2019/11/04 のログ
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にシュミーさんが現れました。
シュミー > 棚割を考えつつ歩く…優秀な店長である少女の元にミレー族の店員の一人が寄ってくる。
慌てている様子がないことから、それほど危急、あるいは悪い報せではないようだが。

『店長。店長指名のお客様です。迷惑なら帰る…とおっしゃってますが。シュミー様、という踊り子です』

純粋に疑問なのか不思議そうな顔をして、店長に要件を伝える店員。
多数の客を相手にする店長が、覚えているかは…踊り子にとっては心配だったが。
親しく話したとはいえ、できるだけ礼節は欠かさないようにしなければならないという思いから、店員に言伝し。

彼女を迎えに行くのなら…
シェンヤン風の…脚や体のラインをきっちりと出すワンピースを着た彼女が居るだろう。
店員が不思議そうだったのは、彼女の格好が寒そうだったから、というのもある。
熱の加護を持つ彼女にはどの季節も自分の好きな格好ができるというメリットがあり、それを存分に活用し、冬でも人の目を引く格好ができる。

相手を見つけた踊り子はその雰囲気を柔らかくして。

「――急に、予定が空いたから。来たんだけど……。迷惑、だった…?」

明らかに相手は仕事中の時間である。
彼女としても申し訳なくは思うが、急にできた休息のため特に行くところもなく。
それならば…先にこちらから、挨拶くらいは顔を見せてもいいだろうと思い、少女のお店を訪れたのだ。

リス > ネコのミレーの少女、彼女の疑問も尤もだろう。
 店長の少女は別に有名人でもない、踊り子が名指しで呼びに来るという事は今までなかったことでもある。
 首を傾いでいる彼女に対して、少女はにこやかに笑いながら、軽く支持をする。

「判ったわ、では、今から行くから、先に応接室に通してあげて。
 お茶とお茶請けもお願いね?」

 少女は先日の事を覚えていたから、小さく笑って見せる。
 彼女の方から来る、と言うのは少しばかり意外ではあったが、トゥルネソルの名前を出して居たし、此処に来る可能性自他はあると思って居たのだ。
 そして、軽く他の店員に指示を出して、応接室へと到着するまでに、5分ほど貰うことになる。

「いらっしゃいませ、シュミー様?
 いいえ、迷惑という事はありませんわ。
 此処の店員は優秀ですから、私が離れても、大丈夫ですから。」

 ふわりと柔らかな雰囲気。
 そして、シェンヤン風の服装をしている彼女を眺めて、似合ってますよ、と評価を一つ。

「仕事としては大体終わっていますし、この後、デート、とかだって行けると思いますわ。」

 ね?なんて、店員に笑いかけて見せれば、大丈夫ですよ、と店員の返答。
 そんな少女は、彼女の隣に腰を掛けて。
 彼女に紅茶と、お菓子―――クッキーを勧めるのだ。

シュミー > 応接室に通され、あれよあれよという間に目の前には紅茶とお菓子が並ぶ。
商店だと思っていたため、入口辺りで待つことになるのかと思っていた彼女としてはとても意外な展開。
店員の対応が良かったこともあり、のんびりと椅子に背を預けて少女が来るのを待つ。

「本当に、優秀……、気持ちが、よかった。……そう?」

こくりと頷き。
入念に教え込まれたのであろう接客は、戸惑いこそしたものの、彼女に嫌な気持ちを全く抱かせなかった。
そこからも、この店長の手腕が見て取れて。
服装を褒められれば、敢えて足を組み…浴場で会った時とは違った見え方をする足を見せつける。

「デート…、お話だけでも、よかったけど…。んむ……」

隣という近いスペースに座られても、特に驚きは見せない。
相手は…この前の約束を持ち出すなら、自分を口説こうとしているのであり。
そのためならこれくらいの距離は当然だとも思う。
勧められたクッキーをさくり、と音を立てて齧り。仄かな甘さに癒される。

「―――エスコート、してくれるなら…行く」

クッキーに癒されていたのも束の間。
シュミーの目線が…浴場でも見た、挑発するような眼差しになり。
自分は口説かれている側だ。それがわかっていて早々なびいているような発言をするわけにはいかない。
あくまで、少女の意思で連れ出して欲しいと告げて。紅茶を一口。
美味しい…と呟いて。

リス > トゥルネソル商会は、確かに商店である。
 地下一階、地上4階の、レンガ造りで大きな大きな売り場のある広い商店。
 正直、普通の店とは比べ物にならないぐらいには大きい。
 なので、応接室とか、休憩室は普通にあるのだ。

「ふふ、店員、褒めていただきありがとうございますわ。
 彼女に後で伝えておきますから。

 服は、とてもお似合いですわ、ふふ、滑らかな足が凄く魅力的に映りますし。」

 足を組みなおし、強調する相手、深いスリットのあるシェンヤン風の服装は、魅せることに特化しているのであることが判る。
 綺麗なものを見て、目を細めて少女は笑って見せて。

「そうですわね、提案をしておいて、ですが……。
 シュミー様のお時間がどれだけあるか、ですわね。」

 遊びに来てくれたのだから、仕事がないかもしれないけれど。
 本当に仕事がないのか、唯の休憩中かが判らない。
 なので、其のあたりどうなのでしょう、とさくさくクッキーを食べる彼女をのぞき込んでみて。

「ええ、其れならエスコートさせていただきましょう。
 先ずは、お腹とかは減っていますか?
 それによって、順路を決めようと思いますの。」

 食事を先にしてから色々見るか。
 色々見て、お腹を減らしてから、食事にするか。
 デートコースは色々考え付いても、前提を決めないとですわね、と。

シュミー > 自分の体をお金に変えるような職に就いている以上。
体型の維持には気を使っている。
紋が調整してくれるのは体温のみであるため、体重や腰回りの管理は自分自身でやらねばならない。
そんな努力の結晶を魅せつつ、話を続け。

「時間…、今日は、別の踊り子を入れる予定だった…んだけど。
私に、伝え忘れてたみたい。…だから、一日、お休み」

連絡ミスで、本来仕事の日であるはずが急に休みになったらしい。
いかに管理を徹底しても、一度や二度、そういったミスは起こりうる。
そのため、特に彼女は怒っておらず。
ぺろりとクッキーの欠片を舐めとれば、再び視線を少女に向けて。

「お腹……、まだ、お昼は食べてない」

簡単にそう言って。
今は昼に近い時間だ。
まさかそこまで時間を割いてくれるとも、予想していなかったため、まだ昼食は食べていない。

「エスコート、楽しみ。…いつもする側、だったから」

相手の言葉にクスリと笑う。
自分は客を楽しませる立場であることが多く。
だからこそ、誰かに先導される…ということが少ない。
エスコートして、と言ったのも…そういった扱いを受けたいという願望もある。

リス > 「あら、其れなら……、問題はないわね。」

 一日休みと言う言葉を聴けば少女は笑みを浮かべた。
 デートのプランは色々とあるが、がっつりと楽しめるものを考えてみよう。と
 そういう事であるならば、今日予定を間違えてしまった彼女の酒場のマスターにはお礼の念を送ることにする。

「それなら、食事にしてから、ゆっくりと遊びましょう。」

 ね、と少女は笑いながら立ち上がり、バックを手にする。
 そして、彼女に手を伸ばして、腕をつなごうと。

「じゃあ、精いっぱい頑張るから、一緒に、お願いしますわね?」

 遊んでくださいましな、と、笑いかける。
 手を掴んでくれれば、断られても、笑いながら案内は始める積り

シュミー > 稼ぎ頭の踊り子といえど、休ませる時は休ませる。
そんな信条のマスターが、今どこかでくしゃみをしているだろう。

「ん…、わかった」

言葉は少ないが、その雰囲気は嬉しそうなもの。
手を伸ばされれば、その手を取って

「うん…遊ぼう。…変に、気負ったりは…しない、から…。
嬉しかったら笑うし、嫌だったら、そう言う」

先日の約束から勝負のような状況にはなっているが。
楽しむことは楽しむと宣言して。
引かれるまま体を寄せ…常人よりも少し暖かい温度と柔らかくも筋肉のついた、張りのある体の感触を伝え。
案内されるなら、そのまま店の外でも着いていこう。

リス > 「それは嬉しいわ?
 と言うよりも、デートは、二人で遊びに行くのと同義だし。
 ね?楽しんでいきましょうよ。」

 少女は軽く笑う、二人きりで遊びに行くのがデートだ、と。
 恋人同士でも、恋人同士でなくても、二人で連れ立って遊びに行けばすることは大体変わらない。
 だから、デートは気負ってやる物じゃないでしょ、とウインクを一つ。

「じゃあ、先ずはご飯にしましょう。
 意外な所……商人ギルドの食堂って、結構おいしいの、行った事ある?」

 ギルドと言うのは、基本的に其処に所属しなければいかないだろう。
 そして、商人ギルドの食堂。
 目利きの上手な商人が選んだ食材で作る食事。
 並よりもおいしいのが手軽に食べられるのである。
 彼女の腕を抱き返し、少女の脂肪満載の柔らかな体を押し付け返しつつ。
 行きましょう、と彼女を案内する。
 商人ギルドの食堂と言っても、普通の食堂と、さほど変わらないのだ。
 場所が商人ギルドに近く、商人ギルドの直営なだけなのだ。

シュミー > 「…わかった、ありがとう、リス」

初めての事だから、少し緊張していたのもあるかもしれない。
表情があまり変わらないのは物心ついたときからそうだが。
せめて気持ちだけは楽しもうと、ウィンクに微笑みで応える。

「…お休みの日は、マッサージを受けに行ったり、香水とか、買うだけだから…
ギルドはどこも、見たことしかない…」

休みの日も自主的に…自分を高める事を行っていることが多い彼女。
それ故に、あまり遊びというものは体験せず。
精々が、酒場に少し飲みに行くくらいだ。
ギルドとは縁が無く、その食堂に行くのも当然初めて。

「…楽しみ」

ぽつりとそう呟き。少女の感触を感じながら、共に商人ギルドの食堂へと向かおう。
少しは綺麗にされているであろう食堂に入れば…辺りを見回して。
メニューとしてはどんなものがあるのだろうと、さっそく興味を惹かれている様子。

リス > 「どういたしまして。」

 彼女の素直な言葉には、少女も軽く笑って首を横に振る。
 楽しみたいから、一緒に笑いたいからの言葉であって、感謝を求めているわけでもない。
 でも、お礼の言葉と、微笑みには少女の笑みも深く成ろうもので。

「ふふ、普通はそんなものなのよ。ギルドの中に入るのは、ギルドに用が有るか、ギルドに所属しているか、だもの。」

 特に、一部のギルドは構成員にならなければ入れないのも多いのだ。
 有名で尤も足るものは、盗賊ギルドであろう、守秘義務と言うだけではなく。色々な情報などもあるし、泥棒たちの集まりでもあるのだし、と。
 それに、自分を高めること自体は悪くないと思う。
 その結果が今の彼女の美貌なのだから、正直凄い意識の高さだと思う。
 慢心してない、そして、自分をもっと高める。
 なかなか続くものではない、とも思うのだし。

「商人ギルド自体は、気軽に出入りできるし、食べ物は良いし、おすすめ。」

 入れば、食堂はさほど人が居ない。商人ギルドだからと言うのもある。
 あまり知られてないというのも多いのである。
 メニューを見てみれば、肉、野菜、魚、汁、様々な種類が有るのは。
 商人たちが売り物にするための試食も有るのだろう、新製品なども多く書き込まれている。

シュミー > 表情は乏しいものの、始まる前から既に楽しい気持ちが彼女の中に生まれており。

「ギルド…。少し緊張、するけど…」

どこでも、余所者はその場所の勝手がわからないため、少し緊張するものだ。
隣に少女がいなければ、この場所には縁が無かっただろう。
そんな初めての場所に入る彼女の足取りは、けれど軽いものであり。

「ここなら…休憩時間に来るだけでも、良さそう…」

面倒なチェックなどもなく、食堂には入れた。
確かに食堂の値札はかなり安く設定されており。
来ようと思えばいつでも来れる立地ではある。

「―――――…」

メニューを見ればんー、と考え。
少しして、メニューの一つを指さす。

「私は、これがいい、かな。リスは…?」

彼女が指したのは、新メニューらしい一項目。
遠方で捕れた名前も聞いたことの無いような魚を、食べられるようにと試行錯誤して味付けされた焼き物らしい。

見た目の雰囲気とは別に、かなり挑戦的なチョイスだ。

リス > 「まあ、なれれば、大丈夫よ。
 別に怖い人とかいないんだし、ああおじいちゃんとかで偏屈なのは要るけれど。」

 そんなのはどこにでもいるものだしね、なんて、軽い調子で肩をすくめて見せる。
 とことこと入る食堂、おばち……お姉さんに食券を買って渡せばいいのである。
 値札からしても、試してみる所が大きいので、値段はお安く設定されていて。

「私はこっち、よ。お肉大好きだし。」

 少女が選んだのは、肉類のモノで、新しいソースを使っている模様。
 果物ベースだから、もしかしたら少し値段が張るかもしれないが先ずはアジ、との事で。

「少しずつ交換して食べましょ?」

 そっちのお魚もおいしそうだけど、全部はお腹いっぱいになっちゃうし、と。

シュミー > 「…ん。…おじいちゃん…。…えっちな視線しか受けたことないから、偏屈な人とは、話したこと、ない…かも」

彼女の酒場に来るということはそういうことだろうけれど。
小声ではあるもののあっさりと言うあたり、感覚が麻痺しているらしい。
彼女の給金でも十分支払える値段を払い、料理を受け取る。

「リスは、お肉が好きなんだ。…私は……どっちかなら、魚、かな」

美味しそう、と受け取った焼き物をお姉さんから受け取り。
がらがらではあるが、席に付こう。

「うん。―――ん…。……ちょっと辛い、かも。でも、美味しい」

シュミーが頼んだ焼き物は
その魚特有の妙な臭みを消すため、濃く下味をつけ、更に腹の中に香草を詰めて焼いたもの。
当然舌に感じる味と匂いはかなり濃い。

「じゃあ、私、から…、ここ、教えてくれたお礼…」

どんな関係でも、お礼はするべきだと考える彼女は。
一口サイズに切り取った魚の身をフォークに突き刺し。
対面の少女に差し出す。直接相手の皿には置かず…食べさせてあげようとしている。

リス > 「シュミーの美貌と、肉体なら、それはそうよね、そうとしか言えないわ。」

 彼女の……踊り子の肢体は、基本的に男に媚びを売るようなものであり、性的に完成されていると言って良いだろう。
 だから、色目を使ってみられて当然であり、其れは偏屈なおじいちゃんであっても同じなのだろう。
 それに、偏屈な人に会って良い事はあまりないだろうから、少女は話題を切るかのように、肩をすくめて見せる。

「うふ、だって……ね?」

 お肉はとてもおいしいのだもの、半分を流れる竜の血が求めるのだろう。
 魚も悪くはないけれど、肉、肉、肉!なのである。
 美味しそうね、と上手に焼けているお魚を眺めつつ、少女もたっぷりと新作ソースの乗った肉のプレートを受け取る。

「こっちは、果物ソースが基本だからだと思うけれど、とても甘いわ。
 ふふ、こういうの、大好き。」

 あむあむ、と自分の分の肉を食べて、パンをちぎってソースを掬ってたべるのだ。

「あら、あーん。」

 差し出してくれる彼女に、少女はあーんと嬉しそうに口を開いて、お魚をパクリ、と。
 確かにスパイシーで舌に刺激が強い感じがする、辛いのが苦手な人はむずかしいあじかも、ともぐもぐ。

「はい、シュミーも、あーん?」

 そのあと、自分の肉にたっぷりとソースをつけて、彼女と同じように、差し出そう。

シュミー > 「……?」

意味深に肉を受け取る少女に首をかしげ。
腹の炎紋以外、特殊な能力などない彼女には、竜の血が肉を求めているなど知る由もないが。
一先ず嬉しそうなので、特に深くは突っ込まず。

「ふふ…、マスターに…リスが来た時は、肉のおつまみ、出すようにお願いしておく、ね」

幸せそうに肉を食べる少女を見て、踊り子まで嬉しい気持ちになってくる。
自分をこうしてもてなしてくれているのだ。
彼女が自分の店に来た時にも、もてなすのは当然だろうと。

「………」

少女の口を傷つけないようにゆっくりと食器を抜いてお魚を渡す。
自分が味わった辛さを共有して。

「ん。………あー…」

お返しに、たっぷりソースが付いた肉を差し出されれば。
自分も控えめに口を開けてそれを口に含む。
肉の脂と、果実の甘みが実にマッチしており、飲み込むのがもったいないと感じるほど。
それをこくん、と飲み。

「おいし…。本当に、いいところ…」

味もさることながら、値段もとても良心的だ。
こんな場所を教えてくれた少女に感謝をしつつ。
時折、少女に魚を差し出しながら、食事を進めていこう。

リス > 「おすすめのお酒もお願いって、言っておいて欲しいな。」

 お肉のおつまみ、どんなものが有るのだろう、興味がわく少女。
 お肉が出るなら、お肉に会う美味しいお酒も欲しいわ、なんていうのは。
 酒場に酒を飲みに―――彼女を見に行くのだから当然よね、と。

「シュミーは……あ。」

 パク、と食べてもぐもぐと、お肉を食べている彼女。
 甘いのが苦手かしら、と問いかけようと思っていた所であったから。
 美味しそうに食べる姿はとても可愛らしく思えるのだ。

「さっきも言ったけど、目利きの凄い商人たちが全力で集めた食材、だもの。」

 凄くおいしい材料を一流の料理人がするのだからとうぜんよ。
 少女は笑って見せてみる。

「あ、お魚は、もう大丈夫、よ?」

 味が判れば良いのだから、自分の分はちゃんと自分で食べて、と。
 少女はパンとステーキをもぐもぐ食べ続けるのだ。

シュミー > 「―――…♪、うん、わかった」

あまり酒と料理には力を割いていない酒場ではあるが。
その中でも、おすすめくらいはある。
それを出すことを酒場に帰ったらお願いしよう、と決めて

「……目ってすごい、よね……ん…」

自分が受ける視線というものもそうだが。
商人や、戦士などの目は一味違う。
商人は自分が損をしないため、必死にモノの良し悪しを学んだ目をしているし。
戦士は一瞬のやりとりで自分の命運が決まるため、動くものを捕らえる力が強い。

改めて、そういった人たちの凄さを噛みしめながら、魚を咀嚼して。
勿論、味付けもいいのだから…辛いとは言っても妙に食が進む辛さだ。

「そう…?もっと、あーんしても、よかったのに…」

くすり。からかいの視線を向けて。
相手のペースに合わせ、自分も魚を口に収めていこう。

リス > 「ふふ、有難う。」

 彼女の酒場のおすすめは何だろう、知らないお酒だといいわ、と思うのだけれども。
 今度行かないと、と思うのである。
 場所は聞いているし、彼女のショーの日を聞いて、行きたいわ、と。

「目……が、凄い?」

 彼女の言葉の意図を少女は直ぐに理解できなかった。
 物を見る目を養うのは商人としては当然の事でもあるし、彼女の関心が、何処に向いているのかが判らなかったのだ。
 まじまじ、と空色の瞳は、シュミーの目を見てみる。

「ふふ、これ以上食べたら、ぷくぷくになっちゃうわ?」

 からかいの言葉と視線に、少女はぷく、と頬を膨らませて見せる。
 彼女の様に運動はしないので、ちょっとお肉が増えるのは遠慮したい模様。
 あーんは、してほしいけれど、とか。

シュミー > お酒についてはマスターに任せているためよくわからないが。
次に踊る日は、もう決まっている。
その日程も伝えて、待ってる、などと付け加えてから。

「そう。目…。色んなものを見極めたりするの…すごい、って思う…
私、視線に敏感だから…目には、興味ある…」

遠回しに、商人や料理人のことを褒めていたらしい。
あまり抑揚が無い声で話しながらも、声音は優しく、するりと耳に入ってくるだろう。

「踊り、教えてあげようか…?、それか…口説き落とせたら、いっぱい運動できるよ」

きわどいことを繰り返して言いつつ。
あーんはしてほしいという少女に対して、少し先ほどよりも小さく…もうほとんど残っていない魚を切り取り。

「これくらいなら、いいでしょ」

またも、少女に差し出して。
後に残った一口は…少女が食べた後、自分が食べるつもりで。
一品ずつではあるが、満足の行く食事を終えるだろうか。

リス > 次に踊る日に待ってる、なんて言われたら、行かざるを得ない。
 後で休みをもう一度確認しておこう、なんて思う少女であった。

「私は、それが当然だったから、疑問に思うことなかったわ……。
 私の視線も、やっぱり気になるの?」

 褒められていたという事には気が付いて無くて。
 其れよりも敏感と言う言葉に興味を持って、じいっと見てしまう少女。

 みられるのは嫌いなのかしら、とか。

「口説き落とした後の、素敵な運動にしますわ。」

 そっちの方が好きだし、と言いながら彼女が差し出す小さなお魚を見る。

「あーん、太っちゃうぅ。」

 そう、いいながらも、ぱくんと、少女は食べるのであった。

シュミー > これで一人、お客さんが増えた、などと。
少し打算的な思いも浮かべ。

「気になる……?、……嫌な感じじゃ、ないから、別に。
そういう目で見られるのも…好き、だから」

密かに欲望が入った、空色の目。
それを受け止め、金の瞳で見返し。
長年人の欲望の目に晒されてきた彼女にとってそれは好ましいものであり。
わざと胸を強調するように食台に乗せて、視線の変化を楽しもうとして。

「うん。きっと、体にいいよ」

ふ、と優しく笑い。
魚を食べる少女と話しを続け。
空になった皿は、しっかりと昼食をとった証。

「ごちそう、さま。とっても、おいしかった…
デート、の…最初は、ばっちり…」

ぺこりと頭を下げて少女に向けてお礼を。
デート、と強調することで…しっかりと楽しめていることを示して。
この調子なら、どんどん知らない事を教えてくれそう、という期待が募っていく。

リス > 「知らないことは、興味を覚えてしまうんです。」

 好奇心旺盛、ですから?少女は軽く目を瞬いて見せる。
 少女の目をしっかり見ると、人の目ではなく、竜の目であることが判るだろう。
 そして、その目はキラキラと、知らない事を教えてもらい輝いていた。

「そっか……健康かぁ……」

 健康にいいというのであれば、どうしようかと迷いながら
 彼女が食べ終わるのを見て、うんと頷く。

「それでは、次に、行きましょう次ね。」

 お礼に対しては。手を軽く振って見せる。
 私も食べてるんだから、それはおあいこよ、と。

「さて、次は何がいいかしら。」

 お腹がいっぱいになり、ちょっと眠くなりながら。
 そんなことを言いつつ、劇団に行こうか、と彼女の手を引いて、歩くのだ。

シュミー > 「……ぁ。……おとぎ話、みたい」

相手の目を見てぽつりと。
竜から視線を受けることなど今までは無かったため気づくのが遅れたが。
瞳に感じる存在感と…今は隠れている威圧感は。
下手な魔獣ではなく、神聖ささえ感じるもの。

輝くその目からは敵意など感じないが、そんな存在に誑かされるというのはお話のようだ。

「うん。行こ…」

ただ、それに気づいたからと言って態度は変わらない。
自分に害があるわけでもなく、むしろ自分に好意を持ってくれているのだから。

「劇団………。今、何が来てた…かな」

仕事柄、そういうことに興味を惹かれることも多い。

「――目、少し沈んでる。眠い?」

手を引かれる途中、少し相手の顔を覗き込んで。
大丈夫だろうか、と至近距離で相手を見つめて。

リス > 「……?
 おとぎ………ばなし?」

 視線の種類とか気にすることの無い少女、それは矢張り仕事の方が関係しているのだろう。
 竜の視線を見る彼女の独白にえ?え?と、クエスチョンマークを増やすのだった。

「この時期だったら、劇団は、二つ来てますわね。
 サーカスのと、演劇の……。
 今回は、演劇にしようかなって。
 確か、今は喜劇をしているし……。」

 そこまで言って、のぞき込まれるのだ。

「ご飯食べた後は、ちょっとだけ、ね。

 ねむいかといかけられれば、ちろ、と舌を出し。
 正直に答えることにした。

シュミー > 「なんでもない。気にしない、で…」

ふふ、と笑って。
機会があれば、自分が気付いていることも話して驚かせようとも思っており。

「うん。演劇は、演劇でいい、けど…」

喜劇は歓迎だ。
鬱屈した話はあまり好きではないし、丁度いいと言える。
ただ気になるのは…相手の様子。

「ね。リス…、演劇…何回かに時間を分けて、演る、よね…」

一日一度などという興行は少ない。
大抵の演劇なら、日に何度か興行するはずだ。

「少し…休んでいく…?そのままだと、楽しめないかも、だし」

笑って指さすのは、この地区にいくつかある公園の椅子。
くい、と軽く絡めている手を引いて、其方に誘導しようと。

リス > 「………。ん。」

 笑う彼女に、質問をしたいなと思ったところ、それを飲み込んでしまう。
 やはり、かわいらしいなぁ、とおもうのだ。
 そして、どの喜劇にしようかな、と考え始めたところ出かけられる声。

「ええ、休憩とかありますから?
 何度か分けているとは思わないですけれど。」

 ものによってであるから、喜劇でも、かるいものならはそういうのはないとおもうのと。

「劇の椅子の上でン寝てしまいそうだから?」

 く、ぁ、と、小さくあくびを零し、冗談交じりに言いながら。
 公園のベンチの方に移動して、休憩したいな、と椅子に腰を掛けた。

シュミー > 演劇についての認識が間違っていないとわかれば。
一日空いている以上、時間は気にしなくてもいいだろうと判断して。

「うん。…やっぱり、そうだよね」

こくりと頷き…共に公園へと。
まだ昼間であるため、遊ぶ子供やそれを見守る親などもちらほら見える。
どこかのギルドの関係者などだろうか。

「せっかくの劇…ちゃんと見ないと、ね…?しばらくしたら起こしてあげるから…
少し、休も…」

劇の途中で寝落ちしてしまったとしても、特に彼女は気にしないが。
一緒に楽しもうとしているのだから、一緒に観たいと思うのも当然だろう。

椅子に腰を掛けた少女の隣に彼女も腰を下ろし。
脚同士が触れ合う距離まで近寄っていく。

「…誰にでも、するわけじゃないけど…。…リス、好きなところで、寝てもいいよ。
少しの間、枕になってあげる。」

肩でも、あるいは膝でも…少女の寝具になってあげようと。
元々奉仕の性質が強いのか、眠たそうな相手に体を預けて。
じんわりと暖かい彼女の体は、うたた寝するには最適だ。

リス > 「ええ、演劇は、そういうものだもの。」

 長いから、時折休憩して、その間に……と言うのである。
 トイレとか、飲み物とか。
 でも、その分長い間ゆっくりできるのだ、今日の様に時間がある時は良いだろう。

 公園に到着して少女は息を吐いて、ベンチに座っていた。
 色々な人が居るが、親子連れが多い印象。

「……ふふ、有難う。
 ちょっとお仕事で無理しすぎてたみたいね。」

 あ、とあくびを零してしまい、バツの悪そうに。
 軽く寝れば、きっとあとは大丈夫、と頷いて見せて。

「じゃあ、せっかくだし。」

 しょうじょはそういいながら、彼女の太ももに頭をのせるのだ。
 コロンと、ベンチに横になって。

「ここ、少し借りる、ね?」

 そんな風に言って、寝息を立て始める。
 少しばかりの間、最高の太ももの上で軽く昼寝をして。
 そのあと二人で、喜劇を見るのであろう―――

ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」からシュミーさんが去りました。
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」からリスさんが去りました。
ご案内:「設定自由部屋」にフローディアさんが現れました。
ご案内:「設定自由部屋」からフローディアさんが去りました。
ご案内:「平民地区 訓練所」にスバルさんが現れました。
スバル > 夜中の誰もいない訓練所は、がらんとしている物である。
一般的に開放されている物の、夜の夜中に来てまで訓練するような存在はあまりいない。
大半は、酒を飲みに行っているか、冒険者なら冒険をしているだろう。
だからこそ穴場と言わんばかりに少年は、こっそりと此処に来るのだ。
努力している姿を見られたくないから、ではなくて。

此処に来る冒険者とかそういう人たちが怖いから、と言うのが理由で。
少年は、こっそりやってきては、打ち込み台に向かうのだ。
右手には鉄の籠手、左手には、脇差。
少年の小さな体では脇差でも十分重く、右手に或る籠手も魔法の道具であり見た目より軽く強い。
武装をしているのは――冒険者を目指しているわけではなく、己の身を、家族を守りたいから。
その一心で、子供は、打ち込み台に向かい、刀を構え、訓練をしているのだ。

 そう、今から始めたと言う訳ではなく、しばらく訓練していたのである。