2017/03/17 のログ
ご案内:「練兵所」にゼロさんが現れました。
■ゼロ > 王国軍が所持している土地のうち一つ。
兵士たちの練兵所に新人兵士がやって来る。
一応の訓練課程は終わったものの、配属がまだ決まっていないので待機状態。
特に仕事があるわけでもなく、冒険者のように依頼を受けに行くこともできるわけではないので、訓練することにした。
こんな時間に一人ということもあり、個人用の訓練施設へと移動する。
鎧を着た案山子が置いてあり、それに向かって打ち込むタイプの訓練道具。
刃を潰した武器がいくつか置いてあるのでそれを使えというわけであろうか。
あとは、肉体を鍛えるための重りがいくつか。
鎧なり身につけるなりして重量を増やして使うのだろう。
とりあえず、武器でも使ったほうがいいだろうかと、彼は武器が置いてある箱に近づく。
長剣、斧、槍、メイス……いろいろな武器が有り、使ったことあるのはヤリぐらいか。
ここで、別の武器を手にするのもいいかもしれないがさてどうしようと、武器の箱をじっと見下ろす。
■ゼロ > しかし、特に使いたいな、と思う武器がない。
重量に任せて振り回せばいい大剣とか、槍とか、斧とかぐらいか。
殴る蹴るは得意だがリーチが短いし、そもそもの話で多数相手には向かない。
しかし、やりは振り回すと団体行動の場合は周囲を気にしないといけなくなる。
ううむ、と悩んでからまあ、いいか、と槍を手にする。
殴る蹴るを覗いて一番慣れ親しんでいる武器だから。
気を取り直せば、槍を手にして、二度三度握って感触を確かめる。
じっと、かかしを眺め。
まずは、距離を図ろう、どのくらいの距離を想定しようか。
5m位は既にやりの間合いではあるが、まあ一旦このぐらいがいいかなと。
そして、槍を構えて、じっと案山子を眺める。
一歩踏み込み、槍のリーチを生かすために、石突のところを持っての刺突。
踏み込みの勢いと、槍先を押し出すように全身の筋肉をフルに動かし、杭打ちのように。
重たい音がして、カカシの鎧を貫き、穂先が背中まで貫いた。
回転かければよかったかな、とそんな感想。
■ゼロ > ずぼ、と槍を引き抜いて、壊れた案山子を引き抜く。
鎧も外して、新しい案山子を取り出して、元の場所へと置く。
壊れたかかしの本体は薪用と書かれた箱へとポイ、と放り込む。
鎧も修復要と書かれた箱へ入れる。
今度は、鎧を着ていない案山子に向かう事にする。
槍を持って、大きく遠心力を使った打ち込み。
なぎ払うという言い方がぴったりくるような、ブオンという空気を切る音を響かせながら振り回す。
しっかりとかかしの胴体にぶち当たり、大きく揺れる。
もう一度と振り回して反対側からぶち当てていく。
そして、後方へ下がり跳躍して上から叩きつけるように。
がしっ、ばきっ、どかっ、すごく重たい音が練兵場に響く。
■ゼロ > しばらくの間、一人で訓練をしていた。
気が付けば幾つかの案山子が壊れていて、箱に入っている。
鎧は最初の一体だけなのでまあ、大丈夫だろう。
ほんのりと体に浮かぶ汗、鎧の中がしっとりしている。
冬とは言え鎧を着込んで長時間訓練していれば汗だくにもなろう。
そろそろ潮時かな、と訓練用の槍を元の場所に戻す。
ふぅ、と軽く息を吐き出して、大きく伸びをし。
訓練の整理をするかのように軽く柔軟体操。
よし、と呟けば兵舎に戻ろう。
そこにある風呂で汗を流して、休もうか、と考えながら。
■ゼロ > 訓練場を出ると、風が心地いい。
寒いけど、火照った体にイイのだ。
鎧がある程度の保温をしてくれているからなのだろう。
まあ、それはそれとして、早く戻らないと風邪引くかな。
引いたことないけれど、とそんな風にひとりごちながら。
少年はその場を後にした。
ご案内:「練兵所」からゼロさんが去りました。