2016/09/14 のログ
レイカ > ついでに、いまタナールに攻め込んでいる魔族もどうにかしてほしいと思うが…。
そればかりは無理な話だろうし、私もそれを離すことはなかった。
私の目的はあくまで、”楽園”を護ることであって、魔族との戦争を終わらせることではない。

「……それは、おめでとうございます…。」

そこは、素直に祝福をしておくべきなんだろう。
しかし…魔王ネスといいカタリアといい、どちらも女のはず…。
どうやら、このカレリアという人物…根っからのレズビアンであるらしい。
いや、私も女に抱かれることは幾度か合ったので、別に差別意識はないのだが…。

「…難しい話ですね、私もそうですけれども…魔族は人類の敵、と言う認識です。
勿論、例外がいるという事は認識しましたが…。」

その例外中の例外が、アリスさんだった。
彼女は本当に、ただの子供となんら変わらなかったし、エルフである私を助けてくれた。
ならば、彼女のことを信用するのは至極当然だが――ほかの魔族まで信じるつもりはない。
事実、魔族は人間をいまもどこかで狩っているはずだから。

「ええ、まったくもって……。」

魔王との間にアリスさんを持っているカレリアさんの前でこんなことを言うのは少々気がひけるが…。
アリスさんは信用するものの、ほかの魔族まで信用できるかといえば、私は首を横に振るだろう。
あいにく、私はそんな平和ボケするような生活を送ってきていない。

カレリア > 「ありがとうございます、ふふ…あの子達のおかげでとても幸せですわ♪」

うっとりと妻や子供達の事を思い出す姿はレイカの想像通り
真正のレズビアンに見えるだろう
そうなった理由を語りでもしない限り、かなりの変人と間違われてもおかしくはない

「アプル・ポイズニー家が特殊なだけで魔族の認識も人間は抹殺すべし、と言うのが殆どですしね
今はまだ例外の数が少ないだけなのでどうしようもありませんわ」

人間と歩み寄り実際にそうしている魔族も居るには居る
ただそれは大多数の中の一部でしかなく
真実はいつも大多数の方で決まってしまう

「それで良いんですの、貴女は平和ボケもしていないし愚鈍な訳ではない
そしてアリスのお友達…だから、"宜しく"お願いしますわね♪」

言葉の一部分だけ、声音が重く聞こえるかもしれない

レイカ > まあ…性癖というのは人それぞれ。
カレリアがたとえそうであったとしても、私に咎めるような権利はない。
それに…そんな幸せそうな顔をされると、さすがに何もいえなくなる。
私は確かに、氷の心を持っているのかもしれないけど…幸せを妬むような性格はしてないはずだ。

「…少しだけ、自分のことを語らせてもらってもいいですか?
私も、いつかは種族など関係なく、丸く収まる世界を作れると…願っていた時期がありました。」

だけど、その願いは見事に打ち砕かれてしまった。
そんなものは夢物語でしかなかったと…思い知らされてしまった。
だからこそ…私は敵対する種族…”魔族”を絶対に信用しないと、心に誓ったのだ。

「アプル・ポイズニーの思考はすばらしいと思います…が。
それが理解されるかどうかは別問題…。例外が少なすぎるだけに、ね。」

永く生きられるとしても、そんな世界は永久に来ない可能性だってある。
その現実を、私は見て活きていくつもりだった。
これから先…永久に。

「………。ええ、此方こそ…。」

少しだけ、重みのかかったその言葉。
もし、彼女がアリスさんのことを案じているならば、それは親として至極当然だろう。
私も、弟の友達が魔族だったら…同じことをするはずだから。

カレリア > 「えぇもちろん、私で良ければ♪」

妄想をやめ耳を傾ける
言葉にするのはかつての彼女の理想だろうか?

「そうですわね。私が言うのもなんですが突拍子もない話
ただの妄言と笑われても仕方ないですわ」

どれだけ理想論を並べても現実にそれが可能かは別
きっと無理なんだろう、そう考える事もある

「ふふ、結構。
貴女なら魔族の国にいらした時には歓迎しますわ♪
柔軟な考えをお持ちの方で本当に良かった…」

アリスに好意的に接してくれる友達
それがどれだけ重要かわかっているからこそこうして直に確認しておきたかった
文句無しの人物であった事に安堵する
誰だって子供の友人を手にかけたくはないのだから

レイカ > そう――いま話したのは、かつて私がまだ青(わか)かったときの話。
理想をならべて、努力した――けれども、その夢は打ち砕かれた。
ゆえに、私は理想を語ることを辞めた。現実のみを見て、生きる事と決めた。

だからこそ、私は最初――アプル・ポイズニーの妄言を信じなかった。
アリスさんが、人に危害を加えないというその言葉を信じなかった。
その結果――どうやら、カレリアとはいい関係を持てそうだった。

「…………申し訳ありません。立場上、おそらく遊びに行くのは無理だと思います。」

勿論、アリスさんに会いに行くのは嬉しいし、歓迎してくれるならば、遊びに行くのもいいだろう。
しかし――私の組している組織”チェーンブレイカー”は、立場上非常に危うい。
もし、私が魔族の国へ遊びにいったという事が貴族に知られれば、それを口実にドラゴンフィートが確実に攻撃されてしまう。
だからこそ…去り際に、私は彼女へ「遊びに行きます」という言葉を避けた。

「ですが、もし遊びにこられる際には歓迎します。
アリスさんのことも、蝙蝠のミレー族という風に処理していますので、おそらくは大丈夫かと。」

まあ、あんなに素直な子ならば、自分から吸血鬼だとばらしてしまうかもしれない。
そこは、母親?であるカレリアから、伝えてもらうことにしよう。

カレリア > 「あら残念、魔族の国は色々面白いものが多いんですのに」

物も人も、人間の国とはまた違った文化があり自分は面白かった
なので勧めてみたのだが…おいそれと遊びに来れる訳もないか

「それはありがたいですわね、アリスも喜ぶでしょうし
妹のレミスもきっと遊びに行きたがりますわ♪」

こちらから赴くのは大丈夫らしい
これを聞けばアリストレミスは喜ぶだろう
いいお土産ができたので個人的にとても嬉しい

「今日はありがとうございます、レイカさん
アプル・ポイズニー家の代表の妻としてお礼を申し上げます
…それと何かあればご連絡を、私は貴女と貴女の守りたいものの味方ですわ♪」

感謝と礼を述べ…空へと飛んだ

レイカ > 私も、立場がなければ遊びにいっただろう。
しかし、やはり優先されるのはドラゴンフィートのことなのだ。
底が危険に晒されるような行為は、出来る限りしないほうがいい…。
魔族と友人というだけで、貴族たちにとって見ればこれ以上ない口実だろう。

「妹さん…ですか。」

アリスさんには確かに、妹がいると話していたのを憶えていた。
彼女とも、友達になれるならば心強いだろう。
…もしかしたら、私は今非常に強力な後ろ盾を手に入れたのではないだろうか?

「……ええ、アリスさんによろしく伝えてください。
次は…何か美味しいものでもご馳走します、と。」

空へと飛び上がるカレリアを見上げながら…私はとても充実していた。
彼女という後ろ盾は、これ以上ない戦力となるだろう…。
薄く微笑を浮かべながら、私は友人を見送っていった…。

ご案内:「森林の中」からカレリアさんが去りました。
ご案内:「森林の中」からレイカさんが去りました。