2019/10/14 のログ
ご案内:「森の中の小屋」にセレーナさんが現れました。
■セレーナ > [待ち合わせ待機中です]
ご案内:「森の中の小屋」にバルジリスさんが現れました。
ご案内:「森の中の小屋」からバルジリスさんが去りました。
ご案内:「森の中の小屋」にバルジリスさんが現れました。
■セレーナ > 「……う~ん?」
とある森の中、小屋が一軒。
そこで一人の少女が、料理を味見しつつ首をかしげていた。
すこし調味料を加え、再度味見。
「……うん。これでいい感じかな」
今度は満足がいった様で、少女はうん、と頷き。エプロンを外す。
本日はちょっと豪華なお夕食。
それもこれも、愛しい人に久しぶりに会うので、ちょっと奮発なのだ。
「……ほぼほぼ面会謝絶状態で。
会いにもいけなかったもんね……」
ほぅ、と息を吐きつつ。料理を盛り付け始める少女。
そろそろ、その相手が帰ってくるころかなぁ、なんて。
■バルジリス > 5か月近くの間、面会お断り状態の酷い状態だったバルジリス。
久々の自宅への道を、よた、よたと歩いている。部下の蛇が、『松葉づえはいらないの?』と聞いてくるが。
「ばぁか。セレーナを無駄に心配させちまうだろうが」
そう言って、ゆっくりと歩く。
愛する妻、セレーナ。彼女には心配をかけまくってしまった。5か月前の事。ワルセイの実験室で起こった爆発事故。そのせいで大怪我をしてしまったために、彼女には…きっと、辛い思いをさせてしまったと思う。
手には、せめてもの償いというか、謝罪を込めて、宝玉花という花を持っている。花言葉は、『君と歩む人生』と、ワルセイ様に教えられた。
しかし、久しぶりだ。子供達は、元気にしているだろうか。セレーナは寂しがっていないだろうか……
などと思いながら、まだ強張っている足を動かし、家へと向かう。
扉の前に来た。そのドアノブを握る……
その時、気が付いた。掌が震えている事。
家にまた帰ってこれた感動からか。それとも、セレーナ達の反応が……少しだけ、怖いからか。
そして、ゆっくりと開いた。
「ただいま」
■セレーナ > 一通り料理を盛り付け終え。テーブルに運び終えたところで。
少女の耳がピクン、と動く。
「……使い魔の蛇くんの気配。分かりやすいなぁ」
クスクスと笑いながら、エプロンを畳み、棚へとしまう。
料理の盛り付け、部屋の掃除の状態を指差し確認。
「料理よし。お部屋よし。お風呂も準備よし。
ベッドもたしか……多分……よし?
これですぐに休んでもらえるかな~」
ぴっ、ぴっ、ぴっ、と。指差し声出し、確認を手早くする少女であったが。
相手の使い間の気配が、ドアの前で止まっていることに気付き。
おや? と思いつつ玄関へと向かう。
丁度その時、ドアがゆっくり開き……。
「……はい。おかえりなさいですよ」
相手の短い言葉に、少女は笑顔でそう答え。
手を差し伸べるのであった。
「……う~ん? バルちゃん。
もしかしてまだ全快じゃないですね?
使い魔の蛇くん、心配そうな表情してますよ?」
付き合い長くなったからか。蛇の表情すら読み取れるようになった少女。
少女はちょっと怒りながら、相手の手をつかみ。ゆっくりと支えるように。
■バルジリス > セレーナの笑顔。それを見た瞬間に、強張っていた緊張がほぐれた。
5か月という時間は、バルジリスにって、恐ろしいほど長く、苦しい時間だったが……
おかえりなさいの笑顔で、それらすべてが洗われたかのような…そんな気分になる。
「あぁ、ただいま……久しぶりだなぁ。セレーナ」
そう言うバルジリスの表情は、サングラスに隠れながらも、ふわりと、珍しい笑みを浮かべている。
そして、全快ではないと言われれば。
「あぁ?大丈夫だって……っとと」
と言いながらも、まだ完治はしていない、体の強張りや節々の痛み。それらのために転びそうになってしまい…
セレーナが手を掴み、支えるようにしたのと同時、ゆらりと前のめりになってしまい。
ぎゅ……
と、セレーナを抱きしめるような形になってしまう。
鼻腔を、セレーナの優しい香りがくすぐる。久しく感じて無かった香り……
バルジリスは、目を閉じ、優しく、セレーナの頭を撫でてやった。
「苦労かけちまった。テメェにかけさせた心配や苦労に比べたら、こんな不調、何でもねぇぜ…」
■セレーナ > 相手を出迎えながら、少女もまた。
久しぶりに会う夫の姿に、感慨深いものを感じていた。
が、相手も色々と考えたり悩んだりしたのだろうな、とは思うので。
まずは、ただ相手の帰りを受け止め。
「はいはい。おかえりなさいですってば。
……ほんと。随分ぶりですね~」
相手の笑顔につられるように、少女もまた優しく微笑むのだが。
相手がなんだか、意地や見得を張るようなことを口にすれば。
「ほら……。もう。
蛇くんに心配かけちゃダメじゃないですか」
相手のことを抱きしめながら、相手の使い魔たる蛇に、「ね~?」。
なんて、声をかける少女。
相手に頭を撫でられれば、少し驚くものの。
その次の言葉を聞けば……。
「……。ちぇいっ」
と、一声あげて相手の額に、すぱぁんっ! といい音のするデコピンを。
ふんすっ、と鼻息荒く、ちょっと怒った表情。
「もう。下らないこと言わないの。
心配はしたし、苦労もしたけど。
それだって妻の務めなんだから、別に気を使わなくていいの。
……今日はお食事して。お風呂入って。
そして、ゆっくり休みなさいな。
話したいこともありますし~」
まったくもう、なんて言いながら。相手のことを支えつつリビングへ。
テーブルの上には、豪華な食事、なのだが。
よくよく見れば気付くであろう。食事は豪華に見えつつも。
消化に良い物や、体力回復に効果のあるメニューがそろっている。
サラダにスープ。魚の煮物などなどだ。
■バルジリス > 強めのデコピンを受ければ、驚きつつ。
「おいおい、俺ぁ……」
と、何か言おうとしたものの。続く言葉に何も言えなくなり……サングラスの下、目を細め。
「あぁ。セレーナ。テメェは……強いな。さいっこうの奥さんだぜ」
と、笑って、セレーナと一緒にリビングへ。
そこに用意された、豪華でありながらも、滋養強壮によさそうで、かつ消化によさそうなご馳走達。
それを見て、おぉ。と声をあげた。
「こりゃ旨そうだな。セレーナ。ひっさしぶりのセレーナの飯。味あわせてもらうぜ」
まず、スープを一口。うん、美味しい……本当に、美味しいのだ。
「あぁ、こりゃ美味しいな。蛇共が作る入院食とは天地の差だぜ…あれ」
ほろり、ほろり……
何かで、視界が滲む。
これは、涙?
あぁ―――そうか。俺ぁ……
「生きてるんだな。俺」
そう、煮魚を独特な形の食器で食べながら言う。
「……なぁ、セレーナ。少し、俺らしくねぇこと言うぜ……」
―――怖かった。
「死ぬことなんて、怖くねぇもんだと思ってた。魔獣時代に何度も死にかけたしな。でも、今回の事故。意識が回復するまでの間……めっちゃくちゃ、怖かった」
そう言いながら、煮魚を噛み締める。セレーナが作ってくれた味、それを確かめるように。
「セレーナとの記憶が、薄れていくんだ。ワルセイ様や、アルシャ様との記憶も。ちび共との、記憶も……それが、今まで経験したことのない恐怖だった」
そして、スープをもう一口。
「あぁ……生きてて、良かった……」
そう、心の底からの安どの声を吐こうか……
■セレーナ > 「おいおいも。やいやいも。ありません」
むふ~、と再度息を吐く少女。
「冒険者ですからね。
それに、強くなくちゃあ母はやっていけません」
むん、と胸を張り、笑う少女。
そのまま相手をリビングに連れて行くと。
少女もまた、着席し、手を合わせ。
「バルちゃんが連絡をくれましたからね。
しっかりと準備ができました。
さ、召し上がれ」
どうぞどうぞ、と。笑顔で相手に料理を勧める少女。
自身ももぐ、とサラダを食し。
まぁまぁですかねー、と呟く。
少女的には、夫が喜ぶような、こってり系のメニューにしたかったのだが。
さすがにそれは自粛、である。
「あー。もう。こんな食事くらいで泣かないでくださいよー」
そういえば、この人泣き虫だったなぁ。なんて。
思い出しつつ、少女は相手の涙を拭ってあげる。
「はいどうぞ。お聞きしますよ。
……。ふんふん。ほむほむ。ふんふん。
……じゃあ、今度からは色々と自愛してくださいな。
仕事もそうだし、プライベートも。
無茶も無理も禁物です」
相手の告白を、静かに聞いていた少女であったが。
相手が一息吐けば、にこり、と微笑みつつ。
相手に、無茶をしないように、と釘を刺す。
「命あっての物種、ですからね。
……とはいっても、バルちゃんは無茶しがちですからね~。
今後も、私がしっかり面倒みてあげないとですね」
まったくもうまったくもう。などとボヤきつつも。
少女もにやけるのを止められない。
なんだかんだ。戻ってきてくれて嬉しいのは間違い無いし。
久々の食事なのだ。嬉しいのだ。
■バルジリス > 泣かないでと言われれば、苦笑しつつ。
「はは、人間の体がワリィんだよ。こんなに簡単に泣くように作られてるんだからよ…」
と言いつつ、恐怖だったことを告白し…色々と、自愛してと言われれば、
「……まぁ。善処するぜ」
セレーナの危機だったり、ワルセイ様やアルシャ様の危機だったら、どうかは分からないが。
「俺も、死ぬ恐怖は味わったし…それに、セレーナを悲しませるような事はできねぇからな」
と言いながら、箸を進め、良い感じに食卓の上のものがなくなってきた。
ふと。
「…そーいや。ちび共がいねぇけど。寝てるのか?」
お腹が膨れ、緊張がほぐれて復活した、久しぶりの我が子を見たいなー。なんて思う親心である。
キョロキョロとしつつも…
「あー、美味しかった。ご馳走様。セレーナ」
と言って、よっこらせ。と椅子からなんとか立ち上がって……と、もう一つ思い出す。
「あぁ、そーだ。セレーナにプレゼントがあるんだ」
そう言って、宝玉花を手渡そうと……
「今日までこの家を守ってくれた奥さんに、労いを込めて。な」
と言って、宝玉花に魔力を送る。すると……
紅い宝玉の蕾だった花弁が、ふわりと広がり……
宝玉花の、魔力の帯が、美しく空間を彩ろうと…
「本当は、最新の銃みてぇなののほうがいいかとも思ったがよ…やっぱ、銃じゃ色気がねぇからな」
なんて、笑おう。
■セレーナ > 「違いますね。バルちゃんが泣き虫すぎるんです」
アナタ、よくよく泣いてますよね、などとからかいつつ。
相手の言葉を聞いていた少女であったが。
自分の体についてはしっかりと管理してくれ、と言う。
「善処、じゃなく。
本当なら確約してほしいんですけどね~」
まったくもう、とため息吐きつつ。
相手の気持ちも分かるのであまり強くは言わない。
「ま、そこを理解してくれているならいいです」
うんうん、と納得したように頷く少女。
きっと、この相手はそういう約束は守ろうとしてくれるだろうから、と。
そこで相手の言葉を聞けば。
「あ、そうでした。実は、バルちゃんが診療所にいる間。
お仕事に専念する為に、勤めてるトゥルネソル商会のほうで。
二人を預かってもらってたんですよ」
食事が終われば、少女は皿を片付けながらそう説明する。
近々、家にまた連れて帰る算段。
子供達も、父に会いたいだろうから、と思いつつ。
お粗末様でした、と。相手の言葉に笑顔を見せる。
「ん。プレゼントですか?
……おや。これは……」
相手の言葉に、また気を使って、と苦笑する少女であったが。
相手に差し出されたプレゼントを受け取れば、その美しさに息を飲む。
「……バルちゃんって。こういうところロマンチストですよね~。
……フフッ。でも、ありがとうございます。
これは飾っておきましょう。丁度リビングが飾りたかったんです」
見たことも無い美しさのそれを手に持ちながら。
少女もまた、相手に笑顔を見せ。ついついニマニマ。
やっぱり贈り物はうれしいものである。
そこで少女は思い出したように。
「そういえば、お風呂準備できてますけど。
……一人で入れます?」
もしも必要なら、補助しますよ? と言いつつ。
使い魔の蛇にちら、と視線を向ける。
イヤラシイコトはしないからね、と目線で訴えるが。
蛇はどう思うだろうか?
■バルジリス > 商会の方に、子供を預かってもらってると聞くと。
「へぇ……早く、会いてぇなぁ…」
自分の夢だった、自分の子。名前を付けた愛しい子。
会って、「おーちゃん、だれ?」なんて言われたらショックで再び寝込む自信があるが。
自分とセレーナの子。けっこう早熟な二人の事だ。きっと見分けてくれるだろう。
ロマンチストと言われれば。そうかぁ?と首を傾げ。
「まぁ、昔、ワルセイ様から、色々教えていただいたからな。こういう、人間の男がやるべきことみてぇなのは…」
と言いながらも、風呂については…
「あ、あ~……できれば一人で入りてぇが…」
正直……5か月の入院で、5か月も禁欲しているのだ。風呂場は結構な鬼門かもしれないと思い。そしてもう一つ理由があるのだが……
しかし、部下の蛇が。
『無理しないでくださいな。奥方様も、お風呂場ではいたさないと言っておりますよ』
と言ってきたので。
「あー、じゃあ。ワリィけど、執事服脱がせたり、背中洗ってくれないか?腕の筋肉がまだ強張っててよ…」
と言って……風呂場へと向かおう。
もし、セレーナがバルジリスの執事服を脱がせたとすると……
いまだ、縫合痕の強く残る、つぎはぎのような肌の裸体が見えるかも…
「……けっこー、グロイだろ?ワルセイ様が言うには、薬を飲んでいれば、後1週間くらいで元通りすべすべの肌になるそうだぜ」
と、苦笑しつつ、浴室へと……
■セレーナ > 「もう。すぐに会えますから」
相手の漏らした本音に、少女は呆れたような笑みを見せる。
これも結婚してから分かったことだが。
この相手は、子煩悩というか。もっと言えば、親馬鹿というか……。
子供達を溺愛している節がある。もちろん、気持ちは分かるのだが。
「別に気取らなくてもいいのに……。
バルちゃんが帰ってきてくれただけでも、十分なんですから」
と、口では言いつつ。嬉しそうに笑う少女。
この辺は、この少女も随分と分かりやすい。
「……でも、多分一人だとキツイですよ?
……はい。しっかりお手伝いしてあげますから。
安心してください」
相手の悩む様子を見守っていた少女だが。
相手が素直に助力を願うのなら、胸をどん、と叩いて。
任せろ、のジェスチャーである。
そうして、相手の脱衣を手伝えば。
「……う~ん。こうしてみると。
良く生きてましたね~……。
ふふっ。でも、まぁ。見慣れたものですよ。
冒険者の皆様なんて、もっと酷いケガしてる人も居ますし」
別段、引いたりはしませんよ~、なんて相手を安心させるように言いつつ。
少女は、相手と一緒に浴室へと入り。石鹸を手に取り泡立てていく。
「さ、バルちゃんは座って座って」
わしゃわしゃ、と泡を手に取りながら言う少女。
相手のことを支えられているのが嬉しいらしく、満面の笑顔だ。
■バルジリス > 良く生きてたと言われれば。苦笑しつつ。
「あぁ。ワルセイ様のおかげだよ。あの方のおかげで、何とか命をつなぎとめることができた」
と、目を細めながら、主を称える。
そして、風呂場の椅子に座らされれば。
「あぁ。頼むぜぇ」
満面の笑みの、愛おしい妻。彼女によって、髪の毛から始まり、背中、腕、脇、腹……と泡で包まれるだろうか……
「あぁー。気持ちいぜぇ……」
目を細めながら、鼻歌交じりで体を洗われるバルジリス。
「入院中は、ぬれタオルで体を擦るか、少し動けるようになったら。
「バルジリスを洗ってあげます!」
なんて、アルシャ様が言ってくださるかだったからよ…
まあ、お心はありがてぇが…アルシャ様はまだ幼いからよ。
セレーナみてぇに、心得た洗い方じゃなかったからなぁ」
何て言いつつも、まあ、悪い記憶ではないのだろう、目を細め、穏やかに語りながら、セレーナに身ををゆだね、体を洗われるその無防備な姿は、
部下の蛇たちが見たら「誰ですかアナタ!?」状態になるだろう。
そして、一通り泡まみれになり、お湯で泡を落としている時……
「あぁ、ありがとうな、セレーナ。生き返ったぜぇ……」
と目を瞑りつつ言って、その後に、防水仕様のサングラスをかけようか。
■セレーナ > 「ホント、感謝しないとですね」
夫の命を救ってくれた恩人に、少女も思いを馳せる。
これは、いつかお礼をしなくては、と思いつつ。
「お任せあれ!」
頼まれれば、少女は優しく、相手の体を洗っていく。
決して痛くなどならないように。ゆっくり、丁寧に。
「やっぱり、疲れを取るにはお風呂ですからねー」
相手の体を洗いつつ、少女は笑い。
そして、ゆったりと相手の体の泡を流していく。
お湯が熱すぎないように、細心の注意を払いながら。
「でも、可愛らしいお話じゃないですか。
それだけバルちゃんを大事に思ってるってことでしょう?」
相手の語ること。脳裏に、映像が浮かぶ。
さぞや和やかな風景だったことだろう、と思いつつ。
しっかりと相手の体をキレイにし終えれば。
「はい。終わりで~す。
……どうします? 湯船に入るのも、お手伝いしましょうか?」
相手の歩いていた姿を思い出し、少女が問う。
■バルジリス > 「あぁ、そーだなぁ……」
本当に、自分の主には感謝しかない。そう思いながら、セレーナに、献身的に洗われて…
体の泡を落とした後、湯船につかるかと問われれば。
「いや、湯船はいいや。あんまり長時間、湯に浸かってると、まだ皮膚にワリィって言われてるからよ」
そう言って、断りつつも。
「あー、セレーナ。立ち上がりてぇんだが……支えて、くれねぇか?」
と言って、立ち上がる補助は頼んで。そして、お湯で体を洗ったことで、少しは体の筋肉が柔らかくなったのか、着替えは一人でできて。
そして、セレーナに支えられながら向かったのは……寝室。
まだ退院して間もなくで、少し…というより、かなりの体力をここまで使ったのだ。
少し休もうと思い、ベッドルームへ。
「おいしょっと……あぁ。自分の寝室だぁ……」
そう言って、ベッドに寝転がる。久々の自宅のベッドは格別である。
「ほら、セレーナも」
そういって、手を広げ、おいでとポーズ。
「はぁ……セレーナ。そういやよ、俺が入院してる間、何事もなかったかぁ?」
そういえば、自分が入院中の、セレーナの行動は全く知らない。
ふと、気になった。好奇心である。
「まぁ、何があろうと…今こうして、セレーナが俺の隣にいてくれるだけで、俺は……幸せだぜ」
■セレーナ > 相手の体に負担かけぬよう、少女は懸命に体を洗い。
そして、相手が入浴はいい、と言えば。
「そうですか。……わかりました」
なるほど、そういうことなら仕方ない、と少女は頷き。
相手の体をしっかりと支える。そのまま、丁寧に脱衣所へと相手を連れて行き。
相手が着替えるのを待ってから、寝室へと。
「ふふっ。ちょっとジジむさいですよ?」
ベッドに転がる相手の姿に、少女は口元押さえて笑う。
でも、気持ちは分からなくもない。
リラックスできる自室、というのは。大事な場所だ。
「ん……も~。
まだ洗い物もあるんですけど……」
と、不満を口にしつつも、ニヤケ顔で相手の側に寝る少女。
ずりずり、と。相手に寄り添うように位置を調節し。
「……あ~。まぁ。色々ありましたけど。
概ね問題なしです。……というか。
仕事面とかそう言うのに関しては変化無さ過ぎるくらいでしたよ」
相手の問いには、困ったような顔。
色々あるにはあったのだが。かといって目新しいことも無く。
なんというか、いつも通りだけど知人が増えた、的なお話。
「……大丈夫ですよ。私はどこにもいきませんから」
相手の言葉に、優しく答え。そのまま、相手を抱きしめ、眠るのを促すようになで始める。
■バルジリス > 「……そっか。あったにはあったが、何事も、無かったかぁ……」
うと、うととし始めたバルジリスは、笑みながら、よりそう相手、その頭を優しくなでつつ。
セレーナの体。小さく、柔らかい。でも、しっかりと力強い生命力もある。
その感触を確かめつつも、
5か月の禁欲が、もう少し伸びるくらいいいかと思い、ふっと笑む。
「セレーナ。」
そして、愛おしい妻の名を呼べば。
「愛してる」
そう愛を囁く。5か月ぶりに。愛を囁いた後……バルジリスは、相手のおでこにキスを落し。
セレーナの、優しい声色に守られながら、ゆっくりと睡眠に落ちていくのだった。
ご案内:「森の中の小屋」からセレーナさんが去りました。
ご案内:「森の中の小屋」からバルジリスさんが去りました。