2017/06/16 のログ
ハルクラム > ――やがて戻ってきた、尻尾は二人を解放し、その二人の様子――愛し合っていたような、仲つむまじい幼い
二人の少女のような姿をしている。
淫液や精液で全身は汚れきっていても、今映る二人をきらきらと輝かせているかのよう。刻は既に夕暮れだった。

「…セイン…、ねえ、ごめんねぇ。あたいが誘っちゃったんだよね。
 辛い目に遭わせちゃったのかもしれない…あたいの為に体力も精力も削り切らして…
 でも、あたいも本当はお腹なんてすいてなかったの。でも君があたいを気持ちよくしたいって思っていたから、
 あたいは応えただけなの。セインに気持ちよくしてもらいたかったの…
 あたいはそう、淫魔だから、どうせ人間のような成長しつづける存在、抗う者の強さとは一緒になれないけど
 だから君はとても強いよ、うん。弱くなんて無い、あたいに挑むなんて愚かな事なんてこともないの」

もう消えそうな意識のセインを優しく撫で、慈しみを以って囁き続ける。

「…最後にね、あたいのお父様の事…。うん。あたいが生まれる前に死んじゃったけど…
 彼も人間。王子だけど、何も持たない、しかも天性の病気持ちですぐ死ぬ運命だった人間…
 あたいの母さまがね、彼にしかない何かを護りたくて、彼だけを愛し、そしてあたいを生んでくれたの…
 セインは結局あたいとは結ばれない、むしろセインがもし誰かと結ばれていたなら失礼になるから考えないし
 あたいも運命の人が他にいるはず…だけど忘れないよ、君の事…
 よかったらまた今度は、えっちじゃなくて普通に、色んなことで遊びたいなぁ…」

種を超えて、ハルクラムはセインを自分の友人として、対等な存在として受け入れるつもりなのか

セイン=ディバン > 体力のほとんどを使い果たすようなセックス。確かに、疲労感はあった。
しかし、それ以上に、充足感というか……。安らぎのようなものがあった。
ちら、と時計を見れば時刻は夕方。先ほどまでの雨も、音を聞くに止んだ様だった。

「……うん? いや、俺もお願いしたほうだし。
 それに、好きでやったことだ。気にせんでくれ。
 ……淫魔、ってのは。別にハラぁ減ってねぇとセックスしねぇって訳でもないだろ?
 ……ん? ……んむむ」

辛うじて繋ぎとめた意識。そこに降り注ぐ申し訳なさそうな声に対して、ぽそぽそと応える。なぜか。悲しそうだったから。ここで眠る訳にはいかない、と。気力を振り絞り聞いていたが。

「……うん。……うん、うん。……。
 …………。………………………。
 
 ちぇいっ」

黙ったまま、相槌だけで返事をしていた少女は。腕を振り上げ、語る淫魔ちゃんの頭へとチョップを振り下ろした。

「何だそりゃ。黙って聞いてりゃ。こっちの気持ちも事情もお構いなしかよ。
 まぁ、確かにオレは結婚してるけどさ。それとこれとは、また別だろ!?
 もしも、オレがキミの運命の人だったらどうするのさ。いや、そうじゃない可能性もあるけどさ。
 ……あー、もー!! とにかく。オレはキミが好きだ。でも、まだ知り合ったばかりだ。だから……。
 とりあえず。これからもよろしくね」

チョップし、相手に感情を吐露する。別に、少女は相手に対し、自分の女になれ、と言うつもりもなかった。
ただ、一方的に関係を決められるのも、何か許せなかった。
故に。まずは。改めてコレからよろしく、と言う。
最初は友人として。もしも、望むのなら。
それ以上の関係でも。あるいは、交友の断絶でも。
ただ、それはもっと深く知り合ってから決めようよ、と笑う。

ハルクラム > 「ふあ!痛い…あ、そうかぁ…。うん。運命なんて、君には変えられるものだし、…変えられるモノなのかなぁあ
 じゃ!それじゃぁ…ふひひ、これからよろしくね!」

切り替えの早いハルクラムは、快くセインに応える。
これから彼女がどのように、彼と親しく、あるいは愛し、喧嘩をし、嫌いになるかどうかもわからない。
ただ、今後彼女の人生に大きな柱として、あるいはパートナーとして関わってくることは間違いないだろう。
軽く唇をつけた後、にっこりと、無邪気な笑顔を見せた。

セイン=ディバン > 「そこまでの自信はねぇ。けど。まずその運命を知らなきゃ抗えねーっつー。
 ……ん。よろしく。ハルちゃん」

明るい表情取り戻し。よろしく、という相手に、改めてよろしくと返し。
相手の口付けを受け止め。同じように笑った少女は……。

とりあえず、疲労に負け、そのままばたん、と倒れて眠ったそうな。

ご案内:「ハルクラムの自室」からハルクラムさんが去りました。
ご案内:「ハルクラムの自室」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「冒険者ギルド」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > (日差し眩しい昼下がり。冒険者ギルドへと、自身の登録に現れた遊牧民。しかし今日は何やら混み合っていて、窓口が空くまで1階の酒場で待つ事にした。――無骨な鎧、見たこともないほど細い小剣。黒髪から赤髪、顔つきのまるで違う人種。色んな人間模様を物珍しそうに眺めながらカウンター席について)

「喉が乾いたから……ええと……これどういう飲み物だろう?とりあえず頼んでみようかな」

(メニューを見ても、それが何かよくわからない田舎者。小さく首を傾ぐが、まずはやってみようの精神。おねがいします、と片手で店員さんを呼んでそれを頼み。ほどなく運ばれた来た冷たいグラスに瞳を輝かせ。いただきまーす。こくこくこく。喉の乾きもあって一気、半ばまで飲み)

「~~~っ!おいしい!――んふふー。冷たくて、甘い……あと……なんか、……ひっく。……いいきぶん……」

(それはフルーツをお酒で割った飲み物だった。店員さんは客の顔や年齢などはいちいち確認していない模様。褐色の肌を赤くしては、慣れない酒精にほろ酔い加減。すでにだいぶ幸せそうな感じで目尻が緩み。歌いだしそうな表情で両手で冷たいグラス持ち、揺らしてる)

ご案内:「冒険者ギルド」にウィルバーさんが現れました。
ウィルバー > 学院の用事で、ギルドに依頼の発注に来ていた。
用事自体は書類を書いてだすだけの酷く簡単な内容で、すぐに終わった。
階段を降り、一階の酒場は素通りするだけの予定であった。

だが、酒場で飲んでいる客の中に知った顔がご機嫌な様子で飲んでいる声が聞こえ、僕はそちらに寄って行った。

「こんな時間からお酒かい? 楽しそうだねえ。」
幸い、隣の席が空いていたので腰掛け、店員に彼女が飲んでいる物と同じものを注文した。
よくみると、酒だけでツマミが何もなかった。

「何か食べないと体に悪いよ?」
酒が来るのを待っている間、彼女に声をかける。
別に説教をする気はなかった。
彼女位の歳になると飲んでいても不思議ではないから。

タピオカ > 「ふふっ、……あは、あははっ!楽しいなー。――わあ、ウィルバー!」

なおも機嫌よくグラスを進めれば、だんだんと笑い上戸の性が顔をみせ。紅潮した顔のまま、くすくすと肩を揺らし。ご機嫌になってもう一杯を頼もうとしたとき。吸血鬼の紳士の姿が見えた。にー!と笑顔を顔いっぱいに浮かべたまま片手を酒精の勢いのまま元気よく振り。

「ギルドの登録が混んでるから、空くまで待ってるんだー。ええー?これ、お酒だったの?」

お月さまの瞳に諭されてようやく知った、自分の飲むものの正体。アルコールに酔いうっすらと水の膜の張った瞳を瞬かせてグラスを見下ろし。何か食べないと、と言われれば「はーい!ウィルバーせんせー!」と若干回らない呂律でやはり機嫌よく答えた。しかし、メニューには詳しくなく。お酒にあう食べ物ってどれかな?とばかりにその整った白い横顔をメニュー片手に見上げ。

ウィルバー > 「はいは~い。 この間はどうも。 すっごくおいしかったよ。」
たまのような笑顔を見せられると、僕もついついニコニコしてしまう。
こっちはまだシラフだが、彼女のテンションには余裕でついていけそうな気がする。
耳元で先日の礼を述べてから、頬にキスをする。

「そうなんだ、タピオカは仕事熱心だね。 そうだよ、飲みやすくて後で酔っちゃうタイプのお酒だよ?」
舌足らずな娘の元気な返事に笑みを返しつつ、横からメニューを覗き込む。
飲み物の種類から、果物系はたぶんいけるのだろうと勝手に判断し、店員に果物の盛り合わせを頼むことにした。

「タピオカは冒険者になりたいの? 一人だと大変だよ?」
先程注文した酒の入ったグラスが届いたので、手に持ってから彼女に尋ねる。
彼女がどんな依頼をしたいのかは分からないが、内容次第では協力するのもいいかもしれない。

タピオカ > 「そうー?おいしかった?良かったー!僕も気持ちよかったよ。……ふぁっ!……えへー。」

もし酒精が全身に巡っていなかったら、首筋に残る牙の感触や、彼の足元で身を縮こませる記憶によって恥じらうところかもしれない。ただ今は、彼においしい気持ちになってもらった事が嬉しいらしい。機嫌よさげに肩を揺らして、無防備に笑むだけ。頬に薄い唇が不意に寄せられ。双肩がびく、と上下して驚くも。再び笑顔に戻り。

「ありがと。族長に旅のおかねは自分で稼ぎなさいって言われてるからさー。――へええ!知らなかったー!ウィルバー物知りだねー。色んなお酒飲んでそう……。いつもはもっと強いお酒飲んだりするの?」

きっと都会人には常識なんだろう。酒類の知識も、田舎者にとっては未知の世界。教えてくれる相手が物知りに思えて声音を高くした。相手が頼んだものと一緒の盛り合わせを自分も店員さんに調子よく頼んで。

「うん。ええと……。剣の腕なら自信あるからねー。ギルドに登録しておけば、どこか雇ってくれるかもしれないから。キャラバンの護衛なら、旅しながらお仕事できるし。……でも僕、魔法が使えなくって。ウィルバーは、そういうの得意?」

調子よく腰を少しひねって浮かせば、曲刀の収まった剣鞘が彼の視界に届く。お金を稼ぐ手段として冒険者になるつもりだけれど、その先のビジョンについては特に明確ではなかった。やや悩んだ後にそう答えて。見た目判断だが、彼の得意そうな分野で協力を仰げればいいなと瞳を見上げる。

ウィルバー > 「いやあ、あれはほんとにおしかったよ。 おいしいし、味がちょっと変わってるんだ。 何て言うか、やみつきになるような味だね。」
小さな肩を揺らす娘。 どうやら、酔っていても感度はあるようだ。 そして、驚かせてもすぐに笑みを見せてくれる。
ちょっと悪戯心が芽生えた僕は、首筋に唇を落とし、自分がつけた傷跡に少しだけ牙を突き立て僅かに浮かぶ血をコソっと舐めていた。
人目があるので、これ以上はここでは出来ないが。

「なら、別に冒険者じゃなくてもいいんだよね? 僕の家の家事手伝いは? 広い家の掃除とか、料理とか、僕の相手とかあるけど給料はいいよ?
勿論、毎日来る必要もないよ。」どうやら、お金を稼ぐ必要があるようで。 早速、僕はこの娘を勧誘することにした。
遊牧民であるこの娘を縛るつもりはまるでないが、こんな可愛い子が家事とかしてくれる所を見てみたい。 と言うか、まずは家の掃除を手伝って欲しい。

「タピオカが草原のことに詳しいのと一緒で、僕もこの辺に住んでるからさ。 あまり強い酒は飲まないかなあ。
強い酒って辛いんだよね。 僕は甘いのが好きだからさ。」
タピオカが楽しそうに訪ねてくるが、僕としては彼女の話も興味があった。 こうして、互いの知っていることを交換できるのは幸せである。
盛り合わせが届くと、まずは彼女の前にそれを差し出した。
「僕は後で着た方を食べるよ、先にどうぞ。」

「いいね、剣の腕があるなら僕の勤め先の依頼を受けてみる? 丁度剣の授業をしてくれる人を探してるんだ。 護衛はお金になるけど、危ないよ?
魔法なら僕がちょっとは出来るから、日程が合うならお供するよ。 まあ、剣もタピオカほどじゃないけど使えるしね。」
聴かれるままに、小さな剣士に答えているが、出来るなら可愛い子には旅をして欲しくなかった。 ましてや、護衛任務のような危険な旅はして欲しくない。
なので、今し方書類を出したばかりの学院の依頼を振ってみる。 まあ、彼女が護衛や冒険に出るのなら喜んでお供をさせて頂くが。

タピオカ > 「えへ。やみつきになってくれるの?なんだか、嬉しいかも……。んっ、はぁっ……!」

頬を緩ませるのは、ただアルコールに酔っただけではない。自らの血がやみつきになる、という表現がどこかくすぐったい気分。嬉しい気持ち。笑み緩ませていたら、首筋に甘くも鋭い感覚が走って。思わず小さな嬌声が漏れてしまう。ひくん、と切なげに背筋が揺れ。

「そうだね。――わあ!それも面白そうだね。お掃除とかお料理なら出来るよ。ウィルバーのお相手もできるよ。でも、僕は長旅で王都を離れたりするから。毎日……というか、決まった日にちに行くのはできないんだ。それでもよかったらお手伝い、しに行くよー」

もちろん、剣技を使わないまま稼ぐのも良いと思っている。旅に出たのは色んな事を経験するため。でも、あくまで自分は旅人である。労働条件はいろいろゆるいけど、スポット的に来てほしい、なら喜んでとばかりに両手を広げ。

「あはは。そう言ってくれると嬉しいな。喜びの野の事ならなんでも聞いてよ。へえー。強いと辛くなるんだ。お酒って奥が深いねー。――わ。ありがと。やっぱ紳士だね、ウィルバー!」

地方出身者として精一杯、彼との情報交換に応じるつもりで告げて。先に届いた盛り合わせを譲ってもらえたら、やっぱり彼は身なりのとおり、上流社会に住む紳士的な男性だ。そういう風に扱われた事があまりない故に、とても嬉しそうに笑うと。お酒の勢いも手伝ってか、きゅ、と彼の腕に手を絡ませてのお礼代わり。

「剣の授業?面白そう!やるよやるよー。我が一族秘伝の剣技、とくと教えて差し上げようー。とりあえず紹介してくれるなら、ウィルバーの依頼を先にするよ。……うーん。護衛は危険だけどね。やっぱり、いろんな景色が見れるからやってみたいと思ってるよ。――やっぱり魔法使えるんだ!すごいなあ」

彼にお仕事を紹介してもらえたら有頂天。ぱああ、と瞳を輝かせると調子に乗って古めかしい言い方を演じてみれば、親指だけで剣柄を弾いて。わずかにだけ、曲刀の剣呑な光を相手に示して戯れたりし。自分にはまったくない魔法の才能、以前、自分にその魔術が使われた事も知らないまま声音を高くし。尊敬の眼差しを向けた。

ウィルバー > 「そりゃそうだよ。 僕はこういうことでは嘘を言わないよ?」
あの時、人でないと感づきながらも両手で優しく抱きしめてくれた。
親子ほどに年下の娘だが、母性を感じてしまう。 なんていうか、もう少し甘えてみたい。
なので、これ以上は血は吸わないが代わりに赤い跡が残る口づけを項にする。

「いいのかい? そら、来てくれた日ごとに日給を払うよ。 危険のない依頼程度に考えてくれると嬉しいかな。
まあ、タピオカが旅がしたいならそれを止めることがしないよ。 ただ、危なくなったらすぐに逃げてね。」
自由人である彼女を縛れるなどとは思っていない。 縛る気もない。 なので、危なくても旅に出たいと言われるとそれまでだ。
だが、彼女が家事手伝いをしてくれるなら僕は嬉しい。 なので、広げられた手を上下から両手で挟んで握手した。

「そうだね、じゃあ、喜びの野でおいしい草とかある? 実は野草図鑑の編集の仕事もあるんだよね。
まあ、酒によるけど大抵は辛いし、舌がヒリヒリするよ。」
彼女の教えてくれる情報は僕にとってだいぶ助けになりそうだ。 
そして、辛い酒を飲んだ時のことを思い出し、僕は舌を伸ばしておどけて見せた。

「紳士かな? 紳士はこういうことしないよ?」
腕に絡んできた娘。 距離が近付くと褐色の肌や、鎖骨が目に入る。
ムラムラしてきた僕は魔法で周囲から僕らに対する認識を曇らせてから、彼女の胸に手を伸ばし、サワサワと弄る。

「いいのかい? 王都以外の剣士は本当に少ないんだ。 スポット的な感じでもいいから、気が向いたときに授業しにきてあげてよ。
なら、護衛の任務を受ける時は僕も出来るだけついていくよ。 タピオカの綺麗な顔に傷とかついたら嫌だし。」
手足は細いが、剣の扱いは慣れていることが彼女が一瞬だけ行ったパフォーマンスで察せられた。 抜きなれているようだし、実戦で使ったこともあるのだろう。
そんな彼女に尊敬の眼を向けられている。 本来なら、それに恥じないようなことをすべきだろうが、僕は彼女の色気に酔ってしまっている。
だから、胸を触るだけでは飽きたらず、民族服と思われるシャツを脱がそうとしていた。

タピオカ > 「ほんとに?ふふ。信じちゃうよ。……あっ、……」
人でなくても。彼から向けられる牙は甘く優しく、跳ね除けたくはなかったから。だから、もっと深くとばかりに両手で誘った記憶。今も、その口づけを預かるようにじっと身を止めて、赤い跡が残る口づけに胸を震わせた。

「うん。いいよ。僕を自由にさせてくれるなら、ウィルバーの家に出入りしてお手伝いする!来てほしい時に呼んでよ。行けるとは限らないけど。行きたい時は連絡するよ。その時よかったら、行くし。――ありがとね。覚えておくね」

契約成立!とばかりにぶんぶん。包まれた両手を元気よくシェイク。雇ってくれる人は大切な人だ、とばかりにその両手を頬ですりすり。そんな酔っぱらい。

「野草図鑑!お手伝いさせてよ!――おいしい草あるよ!カラビナフィッシュっていう草があってね。野菜なのに、お肉の香りがするんだ。サラダに混ぜたらとっても美味しいよ」
自分の知識でも彼を手伝えそうだ。しかも、書物に携わるなんて、なかなか自分にそんな機会は無い。うきうきと両手を握って勢いこんで。奥地にある珍しい種類の草の名を告げ。あのね、あのね、と幼子のように両手でその形を示した。――きっとよっぽど辛いお酒だったらしい。伸ばされた赤い舌を見れば、あはは、と笑い声を弾かせ。

「こういうこと……?……ぁ……あっ……」
こういうことどういうこと?と首をやや斜めにして相手を見ていたけれど。胸元に彼の視線が落ちたかと思えば、ほっそりとした指が乳房に触れる。赤子の頬のような、ほのかな温かさと柔らかさをその指先に伝えつつ、吐息を火照らせた。

「いいよー。剣は8つの時から握ってたからね。北の野は魔物も多かったし、誰かに教えるぐらいは自信があるんだ。うん、その時は一緒に行こうよ。そのほうが楽しいし――~~~!」

ただひとつの取り柄を披露すれば、それを認めてくれる彼にむかって太鼓判をひとつ。紹介してくれる相手に失礼がないようにしっかり教えるつもりでいた。彼とゆく旅先もきっと楽しげだと笑顔を見せたが、綺麗な顔と言われては明らかに酒精と違った赤みが頬に広がった。驚きと喜びに大きく目を見開いて――だから、その動揺のまま。彼の手つきをとめることはなかった。シャツが、そのまま取り払われて。細い紐が背中で結ばれたのみの簡素な白い胸当てを露出させ。

「みんな……僕らのこと……見てない……?」

流石に恥ずかしくなって、慌てて周囲に視線を巡らせるが。誰もこちらに注目していない様子に戸惑った声音。けれど、身体を彼に預けるままに。

ウィルバー > 「君こそ、そんなに簡単に信じて大丈夫? 僕なんて、タピオカの血を飲んで喜んでいるようなアブナイ奴だよ?」
今は舌を濡らす程度に血をもらったので落ち着いているが、このままスキンシップが続けばあの時のようにまた血を貪るだろう。
僕の金色の瞳は光が強くなり、得物を狙う獣のような鋭さに変わっていた。

「ああ、タピオカと知り合えて良かった。 皆僕の家にはあまり寄り付きたがらなくてね。 ずっと来る必要はないよ。 ちょっとお金に困った時に来てくれたら。」
元気に手を振られると、僕はその勢いに押されるまま手をブラつかせていた。 若い子のパワーは凄まじいと、歳よりじみたことを思っていた。
ぷにぷにした頬の感触が手に触れ、僕のズボンの中では熱が灯り始めていた。

「ええ!? 野菜なのに肉の味がするの? 凄いね、大発見じゃない?」
早速、聴いたことのない野菜が出てきた。 後で生息地や取れる時期など、根掘り葉掘り尋ねることにしよう。
小さな手がジェスターで形を伝えると、それをメモに書き記した。

「分かった? タピオカも好きだよね?」
息が熱っぽくなったのを聴いた僕は、わざと尋ねると小さな突起を捕まえ指先で擦り付ける。

「8つから? やっぱり、進んでるね~。 それなら十分に教えられるよ。 学院の先生だけではどうしても内容が偏るから助かる。
その代わり、同行中に危なくなったら僕を頼ってね。 タピオカを護るためなら幾らでも頑張るよ。」
彼女の所作はやはり、年数に裏付けされたものであった。 彼女の人柄も含め、指導役に適任だと思った僕は受けて貰えることに喜んでいた。

「大丈夫だよ、皆僕の魔法の所為でなにも気付いてないよ。 だから、こんなことをしても問題ないよ。」
いい歳の男が年若い少女の服を脱がしている。 普通なら即座に通報されそうだが、ここは何事もなかったかのように賑やかだ。
なので、僕は細い紐を引き、胸当てを足元に落とした。

「タピオカ、あそこに座ろうか。」
このまま抱くには少し狭すぎる。 なので、僕は彼女の手を掴むと店の中央にあるソファの上に連れて行こうと。

タピオカ > 「大丈夫だよ。危ない人は、自分の事を危ない人とは言わない。僕はウィルバーの事信じてるよ」
得物を狙う月の光が見下ろしてきても、逆に。にこー。子供の笑顔のままでそれを受け止めた。

「へぇーそうなんだ?きっとウィルバーがそう思い込んでるだけじゃないかな。――うん。あ、そうだ。泊まる場所がなくなっちゃった時に寄ってもいいかな?かわりに、膝枕とかお歌うたったげるし」
雇用主に頼む事じゃないけれど、彼にそう甘えてしまおう。勢いのままぶんぶん、と両手を踊らせて。頬くっつけたまま見上げる瞳で尋ね。――野菜の名前を告げれば驚く彼にえっへん、みたいなドヤ顔してみせるのだ。後から色々詳しく教えるつもりで。

「剣なら任せてよ。うん。危なくなったら頼りにしてるから。ウィルバーも、ウィルバーの背中は僕に任せてね。……っく……んぁ……ふぁっ……。あっ、ウィルバー……」
指導役と護衛中の事はお任せあれ。そして、危険な状態になったら彼に頼ってしまおうとこくりと頷きながらも。小さな突起が布地ごしにこすられ、あっというまに目尻が潤んでしまう。突起がぷくん、と反射的にかたまってきてしまい。こういうこと、を自分も好きなのだというかわりに乳首を尖らせ。

「すごい……ほんとにこんな魔法が使えちゃうんだ……。あ!……あぁ……。――う……んっ」

何事もなく。自分たち二人が魚やサラダをつついているように、まわりは無関心な様子に半ば口を開けて驚いていたけれど。胸当てが落ち、ふる、とわずかに弾む乳房が露出すれば羞恥に頬の紅色が増す。相手にこうされるのは嬉しいけれど、わかっていても少し恥ずかしい。片手で胸元をやや隠すように背中を縮ませながら。片手を相手の腕に絡ませて。ソファへと。