2019/06/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 / 庶民居酒屋」にミユさんが現れました。
ミユ > 「んっ、しょっと…」
トコトコと店の中から現れたのは白髪猫耳尻尾のミレー族。今日も立てられるオープンの看板。
オープンしてまだ間もない居酒屋。そんなお店の雇われ店主。

今日は誰が来るか楽しみに思いながら、店を見渡す店主。
テーブル席2席、カウンター席4席といった、お世辞にも広いとは言えない店内。
まだ接客業に慣れてないミユには丁度良いサイズとも言える。

カウンターの後ろには一級品のワインからエールの樽まで所狭しと並べられている。
たいていのお酒はここで呑めるんじゃないかと思わる種類の数々。
お酒の置かれている多数の棚は上に行くほど高級品のお酒が並ぶ…。
それはミユの意図してやったこと、ミユは上の棚には手が届かない為、
ハシゴを使って登っていくが、上に上がっていくうちにスカートの中が見えて、
扇情するという寸法。だけど、殆どの女性には効果がないやもしれず…
そして、閉店前には殆どお酒が無くなっていても、夕方の開店には全て揃ってる、
そんな奇妙なお店でもあった。

2階より上はミユの雇い主が管理する連れ込み宿。内装が綺麗とあってか人気の宿である。
この居酒屋からも2階繋がる階段がある。
ミユは店の中に入り、手早く来客準備をし…

ミユ > 「おっと、忘れてましたね…」

白い紙を持って外にでて、看板に貼り付ける…

「今日は貸切」

そう書かれた紙は風でふさふさと揺れる…
だれもまだ訪れていない店内をみつめながら、
店内…カウンター内へと…
そして、マスター席に腰を降ろし、
今日の借切って頂いたお客様をお待ちするミユであった…

ご案内:「王都マグメール 平民地区 / 庶民居酒屋」にネコさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 / 庶民居酒屋」からネコさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 / 庶民居酒屋」にネコさんが現れました。
ネコ > 『……ふむ』

とあるお店の前、一人のメイドが息を吐く。
看板の貸切の張り紙をみて、苦笑しつつ。
メイドはゆったりと店内に入り。

『おまたせ~。今回も荷物持ってきたよー』

そう言いながら、荷物を店内に置く少女。
中身はもちろん、食材やらポーションやらで。
その荷物を届けるように頼んだのは、少女の雇用主のとある男だ。

『わざわざ貸切になんてしなくてもいいのに。
 ま、せっかくだし、仕事ついでに。
 黒麦酒と適当に食事、もらえる?』

そのまま適当な席に座り、そんなことを言う少女。
相手に向かって、ニヤニヤと嗤う。

ミユ > カラン…

来客を告げる鐘の音が鳴り響く…振り向くミユ
扉を空けたのは、前に一度お会いした…ネコ様

「あ、ネコ様…ご予約有難うございます…」
丁寧にお辞儀しながら、着席を促しすミユ…
ネコ様が座ったのを確認すると…

「貸切は~この前のお返しということで…」
ニコッと笑うが少し引き攣る顔…かなりド緊張のミユであった…

「ご注文承りました…少しお待ちください~」
ミユは言われるがままに、ジョッキに黒麦酒を注ぎ込むと、
「お料理お持ちしますね~」
と軽く手を振ってキッチンへ…

そして、ネコの前に肉を中心とした料理が3品、添えてお口直しにパン等、
量はそれほど多くないが、小腹を満たす程度はあるだろうか…

「ほむ…」

と一段落。ネコ様が持ってきた荷物を見る…
また今回も多そうだ…

ネコ > 『何その喋り方。堅苦しいなぁ。
 あぁ、そういえば。アイツにこの前しこたま犯されたんだって?
 じゃあ、そのせいか』

相手が以前出会った時よりも堅い喋り方なのをからかいながら、注文したものが届けば。
ぐいぃ、と酒を飲み、もしょもしょと食事を始める。

『それ、アイツが言ってたから。
 いくらおしおきだといっても少しやりすぎた。詫びだ、受け取ってくれ、って』

荷物を指差しながらそう言った少女は、相手に手招きをする。

『どうせだから、アンタも呑むの付き合ってよ。
 貸切なんだし、問題ないっしょ?』

いきなりそんな無茶を言う少女。
しかし、無茶だと分かっていながら、かむかむ、と手招きを辞めない。

ミユ > (ん~あれ、しってるのかぁ~恥ずかしいな…)
なんて思いながら…
「あは…あはは…」
汗を垂らしながら、少し乾いた声で笑う…

「ほむ~侘びといっても…前回に続き、今回も沢山入ってますね~」

荷物の結び目を解くと、中を覗き込む…
普通は開けていいですか?なんて聞くものだか、
元々躾がなってないミユは思いをそのままに行動する癖がある…

「う~ん、問題はありませんね。貸切の場合は許されてます~」

私が飲んだ分はお代には入りませんから…と一言添えて…

ミユは、いつも暇つぶしで呑んでる安エールをジョッキに注ぎ込むと、
カウンターを出て、ネコ様の隣に席を取る…

ネコ > 『顔に出てる顔に出てる。そんなんじゃあシーフとしちゃあまだまだだねぇ』

相手の内心を見透かしたように言いつつ、少女は呆れた、とばかりにため息を吐く。

『ま、アイツ金だけは持ってるからねー』

相手が荷物を検めるのを横目に見ながら、のんびり、とした口調で言う少女。
やはり、雇用主への尊敬などは欠片も感じられない。

『じゃあいいじゃん。付き合ってよ。
 いろいろと話したいしさ』

相手が問題ないといえば、少女は更に手招きし。
一緒に飲むことになれば、少女はジョッキを掲げ、軽く乾杯の意思を現す。

『それで? アンタ、なんでシーフなんてやってんの?
 いくらミレーったって。ほかに職業選択の道はあったでしょ』

もにもに、と肉をつまみながら尋ねる少女。
どうやら、本気でトークをする気らしい。

ミユ > 「シーフといっても、もう元シーフですよ。廃業しましたから…」
なんてパタパタと手を振る。今のメイドとなった今、まだシーフして、
捕まったりあったりしたら、ご主人様に迷惑かけるだけでは済まないかもしれないから。

「いいですよ?今日は貸切ですから、思う存分お話しましょ?」
ミユはちょっと肩を竦め…でも、少し緊張が解けたのか、普通に笑みを零す…

ミユもネコが乾杯のポーズを取ればそのままに…
コンと木がぶつかる音と共に、乾杯される。

「ん~シーフというかコソ泥いうか…本気でこの職業をしようと決意してやってた訳じゃなくて
 生きる為に仕方が無かった…と言うしかないですね…それにもう飼われてる身ですから」

と、首輪のプレートに記された所有者を示す金属札にそっと指を這わす…
前回会った時の事を思い出して、少し恥ずかしそうに頬を染めるも、
今回はその様子では無い様なので、ちょっと安心感が出てきた…

ネコ > 『あれ、そうなの? へぇ、そりゃあ。
 おめでとう、かな?』

相手の言葉に、驚いたような表情を見せる少女。
それは、主人に報告しておいたほうがいいかな、とも思う。
この店への贈り物もまた、変わってくるだろうから。

『思う存分、っていうか。まぁ、うん』

相手が会話に乗り気になれば、少女が少し言葉を濁らせる。
視線、あっちこっちに泳いでみたり。

『……へぇ。まぁ、大体はそんな感じだよね。
 アタシも、今の立場になったのって。
 半分以上は、生きるために、っていう選択を続けてたらこうなってた、って感じだし』

相手の言葉に、納得したように頷く少女。
ちら、と見えたプレートに、目を細めつつ。

『……アタシもさ。スラム出身で、まぁ、いろいろあってさ。
 男共にはいいように喰われて。んで金も後ろ盾もねぇから食うにも困ってさ。
 そうしている内に奴隷商人に買われて……そっから、とあるお店に身請けされて。そんで、アイツがアタシを買ったんだよね』

遠い目で語る少女。ぐい、と酒を飲み干し、お代わり、と相手に告げる。
少女がこうして自分のことを語るのは、珍しいといえた。

ミユ > 「ん~、あのままシーフやってたら、ギルドの話しも悪くなかったのですけどね~
 迷ってるうちに、今のご主人様に飼われる事になっちゃった…ていうか…好きになったから
 自分から申し出た感じ?」

ちょっと恥ずかしいのか視線を逸らして言うミユ。

「あ、別のお仕事がまだ残ってるなら、ほどほどにね?」
ネコ様がちょっと言葉を濁すさまに、ミユは未だ仕事残ってるのかな~とか感じて、
一寸だけ背の高いネコ様を首を傾げて見上げる。

ミユはネコ様の言葉に、無言で頷いて聞いていて…ほむほむと聞き手に回るミユ…
前会った印象では、「昔なんて考えたくもない」って感じだったのに、今日はなんだか
身の上話しを聞いてほしいから来たのかな?って少し違和感を覚えつつも…

「やっぱり、2人とも境涯が似てるのかもしれませんね?私はタダでしたけど…」
と、ちょっと、指先を口元にあてて、クスクス笑う。

やっぱりと付けたのは、前にお会いした時に同じような事をネコ様に言われたから…。

おかわりを告げられると、そそくさとカウンターに戻って、黒麦酒を注ぐと、
「はい、どうぞ」
と、ネコ様に手渡し…また、ネコ様の隣へ腰掛ける…

ネコ > 『まぁね。やっぱり、どの道で生きるにしろギルドに所属するのは大事だから。
 ……へぇ? へぇ~? 何々、ご主人様に恋ってやつ?』

相手の告白に、静かに聞いていた少女だが。
好き、なんて単語が聞こえれば、興味心身に身を乗り出す。

『いや、仕事ってわけじゃないけど』

そこで今度は少女が視線を逸らす。
なにやら、微妙に挙動不審。

『まぁ、そうかもね。
 ……この間、アンタにサービスしたけどさ。
 アタシ、本当はセックスって大嫌いなんだよね』

昔のレイプとか思い出すからさ、なんて言いつつ。
相手がお代わりを持ってきてくれれば、ん、と頷き。
また酒を飲み始める。

『ただまぁさぁ。中にはいるわけじゃん?
 メチャクチャテクある男とか、メチャクチャチンコでかい男とか。
 体の相性がいい相手、とかさ。だからまぁ……。
 気持ちいいことは、いつの間にか好きになってた』

でもまぁ、いまだにセックスは好きでは無いけどねー、なんて言いつつ。
ぐてー、と体をだらしなく横にする少女。
事実、相手の直感は割りと当たりだ。今日はなんとなく、身の上話をしたい気分だったのだ。

ミユ > 「ふふっ…そうなのですよ~」
とやはり恥ずかしそうに頬を染めるみゆ…
身を乗り出すネコ様に少し腰を引きながら…

「ほむ…まっいっか」
そこはそれ以上突っ込んでも意味がないと思ってミユは
話しを逸らそうと…

「ほむ、セックス大嫌いなのですか…気持ちいいのに?
 でも、昔の事が重なっちゃうなら、仕方ないかもしれないかなぁ」

ミユもバフートで奴隷として購入されて、この王都に来た時は夜は
当時のご主人様の変な性癖に散々付き合わされて、酷い思いをしているが、
ミユはその辺はあまり考えないようにしている…今を生きられたら
それでいいやって考え。

「あーいますいます…というか、ミユはそんな人ばかりに出会ってますけども…」
まあ、ミユの素行不良は酷い…毎日だれかと寝ている…そんな話も嘘ではない。

「セックスは好きではないけど、気持ちいい事は好きなのですか…複雑ですね~」
とか、だらけた格好のネコ様をくすくす笑いながら…
(今日は、前回とちがって、結構砕けてる感じがするなー)
と… 細目でネコ様をみつめながら、ミユも緊張が解れ、エールに口をつけて喉を潤す。

ネコ > 『何その顔。幸せそうな顔して。
 気になるじゃん。どんな人か教えてよ』

相手が頬を染めるのを見て、すっかりそのお熱な存在が気になる少女。
まるでそこらの普通の女性の様に、ちょっと恋についてトーク、な気分であった。

『まぁ、そりゃあ? 今は昔よりはマシだけどさ。
 ……泣いて、吐いて、マンコが裂けて。
 それでも辞めてもらえなかったら、セックス嫌いにもなるっしょ』

ぎり、と奥歯をかみ締める少女。
今でこそ、その時の傷を治癒魔術で完治させ、多少は抵抗感も薄れたが。
それでも、好き好んでやることじゃない、という思いがある。

『アンタねぇ。相手は選びなよ。
 女の体は安売りしていいもんじゃないんだから』

そんな人ばかり、なんて言葉に、少女が呆れたように言う。
この子も大概だな、なんて。口にはしないけど。

『まぁ、それとは別にさ。体を差し出せば、男って扱いやすかったりsるじゃん?
 アホ面晒して、必死に腰振ってさぁ。ちょっと感じたフリしてやれば。
 俺のがいいんだろ、とか言うわけ。マジ馬鹿丸出しじゃん』

だんだんと、酒を飲むスピードが上がっていく少女。
その口で、セックスを割り切った交渉術として見なしている、なんて語り始める。
この辺りは、ある意味とてもクレバーと言えるかもしれない。

ミユ > 「え~ それは…ひみつです…♪」
これ以上突っ込まれるとミユも流石に恥ずかしいと思い言葉を濁す。

「う~ん、それは酷いですね~、ミユはそこまでは無かったけど、縛りつけられたり、
 鞭で叩かれたりと、痛い思いはそれなりにしましたよ? 散々痛いことしておいて、
 最後は、セックスして終わり…そんな夜が毎日…」
ミユもネコ様の雰囲気に押されてか、少し思い出してしまって胸が苦しくなる。

「え~…一応は選んでますよ?でも、気持ちよければすべて良し!」
満面の笑みでガッツポーズ…そのあたりの貞操概念は全くといって無い様である。

「ま、確かにそうかもしれませんねぇ…
 下心まるだしの男の子も女の子も、ちょっと扇動するだけで、思い通りになりやすい
 傾向はすごくありますね…ミユはちょっと過剰サービスし過ぎかもしれませんが」

それでも、私はお相手様が興奮する方向に導きますけども…なんて言葉を添えて…
ミユは考える…確かに男相手での交渉術として出すカードとしては最強に近い部類
にはいるだろうと感じた。

ネコ > 『秘密って言われると余計気になるじゃんか。
 じゃあ、どういう所が好きなの?』

相手が恥ずかしがるなら、更に追求する少女。
正しく。恋の話に夢中になるという、珍しい一面。

『まぁ、スラムの男なんて、そんなもんよ。
 力も無い子供の女なんて、遊び道具くらいにしか思われてないからね』

ぐびー、と酒を飲みつつ、相手を見れば。
相手もまた、過去を思い出しているようで。
少女、無意識に相手の頭を撫で撫で。

『まぁ、アンタの生き方だ。アタシが口挟むことじゃないけどさぁ……』

あんまりそういうことばかりしてると、ご主人様に愛想尽かされるんじゃないの、と。
苦笑しつつ言う少女。

『だからまぁ、ビジネスとしては体は売るけどさ。
 ……でもさー、まぁ、思うわけよ。
 アタシも、素敵な恋人が欲しいなぁ、とか~』

たまに、たまにだけどね~、なんて言いつつ。くわんくわんと体が揺れ始める少女。
どうやら、適度に酔っているようだ。
そのまま、くらぁん、と相手の肩に寄りかかりつつ。

『……んふっ。例えば、ミユみたいな可愛い子だったら。
 そういう仲になってもいいかな~』

ミユ > 「ん~お相手は…ここで傭兵をしてる男性ですよ…男前だし、細身だし…なによりも、
 セックスが上手いし、女性の扱い方をそれなりに分かってるかな?でも、たまに暴走
 することもあるかな…」

なんて、やっぱり押されて、話し出すミユ…
この子がそこに興味を示すとは…ミユも思ってなかったから、少し焦ってる…

胸が痛い思いをしてる所に、頭を優しく撫でられる感触…少し心が軽くなる…
でも、ちょっと女の子としては、ゴツゴツした感じはする…

「う~ん、ちょっとそこはムカつくけど、仕方ないのかな~でも、出自はどう足掻いても
 耳と尻尾がある限り、やっぱり奴隷そのものとみなされるのはこの国では常識になって
 いますし…そういう面では、今のご主人様には自由にして頂けてるから感謝かなぁ…
 破格の待遇ですよ…ほんとに…」

 と言いながら天井を見上げる。今の幸せな環境、安定した暮らしのある環境にやはり、
 幸せを感じながら…

 「うふふ…やっぱり、女の子だね? ねぇ、どんな人が好みなの?教えて教えて!」
 ここは反撃とばかり、ネコ様の顔を覗き込む…
 
 「ん?」
 寄りかかってくるネコ様を見る…
 (ん~それ程にお酒に強いって程ではないのかな…)
 なんて一瞬勘違いするも…

 「え?私?私ってこんな所で男釣ってるだけの売女なのに…」
 そんなのでもいいの?なんて耳元で囁きつつ…優しく肩を抱きしめる…

ネコ > 『へぇ。傭兵かぁ……。
 なにそれ、めちゃくちゃラブってんじゃん』

相手の言葉が、完全に惚気なので、楽しそうにからかう少女。
その声色からは、相手への信頼とか、親愛とかが感じ取れたからだ。

『まぁ、ね。こればかりはミレーだから、仕方ないのかもね。
 ……そう考えると、ウチのご主人もまぁ。
 マシっちゃマシなのかなー』

女癖悪いけどね、と嗤う少女。
考えてみれば、最近は伽を命じられることも少なくなったし。
そもそも給金は良い。恵まれてるな、と思う少女。

『えぇ? いや、好みのタイプとかはないよ。アタシ、そもそもそういうの考えたことないし。
 ……あぁ、でも。うん。最近、やたらアプローチしてくれるヤツはいる……』

相手に尋ねられ、おずおずと答える少女。
脳裏に浮かぶのは、一人の冒険者。真面目で、暑苦しくて。
でも、凄く良い人だ。

『……な~んて、冗談冗談。
 アタシ、女もいけるけど、やっぱり恋人にするなら男だし』

相手の言葉に、嗤いながら言う少女。
だが、抱かれる肩はそのままに、まっすぐ相手を見る。

『……でも。そうだね。ミユは良いヤツだとは思うよ。だからさ。
 ……アタシの、友達になってよ』

生まれてはじめての。利害関係の無い友人に。
そんなことを、相手に向かって真っ直ぐに頼む少女。
これもまた、とてもめずらしいことである。

ミユ > 「ふふ~ラブラブですよ? でも傭兵やってるから、たまにしか帰ってこないのが
 玉に瑕かなぁ…?」

なんて、顔を真っ赤にしながらも、もうノロケに入り始めるミユ…
まあ、ご主人様に掛けられた束縛の心の焼印の影響もそれなりにあるのだろうか…

「う~ん、今のご主人様いなかったら、セイン様に惚れてたかもね?」
なんてクスクス笑い…
でも、他の奴隷の子からしてみればこの二人は本当に恵まれてると感じた…

ほむほむ… 続けられるネコ様の言葉に聞き入るミユ…すごく興味ありそうで、
目をキラキラさせて…

「ん~冗談とかいって、ホントはいるんでしょ? アプローチしてくる人が…」

なんて、肩を揺すって茶化してみるミユ…女の子は恋して花開くものかな?と思いながら…

「こんなえっちしか頭にない天然でもよければ?」
真っ直ぐ見つめ直して…やや緊張気味に答える…えっちの相手は沢山いるけど、お友達とか
言うレベルの人は2人程度しかいない…それも身体あってのお友達といって感じで…

利害関係のないお友達というのは、ミユにとっても初めてだったので、少し緊張してしまった…

ネコ > 『ラブラブとまで言うかぁ。
 ま、そういうのって。相手が冒険者とか傭兵とかだとありがちだよね』

随分幸せそうな様子の相手に、はいはいご馳走様、とばかりに手を振る少女。
やっぱり、少しうらやましくは思う。

『だぁっ! アイツはやめとけって!』

とんでもない相手の一言に、思わず叫ぶ少女。
そのまま、アイツは妻がいるだとか、男も女も食うやつだ、とか。
ご主人様のネガティブキャンペーン開始であった。

『まぁ、まぁねぇ? ただ、その。
 ホラ。アタシはなんていうか、自由を愛する、っていうか?』

突っ込まれれば、少女は赤面するが。
まんざらでもない表情、である。

『……ん。じゃあ、今日からお友達。
 よろしくね、ミユ?』

肩を抱かれ、近い相手の顔。
すぐ目の前で、少女は優しく微笑み。
そして……。そのまま、こてんっ、と突っ伏したかと思えば。

『……がぁ~……んがぁ~……。
 ぷい~……んみょ~……』

なんと、寝息をかきはじめてしまった。
どうやら、緊張していたのは少女も同じようで。
酒が回りすぎてしまったようである。