2018/01/25 のログ
■リス > 「からかってイーマーセーんー。」
からからと笑いながら少女は彼女の言葉に返答する。
そんなに怒らないでよぉ、と膨らんだ頬に指を押し当ててうりうりしてみせる。
綻んでいる唇から、息が漏れて膨らみ取れれば、指は引こう。
少女の家では今頃食事も終わって、何をしているだろう。
寝ているかもしれないし、遊びに行っているかもしれない。
竜の起きている時間とかも人間とは違うから、ちょっと読めない時がある。
もしかしたら、今はお酒を取りに行っているのかも。
どれだとしても、問題はない。何かあれば何かしらの連絡があるからだ。
「冒険者にもボーナスあるのね……!」
冒険者は出来高制で派遣社員のようなものだと思っていた。
ボーナスとかもあるのか、ああ自分も同じ人を何度も雇えばそういうサービスはしたくなるものね、と依頼人の立場として考える。
しかし。
しかし、である。
「冒険者は色々と物入りなのでしょう?
ここは、私に任せてね?」
身を寄せてくれる彼女、最初の出会った時のことを思い出し。
少女は笑いかけつつ、温泉宿へ。
そして、天然温泉付きの二人部屋を注文し、お金をササッと支払う。
「あのね、この間この温泉で冒険者と契約交わしたの。
その冒険者の装備の費用をこちらが持つ代わりに、店の宣伝してくれって。
―――でも、冒険者って実力上がるごとに魔法の道具とか、いろいろ必要となってくるわよね?」
部屋の鍵を受け取り、部屋へとぽてぽて歩きながら、冒険者の友人に問いかけた。
■ゼナ > この時間、夜道を照らす街灯は、たとえ大通りであってもぽつんぽつんとまばらに配置されているだけ。
横道などには当然街灯などなく、女だけでの外出はかなりの危険を伴う物。
定期的に衛視が巡回する王都と言えど、夜道を歩く娘が暗がりに引っ張り込まれて手篭めにされるなんて事は日常茶飯事であり、女だけの夜歩きは、実の所相当に危険な行為といえた。
特に今夜は店着であってもひと目で上質と分かる着衣を纏った、柔らかくていい匂いのする身体の美少女が隣にいるのだ。
密着する体温に緩みそうになる気を引き締め、ゼナは常以上に、それこそ、冒険の最中の野営中と同レベルの警戒を周囲に向けていた。
そんな警戒が功を奏したのか、何事もなく温泉旅館に辿り着き
「あまり無いことではあるんですけど、依頼主さんが気の良い人だったり、特にいい働きをすることが出来たりすると、たまにもらえたりするんです。」
あの夜のボーナスは、己の働きよりも共にステージに上がった小さな踊り子の手柄なのだろうけど、そこで遠慮するようでは大勢の妹弟を養う事など出来ないのである。
なので、此度の親友からの申し出にも嬉しそうな笑顔と共に
「ありがとうございます、リス。とってもとっても嬉しいですっ❤」
絡めた細腕をより強く柔乳に抱きしめて、彼女の頬に頬を摺り寄せ、ありがたく受け入れさせてもらった。
その分いっぱいサービス―――ごく当たり前に淫らな行為が前提になっている辺りが、ゼナの変態娘疑惑を強めているのだが―――させて貰おうと決意する。
「わっ、それは冒険者としてはかなりありがたい申し出ですね。どういったレベルの装備提供なのか次第ですけど、リスのお店の品でしたら皆さんかなり喜んでくれると思いますっ。 ――――ん……そうですね、わたしもこう見えて結構長く冒険者をしているので、ある程度はそうした道具も持っていますよ。」
魔力と引き換えに水を湧き出させる水袋、宙に浮いて周囲を照らす簡易精霊を召喚する魔法石、ある程度までの物品を異空間に収納する魔法の袋などがパッと思い浮かぶ。
どれも一級品とまでは言えぬ物の、それでも購入の際にはかなりの金貨を支払ったものだ。
■リス > 夜のマグ・メール、女の子の一人歩きは危険である。
普段であれば3~4人ほど護衛を連れて帰るのだけど、今日はゼナが居るから其れはない。
実は、護衛の値段が浮いたわ、なんてそんなちょっと悪い考えもあったりする。
その代わりに、宿の代金というところ、でも、内緒、内緒。
「成程ね、出来高と言うのはそういう面もあるわよね。
ということは、前回のお仕事は大成功なのね、おめでとう。」
少女は彼女が冒険者として何をしているかは知らないし、そこは踏み込むところでもない。
成功したならおめでとう、それでいいと思っている。
「ふっふーん。」
強く抱きついてくる彼女に、お任せあれなんて胸を張ってみせる。
さきほどの打算をおくびに出すことはない。
それは兎も角、部屋に移動し、間取りを見る、この宿はいつも料金以上のいい部屋が多いわね、と関心する。
どんな手腕なのだろう、と商人としての思考も。
「うちの店の宣伝に使うんだし、冒険者にも死んで欲しくないから、できる限り最高級のモノを用意するつもり。
武器も防具も、彼女の体格に合わせて特注するわ。
……でも、問題はそれなのよね。
私自身魔法に縁がないし、お店としても鑑定できる魔術師は本店にしかいないし。
彼女が求めるマジックアイテムを用意できるかどうかが問題なの。
やっぱり、マジックアイテム専門の魔術師、探すことにするわ。」
冒険者にとって、マジックアイテムは必須なのだということが聞ければ良かった。
ありがとうね、とお礼の意味を込めてほほにキスを。
「それで、ゼナ。
お風呂は後に入ることにして、先に……しない?
どうせ、したら、汗とかでグチョグチョになるし。
せっかくだし、二人の匂いをマーキングしちゃいたいし?」
と、食事を終えたあとのことを、軽く尋ねてみる。
そんな気がないなら、無理は言わないけれど、とも。
■ゼナ > 「は…はい……。 ぁ、ありがとうございます。」
親友からの屈託のない祝辞に、浮かべる笑みはどこか曖昧。
何故か頬を赤らめて、蒼瞳も不自然に反らしてしまう。
そんなウソの付けない正直者とは対象的に、流石は商人。
ゼナの同行によって浮かせた護衛費を今回の宿代に充てた事実はおくびにも出さぬ親友の強かさ。
流石はその若さで1店を切り盛りする商人といった所か。
まぁ、そうした裏があった所で彼女が好意にて行ってくれるおごりであるため、ゼナの感謝も変わりはしないだろうけど。
「ん……そう、ですね……。武器や防具、大抵のアイテムの良し悪しくらいはわたしも分かるんですけど、マジックアイテムの鑑定はさすがに無理ですし……。」
冒険者関係の話題であったため、何か彼女の役に立てるかも! と考えていただけに、ゼナは少々しゅん…となって肩を落とした。
が、しょんぼりと垂らした太めの眉も、頬への口付けを受ければ幾分元気を取り戻し
「―――ぅあ……っ、も、もぉ……リスってば、本当にエッチなんですからぁ……。」
可愛らしいお嬢様の唇が紡ぐ直接的で淫猥な内容に、生娘はゾクゾクッと背筋を震わせ口付けられた頬に熱を昇らせた。
しかし、ゼナの方とて入浴直後の清潔なだけの匂いより、リスの生の匂いを強く感じたいなどという変態的な想いを持っていたりする。
己のそうした匂いを上品なお嬢様に嗅がれるというのは、それはそれは恥ずかしいのだけれど、彼女の匂いを堪能するという魅力的なチャンスと秤を掛ければ答えは当然決まっている。
生娘は赤い顔で恥ずかしげに視線を反らせながらも、こくん…と小さく頷いて、彼女と共に今宵の褥へと向かうのだった。
■リス > 「……?」
彼女の曖昧な返答に首をかしげるものの、特に聞くことはしなかった。
赤くなった頬に、逸らされる瞳。何か悪いこと言っちゃったかな?と思うぐらいだった。
まあ、彼女から言わないので良いか、と思うのは彼女への信頼でもある。
「ええ、私としては、店としては……鑑定も出来ていない、安全性の不明なアイテムを渡すのも嫌だし。
参考になったわ、有難う。
ゼナもやる?」
しゅんとしている相手、広告してくれる人は一人よりも二人、二人よりも三人。
採算が取れるかどうかは今後次第だけれど、よく知る彼女ならば人となりもわかるし、いいかな、と思っての提案。
「ふふ、お尻に尻尾をつけてる人に言われたくないわー。
と、思い出した。」
彼女が同意してくれて、褥へと移動する途中。
少女ははた、と言葉を漏らす。
しゅるり、しゅるり、と衣擦れの音を響かせつつ服を脱ぎながら彼女を眺める。
「ハーレム、入るとかそんな話してたじゃない?
だったら、まずは恋人として付き合うほうが先よね。
恋人として付き合って、それで私と、ずっと一緒にいられると思ってくれたなら、入ればいいんだし。」
恋人という、お試し期間を忘れてたわ。
少女は、ゼナに忘れててごめんね?と言葉を放つ。
少女にとって、恋人の状態というのは、結婚するに値するかどうかを実際に過ごして試すお試し期間という、色気のない思考だった。
■ゼナ > 「んふふっ、実はですね、わたし、既にリスのお店の宣伝を冒険者仲間にしてるんですよっ!」
と、たわわな柔肉をぷるんと揺らして胸を張った生娘は、続く言葉に
「――――っ!!」
お尻に尻尾、なんて言葉にボフッと顔を炎熱させつつ、慌ててお尻に回した両手でエプロンドレスの黒スカートを淡く盛り上げる兎尻尾を隠す。
そして彼女に出会う直前、密かに固めていた決意を思い出し
「ち、ちちちち違いますからっ! 違うんですからねっ! こ、これはその、わ、わたしの趣味とかではなくてですねっ、えぇとその……、…………?」
なんて言い訳の最中、『思い出した』なんて声に目を向ければ、至極当たり前の様な顔で着衣を脱ぎ捨てるお嬢様の白肌が碧眼に飛び込んでくる。
半ば反射的にその脱衣姿を凝視しつつ、妙な感慨を覚えてしまう。
本来であればこうして関わる事など無かっただろう大商家のお嬢様と、しがない冒険者である自分。
そんな二人が、ごく自然に裸を見せあい愛を囁きながら肌を重ねる関係になっているのだという実感にドキドキする。
「――――ふぇあっ? あっ、は、はいっ、そうですね……え、ぇえ。 ………?」
そんな感慨に浸ってぽけーっとしてしまっていたため、彼女の台詞の内容に理解が及ぶまで幾ばくかの時間を有した。
『―――ん?』なんて顔をして小首を傾げ、斜め上向けた蒼瞳が、瞬きの直後に大きく丸く見開かれ
「―――ふぇえぇえぇえええええっ!?」
と、驚きの声音を上げることとなった。
無論、彼女の事だから、妻である竜娘の許可はきっちり取り付けているのだろうけれど、常識的なモラルを捨てきれずにいる生娘にとってはやはり驚くべき提案である。
妻のいる身で、ハーレム要員の候補に『まずは恋人となってお試ししてみて♪』と、夕食のおかずでも相談するかの気楽な提案。
それは全く彼女らしい提案なのだけど、ゼナとしては二つ返事で受け入れるわけにも行かない内容で………。
「……………………。」
とはいえ、同性の親友にしてセックスフレンドなどという今の関係の方が余程に爛れて……い、いやいや、身体だけの割り切った関係だからこそ既に妻帯者である彼女と肌を重ねる事も出来るわけでいやもちろん彼女の事は大好きだし愛情も強く抱いてしまっていると思うしとなるともう身体だけの関係とはいえなくて……。
下着まで脱いだ素裸で、普段通りのあっけらかんとした彼女に対し、マントすら脱いでいないゼナは真っ赤に染めた顔で『ふわわわわわ…っ。』などと意味不明な言葉を漏らして困惑しきり。
■リス > 「あらあらまあまあ!ありがとうね!
何かしらお礼しなきゃならないかしら。」
ぷるんと揺れるチョコレート色の胸、誇らしげな言葉に少女は感謝の言葉をしっかりと。
そこまでしてくれているのならば、何かしらお礼をしないといけないだろう。
好意ありきの報酬である。
彼女が勝手にやったといえばそこまでだけど、打算なく動いた好意ならそれに対するお礼は礼儀である。
今度お酒か何かでも送らせてね、と笑いかける。
「趣味じゃなくて、なんで付けているの??」
彼女の経緯を知らないので、趣味だとばかり思ってたけど違うらしい。
そうなると、逆になんで付けてるのが出てくるのは当然のことでしょう。
しゅるり、と先に服を脱ぎ捨てて、布団の上に腰を掛ける。
彼女がワタワタしながら服を脱いでいるのを、座ったまま見上げてしまおう。
「誰だって、結婚する前には恋人として付き合うでしょう?
何かおかしいこと言ったかしら……?」
まあ、たまに一目惚れどうしそのまま結婚というケースもないわけではないけれど。
それは珍しいレベルのものだし。
彼女があわあわしているのを眺めやる。
「そのしっぽと関係あることかしら?」
自分の趣味でないと言っていたし、誰かの為に付けているとも考えられる。
ということは、既に誰かと恋人になっているのだろうか、少女は考える。
彼女のような魅力的な子なら、それも当然ね、との納得も。
■ゼナ > 彼女の問は至極最も。
だからこそ、余計に己の所業が気恥ずかしく、既に真っ赤なゼナの顔がその色を更に更に色濃く広げる。
「こ、ここここれはですねっ、そ、その、あの、え、えぇっと……飼い主さ……、…………ッ!」
そして問われるままに答えを返そうとしてハッと気付いた。
己が安全な住処と引き換えに、とあるエルフのペットとして飼われているという事実の淫猥さに。
ペットなどと言っても、そのいやらしい響きとは裏腹にそれほど恥ずかしい事をされているわけではなく、せいぜいが排泄の全てを視姦されたり、たまに手ずから剃毛されたり、彼女に求められるままにセックスしたり……って十分恥ずかしい事されてるじゃないですかぁぁあぁああッッ!!?
「―――――…………ごめんなさい、趣味でした…………。」
己が他者のペットとして飼われているという事実と、淫具を趣味として身につける変態であるという状況。
どちらを秘するべきかという究極の二択で生娘が選んだのは、自身の変態性を認める発言であった。
真っ赤な顔を俯かせ、何とも言えない自虐の笑みを浮かべ、落とした肩をぷるぷると震わせての卑猥な告白であった。
それを誤魔化すかの様に、とりあえずは彼女に合わせて着衣を脱ぎ捨て、こちらもまた小麦色の裸身を晒す。
「ちょ、ちょっとだけ待っていてくださいねっ!」と言い置いて、トイレに駆け込み腸内深くまで潜り込んだ淫数珠と、肉真珠を常時勃起させる卑猥な金輪を取り外し、早くも淫蜜を溢れさせていた恥部をさっと拭って彼女の元へ。
きっちりと腸液を拭いつつも、それでも淫猥な香りをほのかに滲ませる長大なパール付きの獣尻尾をクリトリスリングと共に脱いで畳んだ着衣の脇へと置いていると、改めて投げかけられる彼女の問い。
「………………………………………。」
やっぱり正直に話しちゃおうかな……なんて想いが浮かんでくる。
なんとなくではあるけれど、己が家族との安全な住処と引き換えに卑猥な関係に甘んじていると話しても、彼女であればそれを声高に責めたりはしない気がする。
うつむき加減だった蒼瞳を、ちら…と彼女に向ける上目遣い。
サファイアの瞳に写し込む行灯の明かりの揺らめく様は、生娘の内面の迷いを示しているかの様。
■リス > 彼女が何やら迷っている模様。
何か言いかけたが、途中で口を紡いで、何も言わなくなる。
飼い主という言葉が聞こえたと思う、しっぽに飼い主、この間のリングでなんとなく判った。
そして、それを自分から否定する様子を眺めるも、彼女は急いで服を脱ぎ、それからトイレへ。
その間に、少女は服を着る。
トイレから戻ってきたら、服を着直した少女が見えるだろう。
「ゼナ、私はあなたが大切で大好きよ。
だから、ちゃんとお話して欲しいわ。
そうね、イヤイヤしているのか、そうでないのかだけでも。
貴女が心配になるわ。
先ほどの様子を見ていれば、いやいや強制されているようにも見えるし。
もし、無理やりならば、私の持つ財力と戦力を使うことも辞さないわ。」
少女は、布団の上に静かに座り、淡々と問いかける。
自分で望んでいるものなのか、それとも………。
色に弱い人間であることは否定しない。それに、彼女にかける思いもまた本気である。
だから、今は正しく聞いて、判断することを優先する
■ゼナ > そんな生娘へと向けられる親友からの、本当に己を心配してくれているのだと分かる言葉に、ゼナは口腔に溢れた生唾を飲み込んで、不安げな、しかして真剣な眼差しを改めて向けた。
「――――……あっ、ち、違うんですっ! そ、べ、別に嫌々従っているってわけではなくってですね、え、ぇえっと……その、ですね……。」
嫌々従っているのでないなら、やはり趣味なのでは…なんて思われそうだが、飼い主様とか姉様とか呼んでいるエルフの事も憎からず思っているのだ。
大勢の旅人の前で痴態を晒すという淫行をゼナに与えた相手だし、多少強引なところもある人だけれど、妹弟と己に安全な住処を提供してくれ、交わした約束の通り己と彼女の卑猥な関係を家族には見せずにいてくれている彼女。
―――とは言え、共同生活を行う相手であり、ペットたる自分の飼い主でもある相手にしては、関係が希薄なのも確かなのだ。
その外見からして、多分エルフなのだろうなぁ…といった程度の事以外、未だ彼女の事を何も知らない。
王都でその姿を見かける事もほとんどなく、ゼナが日々あちこち飛び回っているという事もあって、言葉を交わす機会も数える程。
新しく与えられた環境にゼナが慣れる為の間を作っているのだろうと好意的に解釈してはいるものの、それでも、歪な関係であることは確かだと思う。
そうした相手の懐に抱かれたままという事に対する居心地の悪さも感じ続けていた生娘は、何が正しいのか答えも出さぬまま、迷いだらけの不安定に揺らめく瞳のまま、辿々しく言葉を紡ぐ。
「リ、リス……あの……あの、ね……わたし、その………と……とある人の、その………ットを、しているんです……。」
視線を反らせた顔が、かぁぁぁ…っと真っ赤に染まる。
着衣の全てを脱ぎ捨てた小麦色の裸身が、彼女の対面、寝具の上の正座の膝上できゅぅうっと小さく拳を握る。
■リス > 彼女の葛藤が見える。
言うべきなのか、それとも秘するべきなのかが、はっきりと見て取れる。
お尻の穴に……というのは好事家もいるし判らなくもない。
あまり趣味ではないが彼女から求められるのなら、そこに挿入することもするだろう。
理解はあるつもりである。
なので、大抵のことは受け止められるはずである。
そして、無理やりではなく、いやいやでもなく、彼女が同意していることが分かり少しの安堵。
そういうプレイなのね、と。
「ゼナが望んでそういうふうにしているのは伝わったわ。
最後までちゃんと聞くから。
ゼナ、ゆっくりでいいの、落ち着いて……お話、して?」
言いづらいのだろう、ところどころ、聞き取りづらかった。
なんとなく言いたいことはわかるけれど、先に言葉を放つのではなく、彼女にちゃんと言ってもらおう。
大事な事だからこそ、静かに聞き入れるし、終わるまでは全てちゃんと聞くつもりだ。
「あと、怒るつもりも、貴女を辱めるつもりもないわ。
だから、怯えなくていいの、服を着てもいいわ。
エッチより、大事なことだと思うから。
大丈夫、終わったら、ちゃんとはげしく愛してあげるから。」
ね?
少女は、微笑んで問いかけてみせよう。
■ゼナ > 優しく真摯な彼女の言葉。
自らを淫乱だとか変態だとか言う程えっちな癖に、それを差し置いてでもちゃんと話を聞いてくれるというその態度に、ゼナの強張りが緩む。
同時にきゅんっと心根の内側で生じる疼きが『あぁ、だからわたし、この子が好きなんだ……』と改めて感じさせてくれた。
「…………無理矢理に、させられているんじゃなくて、多分……多分ですけど、妹弟との生活で困窮してたわたしを見かねて、ペットになるならなんて悪ぶった条件を付けて、助けてくれたんだろうなぁって……だから、姉様は悪くなくって……本当に感謝してるんです。 ただ……。」
淫具の装着も条件として含まれた物なれど、それとて強制力の非常に弱い、戯れじみた物なのだ。
約束を守って自分たちを保護してくれている彼女に対する、せめてもの恩返しとして、出来るだけその言葉に従おうとした結果が、最近の変態じみたスタイルなのだけど、その事は全く気にしていない。
―――むしろ、言い訳つきで行う事の出来る倒錯的な行為に、淫乱気質を秘める変態処女は、妖しい興奮さえ覚えていたのだけれど、それは未だ自覚さえしていない物。
頭の中で浮かんでは消えるあれこれ。
姉様との歪な共同生活。家族の安寧。リスの誘い。ハーレム。そして、ままならない己の気持ち。
正しくありたいという想いと、そんなものは無視した純粋な感情。
どう伝えるのが良いのかわからないけれど、根気よく耳を傾けてくれる彼女に、今の自分の思いの丈を聞いて欲しかった。
だからまずは、以前からの彼女の誘いに対する己の、はっきりと形にはなっていない、けれども真実に近いだろう考えを伝えようと思う。
「あの、ね、リス……わたし、まだ、子供なんです。いつかきっと、わたしを一番大事に想ってくれる『王子様』……も、もしかしたら『お姫様』だったりするかもなんですけど……と、とにかくそういう相手が現れるんじゃないかなって、そんな事を考えてしまってるんです……。リスの『一番』はもう決まっていて、わたしはその『一番』を奪いたいだなんて思いたくもなくて、リスにはお嫁さんとずっとずっと幸せていてほして……。」
だから、彼女のハーレムに所属する事は諦めるで、断るべきなのだとそう想っていたし、そうするのが一番真摯な対応なの、だろう……。
■リス > 「なるほど、家族の安全を対価に、貴女がその格好をしてるってことなのね。
ん、判ったわ。
そうなると……、私が誘うのはまずいのかしら?」
彼女の契約内容がそうであるならば、それは家族のためだし、対価としては破格。優しいといって良いだろうと、少女は感じた。
なので、見知らぬ『飼い主』への不満等は覚えるのは筋違いだろうと、切り捨てる。
ただ、そうなると、こういうふうにリス自身が彼女を誘うのはどうなのだろう、という話になる。
彼女が悩んでいるのはそのせいかもしれない。
ふむ、と小さく唸って……結論を考える。
そんな時に、彼女からの言葉に、少女は視線を向ける。
「ゼナ、幸せのカタチは、一つではないわ。
例えば、結婚もせずに何人もの女を連れ込んで毎晩セックスに耽るものもいる。
例えば、嫁すら求めずに、仕事をする人間がいる。
例えば、毎日のように、戦に励むものがいる。」
彼女の言葉に、少女は蒼の瞳を絡ませてジッと見つめる。
「私の幸せは、ハーレムを作り上げて、みんなと仲良く過ごすこと。
幸せなんて人それぞれなんだし、先ずは『自分』が一番幸せであることが大前提。
そして、その次に、他の誰かを幸せにすることが必要だと思うわ。
嫌なら、嫌といえばいいの。
でも、曖昧で決まっていないなら、私を、幸せのカタチの一つとして、キープしておくのも、悪いことではないんじゃない?
ほら、王子様やお姫様が迎えに来る時のための、予行練習だと思えば。」
損はしないわよ?
少女は、軽く笑う
「それに、事情はわかったし、これ以上、好き、とか、愛してるといっても。
ハーレムに勧誘するのは辞めにするわ。
その、『お姉様』という方が、ハーレムに入っていいって、言ってくださった上で、ゼナが望んでくれるなら、いつでも抱き入れちゃうけど。」
ね?
少女は、ウインク一つ。
■ゼナ > 「リスは……リスってば、本当に大人なんですね……。」
冗談めいた彼女の笑みにつられるように口元を綻ばせたゼナの瞳に滲むのは、彼女に対する尊敬にも似た色。
自身が深く絡まれる関係に、『キープ』『予行演習』なんて割り切った事を言えるのが凄いと思う。
リスの事は大好きだし、同性であるにもかかわらず恐らくは愛してさえいるのだろう。
それでも、彼女の『一番』は既に決まってしまっているし、自分はせいぜい『二番目』で、そうした相手を自分の『一番』として想い続けられる程ゼナは大人びていなかった。
だからこそ、彼女の誘いはきちんと断るべきだと思ったのに……。
「リスは、まだ勘違いしています。わたしと姉様は、そういう関係では無いんです。姉様はわたしの事を愛してはいないし、わたしも愛せる程に姉様の事を知らないし……だから、変な関係なんです。」
そんな相手の庇護下に居続けるという歪みをずっと感じ続けてはいたけれど、妹弟達との安定した生活を与えてくれる彼女に甘えた結果が今である。
多分、ではあるけれど、姉様の所を離れて、リスのハーレムに入るといっても、姉様は怒ったりはしないだろう。
強引にペットと主という関係を作りはしても、そこに強い所有欲は独占欲は感じられなかったから。
そうした物を見せずにいてくれた姉様に感謝しつつ、同時にかすかな寂寥も感じていたのだろうと、今になって思う。
リスとの会話のおかげで、色々と気付く事が出来た。
答えの出ぬまま先延ばしにし続けたあれこれに、それなりの答えを出せた気がする。
だからこそ、なのだろうか。
コケティッシュなウィンクと共に言う彼女に返す言葉は、誠実さに欠けた、どこか挑発的な戯言だった。
「わたし、リスの事を『一番』にはしてあげませんよ? わたしとリスは、ずっと親友なんですからっ。 わたしがリスの『一番』じゃないのと一緒で、わたしにとってもリスは『二番目』とか『三番目』……ふふっ、もしかしたらもっと下になっちゃうかもですね? そんな尻軽な子をハーレムなんかに入れっちゃったらダメじゃないんですかっ?」
ことさらに明るい笑みを浮かべて、細く結った三つ編みを揺らしながら小首を傾げて彼女に言う。
断られて当然の申し出は、正しくありたいと願うゼナにとっては断って欲しいからこその物。
しかし同時に、三番目以降になるかも? なんていう相手を今は一番愛してしまっているゼナの感情は、受け入れてもらえたらいいなぁと願ってもいるという矛盾。
それは、大人になりきれない生娘にとって、飼い主様との歪んだ関係を解消し、別の歪みに身を浸すだけの行為だろうけれど、それでも、たしかに愛している相手との共同生活は今よりは少し正常に近い物となるだろうから。
そんな、自分だけが今よりはマシになるなんて自分勝手な理由で、大事な大事な親友の生活を掻き乱したくはない。
だからこそ断って欲しい。
今のままの、距離を保つのが、きっとお互いにとって一番歪みの少ない、幸せでいられる距離感なのだろうから。
■リス > 「さあ?まだまだいろいろ判っていない小娘でしかないと思うけど。
商売人的には……ね?」
少女は笑ってみせてもう一度ウインクしてみせる。
彼女の否定に、空色の目を瞬いて、首を傾いで見せた、あらん?何を間違えたのかしら、と。
「愛してないと言うのは間違いだと思うわ。
打算なく、愛もなく、何の為に家族まで迎え入れるのかしらね。
私の考えの及ばない理由……なのかもしれないけど。
私には、流石に分からないわ。」
ペットになるというのは口実にも思えるのだし、彼女自身ではないので何とも言えないわね、と肩をすくめた。
彼女の言葉に、軽く笑ってみせた。
「ハーレムを作ってる人間に何を言ってるのよ。
流石に、私がそんな傲慢な事を言うと思うの?
『貴女は二番目だけど、私を一番に愛しなさい』なんて。
せめて、こういうふうに二人きりで会いする時だけ、私だけを見て、愛してくれれればいいのよ。
尻軽?結構、多淫?結構。
そこを含めて貴女、でしょう?ゼナ。
だから、愛してるわ、ゼナ。」
挑発に、かまわないわ、と彼女のほほに手を伸ばし、その唇をそっと触れてから、優しく言葉を放つ。
その程度で、私が諦めると思って?とばかりに。
■ゼナ > 「ん……好きでは、いてくれてると思うんですけど……愛情なのかって言われると、違うと思うんです……わたしもよく分かってませんけど……。」
未だに『好き』と『愛』の違いさえ判然としていない生娘の言葉は、リスの言葉にあっさりと揺らいでしまう程度の物。
彼女の懐から離れる時には、勿論きちんと言葉を交わそうと思っていたゼナではあったが、改めて彼女の気持ちも確かめる事にしようと思うのだった。
そんな生娘が、精一杯の虚勢を張って、自分だけでは選び取る事の出来ない『正しい選択』を彼女の後押しを貰ってつかもうとした言葉は、いっそ清々しいまでの余裕たっぷりの切り返しを受けることとなった。
「………………………、っ。」
小憎らしいまでのゼナの笑顔が、細めた目尻に小さな雫を浮かばせた。
見る間に膨れ上がっていく涙滴がいくつもいくつも頬を伝い落ちていく中、太眉が眉間に皺を刻みながら垂れ落ちて、大きな笑みがぐにゃりと歪み
「――――ば、ばかぁ……ッ、ひっ、ぅ…ッ、ばか、りすぅ……っ、ひぅッ、く……っ。へん、たいぃ……えろおじょうさまぁ……っ。」
ついにはボロボロと泣き出した。
小さく握った拳が、顔を洗う猫めいた仕草で涙を拭うも、溢れる水滴はぽたぽたぽたぽた裸の豊乳へと滴り落ちる。
丸めた背筋が押し殺した泣き声の代わりに漏らす嗚咽に震え、頬に触れた彼女の手を涙濡れた指先がぎぅぅうっと握りしめた。
■リス > 「そのあたりは、ちゃんとお互い納得いくまで、話し合いなさい。
だって、話し合わないと、わからないでしょう?」
自分以外の人間なのだから、話し合ってもわからない時もある。
でも、対話をやめてしまったら分からないままである、商売だって同じである。
対話し、意見や意志の剃りあわせてようやく、契約なのだから。
「……え?」
急に涙ぐむ相手。
ぽろり、ぽろり、とこぼれ落ちる銀の塊。
泣き出し始めるゼナは、自分の指を、手を握り始める。
いろいろ、不安だったのかもしれない。
自分が泣かせたことは確かだとわかる。
だから、ちょっと痛いけど、握られたてから逃げることに。
そして、近くに寄り添って、そっと彼女の頭を抱いて寄せる。
「私はね。
欲しいと思ったものは、必ず手に入れないと気がすまないのよ。
狙われたらもう、しつこいんだから。」
だから、彼女を優しく抱きしめて頭を撫でながら。
私が悪いものになろう、彼女を無理やり引っ張った人間になってしまおう。
こんな、エッチなのに、純粋無垢な子を悲しませたままでいるのは、良い女ではないし。
「エロくて、変態の代わりに、ちゃんと、幸せにしてあげるから。
あなたの幸せを応援するから。
……ね?」
――――それぐらいが、私にできる慰めかしらね。
■ゼナ > 「ぇう、ぅ……ふぇっ、……ふあぁああぁぁぁぁああ~~~んっ!」
寝具の上、膝を滑らせ近づく彼女が、繊細な腕を伸ばしてみっともなく涙を流す生娘の頭部を抱き寄せた。
頭部を優しく包み込む豊乳の柔らかさと体温、そして震える呼気にて鼻腔を擽る彼女の匂いに、ついには子供の様な声を上げて本格的に泣きはじめてしまう。
ゼナ自身、自覚はしていなかった事なれど、ずっとずっと不安だったのだ。
ようやく冒険者として役に立てるという手応えを感じ始めた矢先、死に目どころか葬式に立ち会う事さえ出来ずに迎えた両親との別れ。
過酷な冒険に身を浸してはいても、保護者代わりの冒険者に見守られて生活していた子供が、大勢の妹弟達の命を己一人で背負わなければならないという重圧。
飼い主たるエルフの保護のおかげで、かなり薄らいでいたとは言え、今度は歪な関係がゼナの心に影を落として、どうすればいいのか分からなくなっていたのだ。
それら全ての鬱屈が、同い年のお嬢様が与えてくれた抱擁に溢れ出し、溶け消えていく。
雪の様に白い、それでいてとても暖かくて柔らかな乳房を涙と鼻水で汚し、鼻先を埋めた谷間の甘くて優しい匂いに包まれるゼナは、しばらくの間、わんわんと幼児の如く泣きじゃくる。
その最中、鼓膜を震わす彼女の声音は、冗談じみてはいてもお母さんみたいに優しくて、それが余計にゼナの泣き声を大きくさせた。
「―――っひ、ぅ……ひんっ、……っく、ぇう……っひ。」
―――そんな泣き声もしばしの時を経て、時折、ひくっ、ひくんっと嗚咽の残滓で小麦の背筋を戦慄かせるだけとなる。
最後に一度、汚らしく鼻を啜り、真っ赤に腫らした目元と、様々な体液に汚れた顔を、何とも情けなさそうな表情と共に持ち上げて
「―――――えへへ……泣いちゃった……ごめん、ね。」
それでも、はにかむような笑みを浮かべてみせた。
■リス > 「………」
何も言わない、彼女の悲しみを把握できないから、不当な言葉を放ってしまうこともあるから。
今、自分にできるのは何も言わずに、優しく抱きとめているだけ。
幼い頃、母親が自分が泣いている時にしてくれた時のように。
涙こぼし、大きな声で鳴いている。
それだけ、彼女の感情が大きく揺れ動いているのだろう。
どこまで癒せるかわからないけれど、今は彼女の涙を受け止めて抱きしめていることしかできない。
それによって、自分もなんとなく安堵しているのだ。
泣きたいだけ、泣いて欲しい、終わった時には、いい笑顔を見せて欲しいと思うから。
「女の子なんだもの、悲しいときは泣いていいの。」
泣いたことに謝罪をする彼女に少女は構わないわと、首を横に振ってみせる。
浮かんだ笑に釣られて、少女も笑みを浮かべてみせた。
「いつでも、この胸の中で泣いていいのよ?」
ほら、ぎゅっとしてあげる。
少女は、もう一度彼女の頭を抱きしめる。
■ゼナ > 「―――リス、ありがと……大好き……。」
再び彼女の柔肉に包み込まれる。
涙と鼻水でべちょべちょだけど、不思議と酷く安心するのは、女である自分とてかつては母の胸に抱かれていたからなのか、それとも、相手が他ならぬリスだからなのか。
しばらくの間、彼女の匂いと柔らかな体温に身を預けていたゼナだったが、その手がそー…っと動いて、寝台脇にたたまれていたタオルを引っ掴む。
そして彼女の白乳の合間から離した顔をもそもそ拭いて、ついで彼女の肌理細かな素肌を汚した体液も綺麗に拭いて、今一度恥ずかしそうな笑みを彼女に向けた。
そして、少しばかりもごもごと何事か言いづらそうにしていたゼナが、相手の表情を伺う様な上目遣いと共に問いかける。
「――――ぁの……あの、ね、リス。その……わたし、妹弟すごくいっぱいいるけど……だ、大丈夫……?」
豊乳の下で隠れる様に、複雑に絡ませた指先をもにょもにょさせつつの言葉。
13歳から乳飲み子まで合わせて8人という大所帯は、先日お邪魔した彼女のお屋敷であっても結構な圧迫を産むのではないかと懸念された。
そして、そんな妹弟の食費全てを合わせたのと大差ないくらいの食事を取る、腹ペコ冒険者が漏れなくついてくるという嫌がらせのような仕様。
リスの壮大なハーレム計画の二人目にしてその負担。
しかも『お試し期間』などという覚悟も決まりきってないダメ娘を迎えるために支払う負担としては、正直割りに合わないのでは……と思われたが為の問いかけであった。
■リス > 「私も大好きよ。」
彼女の告白に少女は静かに返答を返そう。
そのうち、もぞりと動き始めて、彼女がタオルを手にして自分の肌を、彼女の顔を拭いていく。
綺麗になった顔を眺めて、自分を見上げる相手を見下ろす。
「私のところだけでも、給料払ってる従業員が30人はいるわ?
本店支店合わせれば。」
その上で、自分の手元にはそれなりの資金があるのだ。
何の問題があるのかしら?
これでも、平民ではあるが裕福な商人である。
さらに言えば、ドラゴンが三人?匹?
嫁と娘とプラス執事とか、メイド。
「メイド達のお仕事が、給料分になりそうね。」
なんて軽く冗談を言って見せようか。
■ゼナ > 「はわぁ………。」
不安げな問いかけに平然と返す彼女の言葉に、冒険者としては一流の域に差し掛かりつつも平民そのものな小娘は溜息しか出てこない。
その顔は、お嬢様、恐るべし…! という表情を浮かべていた。
「―――あっ、そ、そのっ、うちの子達も、多少なら家事とかお手伝い出来ると思いますしっ、むしろ、お手伝いさせてもらえると嬉しいですっ!」
そんな大商家のお屋敷に務めるとなれば、メイドとて一流なのだろうと思う。
そんな家で色々教えてもらえるならば、妹達の独り立ちの役に立つだろうし、何もせずに世話になるだけというのは、己と同じ小市民たる妹弟にとっては逆に落ち着かない生活になるだろうから。
妹弟にハーレム入りすることをどう伝えるかには少々頭を悩ます事となるだろうが、己がリスの事を愛してしまっているのは勘違いでもない限りは確かなことだと思うし、ある程度正直に話してしまってもいいとは思う。
女同士のそうした関係は、弟達にとっては嬉々としていじることの出来るからかいのネタとされるだろうし、妹達は顔を真っ赤にしてあれこれとおかしな妄想を働かせてしまいそうだけれども。
「………それじゃあ、その……姉様とのお話次第ではあるけれど、ハ、ハーレム入り、よろしくおねが……あ、ふ、ふつつかものですがっ、よ、よろしくお願いしますっ!」
一旦彼女から身体を離し、気持ち的には三つ指を付いて頭を下げるゼナ。
とはいえ、正式な作法など知らぬ庶民の、しかも素っ裸での行為である。
自身の膝にむにぅ~っとひしゃげる乳塊やら、背筋の先でぷりんっと丸みを強調する尻肉やら、上品どころかいやらしさしか感じられないだろうけど。
■リス > 「ふふ。子供は遊んで、学ぶのがお仕事のようなものじゃない。
気にしなくてもいいと思うけれど。
うちの奴隷と一緒になるけど、勉強させたげましょうか?」
読み書きとか、そういう簡単で日常に必須になる奴。
あれが終わると、お店で働く形になるのよ、と説明して見せよう。
独り立ちを目指すならそっちのほうがいいのでは、と。
家族との関係は、時期が来たらちゃんと説明はしようか。
「ん?
結論を急がなくても良いわ?
何時でも来なさいな。」
ただ、あとでお嫁さんの面接だけはあるから覚悟してね。
裸で土下座なんてする彼女に頭上げてよと。
とりあえず、今は気分がそれたし、先に食事して落ち着いてからまた、エッチするにしろ風呂に入るにしろ考えましょうよ。
彼女に服を着せて、食事を取ることに、しようーーー
■ゼナ > 「う、うんっ、お願いしますっ。わ、わっ、そっか、リスのお店で働かせてもらうって選択肢も……そっかぁ、そっかぁ……っ!」
親という名の立場のしっかりとした保護者がいない子は、孤児同様にいい仕事には中々付けなくなってしまう。
だからこそ、自分がもっとがんばって、王都に名が轟くくらいの冒険者にならなくては! と思っていたのだけれど、お嬢様にして親友たる商店主のおかげで別の道も見えてきた。
やんちゃではあっても、愛する家族の未来が広がる予感に、お姉ちゃんたるゼナはそれはもう嬉しそうに表情を綻ばせたのだった。
「う……うん……っ。」
お嫁さんとの面接という言葉については、若干ビクリと表情を固まらせてしまう。
彼女のパートナーたる竜娘とは、ゼナとしても一度きちんと会ってみたいと思っていたので、その面接はむしろ喜ばしい事ではあるのだけれど、だからといって緊張しないわけではないのだ。
まぁ、他ならぬリスが選んだ相手なのだし、ゼナとてきっと彼女の事を好きになってしまうだろうけど。
「ふふっ、そうですね。いっぱい泣いたらわたしもお腹が減ってしまいました。このお店、こんな時間でもちゃんとした料理を出してくれるし、しかもすっごく美味しいから、いつもは我慢するのが大変なんですけど……えへへ、今日は我慢なんてしませんよーっ!」
未だその目元は泣きはらした直後の腫れぼったい赤を灯しているも、腰の脇にてぐっと手を握る様子は普段通りの快活な生娘の物。
飼い主たるエルフのお姉様との話し合いがどうなるのか、そして、大好きな親友との関係がどのように変化していく事になるのかは分からぬ物の、今はただ、彼女と出会えた幸運を喜ぶゼナなのだった。
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」からゼナさんが去りました。
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」からリスさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス・ゲーゼルリングの屋敷」にマリーさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス・ゲーゼルリングの屋敷」にアゲハさんが現れました。
■マリー >
くすぐるような香りの薔薇の花弁の浮かぶ…人数にして数人はゆうに入れそうにも思える湯船
そもそも温かい湯浴みを自宅で、など
この時勢では貴族階級かそれに親しい財産のある家でしか行えない
そんな、ゲーゼルリングの屋敷の浴室にて
■アゲハ > ――広い
やっぱり上流階級の人。
自分でははいったことのないような場所である。
今は服を脱ぎ、白い素肌が覗く。背中も――他のものと変わりない。
そういった”擬態”をしてるから……
「お、おじゃましまーす……」
恐る恐る、入場。そしてキョロキョロと身体や頭を洗う場所を探して……
■マリー >
その背に柔らかな手が触れる
僅かにひやりとするような、温かな体温を感じさせない感覚──
「そちらで身体を流すの。
ふふ、この屋敷を買い取った時から、この浴室はお気に入り♪」
そしてかかる声
いつの間にかその背後に、白磁のような肌を晒し髪を解いたマリーが微笑んでいた
■アゲハ >
「へぇあ!!?」
びっくーんっと、直立。
やっぱり不思議と、髪は脂ぎっているし。ところどころ汚れているのに
甘い香りが鼻腔から入り込み、身体が甘く溶ける錯覚がする――
「あ、へ、あ? あの、体がとても冷たいですよ? は、速く暖まらないとっ」
何か言おうとしたが、身体の冷たさを心配して。そちらと言われた方へと、滑らないようにしながら手を引いていく
「体温めませんと……さぁ、さあっ」
えっと、どうしたら良いんだろうと。意気込んだ後?マークを浮かばせながら首を傾げて
■マリー >
「私はへーき♪
それよりもぉ、はやく貴女の身体をキレイにしちゃいましょう…?」
くすくすと笑みを浮かべながら、湯気立つ湯浴み場でアゲハを導くように手を引いて、小さな腰掛けへと座らせる
檜だろうか、綺麗に拵えられた手桶に浴槽からお湯を掬えば、白い小さな塊を手に取った
「舶来物の石鹸、とっても良い香りがするのよ」
どうしたら良いのかと戸惑っているのなら、好都合
たっぷりと洗って、たっぷりと楽しんでしまおう
その手の中で擦るように泡を立てて、少女の身体を後ろから抱き込むようにしてすべすべとまさぐってゆく
■アゲハ > え。えぇ!? わ、私よりも、身体が冷たいマリー様があたたまるべきだと思うんですけど……」
座らせられてからの動きが素早くて。
ナニカを言う前に、背中から前に手が伸びる――
「う、わぁ……えっと。これ……なんです? せっけん?」
にゅっるにゅると、そんなに起伏が大きくはないが
形が整ったそれに伸びれば、くすぐったそうに身を捩る。
「あ、えっと、教えてくだされば、自分でできますから? ひゃうんっ」
可愛らしい悲鳴とともに。どう抵抗したら良いのかわからないのかなされるがままだ
■マリー >
「いいのいいの…私はぁ、元々体温が低いからぁ…♡」
まったりとした蕩けるような声で耳元を擽りつつ、柔肌をぬるりぬるりと楽しんでゆく
まるで肌に泡を浸透させように入念に、その柔肌を白い指先が滑る
「大丈夫よ、なぁんにも、恐いことなんてないのだから……。
お風呂はとぉっても気持ち良い……それだけでしょう?」
ふにふにと背後から双丘を撫でていた指先は先端を捉え、くにくにと優しく刺激して
気づけばマリー自身もそのツンと尖った乳房を惜しみなくアゲハの背へと押し付けて、互いの柔らかさを存分に確認できるぐらいに密着している
悪戯な笑みを浮かべるままに、抵抗の仕方もわかっていないような少女の下腹部へと、その手はするすると降りてゆく
■アゲハ >
「ぇぇ……そ、そうなんですか? ひ、冷え性、というやつでしょうか……」
ぴくぴくっと、耳が跳ね。湿気を含んだ髪が肌に張り付いていく。すぅっと、息を吸えば蜜のような甘い香りがお風呂に充満していく。そんなお香は焚いていないのに
「あ、はぁ……ん。え、えっと? き、気持ちいいのは浸かってからだと思いますけど……んん?」
思考がボヤケていく。湿気のせいか。それとも石鹸の匂いのせいなのか。
ぼぉっとして、声が弛んでいく――
「んぁ、マリー様。そんなに密着しなくても……や、やっぱ寒いのでは?」
■マリー >
「ん……」
甘い香り
そう、花を買った時にも感じた
安花の匂いなどではなく、この少女から漂っているのだと確信を得る
単なる貧民街の花売りの少女、などではないのだと
「──ねぇ、またいい香りがしてきたの…。
お花、このお風呂にはないのに…どうして?
貴女から…鼻をくすぐるような、素敵な香りが溢れてる…」
舶来物の石鹸の香りなんて簡単に忘れてしまいそうなくらいに芳しい──
「んー…でも、やわらかくって気持ち良いでしょ…?
私の体はつめたいけれど、貴女のカラダはぽかぽかしていて、とっても気持ち良い……もうココで食べちゃおうかしら…」
■アゲハ >
「ぇ……?」
ポカポカする感覚。囁かれた声。
でも――あなたから素敵な香りがすると言われた途端。
さぁっと血の気が引いていく。
「ぁ、え、っと……その、違うんです……その体質で……あ、う、売らないでください……」
内ももになって、手のひらをギュッと握り目をつぶる。
気が緩みすぎていたことを恥じる。
恥じて――食べると言われた途端……
「や、やぁっ」
腕から逃げようと、する
■マリー >
逃げようとすれば、マリーの力は存外に頼りなくするりとその手を逃れることができた
そしてそちらに手を伸ばすでもなく、マリーはその顔を凝視している
「どうして逃げるの…?
私達は同じ…人間じゃない、でしょ…?」
くすりくすり、笑みが深まってゆく
少し離れた位置から見るマリーの肢体は人のものとは思えぬ程の白さに妖しい色香が佇んでいる
爛と紅玉のように輝く瞳も、人のものではなく
「逃げなければ、もっともぉっと沢山、たくさん…気持ちよくさせてあげるのに」
■アゲハ > ぞっとする。バレてる……バレて”いた”
バレてないと思いこんでいたのは自分だけで――
「……え? マリー様も、”違う”、の?」
ぺたんっと、浴場に座り込んで。
言葉の意味を、噛みしめる。
「――き、気持ちよくなんて。その、私はきれいになればそれで……」
眼が泳ぐ。改めて思い出す。
さっきの一瞬の悦楽。それを思い出した自分に……
「~~~……」
頬に赤みが刺さり、ふい、と視線をそらす。
手はもじもじと動いていて。完全な”否定”ではないようで
■マリー >
「ええ」
にっこりと、微笑む
「私も貴女と同じ、人間じゃない。
こうやって人の世で人の真似をして生きて、人のカタチをしているけれど、
人と同じことをしなければ、人の世界では生きていけないもの、ね」
その言葉には嘘は感じさせない
事実嘯くようなことはしていない
彼女にとって、そんなことよりももっと重いものがあるだけである
「ねえ…?」
座り込んでしまったアゲハ
四つん這いのような姿勢になり、視線を逸らされたその顔を覗き込む
「私は貴女とぉ…きもちよくなりたいんだけど、なぁ~…♡」
──そう、戻れなくなるほど深く、ふかく
■アゲハ >
――共通点というのは偉大だ。
それだけで一つ。心の紐が緩む。
誕生日が同じ、趣味が同じ、好きなものが同じ――
それだけでぐっと自分と親しいモノのような気がする……
だから、ぐらりと。心の天秤が揺らいでしまった。
「……そ、そんなこと言われても。その――……わからないですし……」
きゅっと唇を噛みしめて。自分の身体を腕で抱きしめる
■マリー >
くすり
揺らいでいるのが、手にとるように解る
こうやってこの少女は何人も何人も、快楽へと嵌らせ堕落させてきたのだから──
「……教えてあげる♪ でも、まずは───」
ぱしゃん、っと温かいお湯が打たれ、アゲハの全身の泡を洗い流してしまう
ちょっと遊んだおかげで時間はかかってしまったものの、すっかり綺麗になった身体がそこにある
「風邪を引いてしまうものね」
言いながら、その細い手を捕まえて、湯船へと誘う
優しく、暖かく、包み込むように
■アゲハ >
「……え……?」
身構えた。身構えたけれど。お湯に連れられて。
困惑顔。翻弄されていると感じつつも――
「……えっと、はい。身体は、強くないので」
包まれれば抵抗はしない。はぁっと、お湯の暖かさに
一息……
■マリー >
「はぁー……心地いい……。
ねぇ?わからないって言っていたけれど…処女?」
悪気もないのか、ぱしゃんと水音を立てながらアゲハへと密着し
にこにこと笑みを向けて聞いてくる
重要なポイントなのだ
特に、ヴァンパイアにとっては───
■アゲハ >
「ぁ……ぅ……えっと。そんなに近づかなくても……?」
全力で抵抗すればいいのに。
危ないのはわかってる。でも、同じというのがどうしても心を、縛る。
「――えっと、はい」
うつむきながら、恥ずかしそうに呟いた
■マリー >
「やった、大当たり♪」
口元で両手を合わせて喜びの表情
「普通の人相手なら匂いでわかるのだけど、
ふふ、君はちょっと匂いが特別だからわからなかったの───」
少しだけ、気恥ずかしそうな表情を浮かべる
そしてちらりと、流すような視線で、まるで意中の相手の顔色を伺うように
「多分ー…人間じゃないなら、大丈夫だと思うしー……
───……うん、きっと大丈夫、うんっ♡」
何やら自問自答した後
まるで飛びつくようにして、その正面からアゲハを抱きしめるようにして、抱きつこうとする
再びぱしゃんとお湯が跳ねた
■アゲハ >
「あ、え? ちょっと、マリーさん?」
抵抗する間もない。抱きしめられて、どうしようという表情。
お湯に使ったから、さらに頭がボーっとする。
べとべとでくすんだ黒だったものは、つややかな漆黒を取り戻し。
肌は、絹のように滑らかに。
それでも十二分に極上の少女であると判断できて――
「あ、えっと、その……」
こうまでストレートに感情をぶつけられるのは初めてで。
また、スキンシップも初めて。
もう、本当にどうしたらいいのかアゲハには解らなかった
■マリー >
「いい香り…細い肩……──いただきまぁす」
鋭い痛みはほんと一瞬
アゲハの首筋へと、ほんの僅かにちくりとした刺激が走る
それが"噛まれている"と気づく時には、既に
まるで下腹部の奥の奥……子袋から直接全身に性的な快楽が巡るような錯覚に陥るほどの
甘美な刺激へと変わっている
「ん…───♡」
その身体をきゅっと抱きしめて
甘い香りの中で極上の美酒を頂くような感覚にマリーの頬は紅潮し、瞳は潤んでゆく
湯船に浸かっていなければ、きっと股座からえっちなものが太腿を伝っていただろうくらいには、至福の一時である
■アゲハ >
「え……?」
チクリとした痛みに、眼をつぶる。
「あ、ぇ……?」
じくじくした下腹部から、ガクガクと膝が震えて立っていられない。
でも抱きしめられれば、降りれない。
堕ちれない……
その感触が――”擬態”を解いて。
虹色の翅が、広がる――
「~~~~~~っ」
絶頂。恐らく、経験したことのない――悦楽だった
■マリー >
肩越しに、その光景を目にする
虹色の翅──
一瞬、血を飲むのを忘れるくらいには、キレイだと思った
血の味、そしてその光景
間違いなくこの少女は魔族の一端
なら、少なくともグールとなって彷徨うことはない
「───はぷ、ぷぁ……♡」
漸く、その唇がアゲハの首元から離れる
噛みつかれていた場所はわずかに赤くなり、ほんの僅かに血が滲んでいた
「こんなに芳しい血ははじめて…ぞくぞくしちゃう♡」
快楽に身を委ねているアゲハを眺め、熱っぽくその視線を向けて
■アゲハ > ――飲んだ血は
甘かった。普通の処女では味わえないほど、極上の蜜。
飲み終わってからが、真価で。体に染み渡り、官能が脳を一瞬灼くような刺激。
息を吸えば、芳ばしさが広がり。
じくじくと、性感帯の感度が上がったような錯覚を覚える――
「……は、え――、まりーさん、なにしたん、ですか?」
支えなければ崩れ落ちて、風呂場に沈み、溺れるのではと思うくらいに
筋肉が弛緩した
■マリー >
「ふふ──我慢、できなくって…噛んじゃった…♡」
ぺろり、と唇に残った僅かな血を舐めとる
甘く、芳醇に香る……本当に、蜜のような……
「ひゃ、あんっ♡ すごぉ、い…♪
君の血、飲んだら…カラダが、あぅ♡」
ピクンッと小さく、肩を、腰を震わせる
心地よい快楽が巡り───獣欲に支配されてゆく
「私、ヴァンパイアなの…♡
おんなじ魔族でも…ちょっとだけ、違うね…♪」
■アゲハ >
「噛んじゃった……って……ヴァ、ヴァンパイア?」
ボヤケた頭でもやばいのは、解る
「――わたし、しぬんですか……?」
あぁ、ようやく理解する。周りに居たのは――そういう……
「それとも……眷族、に?」
力が入らなくて、逃げられなくて。
もはや、諦めにも似た気持ちが渦巻いていく
■マリー >
これまで、純人間以外を噛んでグール化したことはなかった
魔族なら多分、大丈夫だろう……という不確かな葛藤が先程の間だったのだろう
「さぁ~…どっちかなぁ……。
でも、眷属になっちゃってもイイよね…?
お屋敷で君が働いてくれるなら、どのみち噛むつもりだったんだから──♡」
擦り寄ってゆく
お互いのカラダの、柔らかい部分同士を擦りつけるように
■アゲハ >
「――マリーさん……」
どうしようか。頭の中がぐちゃぐちゃだ。
でもなんとなく――
「……そんなに、寂しかったんですか?」
ちょっと解る。同じだから。
そういう理由なら、仕方ないと思う……
「――良くない、ですけど……でも、一緒には、イます」
ボーっとする。こすり付けられれば。
しらない感覚が体を占めていく。
水ですべりが良くなって、お腹の筋肉がプルプルする――
「んっ、あ……っ」
吐息すらも甘い匂いになって――
蜜のある、彼女は。もう、完全に吸血鬼の餌、だった
■マリー >
「寂しい?」
きょとんとした顔をする
でも、すぐに元の笑顔へと戻って…
さっき、この少女は自分が同じ"非人間であること"に酷く安心を覚えたようだった
重ね合わせているのだろう、つまり……
この少女も、寂しい思いをしてきたのだ
「君も…アゲハも、寂しかった…?」
問いかけ、見つめて
答えを聞くよりもはやく、そっと優しく唇を重ねる──
■アゲハ >
「わか――」
塞がれる。抵抗は出来ない。
もう、意味がない。
最初はぴったり閉じていた。
けれどおそるおそる、隙間があいて
――だらんっと、腕が垂れる
■マリー >
「ふ──…‥」
甘く蕩ける、深く深く、激しいキス
文字通り口内を犯してゆくように、舌を絡め、唾液を味わって……
そうして少女の双丘を撫でながら、片手はその先端を
余ったもう片手は、するすると柔らかなお腹を撫でながら…スリットへと指を滑らせ、何かを探す
やがて見つかったら突起を優しく摘むようにして、捏ねるように弄ってゆく───
■アゲハ > 口内に舌が差し込まれる。
甘い――
甘美なものを味わってきたものにさえ解る甘さ。
なのに、クドくなく――もっともっと貪りたくような甘さが
口から喉へ、喉に絡みつき。精液のような感触。
舌で歯茎をなぞり、つるりとする舌を絡みとり、撫であうごとに
ぴくぴくと、蝶がはためく――……
――れろ、ちゅぴ、あむ――ぴちゃ……ぽたん……
唾液が溢れて湯に落ちる音。
ほんの数瞬であるのに、その音が無限に反芻し――長い、接吻
撫でた場所は、赤く灯り、先端を摘めば。気づかないくらいの大きさであったのに。主張するように、尖り、下乳に添えればぷるりと揺れていく。
そして―― 一番 下にある物を摘めば。
「~~~~っ」
震える、脳がチカチカし。
弄る指をぬるりと粘着な液まみれにしていく
そして気づく。
皮が、まだ。その突起には、付いていた
■マリー >
「──きもちいい…?」
ようやく唇を解放し、甘い唾液濡れた唇をねろんと舐める
問いかけながら、指先の感触で下のソレがまだ未熟な蕾であることを悟れば、にこやかに微笑んで
「──可愛い…♪ よぉく、見てあげなきゃ──」
マリーの頭がアゲハの下腹部へと下がってゆく
もちろん、見るだけなどということなどありえない
「……♡」
既にぬるぬるとした愛液に濡れているそこへと顔を埋め、ちゅ…とキスをするように、突起を唇の中へと吸い込んでしまう
包皮と突起の間にその小さな舌を滑らせるようにして、蕾を開かせてしまおうと
■アゲハ >
返事をする暇もない。
するりと下がっていく頭。
ぼーっとしている意識の中で、座れれば
「~~~~!!?」
意識がバチバチと、覚醒して無理やり起こされる。
「え、あっ、やっ……す、そんなとこ、すわ、ないでっ!!?
崩れ落ちそうなところをマリーの頭を杖のようにして踏ん張る。
内股になろうとしても、手で抑えられて閉じきれず。そのまま良いようにされて――
ぴょこっと、蕾が開く……
「あ、これ、ばちばち、する――まりーさ、やめ、ってっ!!?」
そこからたれてくる愛液でさえ。甘美で――こちらは、カラメルのような……
■マリー >
「えー……? やだ…♡」
吸わないで、と言われても
やめて、と言われても
そこは甘い蜜でこちらを誘ってくるのだ
「あー……むっ…♪」
再び柔らかい唇でクリトリスを食む
まだ内股になろうとする力を感じるので手はそのまま…
舌先でソレを転がしたり、ぞくぞくと感じてくれているのなら…それに合わせて小さく甘噛みなんかもしたりして
■アゲハ >
「うぁ、ぁ……ぁっ!!!?」
ぷしゃぷしゃっと、吹き出す。粘着質な液は肌に張り付き、湯はぱちゃちゃっと跳ねていく。
吸い、食み、噛めば。味が変わる。
もものような、味から、りんご――メロン――……
極上の果実が、口の中に広がり――飲めば飲むほど。性器を刺激してくる。
まるで薬物のよう――……
「だ、めぇ……みゃ、まりぇーしゃ、いきが、できにゃ――はぅっ」
ガクガクガクと、膝が震え、どぷどぷっと、吹くようなこぼれからでなく
あふれるような蜜の放出。
本気汁がこぼれてきたことを、吸血鬼には――きっと……
■マリー >
「クスクス…どこまでも、魅了してくれるのね」
味わい尽くそうと思っても、なまなかではいかなさそうなくらいに深い甘み
───幾度抱けばすべてを味わうことができるのだろう…?
自身の身体を起こし、丁度湯船の縁と壁が重なる、腰掛けられるようなスペースへとアゲハ誘う
「ふふ…大丈夫、だいじょーぶ…こわくないこわーくない…♪
さ…脚をゆっくり開いて……きれいなおはな、見せて…?」
耳元で甘くささやき、そう促す
■アゲハ >
はぁはぁっと、息が乱れ
酸欠状態になって――ぐったりと、腰を下ろして――
囁かれれば。
いやいやと、首を振る。
脚からは水なのか、それとも蜜なのかわからない液が垂れ落ちて
白かった、肌はもう火照りに火照り、ピンク色に染まっている――……
■マリー >
「──そっかぁ、ざんねぇん……」
ぱしゃん
跳ねるお湯の音
アゲハの様子を見れば、無理にそうしようとはせずに、湯船へと座り込み、肩まで浸かって一息をつく
ちらり、とそちらに向ける視線はどこか嗜虐的で、
『気が変わったらいつでも言ってね』と暗に示すような、そんな笑み
■アゲハ >
「……はぁ……はぁっ……」
息を整えながら。
まだ、体がうずくのに戸惑う……
「……ん、ふぅ……」
ゆっくりと整う中――”意識とは別に”太ももが開いていく
「……ぁ……ぇ……?」
■マリー >
「──……どうしたのぉ?」
意地悪な言葉
眼は笑みに細まり、少女のカラダがどういう状態なのかをはっきりと理解している
それでも、その言葉を口から言わせたいのだろう
クスクスと、小さな笑みを浮かべたままに、少女をみているだけだった
■アゲハ >
「ぁ、ぇっ!? ち、ちが――」
……閉じない。
それは、吸血されたからなのか。
それとも、そういう意志なのか。
でも間違いなく。誘っているようにしか視えず。
また、蜜を食したアナタには――ごくりと生唾を飲んでしまうくらいの……
■マリー >
「何がちがうの?」
ちゃぷん、お湯の跳ねる音
マリーが、アゲハの正面へと移動した音
「花弁に触れられたくないなら…ふふ、脚を閉じないと──」
するりと細い指が、少女の股座へと向かう
柔らかくも閉じられたそこを指で押すようにして、感触を楽しむ
そして、片方の花弁を優しく指先で摘み、横へと引っ張る──
■アゲハ >
「と、閉じようと、してるんです……なのに……なのに……」
思い通りにならないことに、困惑して涙が滲む――……
秘部を突かれれば、は、ひ、ぅ……っと喘ぎ声がにじみ
「……ま、まりーさぁん……」
涙目で、訴える。それが――より……
■マリー >
「──…やさしくしてあげる♡」
慈愛すら感じさせる、微笑み
ちゅく、と湿った音を立てて、開かれた花弁の中央へと白く細い指が、飲み込まれてゆく
優しくほぐすように、柔らかく円を描くように
時折指を折り曲げて、刺激を加える
決して、奥の純血の証には触れないように───