お腹が苦しいのも収まってきて、動けるようになってくる。
とは言え、まだもう少し急な運動は控えたほうが良いだろう、そう考えた少年は、自分の籠手に手を伸ばす。
カシュン、と音がして籠手がボウガンの形になっていく。
そして、意識を集中すると、ゆっくりと、ボウガンにクォーレルが形成されていくのだ。
護身用に買ってもらった魔法防具で、魔法の矢を射出することのできるボウガンであった。
少年は、それを構えて、集中する。
そして、少し離れた場所にある的に向かって、それを打ち放つ。魔法の矢は真っすぐ飛んで的に当たって消えていく。
練習だから、ただ、中れば良いので、威力のない矢を作っては、それを放って中てる練習。
もう少し、お腹が休まれば、又剣の訓練をしないとな、と考えながらも、集中して、打っていくのだ。


そんな風に、もう少し訓練をしてから、少年は家に帰るのだった―――

ご案内:「訓練所」からスバルさんが去りました。
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にリスさんが現れました。
リス > トゥルネソル商会、王都・マグメール店。
 其処は、マグメールの平民地区と、冨福地区の中間の大通りに有る、大きな商会である。
 店自体も大きく地上4階、地下1階の高さ、外周も大きく、店内には数多くの店員が走り回っているのだ。
 レンガ造りで強固なつくりの店は、商店ではあるが、砦と評していい位に頑丈であるのだ。
 其れもこれも、単にこの店のサービスの為の強固さであるともいえるのだけれども。
 ドラゴン急便と言う、竜を使った配送サービスを行っていて、そのドラゴンが屋上にやってきたりもするので、必要に明かせて頑丈に作られているのである。
 そんな、トゥルネソル商会、何時ものように、様々な品物やサービスを提供していて、今日もその店の中、店長室では、一人の少女が書類と格闘していた。
 さらりさらりと、羽ペンで羊皮紙に様々な数字や文字を書き綴り、書類を確認する。
 問題がなければ次へ、とその速度も物凄い物で。
 しばらくすれば山のようにあった書類が無くなって。少女はふう、と息を吐き出しながら、視線を店の方に向ける。
 店の中には今現状特に問題は起きてはいないようだ、何かあれば店員が呼びに来るだろうから。
 大丈夫と思えば、少女はお茶にでもしようかしら、と、大きく伸びを一つ。

リス > 「……冬、ね。……ちょっと奮発しちゃおうかしら。」

 最近は特に寒くぬくもりが欲しいのである、流石に仕事中でもあるし、お茶を少し豪華で温かくなるようなものにした方が良いと思うのだ。
 なので、ココア……チョコレートの粉末を溶かし、砂糖を入れた甘くてほろ苦い高級品でも、飲んでみようかしら、と思うのだ。
 普段はあまり飲まないけれど、こういう時ぐらいは良いよね、なんて少女は自分に言って見せて。
 そして、ふと考えるのである。

「あの人へのお土産にしたら、どう思うのかしら?」

 ふむ、と軽く唸るように考えてみる、高級品ではあるが珍しいと言う訳ではないだろうし、貴族であれば知っていたり飲んだことのある人が多いだろう。
 これには、寿命を延ばす効能もある、と言う風に聞いた覚えもあるし、と、少女は考える。
 まあ、今度実際に会った時に訊いてみよう、という事で脳内のメモを止めるだけで終わることにする。
 そして……ココアにしましょ、と奮発することに決定。
 事務室の奥に設置している給湯室へと、うれし気にとことこ、歩いていく。