2019/05/14 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場/ふたなり浴場」にリスさんが現れました。
リス > 九頭龍の水浴び場、その中のうちひとつのふたなりの湯。
 ふたなりの女の子が、女の子を求めてやってくる、出会い系の温泉。
 今日もおうちに誰もいないのがさみしいので、さみしさを紛らわせるために少女は温泉にやってきた。
 入口でお金を払い、とてとてとやってくる、奥まで入り、脱衣所で服を脱ぐ。
 タオルで身を隠しながら温泉の浴場にやってくると。

 今日は、珍しいことになっている。
 お風呂はお風呂でも……海辺のお風呂になっている。
 この宿は一体どうなっているのかしら、と思うときがあるのだけれど。
 お風呂があり、その奥に波打ち際が見える、海が見えるのだ。
 海の潮騒の音を聞きながらおふろに入れる。

 風情のある場所になってるわね、と思いながら少女はタオルを落として。
 洗い場で体と髪の毛のホコリを落としながら洗って。
 湯船へと行く。
 湯船も普段とはお湯の質が違う気がする。
 多分海の水を使っているのかしら、とか思いながら、入るのだった。

リス > ちゃぷん、ちゃぷんと、お湯が揺れているのは、きっと目の前の潮の流れが流れ込んでくるからなのであろう。
 あれもお湯なのだろうか、あれも温泉なのだろうか。
 少女はお湯につかりながら考えてみる、自分に掛け湯をしなくても新鮮なお湯が流れ込んできて、自分を洗ってくれているよう。
 ちょっと腰を浮かせると流れてしまいそうで楽しかったりもする。

「うーん……?」

 視線を巡らせてみるけれど、特に誰かがいる様子もなくて。
 今日の場所はちょっと特殊すぎるかしら。
 そんなふうに考えて少女は息を吐き出す。
 こう、海が見えると開放感すぎる気もする。

「………あ!」

 何かに似てる気がして、ようやく思い出した。
 ル・リエーの水遊場である。
 あそこに入ったことないけれど、聞いた話ではこんなふうになっているとかなんとか。
 それを思い出せば何故か納得してしまう。

 だからどうした、と、少女はぱちゃん、と湯を叩く。