2016/08/20 のログ
■カナム > 「そう苦虫、背中を晒して逃げる…これがどういう意味かは知ってるでしょ?」
背中を晒せば死んだと同じ、そうずっと教えられてきたからね
まぁ逃げるが勝ちってのも分かるけど…プライドくらいは持たないと
「ほんと?お姉さんやっさし―」
適当な布をグールグール
刃は隠れて布の塊状態
これなら大丈夫かな
「はーい、リベンジリベンジー」
お姉さんに着いて行く
そういう場所があるのにちょっとだけ驚きつつ
■レイカ > 「なんとなく、ですけどね。
ですが、別にあの時はそのまま帰ればそんな気持ちを抱かずに済んだんですよ?」
結局、逃げるしかなくなってしまったのはカナム君の落ち度の気がする。
あの時、素直に道案内で観光地区に行っていれば、苦虫の味を味わうこともなかっただろうに。
そもそも、外の世界というものを彼は知らなさ過ぎる気がする…。
もっと、楽しいことだっていくらでもあるだろうに。
布の塊だけれども、その中身は鉄の塊。
叩かれれば当然痛いだろう。
大丈夫かどうかは…実際、カナム君の力加減によるかもしれない。
「…こういうところは子供なのに……。」
一体、どこが彼を歪ませているのか見当がつかない。
愛情?それとも育ってきた環境?
私も、一歩間違えればこうなっていたのかな、などと考えてしまう。
…いけない、また考え事が多くなってきた。
少し広い場所―――普段は、近接戦を主にしている部隊の訓練所になっている場所だ。
いま、この場所を使っている人はいないし、広い場所があれば彼も私も、思う存分体を動かせるはず。
「ここなら、組み手をするにしてもいいでしょう。
……さて、リベンジといいますが私も負けるつもりはありません。」
少し…本気を出すとしよう。
ブレストプレートを外し、軽量のブーツのつま先を整える。
インナーはちゃんと着ているので、裸ではない。
■カナム > 「あそこで食いつかなかったら男じゃないよ」
落ち度と言われればそうだけど絶対認めない
あそこで逃げるのは僕の沽券に関わるからね
「うん?僕はまだ子供だよ?」
こういう所じゃない所は子供じゃないって?
まだ子供なのに酷いなぁ
「へぇ、結構広いね
やりやすいし良いんじゃない?」
僕的には障害物がごちゃごちゃしてる方がやりやすいけどまぁ仕方ない
お姉さんは…あえて装備外したか、スピード重視かな
「じゃ、いくよー…っ!」
こういう手合いに責めさせたら面倒なので踏み込み、鉈を横薙ぎに振るう
身体強化は最初から、リベンジらしく手を抜いたりはしない
■レイカ > 「食いつく場所は弁えましょう、敵を作ることになりますよ。」
実際、あの場では敵を作ってほとんど逃げるしか手がなくなったような。
幸い出禁にはならなかったみたいだけども…負けず嫌いも困ったものだ。
「そういう意味じゃないですよ…。
そもそも、損な大きな武器を振り回す子供が一体どこにいるんですか…。」
子供じゃないというよりも、子供っぽくないというところだ。
先日、側に遊びに行ったときの彼は正しく子供だったのに。
「それはよかった……。では、私も少々付き合っていただきますよ?」
さっきの彼じゃないけれど、確かに実戦に勝る訓練はないだろう。
ゆっくりと、私は大きく息を吐いた。
別に何か意味があるわけじゃない。ただ、少しだけ気持ちを落ち着けただけだ。
スピード重視…というよりも、身軽で防御の薄い私が勝つためには、剛よりも柔だ。
踏み込んでくるその速度、明らかに子供のものはない。
何かしらの強化を施しているのは間違いないか…。
横凪を、私はバックステップでやり過ごし、そのまま反動で一歩、前にステップ。
そのまま、左足で地面を蹴り、真上から右足を振り下ろす。
「―――ムーン・ステップ…。」
■カナム > 「弁えられれば傭兵なんてやってないよー」
聞き分けの良い奴はそれなりの仕事ができるだろうけど僕は無理
出禁になってたら忍び込んでみせる!
「魔法って便利な手段と常日頃の鍛錬だよー
それにぃ…僕もできればもう少し軽いの使いたいよ?」
でもこいつは手に馴染むんだもの
自分に合った武器ってそうそう出会えないから、僕はこいつに頼るしかない
「もちろん、お姉さん強くならないとね?」
なんでかは分からないけど
初手は空振り、跳んだ…となれば上!
前転で前に転がり…
「はあぁ!!」
着地した足を狙い鉈を一閃
■レイカ > 「……それも、そうですね……!」
傭兵なんてやってない、そして―――武器は自分にあったものがいい。
私はただ、弓を扱うのに慣れたから…だから、接近戦では武器を使わない。
私は、ある意味では武術家と呼ばれるものに似ているかもしれない。
ムーンステップ―――バックステップから反動で前に跳び、浴びせ蹴りを放つ。
上からの攻撃ゆえに、下に潜られると確かによけるのは簡単だ。
着地の瞬間、横凪に足を狙って振るわれる鉈―――私は、それを合えて受けた。
「…っ………。」
受けた、というのは少々適切ではないかもしれない。
彼の鉈、足には当たったけれども何か力のないものを押しやったような感触を受けるだろう。
私は―――足を横に、鉈の動きに合わせて受け流し、そのまま体を側転させた。
目はしっかりと、彼を見やったまま。
「……クロスレンジでの切りあいに、そんな大きな武器は不利でしょう…?」
至近距離。私は彼の肩を掴み、そのまま腹へと膝を叩き込む。
子供だから加減?…それはどういう意味だろうか?
■カナム > 「くっ…!」
しまった、布で包んだせいで簡単にいなされた…
そこからの一撃は…まぁ避けられるない訳で
「がぁっ…うぇ、お姉さん容赦ないなぁ…」
子供の腹に膝蹴りって酷い絵面だよね…
ご飯食べてたらアウトだった
また自分のミスで失敗した…イライラする
「クロスレンジ…受けて立つよ!」
行ってこい!
鉈、というか今は只の鈍器になったそれをナイフ代わりに投げつける
目線を奪った一瞬で懐に潜り込み…首を掴み地面に叩きつけようとする
■レイカ > 「むしろ容赦してくれると思ったんですか…?」
あいにくと、私はそんな甘い考えは持ち合わせていなかった。
確かに此れは訓練だ、けど本気でかかるべきだと、私は思っている。
何しろ―――此れは彼のリベンジなんだから、手加減なんかしたら失礼だ。
「自信があるようですね……!」
―――今回は私がミスをする番だった。
確かにカナム君は子供だ、けどその腕力は私など軽く上回っている。
そもそも、私はクロスレンジからの先頭は、実は苦手だった。
確かに、一歩だけ踏み込んで強烈なけりを叩き込むことは出来る、けど。
それには『ある一定の距離を離した上での踏み込み』が必要だった。
…カナム君の言うとおりだ、実戦に勝る訓練はない。
「くっ………!」
迫り来る巨大な塊。
確かによけるのは簡単だけど、その後が問題だった。
私の首は、彼の手に収まり、そのまま私の視界は反転し、強烈な衝撃が背中を襲う。
「ぐはっ……!…容赦がないのは、カナム君も同じ、ですね……!」
だけど、そのままおとなしく組み伏せられるつもりはない。
私は身を屈め、カナム君の腹をもう一度、今度は両足で蹴り上げて無理矢理体を離させる。
少しばかり脳が揺れ、視界がぐらつくけど、まだ大丈夫だ。
■カナム > 「いいや、全然!」
手を抜かれた方がムカつくからその通り
お姉さんのそういう所大好きだよ
「むしろこれが一番得意だよ!」
無手での戦闘も仕込まれてる
武器がないから戦えませんなんて話にならないからね
腹への蹴り、今度は腕の防御が間に合った
距離は離れたけど頭にダメージが入ったみたいだね
「顔とお腹は避けたよっと!」
相手が弱ればさらに押す
中距離だと負けるからできるだけ近く、インファイトに持ち込む
手でも足でもつかめれば勝機はある
被弾覚悟で最接近
■レイカ > 腕の反動で、私はその場から少し後ろに下がるような形で飛び起きた。
頭が揺れるけれども、問題はない。意識ははっきりしている。
背中を打ちつけたせいで少し息がし辛い気がするけども、大きく息を吸い込めば大丈夫だ。
まったく…相変わらず私は打たれ弱い。
(体は鍛えているつもりなんですけど…種族上でしょうか?)
エルフと言う種族は、どうも防御に関して難点をかかえている。
それを強化する手段は私にはないし、クロスレンジでの打ち合いは不利だ。
距離を離しても、それほどダメージが通っていないカナム君が、更に接近してくる。
詰められれば、明らかに負ける…。
「……ならば!」
私は―――あえて一歩踏み込んだ。
確かにつかまれれば、私はあっという間に組み伏せられるだろう。
さっき押し倒されたときにばれたはずだ、私は小柄ゆえに『投げ・衝撃系の攻撃が致命的な弱点』だと。
だから、私がクロスレンジで勝つ方法はたった一つ。
―――蹴り斃して、寝技に持ち込む。
■カナム > 「良いねぇお姉さん!」
突っ込んできた、特攻?そんなのじゃない
力で勝てないのだから…不意打ちか関節技!
「足癖悪いのは知ってるよ!」
お姉さんが近接戦をする時に腕から入るのは見ていない
いつも必ず足から…だから蹴りへのカウンターを狙う
掴むんじゃない、こちらへ繰り出される足に拳をぶち当てる
■レイカ > ――――気づいたはずだ。
私が―――いま、嗤っていることに。
誰にも知られない、知られたくない私のもうひとつの『顔』。
こういう、心が躍るような戦いに身を投じると、どうしてもにやけてしまう顔。
私が、どうしようもなく『戦闘狂(バーサーカー)』であると自覚してしまうような、顔。
「乙女の秘密を知っているなんて、随分ませた子供ですね…カナム君!」
そう、彼の読みは正しい。
私は腕力は並の女性程度しかない、けれど脚力は鍛えに鍛えて、大の大人一人を軽く蹴り倒せる。
至近距離の一歩手前、私はスライディングで彼の足元にもぐりこみ、そして右足を跳ね上げて彼の顎を狙った。
その途中で、彼のこぶしと足が激突し、鈍い衝撃となる―――が。
「甘い!」
その脇から、私は左足を跳ね上げる。
防御されることを前提とした二段蹴り―――、それが私の真の狙い。
寝技に持ち込むことも考えた、けれども人間種である以上―――顎は人体の弱点。
そこへと私は狙いを定めていた。
■カナム > 笑ってる…?
でも、そんなの知るか!
「何とでも言いなよ!」
狙い通り蹴りが来た
足を片方潰せば僕の…
「勝っ…… 」
顎への衝撃に一瞬で意識を失う
眠るようにその場に倒れ…動く気配はない
■レイカ > 「…ツインエッジ……と、私は名前をつけています。」
技の一つ一つに名前をつけるなんて、ちょっと子供っぽいかも知れない。
けれど、名前をつけるることでこの技がどういうものなのか―――それを理解できる。
私はそのまま、ゆっくりと立ち上がり―――気絶したカナム君の頭を起こした。
「……罠、じゃないですよね?」
気絶することは想定していなかったけれど…まあ、仕方がない。
私は、カナム君の傍に腰掛け、その頭を太股の上に乗せた。
膝枕、というヤツだけれども…まあ、することに関してなんら抵抗はない。
ただ、この状態でもし、実は気絶していなくて反撃を伺っているならば―――私はきっと、防御など出来ない。
組み伏せるのも、殴り斃すのも好き放題…だろう。
■カナム > 「う゛ぅぅ…」
足の…足の化け物が迫ってくる…
そんなうわ言を漏らす
完全に気絶…というか寝ている
膝枕のおかげで気絶から睡眠に移ったのだろう
■レイカ > 「…………………。」
目を覚ましたらお仕置き確定かな、と私は思った。
確かに脚力を鍛えているけれども、足の化け物なんていわれるような足はしていない。
このうわごとは、私にとって『苦虫を味合わされた』ような気分になった。
でも……少しだけ、わかった気がする。
この子を嫌いになれないのは…少しだけ、私が似ているからかもしれない。
「…またいつでも、受けて立ちますから………」
でも、たまには遊びに来るくらいしてくれてもいい。
彼は…どこか、嫌いになれない子だったから。
ご案内:「ドラゴンフィート 訓練場」からカナムさんが去りました。
ご案内:「ドラゴンフィート 訓練場」からレイカさんが去りました。