2017/07/20 のログ
リス > 「さてと。」

 高笑いしたいけれど、そこはちょっと我慢。
 こういう日のために在庫を多く手にしてある。
 そして、お祭りだ……お祭りなので。
 近くの店員にお願いして声を大きくするためのメガホンを持ってきてもらう。

 深呼吸。
 大きく深呼吸。
 そして、意を決してメガホンを手にする。

「さあ、皆様。
 お祭です、大騒ぎです、おめでたいです。
 私、このトゥルネソル商会マグメール店店長、リス・トゥルネソると申します!
 挨拶はどうでもいいので、ご要件を一つ!!」

 店員が、お客様が、こちらを見るのを待って。

「只今から! 全品表示価格より20%!

  わ り び き い た し ま す!

 私、首括る覚悟で!ご奉仕いたします!」

 お客様の目の色変わった。
 店員達がそそくさと連絡取り合って、連携確認してる。
 さあ、商人の戦いの始まりである。

ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にフィオナさんが現れました。
フィオナ > 安売りの噂を耳にしてとりあえず様子を見に来たのだが、想像以上の賑わいで引き気味のフィオナ。
とはいえ安く品物が手に入るのならと我慢していたが、20%引きの宣言と共に店内の雰囲気が更に変化。
都市部の生活に慣れていない身としては完全に気圧されてしまっていた。

「ちょ、ちょっと、押さないで……、ひゃんっ!?」

とりあえず壁際に退避しようと人の流れに逆らったのがいけなかった。
人と人に挟まれ、ローブ腰に腰を思い切り擦られてしまった。
その場にへたり込みたくなるのを堪えて、何とか人の流れが比較的穏やかな壁際へと逃れる。
一応マジックアイテムが目当てではあったが、階を上がる前に少しここで息を落ち着けよう。
今下手に動くと色々とまずい状態だ。

リス > 「はいそこ押さないでください!
 落ち着いてください!品物はたくさんありますよ!!
 乱暴はダメですからねッ!」

 メガホン片手に少女は煽る煽る。
 いっぱい買ってください、少女の背後には縦縞の服で茶色のベストのおじ様が見えるかも知れない。それは気のせいです。
 閑話休題。
 店の中を見回していればやはり混雑になれない人もいる。
 その中で一人、やたらボロボロで、逃げ込んだというような雰囲気のお客様が一人。
 かなりのお疲れにも見えるので、少女は器用にお客様をすり抜けて近づいていく。

「いらっしゃいませ、ご気分は大丈夫ですか?」

 何やら息が上がっている様子のお客様に、声をかけて見ることに。

フィオナ > 「ひっ!?だ、大丈夫だから……。少しだけ、休ませて……」

声をかけられると思わず上ずった声を上げてしまう。
今の状態で女性に近づかれるのは非常によろしくないのだ。
だがなるべく直視しないようにしようとするも、つい相手の胸や腰に視線が行ってしまう。
我慢しているとはいえ発情状態だ。
そうなってしまうのも仕方がないだろう。
少しの間そうして休みながらちらちらと見ていると、ようやく先程割引の宣言をした店員だという事に気づく。
そんな事にも気づかなかったぐらい疲労していたようだ。

「ああ、そうだ……。マジックアイテム何だけど、それも割引してくれるの?」

物にもよるが、一般的にマジックアイテムの類は日用品よりも高価だ。
特に自分が求めている物はどのぐらいの値段がするのか分かってもいない。
折角なので、その辺りもついでに聞いてしまおう。

リス > 「……あら?その声は。」

 フードで隠れている顔、しかし、声は聞き覚えがあった。
 前にお風呂で肌を重ねた女性、ええ、そういうものは覚えているもので。
 彼女の前で少女の胸がたゆんたゆんしてるのであろう、今は服を着ているけれど。
 それより、今はお客様としてきているなら店員として、店長として対応しよう。
 少女はにこやかに笑みを浮かべる。

「具合悪いのなら、お店の店長室でよろしければ横になれますよ。
 マジックアイテムに関しては、在庫は少ないですが、ええ、割引はしております。
 全品とお話させていただきましたし。
 どのようなものがご入り用でしょう?」

 まあ、さすがにこの時間、今いるのは主婦が多く冒険者等が少ない。
 そして、マジックアイテムは高価ゆえにそこまですぐに売れるわけでもないし、店員に言って、マジックアイテムの在庫を持ってきてもらうように

「それと、しつれいします。」

 彼女の静止を待たず、よいしょ、と店員と二人で脇を持ち上げて、一階の事務室に連れ込もう。

フィオナ > 「そ、そこまで、してもらう訳には……」

リスの方は気づいたようだが、フィオナは相変わらず以前面識があった事に気づいていなかった。
つまり見ず知らずの相手にあんまり迷惑をかけたくないと遠慮しようとしている訳である。

「も、もうちょっと落ち着いたら、ちゃんと説明するから……、ひゃうっ!?」

少し休ませてもらえばいいのであんまり親切にされても困ると、あくまでも拒もうとするフィオナ。
しかしそれもお構いなしにどこかへと連れていかれそうに。
その気になれば抵抗は出来るのだが、悪意や敵意のない相手にあんまり過激な事が出来る性分ではない。
困惑しつつ、そのまま連れて行かれるままに。

リス > 「私のお店の中で具合悪くなったのなら、私が責任を持つべきでしょう?
 それが店長というものですから。
 それに、肌を重ねたことのある知り合いが具合悪いなら、見捨てるのは人としてどうでしょうね?」

 暗に顔見知りだということを伝えながら、少女は遠慮する彼女を連れて、事務室へ。
 事務室に連れて行ってしまえば、ソファに横たえさせて、連れてくるのに手伝ってもらった奴隷にお礼を言いつつ、持ち場に戻るように、そして、一階から二階へと人員の増援を指示する。
 そして、在庫のマジックアイテムを入れた箱を持ってくる店員にお礼を言って、しばらく商談と介護にここにいることを伝え、事務室を立ち入り禁止に。

「お久しぶりね?フィオナ?
 私のオチンチン欲しくなった?」

 二人きりになったので、ソファの向かいに腰をかけて。少女は小さく笑う。
 そして、軽く下世話なネタをを放ってみせる

フィオナ > 「なっ、は、肌!?何を……」

見に覚えがない、と言おうとするも実際に今まで肌を重ねた相手を何人か思い出してみる。
そして目の前の人物を改めてよく見て……。

「……リス!?な、何でこんなとこに!?」

少し冷静に考えれば何でも何もない。
一応先程名前も耳にしていたのにその段でもまだ気づいていないフィオナの気が抜けていただけの事である。

「オチッ……!そっ、そんな訳ないでしょ!ほ、本当、たまたまやってきただけよ!」

からかわれているだけだろうが、律儀に言い返すフィオナ。
相手が誰かは思い出したというか理解したものの、余計に混乱を促す事となっていた。

リス > 「なんでって、ここは私の店よ?
 私のお店に私がいなくてどうするのよ。」

 なぜここにと言われて、ふん、と不満げに鼻を鳴らす。
 何を考えてるのかしらねと、半目で彼女を眺めて見せて。

「へえ?
 そう言う割には、すごく顔が赤いし、息も荒いし。
 セックスしたそうに見えるけれどね?」

 慌てて言い返す彼女に少女は軽く笑ってみせて。
 それ以上言い募ることはなく、テーブルの上に、マジックアイテムを三つほど。

「まあ、それはともかく。
 今あるのは三つよ。
 予め、予約してくれれば本店から取り寄せもできるけど。
 基本的には一般のお客様向けだから、マジックアイテムは品物少ないのよ。」

 そう言って、彼女に剣と、札と、ローブを置いてみせる。

「さて、商談を始めましょうか?」

 少女は、にやり、と笑みを浮かべてみせる。

 

フィオナ > 「う、うるさいわねっ!余計な事はいいから、ちゃんと仕事しなさいよ!」

余計に顔を赤くさせて思わず怒鳴ってしまうが、からかうだけからかったら一応仕事をする気になってくれたようだ。
出されたマジックアイテムを見てみるが、剣は見るからに求めている性質はなさそうだ。
ローブと札は、正直全く用途の想像がつかないが。

「品物が少なくても目当ての物があれば構わないわ。
……というか、何が必要かもまだ言ってないんだけどどういう道具なのこれ?」

度重なる驚きと混乱からようやく回復しつつあり、どんな形であれ面識ある相手との対面なので見ず知らずの相手よりは落ち着いて話せそうだ。
体の事も、今更隠す必要もないのはある意味気楽ではあるし。
それはそれとして、この道具は一体何なのか。

リス > 「仕事してるじゃないの。具合の悪くなった貴女の介護に、商談のための道具準備。」

 怒鳴る相手にどこ吹く風。こういう手合いはなれているし。
 札とローブを気にしている様子の相手に、うん、と軽くひとつうなづく。

「札は魔除けの札よ、貼っていると魔獣とか、魔族とかが寄り付かなくなるやつよ。
 まあ、名のある魔族には効果がないけれど。

 ローブは治癒のローブよ。
 身にまとっていると、怪我とか、毒とか、様々なものを治してくれるわ。」

 
 彼女の質問に、少女はスラスラと答える。
 まあ、少ない在庫の道具だし、覚えていない方が店長失格とも言えるが。
 彼女の反応を待つかのように眺める。

フィオナ > 札の方はともかく、ローブは少々気になる。
もう少し詳しく聞いてみよう。

「治癒のローブねえ……。
ちょっとでも呪いに効果があればいいんだけど。
完治なんて期待してないけど、せめて症状を抑えるぐらいには」

とりあえず常時発情状態のような体が少しでもマシになれば助かる。
値段次第ではあるし、気休めレベルでは割に合わないが。

リス > 「効果は……あるわ。
 鑑定した魔術師が言っていたもの、肉体的、精神的なものに効果があると。
 呪い自体に効果がなくても。着ている間は抑えてもらえると思うわ。
 とはいえ、まずは試しに着てみたら?」

 しかし、なぜ、それが売れ残っているのか。
 答えは簡単である、そんな高性能なローブ、高いのである。
 そして、彼女の呪いがどれだけの魔族に行われたのか。
 魔術のローブを作った人が想定した魔力以上であれば効果は薄れるだろう。
 だから、実際に試着してみれば、と彼女に言おう。
 ローブだし、上から羽織れば十分だし。

フィオナ > 肉体的、精神的なものというのがどのぐらいかは定かではないが、症状を緩和する効果はある程度期待してもいいという事だろうか。
値段はさておき、気になる商品だ。

「いいの?それじゃあ、試してみるけど……。
この上から羽織って大丈夫?」

ここでローブを脱ぐのは流石に抵抗がある。
何故ならローブの下、下半身は何も身につけていないのだから。
裸どころか痴態を見られた相手とはいえ、無闇に半裸を見せたい気分にはならない。
ローブの重ね着という、少々暑苦しい事になるが試着の間ぐらいはそう苦ではないだろうし。

リス > 「ええ。構わないわ。」

 でなければ試着は勧めないしそもそも、ローブとは上から羽織るためのものである。
 ローブ二枚重ねというのは変ではあるけど、まあそこは仕方がない。

 とりあえず、さっさと試着して効果があるかは確認してくださいな。
 効果があれば買って欲しい。
 商人としての本能。

フィオナ > そういう事ならばと早速試着してみる。
今着ているローブの上から、更に治癒のローブを重ね、何か体に変化が出ないかと暫し待つ。

「……今のところ、特に分からないわね。すぐに効果が出るものなの?」

安静にしているからだろうか、自覚出来る範囲では特に変化を感じない。
ローブの下に隠れた男根も相変わらず勃起したままだ。

リス > 「それは、基本的には着続けるものだし。
 着始めてから効果はあるけど治療が完了するまで時間がかかるものなのじゃないかしら?
 私は魔法が使えないし、鑑定された結果しかわからないわ。
 自分で、魔法が発動してるか調べられない?」

 ちなみに勃起などは直ぐに収まるものではない。
 それに、人間は普通に発情はいつでもできるし、発情は状態異常として見られていない可能性も多い。
 少女はじぃ、と彼女を眺めてみる。

 よくわからない。

フィオナ > 「な、なによ何だか頼りないわね……。
まあ、調べるにしてももうちょっと着てからにするわ」

魔術の専門家でもない限りそう詳しい事は分からないという事か。
自分も専門とは程遠いが、体に干渉する魔力の影響ぐらいなら少しは感じ取る事が出来る。
とりあえず、どの程度症状の方に影響があるかも様子見するためにもう少し時間を潰す必要があるか。

「一応さっきの剣?あれもどういう物か聞かせてくれる?
もしかしたら役に立つかもしれないし」

それほど期待はしていないが、何もせずにぼんやりしているよりは有益であろう。

リス > 「正直専門店じゃないしね……
 量産品であれば、ある程度はわかるんだけど、一店物とかは正直。」

 もしくは取り扱ったことのあるものであれば覚えてるけど。
 正直に軽く肩をすくめることしかできない。
 そのへんがもどかしいから、あまりしっかりと在庫を揃えられないのだ。

「さっきの剣?
 あれは、サンダーブレイド。
 稲妻の力を付与した攻撃用の剣よ?」

 結構よくあるタイプの魔法剣、ローブに比べても安いわよと。

フィオナ > 「……普通ね。多分、私の役に立たないわ」

正直ただの武器の用途は今のところ求めてはいない。
そして症状も、今のところ余り影響を感じない。
何もせず安静にしているからだろうか。

「一応、呪いとは別の魔力の干渉は分かるんだけど、それがどういう影響を与えるのかまではよく分からないわね……」

となると、呪いの影響が強く出ている状態でどうなるか確認してみるべきか。
人前でやるのは気が進まないが、まあ相手がリスだし多少はマシか。

「ちょっと、試したい事があるんだけど……。
変な気起こして襲わないでよ?」

流石に試着したまま出て行けというのは難しいと分かる。
なので一応釘を差しておく。

リス > 「でしょうね。
 さっきからの会話で、求めているのは治癒ってことはわかるもの。
 怪我はなさそうだし、精神的なもの、ね。」

 ふぅむ。
 少女は彼女の様子を眺める。
 とりあえず、ふぅ、と軽く息を吐き出して。
 彼女の言葉に目を向ける。

「えー。服を脱ぐならエッチぐらいさせて欲しいのになぁ。」

 釘を刺す相手に、そんな軽口。
 まあ、やりたいことはわかったので、どうぞご自由に?と、許可を。

フィオナ > 「ぬっ、脱がないわよ!変な想像もしないの!」

人前でこんなことは普通は考えられないが、相手がリスだったのは不幸中の幸いか。
ローブの中で手を動かし、直腸を埋めるアナルプラグに指をかけて引き抜きそのまま足元へと落とす。
それなり以上に開発されたお尻で、アナルプラグの太さも結構なものだ。
普段お尻に何も入れていないと呪いの影響で無視できないレベルの不安感に見舞われるものだが、今の状態では果たしてどうなるか。

「……くっ、や、やっぱり全く平気って訳には、いかないみたい……。でも、このぐらいなら、何とか……」

少し青ざめ体も僅かだが震えてはいるが、一応自由に動いて会話も出来る程度に症状が緩和されている。
ローブの効果と見ていいだろう。
あまり良い気分ではないが、もう少しこの状態で更に様子を見ている事に。

リス > 「……服脱ぐよりも卑猥な事しておいてよく言う。」

 アナルプラグを引き出して落とす相手にドン引き。
 うわぁ。そこまでやるヘンタイなフレンズなんですねと言わんばかりに、濡れてるアナルプラグを眺めて。
 正直に、尻に入れる趣味はないので、うわぁ、へんたーい、というだけで済ませる。
 しかし、なんかまだあるようだ。
 少女はとりあえず彼女の言葉を待つ事にする。

 ふい、と、席を立つ。

「お茶汲んでくるわ。
 何飲む?
 紅茶でいい??」

 手持ち無沙汰だというもので。

フィオナ > 「す、好きで、やってる訳じゃ……!」

リスの視線が痛い。
とはいえその程度で済んでいるのは僥倖である。
自分だって同じことを他人がやっていたらかなり軽蔑した目で見るだろうし。

「ええ、ありがとう、紅茶でいいわ……」

リスが席を立った後、椅子に深く腰掛け大きくため息。
症状の方は相変わらずだ。
もっと長く身に着けていればもしかしたら変化もあるかもしれないが、この状態のままでは余り役に立ちそうにない。
あとすこしだけ試してみて、このままだったらわざわざ付き合ってもらって悪いのだけれど買い物は無しという事になりそうだ。

リス > とりあえず、彼女に時間も必要だろう。
 ということで、とりわけゆっくりお茶を作ることにする。
 お湯を沸かし、蒸らし……カップを温め、さらに時間を使って作っていく。
 じっくり時間をかけて紅茶を作って、戻っていくことにする。
 短そうで、長い30分過ぎてから、お茶とお茶菓子を持って戻る事にする。

「とりあえず、レモンとミルクは自分の好みでどうぞ。」

 戻れば、ポットからお茶を注ぎ、レモンのスライスと、砂糖、ミルクを置く。
 少女は自分の好みのままに、自分のカップに砂糖とミルクを入れて、暖かなお茶を軽くすすることに。
 時間をしっかり与え、試着させた。
 結果はどうなのだろう。

フィオナ > 気を使ってくれたのか、戻ってくるまでに結構な時間が経過していたようだ。
その間体の方はといえば、震えは止まったし不安感も我慢出来ない程ではない程度にまで緩和されていた。
とはいえこの状態で精密な作業や思考は難しいといったところか。
確かに効果はあったが、完全とは言い難い。
購入は値段次第という事になるか。

「ありがとう、頂くわ……」

リスに習い砂糖とミルクを入れて紅茶に口をつける。
一応味を理解する程度の精神的余裕はあるようだ。
舌の方は、快感等はあまり緩和されないようである。

「んっ……、このローブなんだけど、一応効果はあるみたいね。
買える値段なら欲しいのだけれど……」

一番の問題はこれである。
一応それなりに資金は貯めてきたが、果たして足りるかどうか。

リス > 静かに紅茶を飲む。
 値段交渉はまだ早いだろうし、買うと決めてからでも十分である。
 ゆっくり入れたからか、芳醇な香りが楽しませてくれて。
 適度な甘さと味に、上手く入れられたわ、と自己満足。

 そして、彼女も紅茶を一口すする。
 静かな時間を過ごしてから。

「ん?
 ローブの値段はね。」

 30%引きで5万5000かしら?
 正直安くしすぎだとも思う。
 一点物のマジックアイテム、治療系のモノとなれば。
 さて、どうでしょう、とばかりに視線を送る。

フィオナ > 「……値段は?」

正直なところ無理なく買えるのは一万までと思っている。
他にも必要なものがあるし、無理をしても出せる限度は二万だ。
ただそれだけ払ってしまうと本当に後が苦しい。

「言っておくけど、どんなに高くても出せるのは二万までよ?
それでも大分厳しいんだから……」

駆け引きも何もなく愚直に懐具合を明かす。
元々交渉事は得意ではないのだ。
更に現在、呪いの影響がローブで緩和されているとはいえ思考力は万全な状態よりも低下している。
少しずつ手持ちのカードを切って譲歩や交渉をするような繊細な真似は出来る状態ではない。

リス > 「流石に二万はね……」

 お望みの効果ではないとして。既に30%の値引きをしてある
 ローブは彼女にはあまり有効ではないといえ常時の治療や回復。
 そうそう安くできるものではない。
 いろいろ安くしての値だなので、それ以上は難しい。

 お金を貯めてもらうか、別の手段か。
 どちらかをしてもらえなければ、譲ることができない。
 ここから、商談が始まるのだろう―――

ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」からリスさんが去りました。
ご案内:「トゥルネソル商会 王都・マグメール店」からフィオナさんが去りました。
ご案内:「武器屋「ネストオブクロウ」」にツールさんが現れました。
ツール > 数ある王都の武器屋の内の一軒。
通りから少し外れたところに開かれた店。
頑丈で分厚い木で作られた扉の奥には、槍や剣などの武具から鎧まで様々なものが置かれている。

冒険者に向けたものも打っていることから傭兵や、ギルド等に商品を下ろす事も多い。
品数が豊富なのはこの店自体を一つのカタログとしているため。

そんな武器の奥。カウンターの奥にいる巨漢の男。
そして客はおらず、ただ一匹の犬が尻尾を揺らめかせながら我が物顔で店内を闊歩している。

ツール > ゆっくりとした動きで丁寧にナイフを研いでいく男。
男の平和な夜はこうして過ぎていくのっであった。

ご案内:「武器屋「ネストオブクロウ」」からツールさんが去りました。