2017/02/23 のログ
ご案内:「朱殷迷宮」にロレンス/朱殷迷宮さんが現れました。
■ロレンス/朱殷迷宮 > 王都に近い場所に、忽然と奇妙なものが現れる。
蝙蝠羽で作られた薔薇を象った魔法陣が色がる大地、その傍には赤黒い薔薇が咲き乱れていた。
この肌寒い季節には、おかしな姿だ。
しかし、それよりも目を引くのは石造りの大きな扉だろう。
人が開くには無理がある大きさのそれは、傍らにあった大岩に張り付くように存在し、その手前には石碑もある。
『汝、己を対価と迷宮へと踏み出す決意を持つならば、石碑に触れよ。然し、力尽きし時、その心身は己のもので非ず。闇夜の住人に捧げられ、一夜よりも多くの時を縛るだろう』
と、書かれていた。
仰々しいが、実際は大言壮語な脅し文句であり、女を壊すものではない。
迷宮の奥でゆったりと寛いでいる迷宮主に、贄と可愛がられ、血を少々奪われる程度だ。
「さて…何を求めてここに来るだろうかね、今宵は」
クラシカルな猫脚の椅子に腰を下ろした彼は、楽しげに扉の向こうを魔術で確かめながら、夜のひと時を過ごす。
覚悟を決めて石碑に触れるなら…その女の手の甲に仮の印を刻むだろう。
一時的な契約の印は、足元の印と同じであり、それを鍵として開かれる扉の向こうは右と左の分かれ道になっている。
■ロレンス/朱殷迷宮 > いつしか夜が明ける頃には、赤黒い園はゆっくりと消えていき……。
ご案内:「朱殷迷宮」からロレンス/朱殷迷宮さんが去りました。