2018/02/10 のログ
ご案内:「ダンジョン」にククノさんが現れました。
ククノ > ダンジョンの通路、空中に突如光の粒子が集まる。粒子同士が結合し、一瞬の閃光となって弾けると、そこには人影がひとつ。

「……わたしとした事が、テレポ―ター何かに引っ掛かるなんて。ああもう、頭がくらくらするじゃない!」

腰に剣を帯びた冒険者風の女は、眩暈を堪えるようにかぶりを振って、薄汚れた天井を仰ぐ。
誰かに向かって不満を訴える響きの言葉は、誰も聞いていない事を重々承知した諦めが滲んでいる。
一人でダンジョンに踏み込むくらいだから、罠に対する知識や心得はそれなりに有しているが、
それでも時にはこうして、どじを踏む事も有る。興味をひかれた物事があると、注意力散漫になりがちなのも自覚していた。
探索を行っている者にとっては避けられない事故だが、だからといって腹立たしい気分が収まる訳でもなく。

「どの辺り、なのかしらねここは。相変わらず辛気臭い風景だけど。まあ……いいか」

独りごちて、軽く鼻を鳴らす。ついでに、サンダルのつま先で無機質な床を軽く蹴った。
地面に対し不満を表明し、後は黙って歩き出すのみである。ここに留まっていても、事態は悪化する事はあれど好転はしないだろう。
いつか好奇心を制御できるようになってやる……と内心決意しながら、取りあえず前方に向かって歩き出した。
ここが何処かさっぱりなのだから、前も後ろも無いのではあるが。

ご案内:「ダンジョン」からククノさんが去りました。