2016/06/05 のログ
ご案内:「朱月城 とある一室」にカレリアさんが現れました。
ご案内:「朱月城 とある一室」にルナトゥムさんが現れました。
カレリア > 片付けは完璧、紅茶やお菓子も文句なし
後は彼女が来るのを待つだけ

「ふふ、我ながら完璧ですわ♪」

既に見知った吸血鬼の少女
リトの大切な友人であり自分も親しくしている
そんな彼女を招くのだから準備はきちんとしなくてはならない

ルナトゥム > 今日は御茶会のお誘いだ。先日のお返しといったところだろうか。
直通のポータルはもらっているが、それはあいにくリトの部屋へ行ってしまう。
部屋に現れてそのままカレリアとの御茶会に向かうのはどうかと考え、今回は城の玄関から入ってきた。
しゃなりしゃなりと城内を歩き、指定された部屋まで着いた。きっかり時間通り。
まずは部屋をノック、マナーに則って3回ドアを叩く。

ドアが開かれれば、準礼装の黒のディナードレスに身を包んだルナトゥムが、静かに頭を下げることだろう。
「本日はお招きいただきありがとう存じますわ。」

カレリア > ノックの音を聞き扉を開く
黒のディナードレスをきたルナトゥムをみつめこちらも一礼

「ようこそルナトゥム…てっきりポータルを使うと思いましたわ?」

苦笑を浮かべる
不安もないのだからそちらの方が楽だろうと思うが…案内のメイドを下がらせ部屋の中へ
部屋の中はリトの部屋とはまた違った毛色、所々に妙に可愛らしい小物も置いてある

「こちらへどうぞ、少しはお疲れでしょう?」

自力でここまで来てくれたルナトゥムを椅子へ誘う
紅茶は少し甘めに淹れておく、疲れた時には糖分が一番
少しだけ血を混ぜた特製の紅茶を差し出す

ルナトゥム > 「どうも。いただいたのはリトの部屋に直通ですもの、もし部屋にリトが居たら遅れてしまいますでしょう?
それに、楽しみが待っていると思えば旅路も楽しくなるものですわ。」
一礼して下がっていくメイドに、ありがとうと一声かけて部屋へと足を踏み入れる。

さて、部屋の印象は、どこかちぐはぐだ。置いてある可愛らしすぎる小物が浮いてしまっている。まるで後から付け足したように思える。
「ええ、ありがとうございますわ。楽しかったけれど、確かに少し疲れましたわ。」
席について、紅茶を一口。なるほど、客が求めるものをさり気なく差し出すのは流石魔王の専属メイド。
そうでなくとも、高い技量を持って淹れられたのがわかった。
「お見事ですわ、来てまた2分と経っていないのに、素敵なお茶会だとわかりました。」
一度カップを置いて、満足そうに微笑んだ。

「綺麗な部屋ですわね、ご子息がお産まれになる予定でも?」
そして、部屋の内装で疑問に思った点を、それとなく聞いてみる。

カレリア > 「それはそうですが…ここまで大変ですし、それぐらいは良いと思いますわよ?」

礼儀正しく義理堅い、正直何故リトとあそこまで仲良くなれたのか不思議なほど
苦痛ではなかったようなので安心したがこれはたいさくをかんがえなければ

「褒めてもお菓子しか出ませんわよ?」

小さく笑みをこぼし自分も着席
ご子息と言われ部屋を見るが…改めてそう言われれば自分の部屋なのに違和感がある

「あぁいえ、私と同じ部屋で暮らしている子の私物ですわ。
可愛い物が好きなんですの♪」

可愛い物を愛でてるあの子自身が一番可愛らしい
……そんな惚気は口にださない
あくまで思うだけ、と頭は分かっていても頬は緩んでしまう

「お茶を気に入って頂けてもらえてよかったですわ。
特製のブレンドなのでたっぷり飲んでいってくださいませ♪」

ルナトゥム > 「そうかしら。まぁ、半分かそれ以上はわたくしの自己満足のようなものですの。
あまり気になさらなくて結構ですわ。お菓子、いただきますわね。」
親しくなるのはいいが、世話になり過ぎるのは考えものだ。言外に僅かな拒絶を匂わせて、お茶菓子に手を伸ばす。
一口かじって、あら美味しい、と呟いた。

「ふふ、大層可愛がっておいでですのね。幸せそうですわよ?」
恐らく無意識なのだろう。目尻が下がり笑みがこぼれた顔に、クスリとこちらも笑いを漏らす。

茶葉も砂糖も上質なものであることが伺える、混ぜている血も適当な人間から採ったものではないだろう。
どれも高級品だ。一気に飲み干してすぐにお代わりをしたいが、それははしたない。
品を損なわないギリギリのハイペースでお茶を飲み干して、カップを置く。
「二百年ほど封印されておりましたけれど。こんなに美味しいお茶は初めてですわ。
お茶の技術も日進月歩ですのね、それともあなたがお上手なのかしら。お代わりお願いいたしますわ。」

カレリア > 「それでも、お客様にはできる限り快適に過ごしていただきたいものですわ。」

分かってはいたがやはり断られてしまった
菓子が気に入った様子に満足げに頷き

「あら…えぇ、とても可愛くて一緒に居ると幸せですわよ♪」

一緒に居て癒される…数少ないそんな存在を思い出せば笑みが漏れる
しかし今はキリッと表情を正す

「二百…何をしたらそんな事に?
それはどちらもが正解ですわ♪」

昔に何か大罪でも犯したのか…もしくはただ吸血鬼というだけでそうなったのか
興味がわいたので聞いてみた

ルナトゥム > お菓子に集中するふりをして聞き流す。この話はこれでおしまい。

「まぁ、そんなに入れ込むなんて、どんな子なのかしら。
少し興味が湧いてきましたわ。やっぱりその子も吸血鬼なんですの?」
完璧に掃除された部屋は漂う空気も同様で、匂いからどういう存在なのかを推量することも出来なかった。

「こんな紅茶が毎日飲めて、リトと魔王様は幸せですわね。この部屋に住んでいる子も。」
また一口飲もうとして、気づけばカップは空になっていた。何でもない風を装ってカップを置く。

封印の理由を聞かれれば、軽く天井を見上げて、どう説明すべきを整理する。
「そう、ですわね……。全知全能の神とやらを狂愛し、魔族は全て生まれた瞬間から罪深き者だと信じこんだ狂人に捕まるとそうなりますわ。
ありとあらゆる手段で傷めつけられて、それでも死ななかった場合、ですけれど。」
言葉の内容にはそぐわない、穏やかな顔で。

カレリア > 「いえ、普通のミレー族の子ですわ。
訳合って私が保護者の代わりをしていますの。」

掃除で匂いもきちんと消しておいたおかげで何も知られなかった
ほとんど毎日あの子とは戯れているのでその残滓は少し残っていたかもしれないが…完璧に掃除は完璧だった

「大袈裟ですわ。もう、おだてるのが上手ですわね?」

悪い気はしないのでお代わりを注ぐ
封印の理由…聞けば見事に身勝手な理由だった

「人間とは恐ろしいですわね。
魔族魔族とやかましい…少しは自分で考えればいいですのに」

この城に住む以前から、そしてここに来てからは余計にそう思う
自分だってそうなのだから何を言っているのかと思われるかもしれないが…

ルナトゥム > 「ミレー族の?なら、王都に居るよりは安心かもしれませんわね。
わたくしが封印される前より、随分と酷い扱いを受けているようですもの。」
ミレー族は王都においては奴隷として酷使されている。逃れた者は隠れ里に潜んで居ると聞くが、多分そちらから攫ったのではないだろう。元奴隷を引き取ったのだろうか

「お世辞などではございませんわよ、正直な感想ですわ?ふふ。」
もう三杯目だ、幸いにして排泄の必要がない体なので、飲もうと思えばいくらでも飲める。
上機嫌で、早めのペースで飲んでいく。

「恐ろしいですわ。魔族には人間を軽んじる方も多いですけれど、ね。
自分で考えるのは難しいんですの、だから安易な道に、誰かがそう決めたからと従う道に走る。
自分で決めたことではないから、無責任に残忍になれる、ということですわ。」
実例を思い出しているのだろう、目を閉じ、眉間にシワを寄せて、やれやれとでも言うように顔を振った。

カレリア > 「…そうですわね。今は幸せそうなので安心していますわ♪」

奴隷としてどんな扱いを受けたのか、ちぐはぐではあるが予想はついている
もうそんな目には合わせない…その為にも色々と教えているのはこの城の中では周知の事実
もう少しすれば王都だろうと安全に歩けるかもしれない

「それは嬉しいですわね♪……と、もう残りが少ないですわね。」

ティーポットも随分と軽くなってしまった
後一杯か二杯かも?

「まぁ…そんな方達はどうでもいいですわ。
正当防衛として蹴散らせば大人しくもなるでしょうし、そんな輩はここには居ませんので♪」

魔王の居城
その名前がこの地を守り馬鹿共を遠ざける
実際そんな輩じはここらでは見ない
見たとしても…翌日には見えなくなってしまう

ルナトゥム > 「それは良かった。あとはその子はみんなと幸せに暮らしました、めでたしめでたしになるといいですわね。」
その子が幸せになれたのも、生活の基盤や後ろ盾があるが故だろう。
自分のような流浪の身ではそうもいかない。その場その場で助けることは出来ても、生活を丸ごと引き受けることは出来ない。

「あら残念。とっても美味しいのに、次からは味わって飲んだほうがよろしいですわね。」
といつの間にか空にかったカップを軽く掲げる。

カレリア > 「なりますわ。あの子と出会った時にそう決めたので…♪」

めでたしめでたしのハッピーエンド
あの傷だらけで怯えていた少女と出会った時にそうすると決めていた
だからそれを邪魔する壁は全て破壊するだけ

「そう言って貰えるのが一番ですわね♪
今度はもっと用意しておきますわ?」

もう空になってしまっている
要望に応えられないのはいささか不本意だが…次回の糧という事にしておこう

ルナトゥム > 「まぁ、そんなに想われて、その子は幸せ者ですわね。
もう少しその子について聞かせて下さいな、ちょっとぐらいなら惚け話してくださっても結構ですわよ?」
握った両手をテーブルの上に置いて、聞き役に徹するつもり。

「ええ、またお誘いくださいな。まだお茶飲み友達は多くないから、いつでも応じますわ。」
お茶の代わりに、今度はお菓子を手に取る。きっとお菓子もなくなってしまえば御茶会が終わるきっかけになるだろう。
それを引き延ばすように、少しずつかじって行く。

カレリア > 「…あの子とは貧民地区で出会いましたの。
お腹を空かせて周りに怯えて、正直…最初は彼女を見るのは余り気分のいいものではありませんでしたわ。」

面白くはないかもしれない
それに楽しい会話にもなるかどうか…それでも相手が望むのなら話してみる

「では、その時はさらに準備をしておきますわ♪」

お菓子はまだまだ十分ある、話を終えるまでは持ってくれそうなので安心して話を続ける

「あの子を私は買って色々な事をしましたわ。
食事をしたり物を教えたり、後はまぁ楽しんだり…でも、それは全部私の自己満足ですの」

ルナトゥム > 「奴隷の子なら、当然の反応ですわね。」
貧民地区で暮らすミレー族、虐げられて生きてきたことは容易に想像できる。
そんな子供、恐らく子供だろう、が他者に怯えて生きるのは当然だろう。
外見も恐らく、見窄らしかったに違いない。単に汚れていたのか、怪我をしていたのかはわからないが。

「自己満足……ふぅむ。」
少し引っかかる。現在ではその子はカレリアの元で幸せに暮らしている。
引き取ることに同意したのなら、自己満足以上のものをその子は感じ取ったのではないか、と考えるが、最初はそこから始まったというだけかもしれない、口を挟まず、聞き役に徹する。

カレリア > 「奴隷だから当然…そうですわ。
でもあの時はその奴隷が見ても酷い状態だったんですの。」

苦笑を浮かべる
これだけ言えば彼女は察するだろう
自己満足の意味も自身の過去も

「そこからは本当に色々ありましたが…あの子は最後に私を選んでくれましたの。
他にも選べたのに私を…だから私はあの子を欲したんですわ…」

守る…違う、唯々あの子が欲しかった
自分の事をただ全て信頼してくれる存在
そんな彼女が愛おしくて欲しくてたまらなかった
酷い女でしょう?と苦笑する

ルナトゥム > 「……ああ、そうでしたの…。」
垣間見えたのはカレリアの過去、彼女もそうだったのだ。
同情したのだろう、かつての自分よりも更に酷い状態の子供を見て。
そして、助けようと思った。

「……いいえ、あなたはちっとも酷くありませんわよ、カレリア。」
自嘲するように笑うカレリアに、首を横に振る。

「他にも選べたのに、あなたを選んだのには理由があるはずですわ。
それは些細なものかもしれないけれど、カレリアなら自分の全てを任せてもいいと信じるに足る何かがあった。
そんな全幅の信頼を受けて、自嘲していては、その子に失礼ですわよ。」
物事は突き詰めれば単純なものだ、カレリアはその子を助けて、その子はカレリアを信じた。
それだけのことなのに、過去や思い込みが邪魔をしてくる、複雑に見せかけて悩ませてくる。

「子供というものは案外鋭いものですわ、悩みながら相手していてはいつか見ぬかれてしまうでしょう。そんなものは早々に捨てるか、あるいは直接聞いてみるべきですわ。」