2018/04/30 のログ
エッダ > 心の天秤的には怒りのゲージは既に空へと飛び上がり、罪悪感の方が地面に食い込みそうである。

元々店長の料理が好きで、店長のお店が危険な状態と肌で感じたからこそ、自分の中の数多の記憶と経験を使い、お店を大きくとは行かないけども、真っ直ぐに立っていられるように尽力していた。

その根底は店長の「この食材を一番おいしく調理する」があっての事だと判っていたのに、目的はそれなのに手段と目的が入れ替えて判断してしまった事を理解して、泣きそうであった。

寧ろ、何処までも青い瞳に雫が浮かびあがり、今にも零れそうなほど浮き上がりながら、それが零れてしまうのは抱き寄せられたからで、頬をつたい、顎をつたい零れながらも、こうお胸に抱かれ、撫でられ、ぐりぐりと頬すりされると満更でもなく、おずおずと店長の背中に手を回しながら、お胸に超頬すりをしよう、柔らかいだろうし。

「んんっ……でもごめんなさいだよ……。店長の気持ちを少しは判った心算でも、ちゃんと考えてなかったもん……。んっなくと水分なくなるから泣かない……。」

でも泣いている。
強気で泣かない心算でも心がぶれぶれの若いスライムは矢張り一度零れた涙は止まらないし、引っ付いて離れない。

まあそれでも雰囲気として店長のアホ毛が揺れるのと同じくらい、長い髪の根元がイヌの尻尾の如く右に左に揺れて、喜んでいるのを見せてしまう。

リーマ > (頭をなでなでしながら頬ずりはされるままにしている。可愛いなーと。
けどコックスーツは先ほどまで大きな魚を解体していた。腕がいいのでそんなに汚れてはいないけれど。恐らく魚臭い)

『だいじょぶだいじょぶ……私はエっちゃんが怒るなんて一秒も考えたことないから。』

(慰める具合で頭を撫でて揚げるのだけど。ほぼ毎日怒られているくせに一秒も考えてなかった。強いて言えば「うっひょー!レインボーサーモンうまそー!!」である)

『にしてもお客さんこないなー。やっぱ仕入れで長い事留守にしてたから……』

(と厨房の床に座ったまま時計を観ようと顔を上げたら。視線の先に今日のお薦めがチョークで書かれた黒板。いつもエッダが書いてくれている奴だが)

『ねぇエっちゃん?……レインボーサーモンの身はもう一晩熟成させなきゃだから今日のメインはアッシエパルマンティエだよ?』

(今更ながらな発言。サーモンの身は冷蔵魔導庫にてハーブと塩で熟成中。本日のメインの羊肉とチーズにジャガイモを使ったパイは。後焼くだけという具合で仕込まれている。先ほどまでサーモンを弄っていたのは「暇だから明日の仕込みやっとこう」であったという事実だ。)

エッダ > 「ごめんなさい、お話長くなると思って看板をOPENをCLOSE<店長>に切り換えちゃった……戻してくるね?」

鼻腔を擽ってくる魚の臭いは良い匂いと感じるのは悪食那スライムの性。
しかも店長から香るのである、それはもう「タベタイ」と言う言葉に思考が一色に染まりあがるが、首を横に何度か振り、危い思考を振り払うと、名残惜しくて名残惜しくて名残惜しい他者のぬくもりから身体を離して、店長より先に立ち上がると、両手を自分の腰の後ろに回してから、店長の指示を伺うように、かっくりと小首をかしげ、結んだ長く青い髪を静かに左右に揺して待機。

「……さあ店長どうします?アッシエパルマンティエと冷えたエールでお客様をお迎え致しますか?」

と、泣き腫らした瞳は既になく、何時でもお客様を迎えられるように、表情にスマイルを浮べて……。

望めばこのタイミング、臨時休業しても問題なく。
メイン予定のパイだって1日くらい寝かしても味は落ちないだろうし、明日のランチに回してもいいかなとすら思ってしまう。

リーマ > 『ん~……そだねぇ……』

(遅れて立ち上がれば先ほどの薄切りのバケットにタルタルの乗ったカナッペと。何気にアクとりしていたサーモンのスープが。ニンジンジャガイモの野菜などが具になって煮込まれ、細切りのチーズが添えられているものがそれぞれカウンター席に置かれて)

『とりあえずごはん食べてから考えよーか?』

(従業員のまかないタイムにすることにしてしまったらしい。自分はおもむろに3杯目のエールを注ぎに行く)

エッダ > 「ハーイ!でも三杯目のエールは経費でおちないからね?」

1杯目の味見ならともかく、2杯目と3杯目は理由がないので落ちないのである。

少なくとも自分には理由は浮かばない、けど先程のように単純に怒ったりせず、まずは事実を突きつけた後に頭の片隅で何とか経費に出来ないかなーとこっそりと考えている。

まあ個人のお店であるからして、その辺はルーズにしてもいいんだけども、昔喰らった数多の記憶の一つが許さないらしく、やっぱり何処か厳しくなるのだった。

で、先にカウンター席に座ると、大人用の高い椅子で届かない足先をふらふら揺らしつつ、店長の到着をカウンターに頬杖をつきながら待つとしよう。

リーマ > 『サービスでチーズ大盛りにしたげるからそこをなんとか……』

(チーズもそもそも店の経費なので何が「なら」なのかわからないが。エッダが座る席の隣にエールと、キューりなどの野菜を切ったお皿と同じタルタルで。こちらはおつまみとして食べる気らしい。エッダの分はご飯用だから少し趣が違う)

『ま、いいか……とりあえず召し上がれ?』

(律儀に待って一緒に食べようとしてくれるエッダにどうぞと食事を薦めるのだった)

エッダ > 「ダーメ、だけど……仕方ないなあー………。」

実に意外と容易く折れた。
3度目は店長のチーズ大盛の提案に負けたと言う理由をもらえたから折れた。

先程のお詫びと、気遣いのお礼を兼ねて、ちょっとだけルールを緩めてしまえば後は言葉はすらりと口から紡ぎ出た。

三杯目だけはタダである。
だが1杯目と2杯目はキッチリと頂くつもりであると同時にチーズ大盛りよりも少しだけ欲しいものを求めて、隣の席に近づくか、それとも椅子に座るかするリーマの頬に顔を寄せて、その頬をぺろっと料理よりも先に舌で舐めあげて味わおうと。

食欲が満ちれば、次なる欲が沸く物で。
でもまあ今は食事を取ることが優先だし、店長の指示次第でそれもオアズケになるのかもしれないが、それはそれ、舐めたいのだ味わいたいのだ。

表情は店長の作った料理を目の前にした時と同じだけ弛んだ表情で青瞳を細めて、何時になく嬉しそうな顔をしていた。

リーマ > 『やったーらっきー☆……』

(ごくごく飲んでプッハー♪とした辺りで頬を舐められて)

『?……なんかついてた?……』

(頭のてっぺんがクエスチョンマークを作りながら首を傾げる料理以外はとことん呑気で鈍感で大雑把な店長である。他意には言わなきゃ気づかない。言わなきゃ気づかないから、なんだかんだとエッダとの相性はいいのだ)

エッダ > 「……タベテイイ?」

だから言葉にする、満面の笑みに悪戯な色の欠片を一つ。
舌先に残る店長の味を自分の唾液と共に喉に流し込んだ。

ピースの欠けたパズルでみたいな物で、出来る部分と出来ない部分と足りない部分と得意な部分、それが店長と自分何処か合致する事多くて、結局お店で働く事が心地良く、尊敬に値して、かつ美味しい料理をご馳走してくれる店長の傍は本当に心地良い……。

リーマ > 『ん?……だからどーぞ?……冷めちゃうよ?』

(何やら意味深な笑みなのだけれど。ほろ酔い加減の女は元々の鈍感さも相まって気づいていない。)

『あ、そーだ……折角だから余ってたワイン煮込みも……』

(と言って、空になったジョッキとおつまみの置いてあるカウンターに手をかけて立ち上がって背を向けた)

エッダ > んもー!!と思うけどリーマの鈍さ加減も何時もの事だった。
折角少し格好良い(と本人は思う)言い回しで食べたいなーえっちしたいなーと言う意味で言葉にしたのに是である。

ほんの少しだけ頬を膨らませてから、もうちょっとストレートに言おうと口を開こうとして、椅子の上でお尻を滑らせて、身体を店長のリーマの方を向いて、足を揺らしたところで青い瞳に映るのは後姿……。

「……違うよ?こう言う事だよ?」

と、ちょっとだけ拗ねた声色で後姿のリーマに言葉を返すと、少し高い椅子を足先からととんっと降りて、背後からリーマの背中に薄い自分の胸板を押し付けて、両腕を腰からおなかの辺りに回して、遠慮なく抱きついてしまおうと。

リーマ > 『お?……っと……』

(立ち上がりかけだったタイミングで後ろから抱き付かれると少しバランスを崩してカウンターに片手を付いて。肩越しに振り返り)


『えっと……エっちゃん?……料理が冷めちゃうけ……ど?
ほら、お客さんくるかもしんないし……』

(「タベタイ」の意味は伝わった、困ったような笑みと冷や汗。「え?ここで?_いますぐ?仕事中だから汗臭いかもしれないし、ていうかお店?え?」とやや混乱している。捕まった状態で肩越しに振り返り。空いている手で相手の頭を撫でて嗜めようとする。けど、そもそも全力で抵抗するとエッダが危険なので。能力を使わずに組合いになると、何気にこっちが不利。)

エッダ > 肩越しに振り返るリーマの表情が困ったような顔になっているのが酷く嬉しくて楽しくて、混乱しているのが手に取るようにわかってしまう。

言葉は時折すれ違うくせに、相手の思慮を思いやる事も出来ないくせに、こんな時だけ妙に表情からリーマが何を考えているか判る気がして、口元にはそんな意味有りげな笑みをありありと浮べる。

「………お客様はCLOSEの看板になってるお店には入ってこないかなーって、料理は……後で残さずちゃんと食べます。」

だから、今、此処で、したい……と、そんな意味を込めて反論すると頭をなでる手に少しだけ頭を擦り付けて、もっと撫でてと強請りながらも、両手はリーマのおなかの辺りからふわりと胸元に持ち上げて、ゆるゆると背後から抱きつきながらリーマのお胸を小さな掌でわしっと揉んでみる。

店長の強さは知っている。
でも店長は本気をだして拒まない、だから良いのかなと調子の乗る事は多々有る、今がそれ。

リーマ > 『ふぅっ……んっ……』

(後ろから胸を揉まれると、鼻にかかる様なと吐息を零しつつ。カウンターについていた手が肘で支えるように下がる。けれど撫でて欲しそうな頭は軽く撫でいたけれど、指先がキュッと軽く掴むようにこわばって)

『や……でもちょっとこんな明るいとこで……』

(言葉では抵抗するのだけど、身体は力が入っていない。最初は、訳アリスライムの子供を拾っただけのつもりだったのだけれど。一緒に生活するうちに、エッダの方が人間にそういう感情を持つのなら、そういうことになるのは必然だったのだろう)

エッダ > 「………ダメ?」

何処か少し甘い香りを感じる鼻に掛かったようなリーマの吐息と言葉以外では抵抗していない事は「ダメ」とは言い切れないのだろうって想像はつく、だからダメ押しで許可を強請るようなわざとらしく甘い声で強請るように尋ねると、強張るように掴んでくるリーマの掌を自在に蠢く青い髪で優しく包み、掴まえて。

お胸を揉む両手はスライムだった事をリーマに思い出させるように、とろっと指先から液体へと輪郭が歪んで変わるとコックコートの中に布の中に指を透過させて、下着の中に包まれている乳房に人間と違う体温の冷たい掌を押し付けて、完全にする気だというのを悪戯で伝える。

拒むならラストチャンスだよって……。

リーマ > 『ふぁっ♡……』

(ガクンッと膝が震えながら折れてカウンターに突っ伏すのは胸へのひんやりとした液体の感触のせいと、根本的にエッダを溺愛していれば、そんな風に聞かれると駄目と言えないからだ)

『あの…じゃ、せめて2階に……ッぁ……』


(駄目じゃないと言ってしまうと自分がはしたない人間になってしまったみたいな気分になるから、苦しい言い訳をしてみるのだが。片手は紙に絡めとられて、片手はカウンターで体を支えていれば。ロクな抵抗はできない)

エッダ > 「……ダメ」

今度のダメはお尋ねではなく拒絶のダメ。
甘くおねだりする見た目相応の高い声色でダメって言い切ると、リーマが抵抗しきれない事を利用して更に逃げれない悪い意味でのスパイラルにリーマの心を絡めとろうと意地悪い返答ばかりをくり返す、ダメの一言だけだけど。

ぬちゃっ

と重たい粘り気ある音は半分粘液のスライムの身体に戻した両手の掌から滲ませた天然の粘液の音。
その粘液を利用して柔らかそうな胸をぬるりと撫でて、コートの中衣服の中下着の中で満遍なく乳房に粘液をすり込んで滑りを良くしようと。

抵抗しなければしないほど、しても……するけども、調子に乗るのは悪い癖でもあり、初めて襲ったときは意識もなく襲い掛かったが今はちゃんと意識もあって、楽しむ事を知っていて、リーマの身体を遊び尽くそうとしている。

パサっと衣擦れの音。
それは身体をスライムの身体に戻す前触れで……。
わざと布を落とすことでするぞー?するぞー?と脅かしている心算で。

リーマ > 『っ…・・ぁ……も……意地わ……るぅ……』

(もう何度もこうしている。服を脱がされなくても、その粘液で。人間の手とは比べ物にならない程の滑らかさで愛撫された胸は柔らかく形を変えながら先端を硬く尖らせ。腰をもじもじとくねらせる)


『ぁっ……あっ♡……エッちゃん……ハズか……しぃ……』

(振り返らなくても聞こえる衣擦れの音に。甘ったるい声が断続的に零れていて、とっくに、スイッチは入っている。)

エッダ > 甘い声、料理と同じくらい好きなリーマの甘い声に背後から抱きつく身体は既に透き通るような透明色のスライムで、その光景は明るい店内でスライムの塊に覆いかぶさられた女が一人と。

ちょっと卑猥な1匹と一人の姿。
スライムに戻ると声帯がないので喋れないけど、それでも……。

「リーマが鈍感ダカら悪いンダよ?」

と声を作り、体の一部を震わせて囁くと、頭の上で捕まえていたリーマの片手も包み込み、ゆるやかにカウンターに手を突くように誘導すると、押さえ込む事無く指の1本1本まで絡みつく。

コートの中で動かす両手だった物は両手の形のまま、乳房の先端が尖ると、ぬちぬちとわざとらしく乳房の先端だけを指先ですりすりし、後は体全体で器用にコックコートを溶かさないように加減しながら、するするとコートの裾を腰のあたりまで持ち上げて、お店の中でそのお尻を丸出しにしてしまおうと。

リーマ > 『っくっ……フゥゥゥっ……だってぇ……』

(囁き声にくすぐったそうに背中を逸らせる。がっちり抑え込まれるわけではないので。どう体を動かしても刺激が薄れない。指の隙間に滑り込む感触にぎゆっと手を握りしめながら。お尻を露出させられる。下着はだいたいが黒の割と大人っぽいのを好んで着る。)


『や……だからエっちゃん……せめて照明を……』

(カウンターでお尻丸出しとか恥ずかしすぎる。そもそも店内には、そりゃ窓がある。角度的に見えやしないか?どうか?心配すぎたのだけど、抵抗は殆ど無力だ。)


『ひぅっ……ッッッ………!?……ぁ……』

(胸の先端だけ指みたいな感触で刺激されると、カウンターで背を逸らせながらがくがくと、軽く達して)

エッダ > 人の姿でエッチを強請る事は稀、いつも結局はこんな感じで覆いかぶさって人の身体では出来ぬ事を隅々までリーマの身体に刻み込む、特に反応の良いところ、触れると声に出すところは特に執拗と言っていいほどに。

大人っぽい色合いの下着が似合うプロポーションは男であるスライムの少年には十分に毒である、普段は仕事に真面目だから反応しないがスイッチが入ればこんなもの。

「……アッ、イッチャッたネー……外に声聞えチャウかな。」

嬉しそうに人間の声とは少し違う声色でリーマの果てを言葉にして伝わってるよっと囁いて意地悪すると、指先もまた液体に変えて、すぽ、と乳首を包み込み、今度は指先を動かしながら、尖る其処をちゅーと吸い始める。

勿論明るいところで映えるリーマの肌と黒い下着はヌルと下着と肌の間に身体を滑り込ませてから、しゅるしゅると音をわざと立たせる感じで膝の辺りまで引き摺り下ろし、露になるであろう割れ目に対してヒタと身体の一部を押し付けて、ぐにぐにと上下に弄り始める。


もっともっと達して悶えて喘いでと。

リーマ > 『や……言わない……でぇっ♡……あぅっ』

(達したことはこれだけ体を密着させられていればすぐにわかってしまうんだろう。先端に吸い付かれるようにするとまた、小刻みに体を震わせて)

『ばっ……かぁ……見られちゃったら……ど……スルんだ……よぉ……』

(震える膝は下着を脱がされるとそこには髪の色と同じ色の秘所。刺激に合わせるように、太ももをギュッと閉じるのだけれど、粘体の愛撫にそれがあまり意味がない事はわかっている)

エッダ > 「……ナンデー?言われるとゾクゾクするカラ?」

疑問、質問ばかりぶつけながら、言葉と言葉の間にちゅぽちゅぽと乳房の先端を吸い上げる音を混ぜて奏で、右左と交互に吸い上げてリズムを作る。

「……お嫁に貰ッテモラウ?」

少し頭を捻った言葉は的外れもいいところは言葉。
太股が閉じてしまおうがお構い無しに合間に入り、髪色と同じ叢を撫でながら、卑猥な割れ目を覆うように身体を押し付けて、上下ににゅるにゅると触って愛撫して、最後ににゅるっと撫で上げてから、割れ目をなでる身体を遠ざけて、其処に相応しい形に体の一部を固めて創り上げていく……。

リーマ > 『……も……知ってる……くせにぃ……ひぅぅぅぅっン♡』

(服の中でリズムよく吸い上げられる胸が弾みながら)

『……こんなとこ見て……誰がもらってくれるって……ひゃぁっん!?』

(最後に投げ上げられると甲高い声が出てしまった。この後、彼が何をしようとしているのかわかってしまうくらいには、とっくに開発されきっていて。この後はことが済んで、食事を終えれば片づけを済まし、一緒にお風呂か就寝か続きなのか)

ご案内:「大衆食堂《Spitz Kohl~シュピッツコール~》」からエッダさんが去りました。
ご案内:「大衆食堂《Spitz Kohl~シュピッツコール~》」からリーマさんが去りました。
ご案内:「宵闇の城・キルフリート」にロザリアさんが現れました。
ご案内:「宵闇の城・キルフリート」に舜胤さんが現れました。
ロザリア >  
「さて……」

宵闇の城
夕闇が暗み、月が顔を出す時刻

謁見の間で玉座に腰を降ろすロザリアの前に一人の少女が横たえている

一目で気に入り、血を頂こうと、
文字通り従者である魔神が煙に巻き、城へと連れてきたのだったが

翠の瞳が細まる
どこか覚えのあるその者の雰囲気と、匂い

「──起きよ、娘」

凛とした鈴のような声が、少女へと投げかけられる

舜胤 > 微睡に陥った事はない筈ですが、深い闇に包まれていた気がする

声が聞こえてくる 起きなければならない 誰が呼ぶのだろう?

目を覚ます様に瞼が震える、赤い瞳が瞼の奥底より覗く

無表情で申し訳ないが、猫耳が揺れ、尻尾も少し不安そうに揺れる

「……此処は 何処ですか?人の轍の場所ではないのは確かですが」

横たえていた体を無理のないそして無駄のない最低限の動きで立ち上がろうとするが、
ちらりと見えた玉座が見える、そしてそこに腰かけるどこぞの王者の様な風格の持ち主がいた事から、
跪く様な体勢を取り、かの玉座に座る御方へと視線を伏せ気味に首を垂れるのだ。

ロザリア >  
少女が目を覚まし、その身体が動きを見せれば、
謁見の間の両側に控えていた鎧騎士が警戒するように一歩前に出る
その動きからは生者の気配を感じることはできない。恐らく中身はがらんどう、滅ばぬ魂が動かしているのだろう

「吾の城だ」

答えでありながらも、答えでない
そんな問答を返しながら、玉座で頬杖をつきながら城主は少女を見下ろす

「血を飲んでやろうと連れてきたが…、
 今は貴様に感じる"違和感"の正体に興味が在る…貴様の名は?」

舜胤 > 少女は僅かに口を開きまた閉じる。その僅かな口の動きは―反響定位の動きであり、
高周波が聞こえるならばこの謁見の間ならずある程度の範囲まで見えない何かを視るべく動いたという事。
夜目が利くはずなのにそれを上待って口を僅かに開いたのは
最低限此処が危険な場所なのか違うのかを自分なりに判断するためだ。

鎧騎士が動いた気がするが あれは 中身がない つまり 動く鎧と定義しておこう。
もっと近づいてくるのなら 壊すまでだ。それが出来る術はある。

「そうですか」

「私の血は拙いと思います。
 此処最近の記憶が忘却の彼方でしたが、最近思い出しまして。
 舜胤(シュンイン)と申します。種族は真祖種吸血鬼、です 一応。」

まだ記憶が完璧に揃っていない状態で、残っている情報と問われた事に対する偽りない事を伝える

ロザリア >  
俄に吸血蝙蝠達が騒ぐ
目の前の少女がなにかしたのだろうと僅かに口角を上げるが、それ以上のことはしない

鎧騎士達も主へと危害を加える様子を見せなければ、その場で停止し動こうとはしなかった

「ふむ」

舜胤、聞き慣れぬ名である
北の名だろうか

「なるほど。
 …吾はロザリア、この城の城主だ」

言い終わると組んでいた脚を降ろし、玉座から腰をあげる
一歩、一歩とドレスを揺らし、少女へと歩み寄ってゆく

「同族か。血の味なぞ舌に乗せて見なければわからぬものだぞ」

記憶が朧気だと少女は言う
血の味を味わえば、その存在がより理解できる
違和感の正体もわかるだろうが……

「一滴の血を吾に差し出せ。
 貴様の記憶の一助となり得るかもしれぬ」

舜胤 > この場の危険度は低くもなく高くもなく。
危険度が最も高いのは この城主だろう、最も連れてきた何かが分からないのでそれも含めると…。

それ以外は少女に危害が及べば こちらも動くまでだ。
少しの間 ふと浮上した記憶が囁く。この城は宵闇城キルフリートといい、
神出鬼没にして本体は魔族の国のいずこかに存在するが、城門と幻影を夜のうちに世界の各地に現して
噂で冒険者を呼び 敗れ去った哀れな犠牲者は城の栄養源にするという。
また、いつの情報か不明だが 王都某師団はこの城主に粉砕されたという。

つまり、

「宵闇城キルフリート城主 ロザリア様が御身という事に。」

跪いていたが 首だけをあげ見上げる状態へ
王座からこちらへと来る城主を見詰て視線をそらさず、

「血の一滴ですか、では どうぞ」

まぁ、魔法の使用を許して頂けるのなら、
血の饗宴という名の、少女が自身で指先を切り、血の一滴を虚空に漂わせて差し出すだけなのだ。
城主の目の前に 血の一滴が ふわふわと浮かんでいる事に。

差し出した後は 少女は 指先を撫でるとその傷は無かった事に。

ロザリア >  
違和感の一つは、これだ
記憶もなく、此処が何処かもわからなかった者が傅いている
単に礼を弁えているだけか、それにしてもといったところはある
跪き、血の一滴を平然と差し出す、
無為自然としてそれを行う理由が見当たらず違和感の一つとして感じられる
その答えも、これで出るのか──

少女が虚空へ浮かべた血の一滴
それをロザリアは指先で受け止め、ぺろりと赤い舌がそれを舐めとった

人とは違う味の、血
そこから連なる、血の記憶
その正体を、突き止めた

「───成程な、嘗て…」

「嘗て、吾の血を受けこの城に身を置いていたのだな」

真実はやや異なる
あの頃の姿とは似ても似つかぬ、恐らくは子孫か血縁者といったところだろう

舜胤 > 礼儀作法は気づけば身に付いていた。
記憶はないが 王者 覇王の覇気等は身に染みている事から、
それらを持つものに対しては危害がない限り控えて置け、が身に染みている。
記憶が自力でこれ以上戻りようもない事から、それを補う様薫陶を齎してくれる方がいればそれに縋るまでだ

血は確かに城主が味わった、
ではその答えが出される一時の間は待とう。

跪いた状態から動いてはいないのだが。

「我が先祖 我が血族が此処に居りました?」

「私の立場は 現在 王国軍第十三師団直属メイドです、
 これが偽りでありましたら 私はどこに居場所が御座いましょうか?」

ここに仕えていたらしい名も知らぬ先祖か血縁者がいるらしい。
ただ、記憶にはない、それを知っているのはこの城主だけ。

ロザリア >  
「どうやらそのようであるな」

ドレスを翻し背を向けると、玉座へと戻り座り直す

「楽にせよ。同族であり、真祖であるならば吾に傅く必要もない。
 ──ほう、王国軍に?」

それは、面白い。実に

「十三師団…とやらがどのような軍かは知らぬが、
 真祖たる吸血鬼がそれに属しているのは面白い。
 居場所、と言ったな。偽りでも構わぬではないか」

楽しげに笑みを深め、細まった翠の瞳が笑う

「吸血鬼たれば、蝙蝠のような身の置き方もまた面白い。
 フフ、このような城にいると人間達の動向は伺い知れぬでな…。
 またいつぞやのように、魔族の村を襲撃されても困る」

暗に、どっちつかずの密偵となれ…と言っているようであった

「貴様の血を飲むために此処へと連れてきたが、フフ、奇縁であるな。
 まぁ、どちらに与するかは貴様自信で決めるがよいぞ、舜胤とやら」

舜胤 > 「左様ですか、然し乍ら 最早癖でありますので、
 跪く体勢はお許し下さい。御身は城主、この身はメイド。
 聊か 立場が違います。」

同族で真祖で対等だと思うが、あくまでも少女はメイドである。
身に染みた振舞を急に楽にせよ、と言われても直せなさそうなので、
跪いている事を許して頂くよう具申するのだった。

「十三師団は 搔い摘んで申し上げますと、元ティルヒア残党から作り上げた王国軍から最も睨まれている師団です。
 私は 戦場で保護された身ですのでそのまま十三師団に居りますが…。
 偽りでも?…最近 王都内がきな臭く成っております。
 第七師団が死に体でしたが 最近 動きが活発になっております。」

王国軍に剰え所属されている吸血鬼。それもメイドで。
メイドと言えども裏方できっちり料理と掃除をしているから 情報も適当に入ってくる。
この情報 適当に摘まんで十三師団に流していたのだが 此処でも流したのだった。
かつて キルフリート城と争った某師団の事を。必要でなければそれまでだ。 判断するのは城主だ、己ではない。

「何処かは分かりませんが ワイバーン部隊が増えております。
 遠征が計画されているのでしょうか?メイドの身ではこれ以上は情報を探れません。
 …私にとりましては、どちらにつかずは出来かねますので、
 …考えましたら 私は此処に攫われている筈、既に捜索されているかも知れませんので、
 暫し 身を隠しても宜しいでしょうか?…その上で御奉公に上がる所存です。」

密偵 なってもいいが、そもそも攫われている身、いますぐ裏切るわけにも行かない。
記憶 少し戻っていないし…。8割位は戻っているのに何か足りない。

ロザリア >  
ティルヒア…以前王国と揉めた諸外国の一つ…だったろうか、人間の世界にはとんと疎い
メイドとしての立ち振舞いが身についたものであるとわかれば、やれやれと肩を竦めて

「ならば好きにせよ。自らの意思で傅くならば咎めもせぬし…」

どうにも真面目というか…いやこれはクソ真面目というやつかもしれない
久しく自分の周囲にはいなかったタイプにも思えてくる

「ワイバーン…飛竜か。第七師団ならば、あの男か…忌々しい。
 砦を超え、この城を直接攻めようという気なのだろうな……嘆かわしい。
 吾らには積極的に戦を起こそうなどという気も構えもないというのに…。
 矢張り、人間など野蛮も野蛮…獣のようなものだな」

些かの落胆、そして失望を溜息と共に吐き出す
しかし、そうとなればますます草の手は欲しくなるというものだった

「ふむ…貴様にその気が在るのならば帳として使うがよい、が…。
 この城に仕えていたのは貴様自信ではなく先祖であるぞ、
 吾に持ちかけられたからといって即座に奉公を決める必要もないと思うが。
 ──それとも何か他に理由が見つかったか?」

舜胤 > メイドとして最低限の地理情報しか手に入れていない。
人間に仕える身として メイドの知能というのを図った結果がこの状態
あくまでも今の職業がメイドと楽師なのだ どっちがメインかは言わずもがな

「ご理解頂き感謝致します」

よし 言質を取った、もう直せとか難しいのだ。
真面目でどうにもならない、これに密偵は難しいだろう?
今更ながら 王者のように振舞え? 何を申しますか!

「砦を超えた処で 補給線の両端から突っつけば粉砕可能かと思いますが?
 先に補給部隊から踏み潰せば 補給なしでどこまで攻めましょうか。
 仮に王都からワイバーンのみで進撃した所で…補給線全てワイバーンは無理があるのでは?
 どこにそんな資金が注がれるのでしょうか?人は限りある寿命に縛られた欲深きセイブツ。
 野蛮でしかなく、人を以て周りを見下し支配するしか能がないようです。」

メイドとしての知識と保護された先での教育 あと仕入れた情報を以て進言続ける。
…ん? 先祖の名はどなた??

「この浅学な我が身にお教え願います様。
 先祖の名は。
 …王都での我が身の所在が無いように思えておりますので、
 こう…元魔王現メイドと楽師としては、もう一度楽器を究めたく。」
 
思い出してきた 元魔王だった だが 先祖は魔王ではない筈。では誰?

ロザリア >  
「吾には戦争の定石や、そういった知識はないのだ。
 …無謀な試みではあるとは思うがな」

魔族の国の中を、この奥底の城まで行軍しようというのだ
他の魔王達とて、それを黙って見ていたりはしないだろう

「うむ、嘗て吾の血を受け身をおいた者の名を、ロトという。
 血の記憶を垣間見れば、貴様がやつの子孫であろうことは理解った」

名を伝えたところで何も問題はない
淡々と、事実そうあった過去を少し思い出しながら、そう言葉を投げかけて

「…楽器、か。奏者であるのだな。
 この城はアンデッドの居城故、楽団などという華やかなものはないが、
 我が身に仕えるのであれば、いずれその旋律を耳に入れることを愉しみとしておこう」

まるで裏表の感じられない舜胤の受け答えにふっと柔らかな笑みを浮かべる
厳かな城主の、というよりは年相応の少女のような笑みは、舜胤が同族であるからこそ向けられたものかもしれない

舜胤 > 「私の方がいくらか 城主様より勝っていたようですが、
 代わりに私には 城主様の様な威風堂々の立ち振舞は御座いません。
 王国の財政破綻する勢いでありましたら、遠征は可能かと存じます。
 その前に他の魔王軍に粉砕されると思いますが…愚かな。」

この城 魔族の国でも奥底にあると思う。其の道中 無視してでも
途中にある全ての魔族の里 村 街 都市 占領若しくは支配していかないと難しい筈。
それらに至るまでに戦もあろう、ここにたどり着く前に脱落は必須であろうから、
充分に引き込んで釣り野伏なりで木っ端微塵にしてやりたい。
まぁ、少女は元魔王だから 領土もないのだが…。

「ロトですか。…子孫。」

すとんと何か嵌った気がする。

「弦楽器の奏者です。楽団など再編成叶いましたら改めて参ります。
 暫くは 身を隠しますので 今宵はこれにて。」

此方も僅かながらだが 笑みを浮かべる。
メイドという立場上 同族の城主に向ける表情ではない気がするが、
一旦の暇乞いという形で、再度首を垂れたまま、どうやったかは分からないがそのまま姿が掻き消えてしまう…

この城より 帰宅してしまったようだ…。

ロザリア >  
「楽団、か……」

思えば、お城などには必ずあるものだったろうか…
暗きこの城に似合うものかどうかはわからないが、

死を迎え昇天叶わず彷徨っている亡者達には、そういった趣もあったも良いものかもしれない

「期待して待つとするか」

ふ、と笑い、城主もまたその玉座へと溶け込むようにして消えていった

ご案内:「宵闇の城・キルフリート」から舜胤さんが去りました。
ご案内:「宵闇の城・キルフリート」からロザリアさんが去りました。