2018/10/13 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 夜の森林」にぼたんさんが現れました。
■ぼたん > まだ月明りの乏しい夜。背の高い木立の間をそろそろと歩いて来る影がひとつ。その耳は黒い獣の耳、尻のあたりからは厚ぼったい尻尾が見え隠れ。
「うー…ん」
時折きょろきょろとするとき、墨色の瞳が黄緑の光を湛えて、じっと闇を見通す
■ぼたん > 魔導機兵がうろついているせいなのか、はたまた『気』が濃いから、魔道騎兵がうろつくのか。
最近、ここ辺りの『気配』に、夜はどうしても『呼ばれて』しまう。
あんまり『気配』に囚われるのは不味い、とはいえ本能的に抗えない魅力のようなものがある…
転ばないように慎重に、歩みを進める。
■ぼたん > ゆっくり歩きながらだんだんと、墨色の瞳がとろんと溶け頬も染まっていく。
疲れた訳ではなく、酔っぱらったような感覚。
■ぼたん > (だめだ…)
いつもいつも、気配の元を辿ろうとして、辿り着く前にすっかり『酔っぱらって』しまう。
近くの木立に背を預けて、ずるずると座り込む。
■ぼたん > 背中を預けているうちに、なんだか可笑しくなってくる。くすくすと体を震わせて笑う
■ぼたん > 数刻後、木に縋るようにして立ち上がり、またゆっくりとした足取りで、森の更に奥へと…
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 夜の森林」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「オッターモール家の中庭」にクロバネさんが現れました。
ご案内:「オッターモール家の中庭」にシラトリさんが現れました。
■クロバネ > オッターモール家は富裕地区の一角にある。
屋敷の敷地面積はそう大きくは無く、零細だとか泡沫だとか末端だとか、
つまりはまあ余り有力な貴族じゃあない……らしい。
「御嬢はコックをお供にお城へ向かい……いや本当変な主だわ。」
そして主たる御嬢様は変わり者だ。
生まれつき脚が悪くて、ずっと車椅子生活な所為もあるのかもだけど、
偶に外出する際の共にメイド達に声をかける事もあれば、
コックのおっさんだとか庭師の爺さんに声をかけることもある。
今日はコックに声がかかり、庭師の爺さんは休日で、
そして私はやる事をやって暇になったから、気持ち良い秋晴れを見上げて休憩をしている。
具体的には庭園にある木製のテーブル席でお茶をしている。
■シラトリ > 「お茶のおかわりでも如何ですか?」
この屋敷において変わり者は複数存在しているが、その中でも随一の変わり者はおそらくこの女であろう。
それがいつの間にか背後に立って、小首をかしげる。
シラトリ。経歴その他一切不詳のメイドはメイドらしいこともできる変わり者。
男性を愛し、女性を愛し、恋を歌って色を操る風来坊。
変わり者の主人が河原で拾い上げた、飛び切り変わった石である。
「背徳というのは、それはダメだと思うものを思う様に踏み歩く時に感じるものだとも言います。
それはまた、格別の気持ちだとも。
お嬢様がいない今、メイド二人で色を鮮やかに描くというのも如何でしょう。」
首を今度は逆向きにかくん、と傾げて。
両手に選択肢。
■クロバネ > 雇われてそこそこの月日が過ぎて尚、この屋敷は変わっている。と、思う。
そも常傭されている人間の数が少なすぎるように思う。
何かの折に人手が足りなければ臨時雇いの人間が来る事もあるけど、
メイドが二人に庭師にコック。しかも同僚たるメイドの一人が殊更に──
「う"おっ!?」
──変わっている。
朝から不在だった癖に、私が此処で休憩している事を初めから知っていたかのように振舞う程に。
白昼堂々と同僚を迂遠な言葉で口説く程に。
私はびっくりして変な声が出てしまって、それから魔術師が作ったゴーレムのように首を軋ませて振り向く。
「シラトリ。お前いつから屋敷に居たんだよ。御嬢が探してたけど見付からないもんだからコックが共に連れてかれたぞ。」
皿に盛られたクッキーを一枚齧り、一枚はシラトリの口元目掛けて放りながら呆れ声も放り投げるように発す。
選択肢にはとりあえずお茶と答えておいた。無視をしようとも少し思ったけど
無視をするとコイツはきちんと自分で選んでくるのだ。
■シラトリ > 「朝からずっとおりましたよ。風呂の床板の下に虫がいると聞いたので殺虫作業を。」
力仕事+虫相手という一般人が嫌がる仕事も平然とこなすが、それを主人に対して確認をしない辺り、やはりメイドとしては失格なのだろう。
まあ、それでもやらなければならない仕事なのだから、きっと苦々しい顔をしつつも処分はできないのだろうけれど。
むしろ、その苦々しい顔を見たいがためにやっている節すらある。
「それに、私よりコックの方が良いでしょう。
私を連れて行って、ちゃんとお嬢様の傍にいるとでも。
…わかりました、お茶が先ですね。」
堂々と言い放ちながら、相手の言葉には頷いて、二人分お茶をするりと入れる。
カップを並べて………少しだけ、どこに座るか考える素振り。
その上で、クロバネの座っているその膝の上に座ろうとしてくる。
■クロバネ > 「風呂ってデカい方の?いやそれなら私にも声かけてくれればよかったのに。」
シラトリの言葉を疑う事無く再びの呆れ声。
良く判らない奴ではあるけど、屋敷の仕事に対して誠実な事は判っているから。
ただ、それにしてもそういった仕事をして来たとは思えない程に身奇麗で、
不自然なくらい自然に人の膝上に座って来ても嫌な臭い一つしないのが不思議だった。
「って何自然に座ってるんだよ。あと連れて行ったら行ったで傍に居るだろ?
居なかったら誰が車椅子を押すんだよ。」
口にしておいて、こいつなら御嬢自身に車椅子を回させそうだなと少し思った。
私がオッターモールの屋敷に来た時から二人は主と従者の関係とは思えない程に軽かったし。
ついでに注釈を加えると、今膝上にかかるシラトリの体重も軽い。
軽いが座られっぱなしも困るので退くように脇腹でもつついて促そう。
■シラトリ > 「驚かせて喜んで頂きたかったのです。多分。」
いつだって身綺麗ではあるが、だからこそ、汚れていたり慌てていたりする時はよほどのことなわけで。
飼っている鳥みたいな扱いである。
「……? だって、可愛らしい相手、好ましい相手と出来るだけ近くに座りたいと思うのは自然では。
お嬢様はああ見えて強いお方。何が起こっても這ってでも帰ってくる気力をお持ちでしょう。
ですからきっと大丈夫です。」
まあ、とはいえ流石に見捨てて帰ってきたことは一度も無いが。
軽口をたたきながら、脇腹を突かれれば、ひゃん、と声が漏れる。ちょっと嘘くさいけれども。
「………わかりました、では隣に。
この後の予定はどのようなものなのです?」
■クロバネ > 「私を喜ばせようと?……まあ、それなら確かに嬉しいけど。面倒な仕事ではあったし。」
床下の害虫駆除。
何も洞窟や遺跡に赴いて1m近くはあろうかという怪虫を倒せとか、そういう類じゃないにしても面倒は面倒で、
私を慮ってくれたと言うなら、無表情で言われたとしてもそれはそれで嬉しい。
「よく臆面も無く言えるよなお前……。」
言葉の意味は、褒め言葉と御嬢に対する言葉の二つへ向けられたもの。
わざとらしい悲鳴を上げて隣席に移動するシラトリを睥睨しながら、淹れて貰った茶を啜った。
「この後の予定は食料の下処理が幾つか…ってくらいかな。豚肉に塩だのなんだの刷り込んだり
野菜の皮向きしたりって所。御嬢達が戻るのは日が落ちてからだから、それが済んだらまた街にでも出て、
噂なり集めでもしようかな? そっちはどうなのさ。」
クッキーを一枚手に取り、シラトリの形良い唇に押し付けるようにしながら問い返す