2018/02/06 のログ
ご案内:「自然地帯 森」にバルジリスさんが現れました。
バルジリス > 【約束待機中です】
ご案内:「自然地帯 森」にセレーナさんが現れました。
バルジリス > メグメールの自然地帯の雪降る森。そこには一人、執事服を着た男…バルジリスが温かい格好で、懐中時計を眺めながら、自分が唯一、愛情をもって接することのできる女性を待っていて。

「さて……セレーナが喜んでくれるといいんだがなぁ……」

そう呟きながら、何もない空間……実は、認識阻害の結界が張られている場所を眺め、相手の反応を想像しつつ、軽く鼻歌を歌って右へうろうろ、左へうろうろ……相手が来るまで時間はまだあるのだが、待ちきれないという雰囲気をぷんぷん漂わせていて。

「……ん?」

しばらくして、足元に一匹の部下の蛇が現れ、セレーナが森に入ったことを伝えて…

「よし、セレーナに万一の事が無いよう、きちんと守れよ」

そう命じると、蛇は再び森の中に消える。そして、さらに時間は経って…
森の、雪を踏みしめる足音がすれば、その方角を向いて……

「よ、寒い中、よく来てくれたな」

そう言って、ふっと、普段女には見せない優しい笑みを、愛しい相手に向けて…

セレーナ > 「う~、寒い、寒い……」

愛する人からの手紙を貰い、待ち合わせ場所に小走りで走る少女。
息を手にかけながら、雪道を足早に進む。

「えっと、この森の……こっち、だったよね。
 ……あっ」

待ち合わせ場所の森にたどり着き、更に奥へ向かう少女。
その足元に一匹の蛇が現われ、まるで先導するかのように動いたかと思えば、シッポをふりふり。
それが。愛する人の使い魔だと判った少女は、その案内にしたがってついていく。

「……わふっ。どうも、バルジリスさん。
 ……あ、いや。こんばんは、ア・ナ・タ♪ って言った方がいいですか?」

雪の中を進めば、そこに愛しい人がいて。
思わず、少女も笑顔になり、相手に近づきつつそんなことを口にする。

バルジリス > 愛しい相手…そう、セレーナが現れれば、近づいて行って、その手を取り……

「ずいぶんと寒そうな格好だな。手も冷てぇし……」

そう言って、自身の手で、冷えた相手の手を温めてやって……
そして、アナタと呼ばれれば、ポフポフとケモミミごと頭を撫でてやって…

「ははは、アナタか……いいな。なんか。そういうの……
じゃあ、俺も……って、人間の男って、妻をどう特別呼びするんだ?」

そう、まんざらでもない様子で。自分もセレーナを特別な呼び方で呼ぼうとするが、
人間の勉強がまだまだ不十分な蛇は、妻に対する特別呼びがわからず…
まあ、とりあえず……

「まあいいや、セレーナって呼ぶ方が、しっくりくる。
じゃあ、セレーナ……」

そして、そっと触れ合うキスを唇に落として。

「コンバンハの挨拶のキスだ。人間の夫婦って、こうするんだろ?」

そう言いながら、セレーナから少し離れ……

「さて、セレーナ。こんな寒い中、テメェを呼び出したのには訳があってな…
それが……これだ」

そう言うと、認識阻害の結界を解く、すると……森の中に、一軒の家が現れて……
貴族の家のような豪華さはないが、十分、三人や四人は暮らせる広さの。レンガ造りで煙突のある家が建っている。

「この家を……セレーナと、俺の家にしようかと思ってな……ど、どうだ?」

そう、感想を聞いてみて…

セレーナ > 近づかれ、手を握られればついつい赤面してしまう。
どれだけの時を過ごそうとも。この相手には出会うたびにドキドキしてしまうのだ。

「あ、あぁ~、っと。
 冬用の服を、持っていなくてですね」

手を温められれば、赤面は更に強まり。
頭をなでられる感触に、目を細めてしまう。
やはり、この相手との一時は少女にとっては癒しそのものであり。

「え、っと。アナタ、ならオマエ、とか?
 ダーリン、ならハニー、ですかね」

うむむ? と考えながら言うが。実は少女もそこまで詳しい訳でもない。
ただ、なんとなくそうなんじゃないかな、というぐらいのことを喋っているに過ぎないのだ。

「私は、お好きに呼んでもらって構いませんよ。
 あっ……。もうっ! それは、いってらっしゃい、とか。おはようの挨拶ですっ!
 こんばんはでしたら、その……」

相手の突然のキスに、少女は怒ったようなフリをするが。すぐさま赤面し、言葉を消す。
こんばんは、でキスなんてしたら。これから、そういうことをするみたいじゃないか。なんて言えず。

「はい。なんでしょうか?
 お、おぉ? おおおおおおっっ!?」

改まった様子の相手に、少女はきょとん、とするが。
どどん、と家が現われれば、目をキラキラと輝かせ、相手を見る。

「すごい、すごいですよダーリン!!
 これ、いわゆる愛の巣、ですよね!?」

思わず相手の手を握り、大胆にもそんなことを確認する少女。
どうやら凄まじくテンション上がっているらしい。

バルジリス > 相手の手を温めていれば、冬用の服を持っていないと言い出して。
そう言えば、まだ彼女はこの世に生まれ落ちたばかり。冬用の服なんてってないか…と思い。
ただ、内心。なら何故あのヘンテコな水着は持っていたのだ?とも思いながら…

「おいおい、冬用の服持ってねぇって……早く言えよな。テメェに似合いそうな服、何着でも買ってやるよ」

そう、豪勢なことを言うだろう。自身も、ワルセイから安くない給料はもらっている。だが……正直、娼婦を買う以外に使い道がないのだ。だから、セレーナのために使えるのなら、本望だと思いつつ…

「うーむ。じゃあ、ハニー………ダメだ。なんか気恥ずかしくてすらすら言えねぇな。
やっぱ、セレーナはせレーナって呼ぶのがしっくりくる」

そう言って。そして、コンバンハのキスについてしどろもどろな様子には、首を傾げつつ…
家に、まるで子供のようにはしゃぐ様子には……

「ああ。セレーナ。テメェと俺の……愛の巣だ。さ、入ろうぜ」

そう言うと、セレーナの手を引き、木でできた扉を開いて……
家の内部は、暖炉の炎で温まり、木でできた家具、レンガ造りの壁、温かみのある木の床……素朴ながらも、住む相手の事が考えられた家だと感じるかも…

「良い家だろ?元々、ワルセイ様の隠れ家の一つだったんだがよ……
俺に、売って下さいって床に頭をこすり付けて、買い取らせていただいたんだ」

そう言いながら、木のソファに、座り、隣を示して…

「認識阻害の結界も張られてるから、万一の時も隠れられるしな。それに、見た目はただの家だが、色々機能があるんだぜ?あと……その…」

そして、少し言いにくそうな表情で……だが意を決し。

「もし、俺とセレーナの子供が生まれたら……この家があれば、セレーナと、俺達の…子供に、帰る場所を作ってあげられるし…より、幸せにできるかなって思ってな……」

そして、顔を真っ赤にし、頭をかいて。

「ま、まあ。まだ先の話だしな。子供って言ったって、セレーナが妊娠しなきゃ、生まれねぇんだし…はは。気が早すぎかな」

そう苦笑。セレーナが、自身の子を孕んでいるなど、まだ夢にも思っていない…いや、夢には見るが、現実には、まだまだ先だろうと思っていて…

セレーナ > 手から伝わる相手の体温に、ちょっともじもじしつつ。
でも、嬉しくないわけじゃない。むしろ嬉しく思うわけで……。

「い、いえいえ!! そういうわけにはいきません!
 夫婦たるもの、自分の買い物は自分でするのがベストです!
 そ、それに……。これから、お金、入用になりますから」

相手の提案には少女は首をぶんぶんと振って断る。
あまり、相手に負担をかけたくないという思いもあるし。何より。
これからの二人の生活には、お金が掛かることがあるのである。

「……ふふ。照れるバルジリスさんも可愛いです。
 はい。アナタがそう呼びたいのならば」

気恥ずかしい、なんて言う相手を愛おしく思う。
どこまでも真っ直ぐで、優しい人。この人の傍にいられてうれしい、と。

「……えへへ。これで宿生活ともオサラバですねー♪」

手を引かれ。家の中に入れば。それは立派な一軒家。
人が暮らし、様々なものを育んでいく。そんな匂いのする家だった。
暖かさにふるり、と身体を震わせながら、少女は嬉しそうに内装を見る。

「素敵です……! あたたかくて……なんていうか。
 地に足が着いてる、っていうんでしょうか」

相手の言葉に、少女は率直な感想を洩らす。そこまでしてくれたことに、思わず飛び上がりたくなるほど嬉しく思ってしまう。

「じゃあ、失礼して。……ふふ。秘密の隠れ家、みたいですね?」

様々な機能。どんなものだろうか、なんてワクワクしていれば。
なにやら相手の様子が変で。思わず小首傾げる少女だったが。
そのまま相手の言葉を聞けば。

「……う~ん。女の勘、ならぬ男の勘、ですかね?
 ……フフ。バルジリスさん? まだ確証は無いんですけど……」

相手のその言葉に、少女は笑い。相手の身体に、自身の身体を預ける。
そのまま上目遣いに見て。小さく微笑むと。

「私。多分、妊娠してます。アナタの子供を」

そう。告白した。

バルジリス > 夫婦たるもの~と言われれば、相手の可愛い決意にふっと笑みつつも、相手の意思を尊重しようと……

「ああ、わかったよ。ただ……プレゼントする分には、構わねぇだろ?」

内心、何かと理由をつけて着飾れる服を買ってやろうかと企んでみたり……
そして、宿生活ともおさらばと言えば、少し驚いたように。

「セレーナ。お前、ずっとあの宿に泊まってたのか?そりゃ貧乏なわけだよ……」

あの宿も格安というわけではない。ずっと宿泊すれば、そりゃお金がかかるわけで…
もっと早くワルセイ様からこの家を買い取らせていただければよかった…と思ったり。
そして、相手を招き入れた家の中、ソファに腰をかけながら、ワクワクしっぱなしのような相手を撫でながら…

「はは、秘密の隠れ家かぁ……いいな。そういうの」

そう言うだろう。セレーナを守るための、そして、セレーナと幸せになるために買った家。
絶対、セレーナを幸せにしよう……と考えていれば…相手の唇から放たれた、衝撃の言葉……

「………え………?」

その言葉を、瞬時には理解できなかった。いや、理解しようとはしたが、できなかった。
あまりにも衝撃的過ぎて。そして……あまりにも、嬉しすぎて……
少しの間、間抜け面というか、ポカーンとした表情だったが……ハッとして。

「セレーナ。聞き間違いじゃないよな……?しっかりと、俺の子を妊娠してるって……言ったよな……?」

そう、確認しながらも、掌は、そっと、セレーナのお腹に近づいて行って、そっと触って……

「こ、ここに……ここに、俺と、セレーナの子供が………?」

衝撃的過ぎて、嬉しすぎて……理解が追い付かない。
そして、再びハッとし、セレーナに言葉を投げかけて…

「……セレーナ。少し、腹に魔力を流すぞ…ワルセイ様から教えていただいた、子供を確認するための方法だ……リラックスしてろよ…」

そして……ごくごく微弱な魔力が、セレーナのお腹に浸透し…
セレーナの胎内の、微弱だが、確かに存在する、命を…二つ、感じて…

気が付けば、サングラスの下、赤い蛇の瞳から、ぽろ、ぽろ……涙が、流れていた。

セレーナ > 強く断ったというのに。プレゼント、なんて言われては。
もうそこからは断れる訳も無く。

「う、うぅ。……はい。アナタがそうしたいなら……」

渋々、ではないけど。相手の言葉に頷く少女。
物を貰う、なんて。慣れてなくて、つい緊張してしまうのに。

「び、貧乏じゃあないです! この間、定職にも付きましたし!
 あと、冒険者にもなったんですから!」

貧乏、なんて言われればそこに噛み付き、冒険者になったことと、仕事に就いたことを口にする少女。
ふふん、と鼻を鳴らしたりするあたり、ちょっと誇らしげ。
ソファに座り、隣り合って一息。まさに夫婦。正に夫婦水入らず。
……凄く。幸せであった。

「ふふ。秘密。いいですね……」

二人の秘密。二人だけの家。それがとても嬉しくて。
少女は、ここしかない、と。告白のタイミングを計った。

「……お~い、旦那様~。聞こえてます~?
 ……えぇ、言いました。確証はないですけど。アナタの子ですよ、って」

意識をどこかへ飛ばしてしまった相手の目の前で手を振る。
ようやっと相手が覚醒すれば。悪戯な笑みのまま、そう念を押して告白しなおして。

「いる、と思いますよ~? ふふ。もう、少し落ち着いて。
 えぇ、どうぞ。……ん……。
 って、あぁあぁ、もうっ! 本当に泣き虫なんですからー!
 そんなんじゃ、子供にも泣き虫が遺伝しちゃいますよー、だ」

落ち着き無く、自身を見る相手にむしろ少女は落ち着いて対応する。
魔力を流し込まれ。相手が自身の中の何かを確認し。そして泣いてしまえば。
すっかりお母さん気取りで、相手の頭をなでてあげる少女。
言葉とは裏腹に。表情は実に優しいものだ。

バルジリス > 定職に就いたと言われれば、少し不安げに。

「定職に就いたって…ちゃんとしたトコなんだろうな」

どうも危なっかしい少女が、騙されていないか心配であったりするが…
だが、セレーナも一人の人間として頑張ろうとしているのだ。
それをとやかく言うのはどうかとも思い、それ以上は言わない。そして、冒険者になったと言われれば。

「冒険者か…まあ、セレーナが生きたい人生を生きればいいさ。ただ…よ」

そして、そっと抱きしめてやって。

「危なくなったら逃げる事。あと……テメェの人生に、俺を巻き込むこと。その二つを、守ってくれよ」

そう言うだろう。

そして、子供ができたという喜びから、涙を流せば…言われた言葉には。

「う、うるせぇよ!しゃーねぇだろ、人間の体ってのは…こう、よ。……感情の起伏で、すぐに涙が出るんだからよ……!」

そう、涙を袖で拭いて、片手でセレーナの頭を、もう片方の手で、セレーナのお腹を撫でながら…

「…………ああ、これが、人の…幸せってやつなんだな。魔獣だった時には……感じられなかった…」

そう、しみじみと言うだろう。そして、暖炉の炎が照らす相手を見やって

「セレーナ、生まれてくる子供はどんな子なんだろうな……きっと、セレーナみたいに器量がいい子かな……?まあ、セレーナの良いところ、悪い所……俺の良いところ。悪い所……いろんなところを引き継いだ子供が生まれるんだろうな…」

そう言いながら、再びキスを落とすだろう。食み合うような、深いキスを……
そして……

「愛してる。セレーナ。そして……俺の子供を、ありがとう。あと……」

そう、耳元で囁き、セレーナのお腹に向かって…

「まだ、命の光がともったばっかみてぇだが…元気に、成長しろよ?俺たちの、大切な……大切な、未来の宝よぉ……」

そう言うだろうか…

セレーナ > 「もう、大丈夫ですよ。
 えっと、トゥルネソル商会というお店の、宣伝要員です」

心配する相手の言葉に、少女は仕事の説明をする。
決して危なくありませんよー、と。笑顔で言う少女。
その姿に不安などは無い。

「ふふ、ありがとうございます。……?」

自身の道の選択を見守ってくれるような相手の一言。
その言葉に笑う少女だったが、次の一言には、困ったような顔になってしまう。

「……はい。約束します。絶対にその約束は破りません」

真っ直ぐ。そして、真剣な言葉に。少女は目を閉じて答える。
その約束を、しっかりと胸に刻み込むように。

「も~。見た目と言葉遣いは怖いのに。本当にバルジリスさんは涙もろいですね~」

自身もそうされるように。相手の頭を撫でつづける少女。
笑顔のまま、お腹を触られれば少しくすぐったそうにするも。

「……そうですね~。私も。凄く幸せな気分なんです。
 過去はまだわからないけど。未来が出来た、っていうのが。とっても……。
 ……どうでしょうね~。でも、きっといい子になりますよ。
 だって、アナタの子供ですもん」

その未来に夢を見ている相手。少女もまた、来る未来を思い、そう告げる。
口付けを落とされれば、目を閉じたままではあるものの、呼吸が僅かに熱を持ち。

「……ふふ。本当に。私たちの大事な宝物、ですもんね」

相手同様。そう囁き、少女は腹部をなでていく。
慈しむように。ゆっくり、ゆっくり。

ご案内:「自然地帯 森」からセレーナさんが去りました。
ご案内:「自然地帯 森」からバルジリスさんが去りました。