2019/01/12 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森林」にホアジャオさんが現れました。
■ホアジャオ > 昼下がり、街道から少しそれた所に見える雑木林。付近一帯は冬枯れの木が殆どだが、中には青々とした針葉樹あり、まだ葉を残した広葉樹もあり…下栄えの草も少なく、それほど足元も悪くない。
木洩れ日差すその場所に、街道を逸れてえっちらおっちら大荷物を背負った女が歩いて来る。皮にぐるりと包まれたその荷物は何かを束ねたものらしく、よくよく見れば槍だの斧だのの刃物部分が見え隠れ…
■ホアジャオ > 適当な高さの木まで辿り着くと、どさりと背負った荷物を放り出す。がしゃん!と硬質の物同士がぶつかり合う音が響いて、続いて近くに居たらしい鳥が一斉に木立から飛び立つ音。
ふうーっと長いため息を付きながら女は細い目で鳥を追って、視線を荷物に戻すと肩をぐるぐると回す。
「哦……肩凝った…」
続けて首をぐるぐると回して、さあてとしゃがみ込んで荷物を解きに掛かる。
■ホアジャオ > 喧嘩好きが高じて終にかっぱらった…わけではない。武器屋の親父に正当に手付けを払って借りてきたものである。
…まあ多少、値切ったりはしたけれども。
皮で包まれた中から転がり出てきたのは、槍、全体が鋼鉄の斧、刀が2振り、鎖鎌―――などなど。どれも女が自分で扱えそうと思った、もしくは武器屋の親父が厄介払いしたがっている商品だ。
「迷茫…どれからに、しよォかなぁ…」
しゃがみ込んだまま、一つ一つ手に取ってみる…
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森林」にリートさんが現れました。
■リート > 「…………武装した熊か何かが居ると思ったら」
嘯、と林間に声が響き渡る。それに乗った魅了の呪いはしかし、そうした護りを身に着けていれば阻める程度のものだ。
丸裸の木立の隙間から、偉く着飾った派手な姿を晒す。
咥えた煙管をくるりと回し、大仰な物音を聞き届けて来ました、という風情だ。
「冬だから見頃の花などないと思っていたがね。 シェンヤンの花が斯様なところに咲いているとは。
……それ、戦利品かね?」
見咎めた武器の山は、こちらの眼にはかっぱらってきた者に見えたよ、と。
煙管の先端を、少し離れたところから武器の山に向けて、小首を傾げてみせた。
煙をくゆらせたその細い管の中腹に、先程驚いて飛び立った小鳥の一羽がふわりと停まった。
■ホアジャオ > 「哎呀!?」
見通しの悪い場所ではない。てっきり誰もいないと思っていた所で、手にした斧をがっしゃんと取り落とす。その声に含まれた呪いは女が気付く間もなく紅いピアスが吸い取ってしまったようで、ごくごく普通に、細い目を目いっぱい開いて驚いた顔をして振り返る。
目に飛び込んできたのは美しい…女?だ。彼女(?)が発する言葉を暫く瞬きを繰り返してから、ようやく理解した様にほっと紅い唇を笑ませる。
「ちゃァんと手付け払って借りてきたやつだよ。
…ねェさん、ここら辺のひと?うるさくしちまったかな、アタシ…」
美しい容姿に目を奪われていたのに自分で気づいて、頬を掻き掻きあはは、と誤魔化し笑いをしながら問いかける。
■リート > 「…………妖精か何かにでも見えたかい?
ぼくは流しの楽師さ。 ここらへんの人と言うなら、ほら……」
少し苦い顔を浮かべたけれども、彼女にはどうにも声に惑う性質ではないらしい。
それを緩い笑みに変えてそちらへ歩みを進めた。抱えた楽器の袋と腰に帯びた剣は音を立てない。
手に持った煙管を掲げる。ぴょんぴょんと管の上を小鳥が移動し、首を巡らせたり、羽根を繕う。
「この鳥はね、外敵の接近を察知すると少し変わった鳴きかたをするんだ。
ふつうは鷹とか鷲なんだけど……音が音だけに熊かな、とね。
しかしそれが正当な取引をしてきみの手にある物品だとするなら……なんだ。戦争でもするの?」
歩いても、喋っても、鳥は飛んでいかない。心が優しいからとかでなくて、体軸が安定しているから。
静かな足運びで近づくと、煙管の角度を保ったまま腰だけを折り、髪の毛が肩を滑り降りる。
興味深げに武器の群れを見つめてから彼女を見遣った。興味はこちらにもある。
ぬばたま色の髪や瞳は好きだ。シェンヤン女は眼の保養だ。
「熊じゃない。猛禽というよりは虎、かな」
■ホアジャオ > 楽師…と薄く紅い唇から言葉が漏れる。その視線は何となく彼女…『ぼく』と言ったから、彼?…の瞳から、貌から離せないでいる。
――それでも視線の端で腰に帯びられた剣を捉えると、楽し気に紅い唇の端が上がる。身体遣いも…悪くない……一気に興味がそちらへ移ったようで、好戦的な光が黒い瞳に宿る…
「戦争はそこまで付き合う気無いンだけど、最近派手に喧嘩したくなって、ちょいと手だしてみようかって…ほんのちょッとね」
武器の傍らに腰を降ろして、取り落とした刀の次に、斧を取り上げて見せる。
「ねェ…楽師ってェのも、喧嘩したりすンの?」
彼?の髪の毛を目線で追うように首を傾げれば、女の三つ編みが後頭部でゆらゆらと揺れた
■リート > 「喧嘩が目的とはなかなか剛毅だね。
……ぼくの故郷だと、武力の行使とは目的を遂げるための手段だったのだが……まあ、そうした血気盛んなのも悪くはないがね。
となると、さしずめ命をあずける相棒を選んでいたというところ、かな?……っと」
ばさりと羽ばたきを響かせて煙管から鳥が飛んだ。
視線を向けた。そうするまでもなく、彼女の異変には気づいていたのだが、見て確認する。
少し困ったように眉根を寄せてから、気まずそうに視線を背けた。
「なにかいやな予感がするんだが……そうだね。
降りかかる火の粉を払うのに、どうしても必要になったら、するんじゃない……かな?
……たとえば、目の前の女性が……『一曲、吟じてみせてくれよ』とか、言いそうにない状態である時……とか」
若干口を引きつらせながらも、否定はしない。
肩を落とすと、少し考えてから、あらためて彼女を見て挑戦的に微笑みかける。
彼女を試すように問いかけた。これに怖気づくような、牙の生え揃っていない子虎かどうか。
「つまりは見返りがあるかどうかさ」
■ホアジャオ > 「『命』とかってェほど、重い事するつもり無いンだけどねー」
あっけらかんとした口調で言って後頭部に手をやる。そうしてから、たまにうっかり死んじまうやつもいるかもね…と悪戯っぽく笑う。
相手がすごく戸惑っているのは流石に伝わる。出合い頭に頼むのはやっぱり非常識だったなあという反省と、期待が一気にしぼんで眼に見えてしょげかえる。
「啊…ごめんよ、アタシいっつもこンな調子だから…」
美貌の相手に失望されるのは嫌だ。なんとか誤魔化す言葉を都合しようと目を泳がせていると、意外な言葉を掛けられて思わず視線をきょとんと彼?に戻す。
「見返り?……お金、ってェこと?…楽師ってェなら、珍しい楽器とか?」
どちらにも心当たりはないが…楽器なら酒場で誰かからふんだくって…などど目を泳がせて忙しく考える
■リート > う、と表情が困ったように歪む。
いちいち相手の願いを総て聞くようなお人好しではないけども、子供のようにころりと表情を変える彼女に落ち込まれると、罪悪感の棘が胸をちくちくと痛めつける。
誤魔化すように、顔を横に向けて虚空にひとすい、煙管の煙を堪能してから吐くと、仕方なし、と息を吐いた。
「ああ。 剣も楽器も、あれやこれやと持ちかえるほうではなくてね、相棒選びに助言はしてやれないのだが……」
少し背を向けて歩いて距離を取ると、あらためて向き合う。
楽器を木の根元に置いて、肩を解すように柔軟運動。
「そもそも邪魔をしたのはぼくのほうだし、体を動かしたり、武器の具合を見るのは付き合おう。お手柔らかに頼むよ。
あと、そう……ぼくは人の善意によるお小遣いと、気に入らない相手から奪うのと、
音楽によるおひねり以外で金品は受け取らないことにしている。特に剣を金にかえるつもりはないんだ。
欲しいのはきみにしか支払えないもの……たとえばきみの時間を一晩」
どうかな?と細い指を一本立てて微笑んだ。誰にもすぐに用立てられるものだと。
■ホアジャオ > どうやら自分に彼?への報酬は都合できそうにない…そう思いながら距離を取る彼を心細げに目で追う。
「…いいの?」
てっきり去ってしまうものだと思っていた所、向き合う彼?に目を何度も瞬かせる。夢ではなかろうか、と半ばぼんやり考えながら柔軟運動をする彼を見ながらゆっくり立ち上がる。
「…一晩飲み明かす、ってェなら…アタシそンなお酒強くないよ…」
どうやら、付き合ってもらえるらしい…そう期待が戻ってきただけで、頬と目元が興奮で染まって行く。我ながら現金だが、仕方がない。
「一晩中なンかの寝ずの番、ってェなら何とかなるかもしれないケド」
あと他、一晩で何ができるかを腕組みをして忙しく考え込む。時折、彼が逃げてしまうのではないかとちらりと視線を投げる…
■リート > 「……意外と可愛らしいところもあるのだね。そんな眼で見られると、ついついお願いを聞いてしまいたくなる。
大丈夫、きみが自分から逃げたりしなければ。
途中でつぶれてしまっても、つかれて眠ってしまっても怒らないよ。
保証もなにもない口約束だが、これが履行されなかったならば、それはきっとそう……ぼくに見る目がなかった、というだけの話だからね」
こちらもまた、彼女が自分に抱いてくれているらしい期待に、期待を乗せることで応えた。
煙管の灰を皿に捨て、それごとしまい込むと、剣の柄に手をかけて鞘を払う。
その動作も、脚を肩幅に緩く開いて、剣を手に提げるゆったりとした構えも、堂に入ったものだ。
「さあさ、どこからでもかかってきたまえ。
加減はしなくても構わないが、もし当たりどころが悪かったら、見晴らしの良いところに埋めてくれるかな……えーと?
ぼくはリート、という。墓碑にはそう刻んでおいて……あとついでにきみの名前も聞いておきたいな?」
手首を軽く返す。鏡のように磨かれた刃が太陽に晒されると、根本から刃先まで、ぬるりと光の魚が泳いだ。
眼の前の女は、得物に悩むド素人。 ……ではないだろうな、と、身を引き締める。
さっき並べていた様々な武器を、どれにせよ実戦で使える自負があると見る。
油断はしない。どこからかかってきても応じられるように神経を研ぎ澄ませた。
■ホアジャオ > 相手が逃げる様子を微塵も感じさせないと解ると、にっと紅い唇が笑みを形作る。そうして、細い目の視線は剣を舐める。
ふゥん…と息とも声ともつかぬものを漏らしながら、しゃがみこんで…十字の刃が取り付いた槍を手に立ち上がる。その長さは丁度彼女の背丈ほど。
「……アタシは『ホアジャオ』ってェの。大丈夫…お互い様だから…」
『お互い様』であってもちっとも良いことなどない部類の事だが、目を爛々とさせながらとにかく楽しそうに口にして、長い柄を背中に渡すようにして構える。
「じゃァ…アタシから、いくよ?」
じり、と足を半歩、肩幅に進める。
―――と、次の瞬間ばね仕掛けのように身体ごと捻り、片腕で槍の刃を上から振り下ろす!
■リート > また厄介なものを……と彼女が選んだ得物を見て表情が難しくなる。
間合いが違う、避けづらい、防ぎにくいの三拍子。取り回しの難のある武器を、まさか見てくれだけで選んだわけではあるまい……
長物を操るシェンヤン女は画になるな、と、いま手元に持っているのが吟じるための楽器でないのが惜しい。
「その名の通り……確かにひと味、違うようだ」
遠心力の乗った槍の落雷を、剣の刃を頭上に掲げ、峰に空いた手を添えて受ける。
音は響かない。相手には、ふわ、と綿でも殴ったような感触を与えた。剣と槍は確かに刃を触れ合わせているが。
下から力を込めて、勢いを殺した――のだが、地面についた両足の周りが、みしみしとひび割れて僅かに陥没している。
彼女の技と膂力が想像以上のものだったため、どうにか力を足元に受け流してやり過ごせはしたが、額に冷や汗が伝う。
「もう少し甘く見積もっていたら剣ごと真っ二つ! ……だったかな、ぞっとしない……
……が、次はこちらの番、存分に踊ってみせてくれたまえよ!」
刃を触れ合わせたまま、そのまま片足を軸にして、ぐるりと体を一回転。
相手の槍に、その回転の方向に「引っ張られる」力を与え、そのまま背後に、剣一本で投げ飛ばす。
受け身も防御も幾らでも取りようがあろうが、相手は体を動かし、武器を試したい趣向のようだ。
決着を急ぐ剣技ではなくて、お互いの技くらべをしてみても、悪くはない――口端につくったものでない笑みを浮かべる。
■ホアジャオ > 己の手に対し防御の間に合った相手に対して笑みが深まる。その綿を殴ったような手の感触…相手にダメージの無い証拠。
(楽しませてもらえそうだね…!)
そうして柄の先から引っ張られる力が伝わってくれば、更に笑みを深くする。
引かれる力と、打ち下ろした槍先を軸にそのまま跳ぼうとしていた力が合わさって女の身体が軽々と宙を飛ぶ。その最中、素早く再度槍を半回転させて彼の背中に斬撃を狙うが――
「!ッ哎呀…!」
その柄が一瞬木立を掠って一瞬の間が空く。思わず舌打ちをするが、構わず斬撃を押し込む!
■リート > 「きゃあ、とでも鳴いて……くれるわけがないか」
投げても崩せない。ふわりと空中から槍勢を崩さず一撃を見舞う様子を見る。
言葉と裏腹に、場違いな感嘆が声にはあった。視線で追いかけ、美しいなあ、と思う。
背中に吹き付ける殺意の風。彼女を投げ飛ばした剣を脇に通し、その一撃を受け止める。
「だがまあ、ぼくの手妻も………少々目算を狂わせるくらいにはなったか、な? ……じゃあ、そろそろ…!」
木に勢いを殺されてなかったら崩れていただろうな、と笑う声は彼女の頭上から。
今度は彼女の勢いに任せて、十字刃の餌食にならぬよう、浅く受け止めた槍に押し込まれる形でふわりと体を宙に舞わせる。
彼女と行き違いに空に運ばれた体が、風に煽られた藁屑のようにくるくると回転する。
竜巻のように翻った外套。右手には剣の刃がひらめく。そして、外套に隠れた左手が、その刃が納められていた鞘を回転の勢いをつけて彼女に投じた。
■ホアジャオ > 「生憎と、愛想なしでね!」
明らかに楽しむ声を返しながら、たん、と着地と同時に柄を背中に回して構える。
瞳は宙を舞う彼を油断なく追いかけ、翻る外套に視線が一瞬絡めとられる――
が、すいとその手元に視線が戻されて、こちらに飛ぶ鞘を半身を翻しながら背中越しに槍の柄を突き出して叩き落し、右手の刃は紙一重で潜り抜け――槍の柄をそのまま相手の身体に向かって突きをくれようとする。先のように回転の勢いはない。当たったところで体勢を崩す程度であろう―そう自分で解っていて、紅い唇に苦笑いが漏れる――
■リート > さて、無理な回転で着地から動作まで僅かな間が空く。
技術でどちらが上とかではなくて、完全に間が噛み合った、としか言い様がない。
しかし突き出された槍の石突が腹部に吸い込まれ、どむ、と鈍い手応えを彼女に返そう。
強かに腹を打突されると、う、と苦しげにうめいて。
「ッッ……い、いや、参った。ぼくの負け、だ。
げほ。 ……ううん、大抵の相手はあれで決められるんだが、きみ、本命の鞘のほうがしっかり見えてたな。
うまく隠してたつもりなんだけどなぁ……伏虎に空から挑むのがそもそも迂闊だったようだ」
減らず口を叩こうとするものの、うまく呼吸できずにつっかえながら。
いくらか咳払いをして、剣を支えに立ち上がる。地面に転がっていた鞘を靴先でひょいと蹴りあげて納刀した。
「愛想がなくても勇壮な槍さばき、いや勉強をさせてもらった。長物相手にはこちらの研鑽も足りないな。
さて……どうかね、それの手応えは。 まさか肉を切らないと物足りない、などと言うつもりではあるまいね?」
勝負を競うつもりは端から無い。少なくともこちらには。
煙管に新しい葉を詰めつつ、自分は役目を果たせただろうかと微笑みかける。
■ホアジャオ > 駄目元で押し込んだ手から確かな手ごたえ――思わずぎょっとして着地した彼から数歩飛んで、距離を取る。
そうして紅潮した頬と目元、肩で軽く息をしながら構えを解かずに彼の動きを見守る――。
興奮で涙目になったまま、彼が納刀した所でようやく視線を彼の瞳に合わせる。穏やかな彼の声が耳朶に沁み込む。そうしてから、ゆっくりと首を傾げて
「ありがと、付き合ってくれて…ごめんよ?あンま喧嘩、得意じゃァなかったンだよね…」
よくよく見れば相手は自分より年若い――上に美しい。その彼が余裕を持った態度であれば、何だか急に恥ずかしくなって、あはは、と誤魔化し笑いをする。
「大丈夫。満足!お腹いっぱい!」
■リート > 「ふふ。 律儀なことだが、ここは謝ってはいけない。もしきみが侠客であるのならだが、舐められてしまう。
ぼくは見返りを要求して、きみの申し出に応えたに過ぎないのだから」
いっぱいに煙を吸い込み、明後日の方向に吐き出すと、ようやくひと心地をついた。
あらためて彼女に向き直ると、宥めすかすように微笑んだ。
「まあちょっと疲れはしたが、剣の稽古は好きなんだ。剣で人を殺すよりよほどね。
それできみが満ち足りてくれたなら、とてもめでたいことではないかな……? さて……」
彼女の前に近づいた。あまり高さの変わらない目線。
ゆったりした外套の中には、浮かびあがる柔らかな胸がある。女だ。少なくとも外形は。
そして身を乗り出し、その耳元に唇を近づけると。甘やかな語調でこうささやく。
「一晩つきあってくれる……んだったね?
きょうはぼくの部屋へ帰ろう。安心していい。シャワーもベッドもちゃんとしたものがある」
■ホアジャオ > そォなの?と首を傾げるが、煙を吐き出す彼に何となく親しみめいた感情が沸いて、屈託ないくすくす笑いが零れる。
「そンなこと言うと、アタシにしょっちゅう喧嘩吹っ掛けられちまうよ?気を付けた方が良いよ…」
くすくす笑いが止まらないまま、構えていた槍を漸く手放して、近くの木立に立てかける。そうしている間に近づいてきた彼…いや、近付いて気付く。胸元に、男とは違う双丘があって、息づいていることに。
それに何となく視線をやってしまってから、色々と申し訳ない思いが溢れて言葉を探していると、耳元でささやかれてぎょっとして振り仰ぐ。
「エ!?…ああうン…ありがと。
アタシたぶん、すぐ寝ちゃうし、御覧の通り埃っぽいケド…」
奇麗な顔から眼が逸らせない。目元を染めたまま、そう言葉を返す。最後にまた誤魔化し笑いをして
「…おまけに、これも一緒だケド」
と武器の山を指す
■リート > 「まだ、試し足りない得物があるんだろう? その分見返りをくれるというなら、買っても構わない。
ぼくも……どうやらこうやって体を動かすのは好きなようだ。使ってくれて構わないよ、存分に」
まあ、いずれ事故が起きるかもしれないが、それはそれ。
その時楽しいのなら、喧嘩も何も受けて立とう。それが別のものになってしまったり。
自分が誰かを殺すための武力として必要できない限り、年上ながら真っ直ぐな女性に、好感を抱いているから。
乱れた黒の髪に……今はまだ触れはしないが。
「埃は洗い落としてしまえばいいし。 ……ふふ、だいじょうぶ、ぼくに任せてくれれ、ば……」
染まった目元。存分に見返りへの期待をふくらませるものの、彼女の指先の示す先を見て言葉を切る。
やがて肩を落とすと、商売道具である楽器を担ぎ直してから。
「何本かは持ってあげる。行こうか?」
■ホアジャオ > ホントに?と言って細い目が爛々と輝く。全く以てどちらが年上なのやら…傍から見たらさぞ奇妙なことだろう。
武器を持ってくれる、という相手の言葉に細い目を丸くしてぶんぶんと首を振る。
「だいじょォぶ、もともと自分で持ってきたモンだし」
まさかそこまではさせられない、と手早く皮で武器の山を包み込むと、よいしょと背負う。
ちょっとたたらを踏むが、さも平気そうなしれっとした顔で相手の隣に並んで、行こうか?の言葉に笑顔で返す…
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森林」からリートさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森林」からホアジャオさんが去りました。
ご案内:「紅竜の舞踊亭」にルドヴィックさんが現れました。
■ルドヴィック >
「あ~、今日は特にいい依頼もなかったし、
こうやって昼間っから飲むのも悪かーねえなぁ」
一階酒場のカウンター席にだらしなく座りながら葡萄酒がなみなみと注がれた木製のタンブラーを煽る壮年の男
その姿は堂に入っており、年季と風格を感じさせる
…まぁ、ようするに口ではああ言いながら、昼間っから飲むことなどいつものことなのだろう
「しかしやっぱンマイね。
おすすめメニューってだけあっていい葡萄使ってるぜ、うん」