2018/04/29 のログ
ご案内:「大衆食堂《Spitz Kohl~シュピッツコール~》」にリーマさんが現れました。
リーマ > (ここはマグメール平民地区に居を構える大衆食堂《Spitz Kohl~シュピッツコール~》。ここしばらく留守にしていて長く休んでいたせいか開店して1時間ほどだがまだ来客はない。開店準備の済んだ店内の厨房でキリッとした表情の女店主は右手に出刃包丁を携え)


『――――ッふぉぉぉっ!!?……レインボーサーモン!!油のノリやばい!!』

(内蔵を取り除いた1mはありそうなサイズの虹色の表皮を持つ鮭を、一太刀で半身を下し。目を輝かせてテンションと共に瞬く間に三枚おろし。出刃包丁には弱く冷却の魔術を施してあり、身の鮮度が保たれ、光り輝く)

ご案内:「大衆食堂《Spitz Kohl~シュピッツコール~》」にエッダさんが現れました。
エッダ > 仕事としては一番忙しく、一番暇である時間帯である。
切欠一つでお店は大賑わいとなる可能性を秘めた時間で、最初の一人、その賑わいの引き金となるお客様を後ろ手で手を組んでピシっと背筋を伸ばしてお店の入り口付近でたって待つのだが……なにやら妙に厨房が気にかかる。

「店長ー?大丈夫ですかー?エール冷えてますか?」

厨房に向けて少女であり少年である不思議な声色で声をかけると、青い瞳を細めて厨房のほうに視線をむけ、店長が何をしているか遠目から覗こうと。

リーマ > 『やっぱサーモンは雄に限るよな……この白子と氷頭の部分を……』

(身の部分は適切に切り分け布でくるんで冷蔵魔導庫へ。アラの処理をしながら頭のてっぺんの軟骨部分を器用に切り離し。白子部分を軽く水で洗ってから綺麗に塩を振って臭み抜き。)


『ん~?……さっき冷やしといたと思うけど……』

(当店の看板商品アイスエールはキンキンな冷えが命だ。包丁の刃を布巾でふき取ってからまな板に置いて、どれどれとエールを注ぐ魔導機械の傍まで歩み少したってから)

『――――ッぱぁぁッ♪…………大丈夫!キンキンッ!!!』

(片手にガラスの容器。中身は黄金色のエール、半分減っている。口には白い泡。呑んで確かめた。いい笑顔)

エッダ > 店長の素敵で魅力的ないい笑顔に思わずニコと頬を弛めて笑顔を浮べて返す……でも眼は一つも笑っていない、寧ろ怒っている色合いが青の瞳に浮かんでいる。

「店長ー?まさかーのんでいませんよね?まさかー?開店1時間にして店長が酔うとかありえないですよねー?はははー。」

いい笑顔である。
言葉の端々に物凄い棘を生やし、頬が時折ヒクヒクと引き攣りあがる。

でも、まあエールの1杯は2杯で店長がつぶれるとか、お店が廻らなくなる、とは思っていないので、其処まで怒らない、怒らないのだが……小走りで店内をトトトトっとかけて、厨房をひょこりと身体半分覗かせて、一応目視で厨房を確信しながら、ぽそっと一言いい笑顔の口元で告げるのだ。

「それ、経費で落ちませんから。」

って、そのキンキンの冷えた黄金色のエール1杯分の代金は店長お給料から引いておきますねと暗に言い切った。

リーマ > 『えぇっ!!?エっちゃんが冷えてるかって聞いてきたからテイスティングしただけなのに!?』

(ジョッキ片手にショックそうな顔。とりあえず気持ちを落ち着ける為に残りを飲み干し)

『おっかし~な~。なんで私オーナーシェフなのに月給制なんだ?……
んでもまぁ、エっちゃん来てからの方がお金残ってるからいいのか。』

(ぶつくさいいながら空になったジョッキを洗って乾かしつつ。)

『お陰で高いレインボーサーモンも仕入れられたことだし。経費ってすごいな~。』

(シュタタタタタタタと小気味よい音と共に。アラについていた身と氷頭、それと白子が瞬く間に2本の包丁で叩かれ、まな板の上でミンチになっていく。そこに香草各種、塩などの調味料を加えてさらに叩く。ペースト状になったそれをスプーンでひとさじ掬って味見)

『うぉっ!!?絶品!!!?新鮮滑らか!!!!』


(と瞳を輝かせてからおもむろにエールを注ぎに行く)

エッダ > まあ、捨てるのは凄く勿体無い、半分ほど飲んでしまったのだから残りを飲んでしまうのは当然の事だろう、お給料から天引きするし。

でも何か釈然としない、納得のいかない物を感じるのだが、うん、それも何時もの店長の行動なのでこれ以上心の海は荒れる事はない……筈であった。

その光景を目の当たりにするまでは、である。

「………味見は判ります。今夜のメインとなる料理の出来は凄く良かったのでしょ?わかる、わかります、店長の料理は大好きなので良くわかりますが、ストーップ、ストーップ!」

店長の料理の腕を認めている事を料理が好きなことを隠しもせず、褒め言葉にしてまずワンクッションおこう。

それから少しだけ深く息を吸い、ふーっと自らを落ち着かせる為に息をゆっくりと深く吐き出してから、両手を打ち合わせてパンっと鳴らしてから、クッションをおいた先の言葉を続けて投げつける。

「何2杯目を飲もうとしてるんだバカリーマ!!」

いい笑顔を継続しながら、その口で店長を等々名前呼びしてあまつさえバカと言い切る。

でも、止めない、言葉では止めても行動として止める事はない。

結局のところ、どうせ店長の給料に反映すればいいだけで、結果まあ2杯分のエールの売り上げが確定したという事実があるわけで、どんどん飲めといわないが、飲むのを阻んだりはしない。

これが、この行動が自分が来る前は当たり前だったのだろう、お金の管理を自分が始めてからお店から出て行くお金が少なくなったのだから。

リーマ > 『はっは~ハハハ……甘いなエっちゃん……もう注いでしまっている。』

(いい感じの泡立ち加減のジョッキ片手にに偉そうに腰に手を当てて)

『今作った仕入れ値一匹8000ゴルドのレインボーサーモンのタルタルは
メインじゃない!……なんとまかないだ!!!!』

(従業員に呼び捨てにされても馬鹿と言われてもびくともせずにドーンとポーズを決めてからエールを煽る)


『やっば!マリアージュし過ぎ!!止まんない!!!!』

(とか言いつつタルタル二口目を食べた木のスプーンを口にくわえたまま。オーブンからカリっと焼かれた薄切りのバケットを取り出した。)

エッダ > 1回目は警告、2回目も警告で収めておく、だが三度目はアウトである。

何?今日もう店じまいにしなきゃダメなの?ねぇダメなの?
と頭の中がぐるぐると?と怒りが走り回りタップダンスを踊る。

1匹8千ゴルドもするレインボーサーモン
仕入れのときに発見して今夜のメイン料理として、そうだな1匹から取れる身の量と料理人である店長の手間隙に添え物を加味して1皿幾らにするか、きっと今夜だけで売り上げ伸びるんじゃない?とワクワクした気持ちを返して欲しい。

1匹8千ゴルド、高級魚ってレベルではない。
希少で貴重で美味なる魚、骨の1本も無駄に出来ない魚、それがよりにもよってまかないで、添え物だと思っていたバケットは今や魔の手……ではない店長の手に。

小走りで、否全力でお店を飛び出し、出入り口の看板をOPENからCLOSE<店長>にひっくり返すと、直ぐに厨房に飛び込んで、店長の咥える木のスプーンを取り上げようと手を伸ばす。

「……座れ、厨房の床に正座。」

その声色は怒りあふるる低く冷たい声。
いい笑顔キャンペーンも終り、最早表情すらない真顔であった。

リーマ > 『?……ォぅッ!?……???』


(鼻歌混じりにタルタルをバケットに乗せて。いつのまにやらサーモンのアラからとっていたフュメ・ド・ポワソンのアクを掬っていたら従業員が厨房に入ってきた。咥えていたスプーンをひったくられて)


『あれ?エっちゃん?……なんか怒ってる?……身の部分はちゃんととってあるよ?……』

(実の所、白子と氷頭は量が少ないのでまかないに回して。あとアラからとったスープに野菜とか居れて一品にしてまかないにしよーかとしていた所で。大事な身の部分には手を付けていない。とかそういう言い訳をするも何も、言わなくても伝わっていると思っているからなんで怒られているかわかっていない。
けど従業員の少年の顔と声が怖いので、不満そうながらももう正座していた。目は合わさない言い訳がビクビクしている。)

エッダ > 店長の口から引きずり出して奪い取った木のスプーンを自分の口に放り込んで、それをクッキーでも噛み砕くかの如くガリガリと噛み砕き、飲み込んで胃にあたる部分に落としてから、意識を軽く向けて消化を促す。

「……怒ってる滅茶苦茶怒ってる。あのねー……1匹八千ゴルドの魚をね?うん、判る、店長の事だから全部食べないで量の少ない部分だけ食べて、残してくれた身を調理して今夜の料理に出そうと思ってるんだよね?此処まであってる?でもね、その少ない部分をね希少部位って言ってね?凄く高く売れるの。美味しかったでしょ?そうだよね?美味しかったよね?つまりね高く売れるの?わかる?」

一息で言い切った、感情の一切ない表情で一息で言い切った。

身の部分は確保してあると言うのだから、きっと全てまかないで消化する心算はない、と言う意味でしょ?と言葉で確認しながら、どうして怒っているかをキッチリと言葉で説明する。

正しくは、言葉で説明しながら、店長の考えを確認する。
何故なら自分は人間ではない、人間の思考に疎い点ががあり、放つ言葉にだって人と魔物との常識の差異があり、間違ってる事だってある。

なのでなるべく言葉にして伝える。
正座をさせた店長の前に仁王立ちになり、両手は腰にあて、小さな身体を目一杯大きく見せる為に軽く背中をそらして。
ふんっと言わんばかりのポーズでだ。

リーマ > 『………でも……だってさぁ……』

(目線を逸らして両手の指をもじもじ絡ませる、正座で。
言い訳として)

『希少部位の生食とかもっと海に近い所ならメジャーなんだけど、
こっちの人には多分抵抗あるんじゃないかな~って……
こんなおいしいとこを食べなれないってだけで残されるの「絶対イヤ」だし
……けど加熱するとか、クセを完全に殺すまでスパイス入れるとかも
勿体なさ過ぎて「絶対イヤ」だし……』

(しどろもどろと言い訳しているけど。商売的な意味では駄目でも。
「この食材を一番おいしく調理する」に関しては絶対譲らないので。弱弱しいけれどこの「絶対イヤ」がどれだけ譲らないかは一緒に仕事をしているエッダにはわかるだろう)

『一番おいしいとこだから……エっちゃんの晩御飯にしようかな……って……』

(結論から言うと理由はそれ。エッダはキチンと言葉で説明してくれる。しかし店長はなんか雰囲気で雑に喋るのでこうしていつも言い訳ばかりしている感じになる。)

エッダ > 心が熟成、もう少し人に近しければ言葉と言葉の合間を読み取り、相手の思考を重要視し、考えている事を噛み砕いて理解してから言葉にするのだけども、人として見た目と同じだけまだ思考が若い結果、表面上しか見れず商売としての方向性を重要視して話してしまう。

そして今宵の通りお店を運営する事を重視したあまりに言葉がすれ違う、それを言葉としてしどろもどろながら、「絶対イヤ」と店長の譲れない一線を聞かされると、自分の言葉はいかに真っ直ぐで有る意味歪んでいるかを理解する。

すとん、と……正座をする店長の前に正座をして座り込み、感情を消した筈の表情が店長以上に申し訳ないとか気まずいとかダメだったの?と相手を伺うような表情に変えてしまう。

「う……ごめんなさい………。」

そーっと上目使いに店長の方を伺うような眼差しをちらと向けながら、何はともあれ謝罪の言葉を落ち込んだ声色で返すしてから、晩御飯、悪食だけど店長の料理が大好きな自分へ配慮してくれた事に次なる言葉は……。

「ありがとう……嬉しい。でも、もうちょっとリーマに言葉にして欲しかったかなー……って……。」

一気に口下手になる。
リーマの店長の引けない部分に触ったのが判ると、何時もこうなって……と若しかしたらの何時ものパターンという流れなのかもしれない。

リーマ > 『?…………』

(めっちゃ怒られると思っていたからエッダが目の前に座り込んで。申し訳なさそうに謝ってきたので首を傾げれば。へにゃっていた頭のてっぺんのアホ毛がクエスチョンマークを作ってそのままジィっと見つめ返し。しばらくすると犬のしっぽのように左右に振れ始めた)

『うひゃぁぁぁっ☆―――しおらしいエっちゃんかっわいーッ♪
私こそごめんよー☆エっちゃん悪くないからね、ヨーシヨシヨシ泣かないで♪
でも少しくらいは泣いてもいいのよ(?)』

(かなりの間を開けてから。座った体勢から盛大にハグ。
エッダの頭を自分の胸の辺りに抱え込み、超なでなで、超グリグリ頬ずりだ。
怒られていた問題は既に忘れている。)