2017/07/01 のログ
■ホウセン > 物憂げに外を眺めていた妖仙の頭が室内を振り返る。
きっと、請うた代打の娼婦が現れたのだろう――
ご案内:「娼館の窓辺」からホウセンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にピングさんが現れました。
■ピング > 昨日から頼れる相棒たるスライムちゃんが見つからない。
店の中を歩き回り、隙間と言う隙間を覗き込んだのだが発見できずに途方に暮れた。
放っておいても死ぬことは無いだろうし、その内定位置である水槽に戻ってくるのだろうけれど、心配であることに変わりなく。
試しにと自身のペニスで釣ってみるという阿呆な事をしてみたけれども、駄目だった。
その光景はかなり馬鹿げた代物だったので詳細は此処では伏せておく。
ともあれ、今はカウンターに頬杖をつき、はぁ、と溜息を零している次第。
「最近グルメになってきたからのぅ…」
女性の美味しいお汁でもあれば或いは、等と。
色んな意味で嗜好が似通ってきているスライムちゃんに想いと心配を馳せる昼下がりの店主の光景は、
いつも通りと言えばいつも通りで。傍から見れば阿呆らしいものだった。
■ピング > そのまま客の訪れぬいつもと変わらぬ一日が過ぎて行き――――
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」からピングさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にテネブレさんが現れました。
■テネブレ > 名も無き遺跡の入り口、その程近く。
危険性はほぼない、待機場にも近い空間の隅っこで、白い毛玉がもこもこ蠢いていた。
ふんふん♪ふんふんふん♪くまー♪くまー♪
実際に存在するのかも判らぬ鼻を鳴らす仕草を取り、石造りの壁の一角を探っている模様。
匂う。匂うのだ。
傍目にはただの壁であるが、この先にはきっと――――エロいトラップの数々があると。
そんな方向にはとても敏感なこの精霊もどき。
ぽこん、ぽっこん、と実に迫力の無いおててで壁を叩き。
くまー、くまー、と人気のない空間に声色だけは愛らしい鳴き声が響いていた。
■テネブレ > そして、叩いた場所が丁度スイッチにでもなっていたのか、かちん、と何かの音がした。
―――ゴゴゴゴゴ、と荘厳な音を立てて壁が開き、道が現れる。
ぱぁっと真っ黒円らなおめめを輝かせ、中に入ると其処には果たして。
何故か分娩台にも似た椅子が設置されていた。
それ以上進むべき道は存在せず、しかして壁には文字が刻まれている。
”選ばれし者よ、この椅子に座り、耐えてみせよ”
偉そうな文字であるが、非常に胡散臭い。
床には明らかに何かが飛び出しますよと言わんばかりの仕掛けも見えている。
この精霊としてはわくわくが止まらない。
しかしこの身ではこの場所から先に進むことは叶わないのも同時に知れた。
元より、単独で進もうとは考えてはいなかったが。
誰か来て―、誰か来てー!
そんな訳で。
声なんだか、思念なんだか。
無人の遺跡とその周囲へと、導くような、或いは助けを求める様な声が木霊するのだった。