2016/12/27 のログ
ご案内:「平民地区/温泉宿」にシャルロットさんが現れました。
■シャルロット > ――と、脱衣所と浴場を隔てる扉が軽い音を立て開く音。
続いて、ひたひたと濡れたタイルと肉の触れ合う、独特の足音が
寒気に触れてもうもうとのぼる湯煙の向こうから聞こえて。
(この時間なら、先方の言う通り誰もいませんね。)
――本来なら、貴族シャルロット・タールハイムはこのような『平民地区』の湯屋になど姿を現したりしない。
体面と体裁がものを言う貴族の世界にとって、平民の利用する施設を使ったというだけで物笑いの種にされてしまう事も
往々にしてあるからだ。
しかし、今日のシャルロットは平民地区に潜むとある魔族との『取引』の直後で、
とにかく体の汚れを落としたくてしかたがなかった。先方の潜む廃屋には残念ながら体を洗えそうな
設備はなく、今の時間帯ならだれもいないという事でしぶしぶこの湯屋を利用しようとやってきた、というわけだ。
「……魔族との情交は体がもちませんね……それにあの方にもここ随分――。」
しかし、湯船にある程度近づいたときシャルロットは下腹部に刻まれた隷属の印が疼くのを感じ、
思わずその場に、ぺたり、とへたり込む。本来、魔族に飲み反応するはずの隷属の印だが、
どうやらあなたの強力な魔力に反応してしまったらしい。
■タマモ > のんびりと寛ぐ、そんな中、どうやら誰かが入って来たらしい。
ぴくり、と耳が揺れれば、ぐるんっとそちらへと顔が向く。
…まぁ、まだ湯気とかで相手がはっきりとは見えないが。
さて、どんな来客か…それとも、従業員が何か用事で来たのか…と、そんな事を考えて。
「………うん?」
こんな時間の、こんな場所だ、相手の呟きはしっかりと耳に届いた…そもそも、耳はかなり良い方だ、というのもある。
どうやら入って来たのは女性、そして、魔族との行為の後らしいという事が分かった。
…魔族、という表現を使うという事は、人間かミレー族か…そんなところだろう。
と、ふいに歩いていた女性の足が止まる。
位置的に、どの湯船に浸かれる場所でもないはずだが、はて?と不思議に思う。
まぁ、不思議に思えば、気になって近付くのが少女の性格だ。
よいせ、と湯船から上がるとぺたぺたと女性の側へと近付いた。
まさか、知らぬ内に母親が勝手に得た魔力が影響しているとは思っていない。
■シャルロット > 「あぐっ……ど、どうして、ここまで魔族に気づかな……んっ……!」
その場に腰を抜かしたように――実際、突然印が反応しそれに近い状態でその場頽れたシャルロット。
訝しげな様子で、タマモが近づいてくるたび、体の芯に熱病にでもかかった時のような、
倦んだような厭な、熱がこもり始めるのが分かって。
本来なら、シャルロットもこの印の効果によって近くにいる魔族が分かるために、
こうして不意打ちを喰らう事はない。しかし、タマモが普通の魔物とは違う存在であるがゆえに、
印が十全に働かなかったのだろう。
「は……はふっ……さ、さっきシた、ばっかり、なのに……なんで、体……。」
(だ、だめ、体熱い……このままじゃ、私…………。)
タマモがシャルロットに歩を進めれば、次第次第に、
まだ湯船につかってもいないのに体をかっかと火照らせた女が湯煙に包まれてゆっくりと姿を現すだろう。
耳敏いあなたのこと、女が思わず漏らした言葉が聞こえているはず。未だ情交の熱が引かない娼婦かなにかが仕事終わりに
湯船にでも浸かりに来たように想えるかもしれない。
■タマモ > ふむ…軽く考える。
女性の言葉と反応から、魔族に関係して何かが起こるものがあったらしい…しかも、あちらの関係の効果で。
いや、でも魔族は居ない。
居るのはあの女性と、自分だけである。
つまり…よく分からないが、そのなんらかの力が自分に反応した、と。
軽く周りに意識を向けて、何らかの気配を探る。今のところは…他の気配は無い。
確認が終われば…くすりと笑う。
どうやら、予想外の暇潰しが転がってきたらしい。
うんうんと頷きながら、理解したにも関わらず、女性の側まで近付いた。
「おやおや…こんな場所に座り込んで、酔っておるのかのぅ?
ほれ、立てるか?」
女性の姿がそこではっきりと見える。
…うん、自分の姿より年上、しかもスタイルが…ちくしょう。
そんな事を考えながらも、相手の状況を知っているにも関わらず、知らぬふりをして屈み込む。
火照っているだろう体に手を伸ばし、ぴとっと指先を背に触れさせると、つぅっと背筋に指を走らせてみた。
とりあえず、どれくらいの反応を見せてくれるだろうか…という確認に。
■シャルロット > 「だ、だいじょうぶ、だいじょうぶで――!」
タマモの莫大な魔力に反応した印は、どくん、どくん、と脈打つように、
シャルロットの体に力を送り込んでいく。そして、体に触れるほど近づいた今なら、
下腹部に、明らかに子宮をメタファーした淫靡な印が薄ぼんやりと赤く発光しながら浮かび上がっているのが見て取れるだろう。
(ま、まぞく、『まぞくさま』がこんなに近く、に――。
だめ、あそこ熱くなる。あたまぽーっとする――。)
だいじょうぶ、だいじょうぶと、据わった眼でうわごとのように
繰り返していたシャルロットの背に、タマモの指が触れると。
「――ンギッ……❤」
シャルロットはびぐん、と弓なりに体を強張らせ……。
■タマモ > …うん、あれだ、どこをどう見たら大丈夫なのだろう?
そんな問いは掛けないが、触れてみれば…見事な程の反応だ。
気が付けば、下腹部に何やら輝いてるし…これが原因だろうか?
まぁ、そんな事はこの際どうでもいい。
楽しみようがあると確信すれば、笑みを浮かべたまま、次は、と…
それからどうなるかは、二人のみぞ知る、だろう。
ご案内:「平民地区/温泉宿」からタマモさんが去りました。
ご案内:「平民地区/温泉宿」からシャルロットさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアルスさんが現れました。
■アルス > 日も暮れた平民地区の一角、そこを小さな紙袋を片手に歩く。
あまり多いとは言えない人を避けるように歩きまだ辛うじて開いている店を眺めて歩く。
時折に足を止めはするが何も買う訳でもなく通り過ぎて。
そうして歩けばよく使う武器屋、もう閉店はしているのだが足を止めて。
ふと道具の買い足しを忘れていたことを思い出し、空いている店を探すかこのまま帰るかと考える。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアルスさんが去りました。