2017/03/14 のログ
シキミ > 路地裏にひそひそと響く話し声。
狭い分、多少反響してどこからか聞こえてくるかもしれない。
しかし、その声も足音を聴いた瞬間にぴたりと止まる。

数瞬し、足音が一つ。離れるようにして通りの奥へと消えていった。
そしてもう一つ。足音は逆の方へ。
つまるところ、道に迷った少女の方へと近寄ってくる。

控えめな音と共に現れたのは通路に溶け込みそうな黒いローブを纏った人影。
シルエットから、女性であると推測できるかもしれないが…。

リリシア > (故郷の森であれば適当に駆け抜けても森の声を聞けば居場所が分かった。けれども、ここはあの故郷の森ではない。遠く離れた異国の地。木々ではなく、石が張り巡らされた人の都市である。ぴくりと揺れる長耳に届くのは人々の喧騒のみで、森の声は聞こえない。薄暗く、寒気すら感じるこの路地裏の空気に不安を煽られ、どくん、どくん、と心臓がやけに緊張を伝えてくる。それを抑えるように胸に手を置きながらも、とりあえず奥へ、奥へと進んでみるか。)

・・・?

(そして、エルフの目に1つの影が映る。まるで闇に溶けるかのような黒いローブを纏った人物。幸い、夜目は利く方だ。それが女性である、ということも難なく看破することは出来る。少し考える仕草を見せた後、彼女と交差する際に声をかけてみようか。)

――もし。少しいいかしら。道を、聞きたいのだけれど・・・。

シキミ > 目の前に現れた少女。
軽装だが武装している…冒険者だろうか?
先ほどの会話を聞かれていなければいいけれど。
そんな考えを持ちながら、何事もなくすれ違おうとした際に…。

「?」

声をかけられる。
どうやら道に迷ったとのこと。
それがブラフかどうか、を考えるのがこの女の内心であるが…。
しかし断るのも妙か、とも思った。

足を止めて、ふ、と顔を持ち上げる。
薄紅の瞳がエルフの少女をじっと見つめた。

「…ここは入り組んでいるものね。表までなら案内できるけれど。」

どうする?という表情を浮かべ、返答を待つ。

リリシア > (心なしか訝しむような視線を向けられているような気がする。こんな薄暗い場所で出会ったのだから、ある種警戒されるのも当然、なのかもしれない。あはは、と小さく苦笑いを浮かべながら彼女の返答を待とう)

・・・お願い、できる?

(一人で出歩くよりも、彼女と連れ添って出歩いた方が追手が再びつく可能性は低いだろう。わざわざ彼らも誰かと一緒にいるところを狙おう、などと思わないはずだ。それに・・・上手いこと彼らを撒きながら宿屋まで行けたなら儲けものだ。ここは是非お願いするとしよう。にこり、と嬉しそうな笑顔を浮かべて、彼女に道案内を依頼して。)

シキミ > 「えぇ。構わないわ。」

短い返答。
小さく浮かべられた苦笑いに、ふっと唇に笑みを浮かべる。
取り越し苦労かもしれない、と半分くらい思いつつ先立って歩き始める。
その後ろをついていけば、ふわり、と蜜を薄めたような香りを感じるかもしれない。
ゆっくりとした調子で歩く様子に迷いはない。
付いてくる事を確認することもない。足音で確認できるからだ。

路地は入り組んでおり、薄暗い。
何かあったとしても発見される可能性は下がるだろう。
……通る道すがら、女性の甘い声がわき道から聞こえてくるのも致し方ないかもしれない。
この女は意に介した風もなく歩いていくが…。

リリシア > ありがとう。嬉しいわ!

(彼女の落ち着いた返答とは正反対に少女は満面の笑みを浮かべて嬉しそうである。まるで誰かにつけられているような感覚。其れに加え、道に迷ってしまって不安で不安で仕方がなかったのだ。幾ら剣術に長けている、とはいえどその心根は基本的に普通の少女そのものである。ちょっと勢い余って抱きしめてしまうかもしれないがそれはそれとして。駄目だったら両手で挟むようにして手くらい握りたい気持ち。)

これ・・・香水?いい匂いする・・・。

(甘い蜜のような自然な香りに軽く目を瞑り、すんすん、と匂いを確認するように息を吸う。嫌いじゃない香りである。香水と言うと、個人的にはあまり好きな匂いは多くない。少々刺激が強い匂いが多い為、少しの時間ならまだしも長時間嗅ぐと気分が悪くなってしまうことが多い為だ。・・・相性の悪い一品とばかりであっている、という可能性もなくはないが・・・しかし、彼女のそれは個人的には嫌いじゃない匂いである。

彼女の案内によって導かれる路地はひどく入り組んでいて こんな所通ったかしら・・・なんて所ばかりだ。しかし、そこは彼女を信じた身。疑うことなく、素直に彼女の後をついていくだろう。 そして、その歩く最中、どこからか甘い嬌声。そして、ちらり、と路地の方に視線をやれば暗闇の中にぼんやりと肌色が見えた気がして・・・そんなものを確認すれば。 まぁ・・・、と少し驚いたように声を漏らすけれどさして気にした様子はないか。こちらも荒くれ達と共に生活する冒険者にして傭兵。その手のコトは慣れたものである。ただ・・・多少、顔を赤らめはしたけれど。)

シキミ > 喜色を浮かべる少女の様子に、可愛い事、と内心で考える。
実に嬉しそうな様子は、女性の警戒をぐっと下げた様子。
やはり取り越し苦労だったようだと感じる。
少女が鼻を鳴らした様子に、ふふ、と小さな声が漏れた。

「…えぇ、少しだけれど。つけすぎは品がないでしょう?」

内心を知ってか知らずか。微かに歩調を緩めながら落ち着いた声で答える。
少し低めの、安心感を与えるような声。
甘さも含んだ男好きのしそうな声である。囁かれたら、なんて想像をかきたてるかもしれない。

わき道を通り過ぎた辺りで少し顔を赤らめるのをしっかりと見て取る。
冒険者とは言え、それが普通の反応であろう。
可愛らしいその様子に、警戒することがないなら手を出してしまうのもアリかもしれない、と少し考える。

「…貴方に似合いそうな香水を紹介してあげてもいいけれど。」

これでも少しばかり商いをしているの、と歩きながら少女に告げてみる。

リリシア > (閉鎖的なエルフの中でも外へ興味を持ち、割りとオープンな性格をしている変わり者がこの少女である。やや世間知らずな気はあるが、人と交わるのに然程問題のある性格はしておらず、その耳さえ見なければどこにでもいる普通の町娘のように見えるだろう。)

そう、ね。私もあまりきついのは好きじゃないわ。

(先程の満面の笑みの際の喜色が多いに混じった明るい声から少し時間を置けば少女の声も落ち着いたものに戻りゆく。少女特有の鈴のような高さがありつつも、落ち着いた静かな声。彼女よりは少々声が高いようであるが、その声色や喋り方は少々近いものがあるかもしれない。)

オススメがあるなら是非聞いてみたいわ。お金は・・・その、あんまりないけれど。

(こちらに越してきたばかりのエルフである。そのお財布は贅沢をするには少々寂しいもの。しかし、折角都会に出てきて女に産まれたのだから、おしゃれ、というものはやってみたい。興味深そうに彼女の方に視線を向けて。)

シキミ > 少女と言葉を交わしつつ、歩みを進める。
深夜とは言え、娼館の多い貧民地区はそれなりに人の声がある。
少し近づいてきたざわつきは、表通りが近い事を知らせるだろう。

「ふふ。そうね。貴方には自然由来の香りが似合いそう。」

見た目でエルフなどの種族である事はすでに察している様子。
歩きながら、何やらごそごそと。ローブの中から小さめのバッグが出てきた。
その中を探りながら、その歩みは角を曲がり……。
その突き当たりで足を止めると、幾つかの小瓶を取り出す。
どうやら行き止まりの様子だが、表のざわつきは近い。
ここからならば少女でも表通りに行く事はたやすいだろう。

「こんなのがオススメかしらね…。」

きゅ、と小瓶の蓋を開ける。
花の香りを薄めたような香りが広がった。鈴蘭の香りだろうか。

リリシア > (深夜と言えども人の喧騒が途絶えないのは流石の一言である。大きくなってきたざわつき、そして強くなった光を感じれば大通りが近いことを感じられる。)

そうね・・・そういう自然なものが欲しいわ。

(少女も自身の種族は特に隠していない。隠す理由なんて特にないが為に。酒場などでも堂々とフードを外し、その長耳を晒すことだってある。
そして、彼女がごそごそと鞄の中から小瓶を取り出せば興味深そうにそれを覗き込むだろう。そして、蓋が空けられた小瓶から感じられる匂いは・・・。)

・・・鈴蘭?

(彼女の顔を見上げるように覗き込み、そう尋ねてみた。)

シキミ > 深夜に裏路地の行き止まりで密談。
ともすれば誤解されそうな行動だが、特に気にした様子もなく。
少女の様子を見ながら、瓶の蓋を閉める。
うっすらとした香りは少しの間滞留し、すぐに拡散していった。

「ご名答。お値段は…そうね。」

そういって告げた値段はお手ごろ価格。
理由は薄めてあるから、というものであった。
もっと濃く、精製したそのままだともう少し値段は張ると。
量も小さな小瓶に一つだけど、どうする? と少女の顔を伺う。

伺いながら、別の小瓶。少々違う形をしたものに手を伸ばす。
蓋を開ければ、す、と手を翳す。すると、ぽっと小さな紫色の炎が瓶の口に灯った。
どういう仕組みか。灯った炎からふんわりとセクシーで、動物的な本能をくすぐるような香りが広がる。

リリシア > (裏路地の奥で密談。そんな怪しさ満天のシチュエーションであるが、本人達の雰囲気が穏やかであるが為に然程怪しい、という印象を受けないのかもしれない。その商談は決して緊張感のある怪しげな商売ではなく、ただの香水の販売であり、それ以上でもそれ以下でもないのだから。うっすらと空気に残った香りをすんすん、と記憶するように嗅いで)

じゃあ・・・1つ、頂ける?最初だし・・・その薄い方で構わないわ。

(いきなりその濃厚な方、というのはまだ合うかどうかも分からないのにちょっとした冒険になってしまうだろう。まずはその薄い方でお試し、とさせて貰おう。資金的にもそれくらいならば余裕はある。)

・・・?

(そして、彼女がとある小瓶に手を翳せば妖しげな炎が灯るのを見れば)

まぁ・・・。

(綺麗、と素直に賞賛しよう。なぜだか妙に視線が奪われるそれに注目するように視線をやり、彼女に 素敵ね、これ。 と、気に入った様子を見せようか。 ・・・なぜだか妙にどくん、どくんと心臓が高鳴り、昂ぶりを覚え始める身体に少しばかり違和感を覚えつつ。)

シキミ > 購入を決めた少女へと蓋を閉めた鈴蘭の香水を差し出す。
この少女ならば先に持って逃げる、という真似はしないだろう。
バッグを再びローブの中へとしまいなおしながら、小さく微笑んだ。

「えぇ、それくらいがいいと思うわ。
貴族達みたいに飾るのではなく、自然体が一番という人も多いもの。」

手渡し、代金を受け取ればそれで商談は成立という事だ。
そして、新たに用意した香水…?は特徴的な香炉のようにも見えるだろうか。

「ふふ。こうやって香りを広げて使うの。
衣服なんかに染みこませるためにね。…あとは、そうね。」

紫色の灯火を自身の胸元へ。
緩めの胸元から覗く谷間へ炎を利用して視線を引きつつ、
ふっといつの間にか近づいた様子で。

「…この香りと一緒にベッドに誘われたら、たまらないでしょう?」

と、少女の長い耳元に吹きかけるようにして、妄想を煽るような言葉を囁く。

リリシア > (彼女から香水を貰えば、財布から指定された分を彼女に手渡そう。彼女からの商談が終われば くすり と小さな笑顔を浮かべて満足そうにして。)

お貴族様みたいにじゃらじゃらさせるのは・・・ちょっと趣味じゃないわ。

(あぁいう豪奢な服、というのはちょっとあんまり好きじゃない。動きづらそうだし、じゃらじゃらとアクセサリーが揺れて鬱陶しそうである。・・・まぁ、ああいう所には生憎縁がなさそうだし、特に困ることはないのだけれど。)

・・・っ、

(同性とはいえど、妙に気分が昂るその香りと共にその扇情的な胸元をアピールするように塗り込む様を見せつけられれば思わず息を飲む。暗い路地の中、彼女のその胸元だけが明るく照らされて、嫌でもそちらに視線が向く。てらてらと艶やかに香油が塗られた様を見せつけられれば余計に。)

――ふぁっ・・・。

(そして、耳元に吹きかけられればびくんっ、と思わず顔を紅くしながらくすぐったそうにぴくぴくとそれを揺らして。・・・少々感度が高いように見られるか。
そして、彼女から誘惑されるように囁かれればその目の奥には情欲の炎が宿りだすだろう。しかし、唇を噛み締め、瞳が揺れる様から察するに、今はひたすら耐えているようにも見えて。)

シキミ > 「ふふ…。」

両腕を持ち上げ、その豊かな胸元を緩く持ち上げる。
視線を引きつつも、柔らかく形を変えるそれは魅惑の果実のよう。

「ほら…よく見て…?」

いやらしいその果実には瑠璃色をした蝶の刺青。
ゆらゆらと視線を引きつつ、うっとりするような香りが周囲には漂っている。
視覚によって少女の情欲を煽りながら、傍らにその小瓶を置けば、視線の外から少女へと手を伸ばして…。

「柔らかい胸に抱き寄せられて…。
甘い匂いを感じながら…うっとり蕩けるように愛撫される…。

ほら…いらっしゃい…?」

妄想をかきたてる囁きをしつつ、抵抗されなければ優しく抱き寄せるだろう。
抱き寄せながら、その敏感な様子を見せる耳元へと舌を伸ばす。
そして、じっくりとそこを舌先で愛撫し始めるだろう。

ご案内:「路地裏」からリリシアさんが去りました。
ご案内:「路地裏」からシキミさんが去りました。