2018/07/04 のログ
ご案内:「宵闇の城・キルフリート」にロザリアさんが現れました。
ロザリア >  
───人間の軍による侵攻を受けてより幾許かの時が流れて

「…ふぁ……」

謁見の間、玉座にて欠伸を噛み殺すロザリアの姿があった

ロザリア >  
領内の魔族…主に戦えぬ者を城へと避難させ、結果的にはキルフリートの納める僅かな領内においては一名の命も失われることはなかった

此処のところ、近隣の村々や集落、町からの客人が多く
要らぬというのに献上品やらを持って謁見に現れていた

「…今日はもう終わりか?
 吾はこういうのは苦手なのだ…肩が凝ってしまうぞ」

じとーっとした目線を遅れば、傍に控えた執事らしき悪魔がこくこくと首を縦に振る

「ようやくか…。
 ふあぁ、もう夜明けではないか…欠伸も出るものよな」

客人の前では死んでも見せないであろう姿を晒しつつ、その眼を眠そうに擦っていた

ロザリア >  
さて眠りにつこうか、と腰をあげようとすると──配下の一人が一歩前へと出る

「……なんだ、まだ何かあるのか?」

あからさまに嫌そうな顔をするロザリア
配下の一人、若い魔族の男は傅き、恭しく言葉を綴る

───……

「…ふむ」

言葉を聞いたロザリアの表情が僅かに翳る
あの男が、軍勢を率いてタナールを落とした、という話だった

「──放っておけ。好きにさせておけばよかろう」

言いながら立ち上がりぐいーっと背筋を伸ばし、もう一度欠伸を噛み殺す

ロザリア >  
「戦争なぞ正義を振り翳す者がやること。
 吾には遠くその様な思想の理解は及ばぬ。
 必要ならば報復こそすれど、あのような男の考えなぞは知る由もない」

城主が立ち上がると、それに合わせるように傅いていた配下達もまた立ち上がる

「故に捨て置け。
 我が城や吾自身に話が及ばぬ限り手を下す必要などない。
 …吾に必要な血は、従来通りこの城へ踏み入った者から搾ればよい」

そう言い残し、捻じれた空間へとロザリアは消えてゆく──

ご案内:「宵闇の城・キルフリート」からロザリアさんが去りました。