2018/07/05 のログ
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にリスさんが現れました。
■リス > トゥルネソル商会、港湾都市ダイラスを本拠とし、マグメール、バフート、ヤルダバオートなど、主要な都市に店を持つ商会。
その中で、本拠の次に大きく商会の主の娘である少女は、マグメールの支店の店長をしている。
富裕地区と、平民地区の中間あたりの大通りに面した場所にそびえ立つ4階建てのレンガの建物、その中にたくさんの品物、サービスなど色々と取り揃えている場所である。
今日もミレーなどの奴隷の店員たちが楽しそうに、しかして忙しそうに走り回る。
店長の少女は、一階の事務室、来店する客の見える場所で書類の仕事を行っていく。
どこに、何を配送するのか、店内の在庫はどれだけなのか。
店の資金は今、いくらあるのか、さらに発展するにはどうするべきなのか。
まだ年若いとも言える少女は、カリカリ、カリカリ、と書類に羽ペンを走らせる。
ただ、お客様―――奴隷のミレーで対応できそうにないお客様。
大口の顧客などそういう人が来たらすぐに呼ばれ、店内に行く手はずとなっている。
「んー。……あ。」
作業しているからか、たまにポロリと独り言が溢れるのはご愛嬌。
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にソウレンさんが現れました。
■ソウレン > 王都では作成する人はいない。
自ら張ったと思しき番傘を片手に雨の降り注ぐ通りを歩いて行く。
たなびく裾がわずかに濡れてはいるものの、気にしている様子もなく。
やがてたどり着いたレンガの大きな建物。その前で足を止めて見上げる。
「…大きな店だな。」
ぽつり。そうコメントを零せば、憶する事もなく入口へ。
濡れては申し訳ない為、傘は畳んで入口脇に置いておく。
風変わりなアイテムだが、盗る者がいるか…?とわずかに疑問に思う物の、持ち込む分には不便だな、と結局置いておく事に。
店内に入れば、カウンターに。
受付をしているのは……ミレー族か。変わっているな、と内心思うものの。
「リス・トゥルネソル殿に会いたい。篝殿の紹介でまかり越した。」
上背のある女。無駄を省いた言葉に迫力を感じてしまうだろうか。
一応、表情は柔和な笑みを薄く浮かべているのだが。
■リス > お客様の来店に、ミレーの奴隷たちは明るく対応をする、彼女らの着ているメイド服はどれもこれも綺麗に洗ってあり、洗濯のりでパリっとしていた上に、奴隷自身も綺麗に身だしなみを整えられている。
和風の女性の言葉に、店員は少々お待ちくださいませと、ひとつお辞儀をしてから、リスのいる事務室へと走り去ろう。
作業をしているリスは、うぅむ、と小さくぼやく。
作るべき書類はすべて終えたところで、あとは緊急度の低いものばかりであった。
「竜雪は、いきなりヤルダバオートではなくて、パパのところでの修行もいいかしら……」
まだ自分も年若く後継とかそこまで考えなくてもいいから、自分の父親の所で娘を修行させるのもいいかも知れない。
うーん、うーんと考え始める。
そんなところに、ミレーの少女が駆け込んできて、来客を伝える。
聞けばすぐに少女は身支度を整えて、入口の方へ。
彼女からはまだ年若い普通の少女がパタパタと走ってくるのが見えるだろう。
身長は150センチくらいの、ちょっとポッチャリ目の女の子、どこにでもいる町娘、という風情である。
そして、彼女の目であれば、その少女が人間に身を変えている竜であることも見通すことができるのであろう。
「いらっしゃいませ、トゥルネソル商会へようこそお越しいただきありがとうございます。
私が、リス・トゥルネソルと申します、お気軽にリス、とお呼び下さいませ。
お客様は、篝の紹介での来店とのこと、誠にありがとうございます。」
自分の嫁が紹介してくれたらしいお客様とのこと。
彼女の顔をつぶさないようにも、一層の誠意を込めて微笑みをこぼしながらひとつお辞儀。
ニコニコしながら、身長のせいであるが彼女を見上げる形となろう。
「今宵は何をお探しでしょうか?」
それとも、なにかご注文でしょうか?
コトン、と首をかしげ少女は着流しの女性に尋ねた。
■ソウレン > 素速い対応。身だしなみもきちんとしているし、何より表情豊かだ。
王都の店ではあるが、良く扱われている。ないし、喜んで働いているのだろう。
モノの品質よりも従業員を見れば店の程度はわかる。良い商会なのだろう。
事務室へ消えて少々の時間、そんな事を考えながら、カウンター回りの商品を見て過ごしていた。
やがて、少女がやってくる。
んん?と思うものの、名乗りを受ければ「あぁ、君が。」と小さく呟いた。
人の身ではあるものの、竜が混じっている。薄い青の瞳にはそのように映った。
思ったよりも年若いんだな、という思いも。
しかしそれは詮無き事。用件の方を伝えるとしよう。
着流しの袖口から、綺麗に丸められた紙束を取り出す。
「世話になる。私はソウレン。
篝殿には陸文洞酒造の方から少し酒を購入したい旨を伝えていたが、
先日、君の娘御からこのような目録を頂いてね。商売の方は君を頼るといいと聞いてやってきた。」
個人経営の店で大量購入はしづらいが、できるかな?
そういった旨を伝える。
その視線に侮った部分はなく、穏やかに見下ろしているだろう。
■リス > 「はじめまして、ソウレン様。
お酒のご購入ですね、どうもありがとうございます。お酒は二階で取り扱いをしておりますので、案内させていただきますね。
まずは、そちらの目録を拝見させていただきます。」
彼女の言葉に、一つばかり不思議そうに首を傾ぐ。
それよりも、と気を取り直して彼女の求めることに対応することにした。
差し出された目録は、確かに自分の店で扱っている陸文洞の物であり、文字も娘の書いたものである。
「確かに、これは私の娘の書いたもの、ですね。
ソウレン様は、妻の篝と娘の竜雪。両方を見知り頂いてるのですね、本当にありがとうございます。」
先ほど首をかしげたのは、妻の篝の名前を出しての来店、次に娘からの目録ということで、篝がイタズラか何かで、娘だと言い張ったのだろうかと思ったのだ。
しかし、目録自体は確かに娘の手書きの字であるから、両方知ってるのね、と思ったのだ。
「では、こちらへどうぞ。
個人経営であろうとも、お酒の購入大量購入は大丈夫ですよ。
よろしければ、定期的に配達も行いましょうか?」
にこにこ。
いっぱい買ってくれるお客様は嬉しいものです。
たくさん買ってくれるなら、お店を開いているなら、と提案も。
■ソウレン > 目録を求められれば、特に抵抗する事なく手渡す。
まぁ、後ろ暗い所もないのだから当然ではある。
それを認められれば、再び受け取るだろう。
「あぁ、篝殿とは偶然だったが、娘御は使いとして店にやってきた。
二人ともウチで食事をしていかれたよ。」
礼を言われる程のものでもないが、馴れ初めというか出会いを簡単に説明する。
話ながら案内に従い、追従して2階へと上っていくだろう。
「はは、なかなか大量に、とはいかない。
代わりに人気が出れば都度都度その銘柄を仕入れる事にはなるだろうね。
定期的に、はまだ様子がわからない。
コンスタントに出てくれれば頼むかもしれないが…しばらくは私が足を運ぶよ。」
ここは良い店のようだ。
それならば、市場の生鮮物というわけにはいかないが、
日常使用するものや調味料などはここで買っても良い。
価格と品質の吟味は必要となるだろうが、そこまで粗悪なものはないだろう。
■リス > 「二人共、美味しいものを食べたんですね……羨ましいです。」
私に紹介してもらってない。とぷく、と少しだけむくれる少女、別に何をしたのか報告する義務などは設けてないし自由にさせてるけれど、美味しいもの食べたら教えて欲しいなというそんな気持ち。
仕事なのですぐに切り替えて、息を吐きだそう。
「はい、ありがとうございます、今後ともご贔屓にお願いしますね?
銘柄に関しては、その目録にあるものは何時も補充してありますのでよろしくお願いしますわ。」
二階には、彼女の求めるものがほとんど揃うだろう。
食料、調味料、酒、日用品などが理路整然と並んでいる。
生鮮食品に関しては、ダイラスからの直輸入の上に魔法で保存してあるので、新鮮なものを揃えている。
お値段も控えめな設定であり、広く行っている組織力を全力で使っていることが伺えるだろう。
品質は自信有り、価格もまた。
「そうそう、お酒に関しまして。
試飲していきますか?」
お酒は好みが分かれるし、値段もそれなりに高いものが多い。
なので、一口味見をしてから選ぶのもまた必要になるだろう、と少女は彼女に問いかけた。
■ソウレン > 「はは、君も仕事終わりでも寄るといいのではないかな。
あまり女性向けの店ではないかもしれないが…酒と料理くらいはいつでも出せる。」
少しむくれる姿は見た目相応というか、ちょっと子供っぽい。
ただまぁ、仕事は仕事と弁えているようなので、それは見事と思う。
若いなりに、色々とあるのだろうなぁ、と思う。
「なるほど。それは助かる。
生鮮も…良いものがそろっているようだね。」
周囲を見渡せば、必要なものはほぼ揃える事ができるだろう。
野菜や調味料、日用品などは軽く見る。
しかし、酒と…特に魚に関しては少し目つきが変わる。
魚に関しては仕入れた日数や行程で鮮度が大きく変わるからだ。
店頭に長時間置く事も難しいだろう。何せ匂いが出る。
眼鏡に叶う事ができたならば仕入れ先として考える事もできるだろうが…?
「ん、試飲ができるのか…。
ある程度目星はつけてきたが、試せるのなら助かるな。」
それは嬉しい知らせ。
自分が飲んで味を確かめるのがやはり一番。
美味いかどうか、そして自店の肴に合うかどうか。それは必要な判断だからだ。
目録には印をつけてある。『純米吟醸』や『六道古道』、『宵の口 一閃』などがチェックされているだろう。
■リス > 「女性立ち入り禁止じゃなければ、全然大丈夫ですわ。
では、このあとお伺いさせて頂ければ、と思います。」
美味しいものは大好きです、和装の彼女は自分の嫁と同じ方面の出身なのであろう。
ソウレンという名前もそちらの方面の名前にも思えるので、彼女の作る食事に興味は大きかった。
お仕事終われば、お酒も楽しめるのだしと、にっこり。
「ええ、いいものをお安くが、うちのモットーですから。
そのために、色々と営業努力してますわ。」
ちなみに、最近値段が少し下がっていた。
今までよりも早く運ぶことが出来るようになり、鮮度も上がった。
伴侶のコネを使ったら、いろいろはかどりました特に輸送面。
ちなみに、魚の一番新鮮なのは三時間程度。
釣ってすぐにドラゴン特急で運ばれてきたもの。
物によっては冷凍していたり、そうでなくてもしっかり冷やしてあるものばかり。
「はい、では……こちらでお待ちくださいまし。」
試飲コーナというものは設けてはないけれど。
何時も試飲はしてもらう、高いから、満足して買って欲しいのだ。と
とりあえず、椅子を奴隷店員に持ってきてもらい、『純米吟醸』『六道古道』『宵の口一閃』と。
「お恥ずかしながら、お酒は詳しくないのですけれど。」
お酒を作っているのは嫁であり、味は楽しむぐらい。
酒にはそこまで詳しくないけれど、と。
『六道の辻』こういうのもありますけれど、と、持ってきた。
■ソウレン > 「あぁ、夜半までは開けて待っていよう。
閑古鳥が鳴いていれば、私が先に呑んでいるかもしれないが。」
機嫌良さそうに笑う姿に、少し冗談を。
言ってから、いや冗談でもないな、と思った。だって暇なんだもの。
だからと言って料理の手が鈍るという事は全くないのだが。
「ふむ。魚もいいものがある。
これならば生食にも耐えられるかな。」
としれっと言う。市場巡りは多分やめないだろうが、
帰りにここもチェックして帰る事になりそうだ、と呟く。
価格と品質が釣り合っているのなら仕入れのバリエーションも増えるというもの。
「あぁ、詳しくなくても構わない。ウチの店の肴と合わせたい、というのもあるしね。
何だったらこの後でも合わせて楽しめるようにしよう。」
用意されたそれを、一口。また一口と順番に試していく。
口に含み、ゆっくりと鼻から息を抜く。
味の他にも香りなども確かめているようで。
紹介された一本を手に取れば、香りを確かめる。
「これは…芋の焼酎か。クセのない香りだな。」:
そしてそれも一口。
割っていないのでそれなりに強い。しかし顔色までは変わる事がなく。
そして、小グラスに残っていた分を再度ゆっくり、一口ずつ確認していく。
■リス > 「判りましたわ、では、お仕事終わりになるでしょうけれど、お伺いさせていただきます。
ただ、この通り深夜まで続いてるので、早めに上がれればという時になりますけれど。」
勤務時間は長かったり遅かったり、お客様次第なので何とも言えないところがある。
ちゃんとすぐに帰れればいいのですけど、と軽くため息。
「ふふ、ダイラスからの直入れです。
船と、ドラゴンと……釣ってすぐに運んでますの。
お魚に限った事ではありませんわ。」
ええ、ドラゴンさんが安全に大量に運んでくれるので、安くできる。
掘り出し物は少ないかもしれないけれど安定性幅つくんです。
野盗に襲われて荷物を奪われたとか、ほとんどありませんもの。
「それは、まずはソウレン様のお店を知らなければ……おすすめしづらくなりますわね。
今は、ラインナップから、これもいいのでは、と思っただけなので。」
静かに飲み始める相手、邪魔をしてはいけないだろうか、と口を閉ざす。
お酒のいい匂いがほんのりと周囲に漂う。
お仕事中でなければ飲むのだけれど、基本はワインとかである。
興味はそれなりにあったりもする。
「篝の話だと、雑味がないとのことなので、食事に会うのではないか、と思いまして。」
彼女の料理とかがわからないので、すっきりとしたのがいいのではないか、と思ったゆえの選択だった。
■ソウレン > 「遅すぎなければ営業はしているよ。
疲れている時にいい料理を提供してあげたい所かな。」
ため息つく姿に柔らかく微笑んでみせる。
こういった職業はよく疲労がたまる。
竜であれば肉体的な疲労はそこまででもないだろうが。いかんせん精神的な疲労が蓄積していくのだ。
美味しい料理にはそれを癒す力がある、と思ってはいる。
「なるほど。空輸ルートがあるのか。
ならばリスクマージンなどの分、安くできるわけだ。」
あの嫁あってのものか、と察する。
古い竜だと言っていた。あの容姿で下手をすれば自分よりも長生きなのだろう。
で、あれば顔も広いだろうしな…と納得する。
「店に寄った後でも、良い物があれば薦めてくれればいいよ。
…どれもいいものだね。楽しめるバリエーションが増える。良い事だ。」
ひとまず、目星をつけていたものはどれも口にあった。
無難な所を選んだので、店の料理とも喧嘩する事はないだろう。
「そうだね、雑味がない分合わせやすい。互いに高め合う酒というのはまだ探さなければならないが…。
今日の所は季節柄、冷やで楽しめる酒を求めていた。」
というわけで眼鏡にはかなった様子。
出された4本、純米のみ2本、他は1本を包んで欲しいとお願いする。
■リス > 「頑張ってお伺いしますわ。ふふ、楽しみにしております。
美人の手料理とか、大好物です。」
美味しいもの、美人の店主、二重の意味で癒されそうです。
微笑む仕草に、感嘆の溜息を吐いてみせる。
人間から転じた竜としては精神はまだまだ人間なので、それは特に。
「ええ、前から、それなりに安全に運ぶことはできてましたが。
篝のおかげですわ、本当に。」
さすがに、お手伝いできなくなったら値段を下に戻さないとと、ため息。
空輸がなくなっても、手段はいくらでもあるのだと。
でも商人としては、安く手に入れてたくさん売りたいところである。
「はい、判りました。
お店に寄ったあと、その味で色々考えさせていただきますわ。
その三点でよろしいですか?ほかにも試飲はされますか?」
試飲したあとに、満足そうな相手に問いかける。
冷で楽しめるお酒とのことだったらしい。
いろいろな愉しみ方があるのね、と、学習する。
「かしこまりました、少々お待ちくださいまし。」
注文された酒の瓶を用意するように命じて持ってこさせる。
カウンターの上に並ぶ、酒の瓶。
それを運びやすいように仕切った箱に入れよう。ぶつかって割れないように。
■ソウレン > 「味に容姿は関係ないとは思うが…雰囲気かな。
ともあれ、期待しすぎない程度に構えてほしいかな。」
感嘆の様子。妻帯者にしては豪気な発言だな、と少し感心。
篝殿は苦手はしないと言っていた。
胃袋を掴んでおけばもっとラブラブなのだろうなぁ、とも。
「消費する側としても助かる話だ。
このご時世、空を飛べる者が商会をやっているなど聞いたことがないからね。」
なれば安いウチに幾許かでも利用しておこう、と考える。
まぁ、ただ買い物をしていくだけでも良いだろう。
基本的に悪質でなければ購入者は商人にとってはありがたい存在であるのだから。
「先の『六道の辻』も購入しよう。合わせて4つ、お願いするよ。
他は…また今度にするよ。客の反応も見てみたい。」
箱に入れてもらっている間、季節柄ね、と説明をする。
冷やして楽しめる酒や、水割り・ロックで楽しめる酒を重点的に。
これが秋から冬にかけてはだんだん温めて飲む酒へと変わっていく、と短い説明をする。
まぁ、飲んでもらうのが一番か、と締めくくった。
そして、袖口を探って金貨の詰まった巾着を取り出す。
いくらになるかな。と値段を聞きながら硬貨を用意していくだろう。
■リス > 「味は確かに、料理人の腕ですけれど。
気分としては、美しい人に出された方が嬉しいですわ。」
妻帯者です、でも……そういうのはお互い公認なのです。
だって、発情期とかいろいろ違うので、お嫁さんもそういうのOKしてます。
料理するよりも商売が先に来ちゃってるので、あまり料理は上手じゃありませんでした。
基本メイドとかに作らせたりですし。
「ふふ、頑張ってお値段はしっかりしておきますわ。
ああ、包丁研ぐのとかもサービスありますから。」
ただ、物によってはどうしようもないものもありますから。と少女は苦い笑い。
ドワーフさん達に鍛冶をしてもらうサービスありますから、と少女はにこにこと宣伝します。
悪質な商売は……貴族相手の金貸し以外はしてないが、いろいろしてます。
「毎度ありがとうございます。」
値段を伝える少女。
高価を確認を終えれば、瓶の入った箱を差し出そう。
それぞれはあまり大きくはないから、持ち帰るのも苦ではないとは思うが。
一応。氷が入った袋を入れておこう、最近は暑いし。
■ソウレン > 「…まぁ、私が眼鏡に叶うようなら何より。
美人と言われるのは嬉しい事でもあるのだしね。
そういえばウチに来る男性客の何人かもそんな事を言っていたなぁ。」
店主目当てに来る少数の男性客をまとめてガックリとさせるような心持である。
勿論料理と酒が目当ての客もいるのだろうが。
「あぁ、よろしく頼むよ。
包丁は自分で研いでいるが…。そうだな、そのうちに包丁そのものを探しにくるとしよう。」
鋳型ではなく、手打ちの良い包丁があればそれを見に来ると告げる。
勿論用途に合わせて何本かの包丁は所持している。
が、それなりにくたびれているものもある。
一般の店先に並ぶナイフではイマイチなので、良品を探しに来ると。
「あぁ、助かる。気遣いもありがとう。
いい買い物ができたよ。」
差し出された瓶の箱をひょいと受け取る。
4種5本分、氷も入っている。それを片手に下げる…一般的な女性らしくはない光景である。
傘をさす必要があるので、やむを得ないのだが。
取引が終われば、少女を伴って店の入り口まで移動していくのだろう。
■リス > 「お仕事してなければ、口説きたいですわ。」
ほら、美人が作る料理という付加価値が生まれてるんですよ、なんて彼女に言ってみせる。
酒と料理が目当てもいいだろう、女将さん目当てでもいいと思う。
結局は、料理を買って、食べてくれるお客間に違いはないのだからと、少女は考える。
「はい、もしお気に召すものがなければ、割高になりますが注文での作成も受け付けますので。」
包丁、それも嫁の知識で知っている。
でも、使ったことはないので自分で研ぐものなのか、と目を瞬かせる。
買いに来てくれるなら、サービスしますから、と。
契約しているドワーフさんなら、いい仕事してくれるだろうしと。
「ふふ、どう致しまして。
こちらこそ、お買い上げありがとうございます。」
荷物を片手で下げるのには何も言わない。
冒険者とかそういう人は力持ちが多いし、日常的に重いものを持つ人もそうである。
自分は人間やめちゃって筋力が爆上がりしちゃったので、そこはちょっとだけ悲しい。
思考がちょっとずれたので戻す。
彼女と一緒に入口まで。
「このままついて行っちゃいましょうか、お仕事も片付いてますし……。」
ご飯食べたい、そう思っていたり。
■ソウレン > 「なるほどなぁ。思えばそういう経験は少なくなかったかもしれないな。
はは、私がこれからお仕事だよ。
まぁ、暇なときであれば一緒にお茶する酒を飲むくらいは問題ないよ。」
何せ長い事生きてきているわけで、容姿はそれほど変わっていない。
やる事もだ。で、あればそういう人とは何度も邂逅しているわけで。一つ勉強にはなった。
そして、そこから先の事は…まぁ、流れ次第だと笑っておこう。
娘御はこちらが龍である事に遠慮があった様子。
まぁ、夫婦間で少し話してからの方がいいのではないかな、と思う。
こちらはそれほど気にしないのではあるが。
「あぁ、それはまた予算と相談しておくよ。
店を回す分にはしばらく今の手持ちでも構わないからね。」
よく知らない様子ではある。
が、まぁ、自分の道具である。手入れは欠かせないし、自分なりの手入れもある。
と、そんな話をした。
「あぁ、またよろしく頼む…。
とは言え、来る分には構わないよ。何だったら少しくらい待ってもいい。」
目の前の少女の筋力に関してはなんとなく察している様子。
ただ、重いものを持たせる気はあまりない、という所。
自分とて見た目以上に膂力があるのだから。
さて、少女が今から行く、というのなら入口で少し待っているだろう。
引継ぎや作業の指示などもあるのだろうし。
それが終われば、平民地区にある店に招待する。
そこで、東方風の料理と、今買った酒を合わせて振舞うわけで…。それはそれで、新鮮な体験にはなるのだろう。