2016/12/28 のログ
ご案内:「中庭」にスヴェンさんが現れました。
スヴェン > 繁華街の酒場や、民家の煙突から炊煙が上がり始めるのに混じって、元は娼館だった建物の中庭から、
すっ、と空に向かって細く煙が立ち上っていく
風もなく、空気が乾燥しているせいか、一本の煙の筋が上がっていくのを見上げながら、
落ち葉やちょっとした木片や不要になった廃材などを燃やす焚き火に手をかざす
じんわり、と指先が温まる感触に吐く息は白く、近づく夜の肌寒さを思わせる

隊の傭兵たちの手隙の者たちを集めて、宿舎にしている元娼館の痛んでいる箇所の修理だったり、
酔っ払った部下達の喧嘩に巻き込まれて、使い物にならなくなった椅子やテーブルなんかを片付けるのに
慣れていないこともあり、幾日か費やしたのだが、それもようやく終わり、隊の財政を握っている部下に、
手を貸してくれた連中を労ってやれ、とポケットマネーを手渡し、歓楽街に送り出して現在に至る

面白いもので、宿舎の手入れ手直しの時には姿を見せなかった顔もタダ酒が飲める、と手伝った者達と
肩を並べて出ていく厚顔さに呆れて笑いこそしたものの咎めることはしなかった
……と、言うわけで普段であればホール辺りでガチャガチャとしている連中がこぞって歓楽街へ出ていってしまい、
宿舎の中はシン、と静まり返っていた
部下を送り出し、一度、自室は戻ったがなんとなく落ち着かず、中庭に出れば落ち葉や廃材を適当に集め、
そこに火を付けてぼんやりとそれを眺めていた…

ご案内:「中庭」にシャルレさんが現れました。
シャルレ > 洗濯物がたたくさん、何度も往復をしながら配って配って、やっと最後。
彼が中庭にいたのには気づいてたけど、まだ仕事中だったから近づけなくていたけど、やっとおわった!
と、先程通ってた中庭に向かう。

焚き火が見えて、まだいる、と
遠目にも確認できれば足早に近づいて後ろから腰辺りに抱きつこうとり両手を伸ばしてみた。

「お仕事終わったよー、スウ"ェンは外みんなといかなかったの?」

スヴェン > 焚き火を眺めていると妙に安心するというか落ち着く
火の爆ぜる音や独特の匂い、何がそうさせるのかハッキリとは自分にはわからないのだが、
とにかく、自分に制御できる程度の炎であれば不思議と安心させる何かがあった
かざした指先をわしわし、と動かすとじんわりと血が巡っていく感覚がする
火に当たりながらぼんやりとしていれば、背後から伸びてきた手に捕まり、おっ、と小さく声が漏れた

「偶には俺抜きで羽伸ばしたい時だってあるだろうしなあ…
 息抜きさせてやるのも仕事の内って事」

ましてや慣れぬ大工仕事何かをさせた後である
自分たちの住まう場所であれば当然といえば当然なのだろうが、戦場で剣や弓を持つ手に、
釘やらハンマーを持たせるというのに後ろめたさが全くなかったわけではない

「…シャルも偶には外食してきてもいいんだぞ?
 なんでも好きなもん食べたり飲んだりしたりさ?」

焚き火に向かっていた身体を彼女に向ければ、おつかれさん、と告げる代わりに彼女の頭をわしゃわしゃと
撫でようと腕を伸ばす

シャルレ > ぎゅっと抱きついて、頭だけ横に出して笑う。
頭を撫でられてフードが外れるけど、人もいないし彼だけだからかぶり直すこともしないまま
彼がこちらに向きあうことになり、嬉しそうに少し頬を赤くしながら撫でられる

「私は、いいの。それより、みんないないから
静かでいいね、いつもとちがう」

焚き火があるし抱きついてるから、まだ暖かいスカートの下で尻尾型のしそうにゆれていた。

スヴェン > 撫でれば嬉しそうにする様子に苦笑が浮かぶ
無欲なのはありがたい話ではあるが、日々よく働く彼女にもう少し何か、報いてやりたいが
寝床と食事があればそれで、と言う彼女に対してどう報いるべきか、と少々悩んでしまう
他の連中と同様、金に酒、そして娯楽とを与えてやればそれで文句はない、というのであれば
考える必要もないのだが……まあ、もうしばらくそれは考えておくとして

「…そうだな、騒がしい連中がいないと少し物足りなくもあるが…
 偶には静かなのもいいかもしれないな」

スカートがふわり、と動く様子を見れば尻尾動いてる…と目敏く見つけると少し乱暴に
彼女の頭を撫でていた手付きが、白い髪を梳くように優しく動いた

シャルレ > 「外さむくない?お部屋寂しいなら、一緒にいるよ?」

撫でてくれる、その手の動きが心地よくて目を閉じる。
うっとりするように、彼の手に頭を寄せるように傾ける。
寒い外にいたこと、少し前の時間から気づいてたから
一人考え事なのか、なにかあったのか?難しいことわからないけど何か手伝えることがあればしたくて。

「私、お手伝いできること、するよ?」

スヴェン > 「ん…?いや、大丈夫。焚き火もシャルもいるから…」

自分心配する彼女の言葉に表情を緩めれば安心させようとする
心地よさ気な彼女に応えるように優しくてを動かし続け、サラサラと髪を撫で続けた
洗濯やら炊事の手伝いやら、忙しなく働いたうえで更に自分の心配までされてしまうと、今時珍しい娘だな、
と感心しかかったが、よくよく考えれば彼女は猫であったから、果たしてそう言って良いものなのか、
少々迷ってしまった

「シャルは今でも十分、働いてるだろ…
 むしろ、シャルの方こそして欲しい事とか、欲しいものだったりとか無いのか?」

自分で彼女に報いる方法を考えても、良い考えが浮かぶ気がせず、思い切って問いかける
似たような質問を以前にもしたから、なんとなく返事は予想できるのだが、ここの生活にも慣れてきて
余裕もできたであろうから、何か変わったこともあるのではかろうか、と思い彼女に尋ねた

シャルレ > 「そぉ?よかった」

髪を撫でてくれると指先にサラサラと細くて、真っ直ぐな白い髪が流れていく。

「してほしいことは撫でてくれること。
欲しいものは、うーん、じゃぁスウ"ェンの私物、なんでもいい」

少し考えて一番好きなのは撫でられたり、抱っこされたり、外でも撫でてくれる人はいた、
一番は彼の手がお気に入りになってまった。

スヴェン > 帰ってきた彼女の言葉は案の定、以前にも聞いた言葉であった
しかし、彼女が少し思案するようにしてから口にした言葉には、少し驚いた
他には何も、というような事を言うかと思えば、自分の私物が欲しいと予想外の言葉に、眼を丸くする

「私物…私物、か…」

まさか、腰に差した武器を渡すわけにもいくまい
ううん、と頭の中で彼女に渡せそうな私物を何か、自分は持っていただろうか?と考え込んでしまう
鎧や刃物、弓に矢…凡そ彼女に似つかわない物ばかりが思い浮かぶ
悩んだ挙句、撫でていた彼女の髪から手を下ろせば、自分の髪を結んでいた革紐をするり、と解き、
着ていたコートのポケットを弄ると、隊舎の自室の机の引き出しに入っていて処分しようと思っていた
自分のコートについた物と同じ銀色のボタンを取り出し、革紐を通して

「…他にろくなもの持ってなかったから、これで許してくれ
 そのうち、何か思いつけばもっと良い物をやるから」

彼女の手を取れば、手首を3週ほど革紐を回して、革紐の端に輪っかを作れば、通したボタンで止めてやる
即席ではあったが、簡単な革のブレスレットを作れば、こんなもので今は勘弁しておいてくれ、と苦笑を浮かべるだろう

シャルレ > 「わぁぁ、すごーい」

撫でられるふれあいは好きで、それが彼となら余計お気に入り、今までが淋しかったからだろう。
片手はまだ腰辺りを握ったまま、片手の手首に巻き付けられる革紐とボタン。
器用なかんじで彼のポケットから出てきたものだけで、できあがったものが手首に巻かれて、目の前に持ち上げれば目をキラキラとさせて
嬉しくて尻尾も揺れる。

彼が作ったものを、彼に見せるようにして持ち上げれば

「ほら、スウ"ェンすごいね、ふふーん宝物できた」

スヴェン > その場凌ぎだよな、と思い彼女に今一度、謝ろうと口を開きかければ眼を輝かせた彼女が
嬉しげに革紐とボタンのブレスレットを此方へ見せた
何方も私物と言えば私物なのだが、自分としてはもう少ししっかりした物を彼女に渡したかったが、
喜ぶさまを見れば、これはこれで良かったのか?と出掛かった謝罪の言葉を飲み込んだ

「…まあ、シャルが喜んでくれるならそれで良いんだけどな」

再び、そっと彼女の頭に手を置けばぽふと優しく撫でる
手触りの良い髪が指先を滑っていく感触は心地よい
宝物、なんて言われてしまうとすこし面映ゆく頭を撫でるのはそれを誤摩化すため、というのもあるのだが、
彼女がそうして欲しいと言ったから、と心の中で自分に言い訳をしておく