2016/09/13 のログ
ご案内:「森林の中」にレイカさんが現れました。
レイカ > 「…すぅ…――――。」

山林の奥地、ここは私しか知らない秘密の場所。
生き物の気配もなく、人が入ってくるにはあまりにも奥深い場所。
ゆっくりと、大きく息を吸い込みながら、私は精神を落ち着けていた。

「―――――……はぁ――――。」

そして、溜め込んだ息を大きく吐き出す。
いつものように、私は降臨術のための精神統一を行っていた。
自然の中でする精神統一、瞑想はより一層、自然の声を聞かせてくれる。

ほんの少し、響くだけの風の声が…私の耳に、とてもよく届いた。
とはいっても、聞こえてくるのは些細な雑談程度だ。
明日の天気だとか、どこそこでなにがあったか、など。
そんな、他愛もない精霊たちの話に、私は耳を傾けていた。

ご案内:「森林の中」にカレリアさんが現れました。
カレリア > 大森林、九頭竜山脈に存在するその場所を見下ろす
広く壮大な自然を内包したその場所は神秘的と言える場所も存在しているらしい
なのでできるだけ弱く、ドーム状に魔力を広げ

「これ、でしょうか?」

探査に引っかかった反応に向けて降下する
自然と同一化しかけていたので確信は持てないが…
実際に目視すれば笑みを浮かべる
赤毛のエルフ、彼女の元へとゆっくり降り立つ

「こんばんは、お初にお目にかかりますわ」

静かに一礼し目的の人物に声をかけた

レイカ > …不意に、精霊たちの声が騒がしくなった。
こんなに誰もいない場所なのに…人見知りの精霊たちがざわつく。
自然の中にあって、こんな現象が起きる理由は一つしかない。

「…………。」

うっすらと、私は眼を明けた。
――以前、とある友人から貰い受けた魔力探知の能力。
その力を持って、私は目の前の少女から感じる魔力を、敏感に感じ取った。

――強い、強すぎるくらいに強い。
人間のように見えるのに、どこかその力はあまりに強すぎるくらいだ。
…こんな人間がいるなんて、ちょっとにわかには信じがたい。

「………こんな場所に人とは…珍しいですね。
ええ、お初にお目にかかります…それで、もしや迷い込まれた…のでしょうか?」

ここに人間がやってくる理由はあまり思いつかない。
山菜は豊富に取れるけれども、こんな奥地までやってきて採ろうという人はめったにいない。
私が思いついた理由は、それの延長で迷い込んだ、というところ。

カレリア > 「こんな所まで迷うなんて、有り得ないですわよ?」

本当に迷っていれば空に飛べば解決できる
面白い事を言う方だと小さく笑い

「娘がご迷惑をおかけした様で、ドラゴンフィートにまで足を運んだのですが…
山に行ったと教えて頂いたので少し探して来た次第ですわ♪」

用が有るのは山ではなく彼女個人
先日迷惑をかけた謝罪と…少々の話をしに

「アリスの魔力がまだ馴染みきっていなかったので分かりやすかったですわ♪」

レイカ > 「……人というのは、何かに夢中になると周りが見えなくなりますからね。
時折、ここまで山菜を取りに来る人がいますので、貴女もその一人かと。」

…とはいえ、山菜を採りにきたという割には随分とおしゃれな格好だった。
こんな山の中なのにフリルをあしらったドレス姿とは…。
少し場違い感が否めない。

「………娘?」

私は、怪訝な表情をしながら首をかしげた。
彼女の容姿をじっくりと見て…余計に眉をひそめる。
よくよく見てみても、彼女に娘がいるとはどうしても思えなかった。
妹の間違いだろうか…などと考えるが、名前を聞けば私は即座に理解できた。

「……嗚呼、貴女がアリスさんの…。」

という事は…この子がお母さんと呼ばれていた人物だろうか。
確か、元々は人間だったけど、吸血鬼に嫁いだといっていた…確か、カレリアといったか。

「娘さんから、私の話を聴いていましたか…。
いえ、迷惑など……私のほうこそ、命を助けていただいて…。」

そう……私は彼女に命を助けられた。
彼女から事情徴収している最中、九頭竜山脈の街道を焦土と化すほどの魔力の襲撃を受けた。
その際に…私はアリスさんに助けられた。

カレリア > 「そんな方が…凄いですわね。」

実際に迷い込むものが居るという事に驚く
こんな深い森の奥にまで…夢中になるというのは恐ろしい事だと再認識

「いえ、そもそもあの子が無暗に貴女と接触してしまったからですわ
攻撃を受けたのも恐らく…本当に申し訳ありません」

命を助けたと言っていたがそもそも彼女はアリスを狙った攻撃に巻き込まれただけ
だからこれについては心からの謝罪を
そして次の要件

「アリスが貴女と話を…まぁ尋問でしょうね
その時にどこまで話したのか、気になりまして♪」

あまり遠回しに言い飾るのも面倒なのではっきりと告げる
アリスがどこまで話したのか、それを確認しておかなくてはならない

レイカ > 「………やはり、ですか…。」

気になってはいた、何故あの時攻撃を受けたのか。
私はあいにく、魔族から狙われるようなことに心当たりはない。
別に、力も持ち合わせているわけではないし、アリスさんに貰った水の魔力。
これ以外に、特別強い魔力を持っているわけでもない。
ならば思いつく理由は、アリスさんが狙いだったという事…。
とはいえ、私が彼女に命を助けられたことに変わりは無いし、私など放っておいて逃げることも出来たはずだ。
その結果――私は彼女と友達になった。

「事情聴取はしましたが……尋問などと物騒なことはしていないつもりですよ。
まあ、確かにあんな大きな魔力を見せられて疑わなかったわけではありませんが…。」

最初のときは完全に私は彼女を疑っていた。
魔族だからという理由なのだけれども…今ではその考えはない。
しかし、その後に続いた言葉に、私は少しの違和感を覚えた。

「……どこまで、とは?」

カレリアのいう”どこまで”とは、どの範囲までなのだろうか。
あの時聴いた話は、彼女のファミリーネームまで含めた名前と、家族構成。
そして――家族事情と、彼女が人間界にいた理由だけだ。
彼女の不利益になるような事柄が…この中に含まれているのだろうか。

カレリア > 「えぇ、魔王の娘。狙うのには十分な理由でしょう?」

一見エルフに見える彼女
見た所戦闘訓練もつみ言動にも一般人らしさは少ない
だがそれでも、いきなり魔法で攻撃される程魔族に狙われているとは思えない
魔王の娘とエルフの兵士、どちらが狙われているかなんて明らかで

「あら、優しいのですね。
疑いについてはまぁ、当然ですわ」

尋常では無い魔力を持った魔族が現れた
それも人間側の勢力圏に
その場で戦闘にならなかったのは運が良かったと言える

「名前や自分の事を離すぐらいならどうでもいいんですがね
あの子はしっかりしていますがあぁ見えてまだ子供、何か妙な事を口走ってないかと不安になったんですの」

これがもう一人の娘であれば心配していなかった
いい意味でも悪い意味でも純粋なレミスなら
ただ今回は違う、アリス…一見しっかりしていて口も硬いが一度信頼すれば警戒を緩めすぎてしまう
人との調和に動くアプル・ポイズニー家と言えど、あまり言いたくない事もある
それを漏らしてはいないか、知りたいのはそれだけ

「不運な思い違いが無い様に、貴女からもお話を聞きたくて
あの時あの事どんな事を離したのか…全て教えて欲しいんですの♪」

レイカ > 「……魔族の内輪もめに巻き込まれるとは…貴重な体験ですね。」

そのまま内乱だけしてくれればいいのに、とは思うものの口に出すわけもなく。
少し皮肉げに、私はそう呟いた。

「…戦闘の意思があるならともかく、いくら魔族とはいえ怯えている子供を尋問するのは良心が咎めまして。」

――――違う。
本当は、あれほどの魔力を持つアリスさんを敵に回したくなかった。
あそこでもし戦闘の意思があって、戦闘になっていたら私はおそらく、いまこの場にはいない。
アレはアリスさんだからこそ助かったのだから。

「……アプル・ポイズニー家でしたね……。
本当は…部外者にはあまり話したくはないんですけど…ご家族の方でしたら構いません。」

妙なことを口走ったかどうかは、私には正直わかりかねる。
別に、敵対した行動をとっていたわけでもないし…結局聴取したといっても、簡単なことだけだ。
ならば離す程度、なんら問題はないと思われた…。
その判断が間違っているかどうかはさておき…。

私は、アリスさんから聴いた話を打ち明けた。
まず、両親がどちらも母親であり、片方が魔王を名乗る吸血鬼・ネスであり、その妻?がカレリアという人間であること。
アプル・ポイズニーは人との交流があり、侵攻は考えていないという事。
そのほかのことは、聞く前に襲撃を受けてしまったので…結局は聴けずじまいだったが。

「…こんなところですが……。」

カレリア > 「素直に迷惑と言ってもらっても構いませんわよ?」

自分であれば大迷惑と言いたくなる状況だったと思える
彼女も不満はあるようでだがまだ皮肉で済ませてくれている

「…本当にアリスで良かったですわ」

小さく漏らす、レミスであれば戦闘だっただろう
あれはネスの血をかなり濃く引いている
アリスが戦闘を好んでいなくて助かった

「ふふ、ありがとうございますわ♪」

そこから話を聞けば何も問題はない
むしろアリスの性格も合わさりアプル・ポイズニー家の危険性が低く思われるだろう
襲われた時にこのレイカと言う女性を助けたのもプラスだろう

「そうでしたか、今の話が本当なら何も間違いはありませんわね
アプル・ポイズニー家は魔族としてですが人と歩み寄る事を目指していますわ♪」

満足げな笑顔を浮かべる
やはり心配のし過ぎだった、悪癖だと反省する

レイカ > 「じゃあ…あんな恐怖体験をするのは二度とごめんなのでやるなら自分の領土でやってください。」

今度は皮肉たっぷりに、彼女の言うとおりストレートに返した。
確かに私は戦士だし、タナールに近いから仕方がないとはいえ…あんな恐怖体験は二度としたくなかった。
あのときほど、一方的な死というものをまざまざと見せつけられたことはない。

「後は少々の内輪話ですね……。
母親のクセとか…そういえば、ミレー族の少女を一人匿った、とか?」

此れはアリスさんから聴いた話。
お母さんに、とても仲のいいミレー族の女の子がいるという話。
名前までは聞けなかったけれども…ミレー族を保護している私としては、複雑だけれども、少しだけ嬉しかった。

私の話した内容に、どうやら彼女にとって不利益になるようなことはなかったようだ。
少しだけほっとしたけれども、もしも不利益になるようなことが含まれていたら、どうだったのだろうか。
少なくとも、彼女――いや、アプル・ポイズニー家とはあまり敵対関係にはなりたくない。
できるならば。

「………不思議なものですね…、魔族なのに人へ歩み寄るなんて…。
アリスさんの話を信じている私としては、友好的な歩み寄りと認識していますが…。」

もし、その話が嘘だったら――彼女ほどの策士はいない。
満足げな笑みの裏側に潜む悪意がないか、私は注意深く見てしまうのだ。

カレリア > 「えぇ、できるならそうしますわ」

領地で襲ってくれれば簡単に終わるのだが…
それにアリスの友人と彼女が目をつけられていれば二度と起こらないとは言い切れない

「ミレー…カタリアの事ですわね
色々あって私と結婚しましたわ、とっても可愛いんですわよ♪」

カタリアの事を離す時はつい頬が緩んでしまう
アリスにレミスと同じく自分が守る可愛い存在

「殺し殺さればかりしていても無駄なんですの。
それに、吸血鬼は人が居なければ生きていけないんですから♪」

吸血鬼が人と争う等無駄の極み、とネスに拾われた頃に言ったのを思い出す
人がいるから吸血鬼は生きていられるのにその相手と殺しあうなんて…実に無駄

「貴女の懸念は当然の物ですわ、魔族…それも人間を食らう種族をいきなり信用しろなんて無理な話でしょう?
私も最初は疑ってかかりましたし、その姿勢を崩す必要はありませんわ」

アリスの事は信頼しているがそれ以外はまだ疑っている
それでいい、アリスを信じるからその回りも全て信じるという平和な頭をした相手ならアリスに近づかせる訳にもいかないのだから