2016/07/22 のログ
ご案内:「ドラゴンフィート 観光地区」にレイカさんが現れました。
レイカ > 「見回り終了……ですね。」

ここのところ、事件という事件もまったく起きていなかった。
結局、魔族の襲来もあるわけではなく、不信な人物もここの所見かけてはいない。
完全に以前の静かな町並みを取り戻しているのを見ながら、私は満足げに頷いた。

もう少し行けば、商店街へと行き着く集落のメインストリート。
道行く人は少ないものの、どこかどんよりとしている王都よりも、ここは爽やかだった。

私は、額の汗を拭いながら一息ついた。
中央広場から程近い場所に位置している公園の木の下が、いまのお気に入りの場所。

ご案内:「ドラゴンフィート 観光地区」にカナムさんが現れました。
カナム > 「おっちゃーん、串2本ー」

屋台のおっちゃんに注文
ウサギの肉の屋台ではここが一番美味しいんだ

「むぐむぐ……はぁ、おいし」

噛めば噛むほど肉汁が~って感じで口の中が幸せだよ
オレンジ果汁も冷えてて最高だね

「これが無かったら本当に最高なんだけど…」

目元深くまで隠しているバンダナ
ちょーっと前に悪戯しちゃったからあんまり顔を出したままってのは避けたいんだよね
面倒だけどもっと面倒な事を避ける為なら我慢我慢
ここ事態は居心地がいいから近付かないのは論外だよ

「ふぁ…公園で昼寝でもしようかなぁ」

腹も膨れて何だかいい感じに眠い
こういう時はめっちゃ昼寝をすると快適になれるんだよ
のんびりした足取りで公園に向けていざ出発

レイカ > 「…………そういえば、お昼がまだでしたね…。」

妙にお腹がすくと思ったら、お昼ご飯を抜いているのを忘れていた。
いい感じの日差しで、連日の暑さは…鳴りを潜めていてくれたらよかったんだけど。
軽く肩をすくめながら、私は軽く後頭部を木の幹につけた。

「今日のお昼は何にしましょうか…。」

一応、自炊はしているのでなにを造ろうかと考える。
野菜はたくさんあるし、マスターに頼んでパスタでも作ってもらおうか。
それとも、夏野菜でカレーでも作ろうか…。
手軽に作れるものをいくつか連想し、そして消えていく。

どうも、暑い日には頭が上手く回ってくれない。

「…もう少し涼んでから考えましょうか。」

…サボり癖でもついたのだろうか。
私は、少しだけ危機感を感じながら空を見上げた。
サボり癖は拙い、ちょっと油断したら体重という目に見える形で襲い掛かってくる。

公園の入り口で、バンダナをかぶっている少年?を目の端に置きながら、私は必死に頭をめぐらせた。
頭さえ働けば、とりあえずは体はあとから動いてくれる―――はず。

カナム > 「あと少しーもう寝れるー」

自分でも訳分かんない歌だなぁ…と思いつつ進む進む
眠気と油断、警戒なんてしていなかったせいか彼女の存在に気付いたのは後数歩の距離になってから

「夢を見てー…ん?…っ!」

脳味噌を無理矢理フル回転させて考える
ここで変に歩く方向を変えるのは悪手
なら…一瞬だけ歩みを止めてしまったけどそのまま彼女の前を通り過ぎる
何か考え事してるみたいだし、一応バンダナしてるしバレないバレない
思わず背中の布塊を脇に抱え直してしまったのは条件反射
怪しいかもしれないが…行ける筈!

レイカ > 「…………?」

奇妙な歌が聞こえてくる、その原因は…まあ、考えるまでもなかった。
歌を歌いながらやってくるその少年に視線を向け―――そして気にしなかった。
バンダナで顔を隠してはいるみたいだけど、そういう人は時々いる。
おしゃれなのか、目に何か煩っているのかは知らないけれど、私はそれらの人と同じように感じていた。

―――動きが少し不自然なのは気になるところだけど。

「………あの。」

声をかけた。
別に動作が怪しかったから、とかじゃない。
小脇にかかえているその大きなものが気になったから。

「…重そうですね、何をかかえているんですか?」

私は、そう切り出した。
手伝うことは―――私の細腕じゃ出来そうもないけれど。

カナム > 「は、はい?」

プランB!
誤魔化して乗り切るしかない
声を高くして笑顔を浮かべる
瞼は閉じたまま振り返る

「いやぁ、これは…さるお方への御届け物でして!
とても大事な品らしく中身は私も特には…」

触られれば一瞬でバレる
手伝いなんてさせる訳にはいかない
できるだけそれらしい理由を言って首を横に振る

レイカ > ―――さる御方へのお届けもの?
一応、この拠点に移ってそれなりに過ごしていたため、大体の人物像は憶えた。
このあたりでさる御方、なんていう仰々しい物言いをされる人物なんていたっけ?
私は、回らない頭で静かにそんな思考を浮かばせていた。

…回らない、といってもちゃんと機能はしてくれるようだ。

「……そうですか…。
失礼ですけど…どなたに送られるものなんですか?」

このあたりは観光地区、もし贈り物をされるほどの人物がいるなら居住区。
もしくは奥の軍事施設あたりだろうけど…後者はありえないはず。
そもそも、バンダナをかぶって顔は見えないけど―――なんだろう、この既知感。
前に一度、この人とはどこか出会っているような…?

カナム > 「…失礼ながら、無暗にお話はしないように言われておりますので」

疑われてる…か?
そりゃそうか…早く行かないとかなり不味い

「余り遅れると仕置きをされてしまうので私はこれで、お姉さんもサボりはいけませんよ?」

速足に立ち去ろうとする
失言の自覚はない、焦っているせいだろう

レイカ > 「……お待ちください。」

―――行かせるわけには行かない。
今、彼は一番――少なくとも私にとっては――やってはいけないことをした。
まず、さる御方というのが誰か言わなかった事実、そしてまるで逃げるようにこの場を立ち去ろうとした。
それらは、私に警戒感を抱かせるにはあまりにも十分すぎた。

「…私はこの町の自警団員です。
申し訳ありませんが、不審物を運んでいると認識させていただきました。」

だから、私はその少年の退路を起つように、回りこんで威嚇する。
そのものが何かを言うまで、通すつもりはない。

「失礼ですが…確認を取らせてほしいのです。
もし、そのものが危険物である可能性もありますので…。
一体、どこの誰に送るものなのでしょうか?」

ご案内:「ドラゴンフィート 観光地区」からカナムさんが去りました。
ご案内:「ドラゴンフィート 観光地区」にカナムさんが現れました。
カナム > 「何ででしょうか?」

不味い…警戒心を抱かれた
誤魔化すにしても限界が来たようだ

「お姉さん、サボっててくれたらよかったのにね。」

回り込まれこちらを睨む彼女
平和的に逃げたかったがもう難しいね
でもここで暴れるのもなぁ…

「公園でドンパチなんて、やめとかない?
お互い良い事ないし…のんびりしようよ?」

バンダナを外し、布を捲り鉈の刃を見せる
子供も居る所で暴れるのは流石にね…僕だって常識ぐらいあるんだよ

レイカ > 「……嗚呼、キミでしたか。確か、カナム君……でしたっけ?」

間違いない、以前手違いで奥地にまで入り込んでしまった少年だった。
バンダナで隠れていた顔、そして手に持っているその武器を見やり、私は納得した。
感じていた既知感はこれだったのか、と。

「……あの日も言いましたけど、あの場所に入ったキミが悪いんですよ…。
そもそも、素直にあそこから立ち退けばあんなことをする必要もなかったんですから…。」

あの日を思い起こし、私は眉をひそめながらため息をついた。
ここならば、別に武器を持っていようと気にはしない。
私は、彼の前から退き再び木の幹に座った。

「…それには私も同意です。」

そもそも、今私には武器がない。
完全に私服姿なのだから、仮に彼がやる気になると、圧倒的に私が不利だ。
なにか、悪さをたくらんでいるならば意地でも止めに入るが。

カナム > 「ひっさしぶり~レイカお姉ちゃん」

演技もやめて声も元通り
喉の負担が減ってスッキリだよ

「迷子になっただけだよ。それに、あれはお姉さんが要らない事言ったから悪いんだからね?」

木の幹に座り直したレイカを見て鉈を布で包み直す
思ったより柔軟な対応をしてくれて感謝だねホント、一応感謝しながら…隣に座る

「お願い聞いてもらったんだし、愚痴でよければ聞くよー?」

暇潰しも兼ねて感謝を形にしてみた
僕ってなんて良い奴なんだろー

レイカ > 確かに久しぶりだ。あの日はいろいろとごたごたしていたし。
まあ、どこかよそよそしい態度が消えて、私も少しばかり肩の荷が下りた気がした。
…いや、警戒しなければならない相手なのは間違いないんだけれども。

「何が要らない事、ですか…。私はただ、あそこは一般人立ち入り禁止だといったまでです。
第一、観光地区まで送るというのを頑なに拒んだのはカナム君でしょ…。」

まるで私に責任転嫁するような口調に、肩をすくめながらため息をついた。
こういうところだけを見ていたら、ただの生意気なこともにしか見えない。
だけど―――彼の力は私は、一度だけとはいえ垣間見た。

「…愚痴なんてありませんよ。せいぜい、毎日暑いからちょっとうっとおしいって思ってるだけです。」

まあ、九頭竜山脈の麓という事で、おそらく平野などにしてみたら涼しいほうなんだろう。
しかし、体力の乏しい私にしてみたら、結構こたえる暑さなのは間違いない…。

「出来れば水浴びなんかしたいですね…。」

今度お仕事に休みをもらって言ってみようか…なんて独り言を呟いた。

カナム > 「琴線に触れたって事さ、僕の事下に見たんだから仕方ないよ。」

確かに責任転嫁、それも乱暴すぎる理由だし悪いのはこっち
けど納得できるかはまた別問題

「暑いねぇ、それはどうしようもないかなぁ。」

王都に比べると涼しいんだけどなぁここ
もし王都に来たらお姉ちゃん倒れちゃうんじゃないの?

「水浴びねぇ……ここの近くの川とかは結構気持ちいいよ?」

流石に街中で水浴びは無理なのでそう言っとく
魔術師とかなら氷とか水とかバンバン出せるんだけど
僕にそっち系の才能は無いっぽいんだよね

レイカ > まるで、自分が悪いことをしたと認めないような子供のいいわけだった。
下に見るとか、琴線に触れたとか…呆れる様な言い訳でしかない。

まあ、それがむしろ彼がより子供のように見えて、少し可愛かったりもするのだけど。

「はいはい…。じゃあ今度からはそうしないように気をつけますよ。」

かなり投げやりな言葉を、彼に返した。

熱いのは仕方がないのは理解している。
声を聴けば、今日もまた随分楽しそうに、精霊たちが詠っていた。
夏の時期によく笑われる精霊だ、これらの声が聞こえると、夏だなと思う。

なお、決して冬だろうが北国だろうがそこにいるだけで暑さをもたらす人間(仮)の男ではないことだけは強く言っておく。

「嗚呼、あのあたりは毎年観光客の子供でにぎわいますからね…。」

カナム君がいったその場所は、有名なキャンプ地だ。
モンスターも少ないし、とても綺麗な川が流れている場所。
機会があれば、私も行きたいとは思うんだけど…あいにくそこまでの暇がない。
逸れに、一人で行っても―――。

カナム > 「それでいいのだー」

ものすごく投げやりだけど納得してもらえたらしい
やっぱり僕の話術は凄いね+

なお、精霊の声なんて生まれてこのかた聞いたこともない
もっと熱くなる精霊の事も知らない

「あぁそことは別だよ、もっと上流で人なんて来ない所。
観光客と遭遇なんてしたら萎えるしね」

魔物も出てきたらいい運動で汗もかけていい感じ
一石二鳥になってとっても…あ、良い事思いついた

「レイカお姉ちゃん、そこに行ってみない?
今なら超優秀な護衛がついてくるよ?」

レイカ > 納得した、というよりも私が一方的にこの話を切り上げた、というほうが正しいかもしれない。
本気を返せば、彼の事を下に見ていた気もないし、私はただ自分が出来ることをやろうとしているだけだ。

でも、こうして話してみると、彼はほとんど何も変わらなかった。
確かに、傭兵をしていて命のやり取りをしているのは間違いないだろう。
だけど、話し方や口調、そしていいわけめいた責任転嫁。
全部、”普通の子供”となんら変わりはないのだ。

私は少しだけ、自分のことを嘲笑した。
彼のことを、一瞬でも”魔族軍の一員”なんて考えていたことに対して。
こんなだから、頭が難いなどといわれてしまうのかもしれない。

「あの位置から更に上流ですか…?」

確かに、あそこはどちらかといえば中腹辺り。
更に上流は、常識的に考えてもないほうがおかしい。
しかし、あの辺りは確か亜人の出没情報もあり、危険だとか…。
まあ、彼にしてみたらそんな危険なんか、あってないようなものなのだろうけど。

「…お仕事がなければ行きたいところですけどね……。
で、その優秀な護衛さんというのは?
私は以外にミーハーですからね、イケメンじゃないと靡きませんよ?」

あの人よりもイケメンじゃないと。
なんて、私は冗談めかしてそんな風に切り替えした。少しだけ笑みを浮かべながら。

カナム > 「そうそう、源泉に近い場所で結構快適だよ?」

魔族軍との関わりなんて戦ったかどうかぐらいだ
もちろんその一員になんてなった覚えもない
傭兵として日々頑張ってるよ

「分かんない?
僕だよ僕、イケメン…って訳はないけど将来有望だよ?
ムサいおっさんよりは人気あるんだけどなぁ」

亜人だって襲ってこなければ何でもない
襲って来れば撃退すればいいだけ
まだ子供だからか女の人の護衛の時には喜ばれるんだよね

「どうせその格好だと仕事ないでしょ?
行こうよー」