2016/06/20 のログ
ご案内:「ドラゴンフィート」にアシュレイさんが現れました。
■アシュレイ > 夕刻のドラゴンフィート。
商業地区の武器屋が並ぶ通りを共も連れずに歩いている。
入口の門番には商会の名を名乗ればすんなりと通して貰えた。
衛兵も通行人の対応も普通であった。
噂通り、ここではミレー族に対する差別も偏見も感じない。
「ふーん、こんなとこが王国内にもあるのね。」
行き交う人々は陽気で、かつ気が抜けた人も居る。
治安が良い証だろう。
それ自体は今後の参考にもなって面白い。
このような街を自分でも作れば良いのだから。
だが、今日は別の目的で来ていたのだ。
「こーんな能天気な所だと使えそうな人見つけるの難しいかしらね。」
武器屋で見慣れない武器の並ぶ一角で武器を手に取りながらひとりごつ。
武器そのものは非常に出来が良い。
今日からでも取引を開始したい位だ。
だが、戦力になりそうな人物は未だ見つからず。
ご案内:「ドラゴンフィート」にリュウセンさんが現れました。
■リュウセン > 武器屋が並ぶ一角に こじんまりとした店が一軒。
うさんくさいか それか単に怪しいことこの上ない 箒が武器として売られている。
ただ魔女が跨る箒の見た目で侮ってはならない、見た目は箒だが何か魔力か不明な力が込められている。
造りもどことなくシェンヤンっぽいのだが、それよりもその箒よりもその店番にいるのが。
魔王…だったりする。だが、騒がれる事無く普通に店番してる。
時折生活用の箒がぽつぽつ売れるので そのやり取りは普通にしていた。
■アシュレイ > 「へえ~、シェンヤンの店もこんな所に出店してるのね。 あそこの商品は手に入りにくいからこれは面白いわね。」
箒だけの店に興味を持ち、武器屋から離れ近づいていく。
店主はミレー族だろうか。 己と似たような特徴がチラホラと。
とはいえ、一般的なミレー族とは比べ物にならない魔力。
なんでこんな人が店員なんだろうと思いながらも、声をかけることにした。
「こんにちは、私箒とかあまり詳しくないんだけど。 これってそんなに売れる物なの?
あと、箒ってまたがると腰とか足とか痛くならないのかしら?」
明るい調子で声をかけた。 店員さんの凄い力は敏感に感じるが、特に害意も感じない為。
■リュウセン > シェンヤンから出張で出店しているのではない。寧ろ魔族の国から来ちゃっている魔王だ。
箒しか売っていないのは特に意味がないのだが 掃く集める散らす色々と出来るのが掃き箒というモノ。
見た目はミレー族の狐娘にそっくりなのだが 中身が如何せん釣り合っていない。
ただ店員というか店主してる。こう木の板で作った椅子にでんっと腰を下ろして
並んだ箒や釣り下がった小さな生活用箒の屋台の奥側で座っていたから見上げる形となり
「こんばんは。…箒は杖にするなり、槍にするなり、仕込んで剣にしたり…色々。
箒は跨るモノではなく、箒を傍に置いて浮遊するための道具にすぎません。
生活用の箒は普通に売れ筋としては…残り三つですし。」
売れているらしい 武器?用箒は5本程度…減ってはいないらしいが、生活用の小さな掃き箒は残り3つな事を伝える。
それぞれ10本ずつ持ってきた事も。…値段は箒相場からして武器用は少し割高だが、同じ材質と効力を考えると
魔法使いとかが使うステッキよりは威力スキルは高い。
生活用は箒相場からして安かった、生活用だからか。
■アシュレイ > 「ふ~~ん。」
店主の説明を聴きながら、顔をじっと見上げる。
箒そのものに関する数々の疑問点は一気に解消される。
ついで何本か商会で購入することも決定した。
「なら、あるだけ全部買ってもいいかしら。 当然、値札の金額で払うわよ。」
どこからともなく財布を取り出すと、ゴルドの山を店主の目の前で積み上げる。
だが、娘の関心は箒よりも店主の方へと寄せられていく。
「貴女、人間じゃないわよね? 勿論、ミレー族でもない。
でもって、普通の魔族でもない。 …貴女、何者?」
もともとここには強いものを探し求めてきた。
更にいうなら、己の戦力になりそうな者。
強くても己が制御できそうになければ意味はない。
仕えない道具を抱える気はない。
■リュウセン > ざっくりとした説明だったのですがこのお客さん玄人でしょうか。
何に使うか分からない武器用と完全に生活で使うそう、机とか身の回りを掃く為に使う生活用の箒。
あと予備含めて…店先にあるのは合計8本であり、予備として持ってきたのと合わせて18本。
何に使うか問わないが 魔法使いが使うステッキの威力は使えばわかるかも知れないが
掃いただけで暴風が出来る。そんな威力は基本装備済み。
「…武器用 一本…800ゴルド 生活用 一本300ゴルドですが。
………こんなに山はいりません あまります。支払いは今ですか そうですか。」
積み重ねられていくゴルドの山。店ごと買い上げですか??いや、このお客何者でしょうか?ただモノではないようです。
こそっと狐耳のかわいらしい店員が現れて 店主に代わって支払い手続きを始めた。
店主(魔王)の部下らしく非常に有能だったあっという間に終わらせて
品々を アシュレイが命じてくれればそちらの方へと運びに言った位だ。
どちらにせよ 残ったのは 何もない屋台(借り物)と店主一名とお客(アシュレイ)。
「人の血は一滴もこの身に流れず、ミレー族にはあり得ず
魔族の轍から外れ 仙骨を持った…『異質の魔王』、それが私。」
九尾で魔王、魔王の中で一番異質極まりなく 一番情報として出回らないそれが魔王リュウセン。
誰にも媚び…最近旦那が出来たらしいが、大きな勢力にもならずひっそり。
争い事を好むかと思えば好まず寧ろ生き延びるこそが本望とばかりに
逃亡スキルが高いというどこぞの忍びみたいな魔王。
…魔力が上がったわけでもなく 場を読んでミレー族になりきっている節の狐娘。
■アシュレイ > 玄人ではなく、ざくっとしか理解していない。
だが、商品価値が高いと判断すれば金を惜しまないのがこの娘の買い方。
商品の価値は手にした顧客が勝手に判断していく。
そして希少価値の高さも付加すれば買値よりも高く売れるであろうことは予想が出来た。
「そうよ、私は欲しいものはすぐに買うのよ。 だから早めにまとめて頂戴。」
余ったゴルドはそのまま店に積んでいる。 何か思惑があるようだ。
狐耳の店員が商品をまとめると、娘は魔法で空間上に穴を作りそこへ放り込む。
転送先は店の倉庫。 放り込んでおくと向こう側で従業員が頭を抱えながら片付けていく。
「やっぱり、魔王なのね。 実物は初めてみるわ。
私はシンビジューム商会総帥のアシュレイ。 どう? 私の物にならない? とりあえず、これは手付金ね。」
余ると言われていた金の山は店主を含めての金額であった。
初対面でいきなり買うとか頭がおかしいとしか思えない言動。
だが、この娘は本気である。 初めてあった本物の魔王に興奮している。
そして、両手をわきわきさせている。 魔王の味をすぐにでも味わいたいといった所か。
■リュウセン > 魔王の趣味で完璧に箒を作ったのだ 値段は箒相場の前後でしか値札をつけていないのだった。
どちらにせよ 在庫が掃けてしまうと何もやる事が無くなってしまうし、店番としていた以上 少数の部下が手続きをやってくれたのでやる事が無い。
いつの間にか部下もいなくなっている事だし―さすが闇の仕事人仕事がが早い。
店の屋台に積み重ねられたゴルドの山、一部ないのはきちりと計算していった部下が箒代として接収していった痕。
残りの余り…ゴルド山は放置していったのだ。貰っても仕方のない商売になりませんと置いていったそれの真意は
今 解明した。 なんてことだ!
「私は …愚癡の魔王。…モノ。手付金…。
え、ちょ その その手つきは あああ!!」
初対面で何を一体言っているのでは!? 本気ですか ああ、本気で―
むんずと得体のしれない力が作用された―否 暫くすると
何もない借り物屋台はそのまま ゴルドの山はなく その店番にいた魔王とお客(アシュレイ)の姿はなかったという―。
客は兎も角として 店番だった魔王は暫く行方不明になったという――
ご案内:「ドラゴンフィート」からリュウセンさんが去りました。
ご案内:「ドラゴンフィート」からアシュレイさんが去りました。