2016/05/19 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 ダンジョン内」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 九頭龍山脈にある、どこかのダンジョン。
別に財宝がどうとか、そんな物には興味はない。
今、興味を持っているのは…
とりあえず、今の状況は、前に出会った者達とは別の冒険者達と対峙していた。
いやはや、このダンジョンに入っていった時に、隙を見て目的の…と考えて後を付けた。
なかなかに勘が鋭い者が居たらしく、部屋の中に誘い込まれてしまったのだ。
「まぁ、妾を出し抜いた事は褒めてやろう。
じゃが、妾とやり合おうとは…少々見縊り過ぎじゃな?」
相手が自分一人でも、慎重にこちらに注意を払っている。
うん、経験がものを言っている、というものだろうか?
…だが、その経験も足りなかったらしい。
少女の唇が、言葉を紡ぐ。同時に、2人の者を残して、ばたりと皆倒れてしまう。
もうこの時点で、倒れた者達は息を引き取っていた。
「ふふ…お主達はあれじゃろう?魔法とやらを使う者達、そうじゃな?」
ゆっくりとした足取りで、その2人へと近付いていく少女。
その言葉を肯定するかのように、詠唱を始めるその2人。
だが…
「…ならば良い」
ぽつりと呟く言葉と共に、その姿が掻き消える。
目標を失い、慌てふためく2人。
どっ…後ろから襲う衝撃、びくんっ、と体を跳ねさせる2人の胸からは心の蔵を貫く爪が見えていた。
■タマモ > 「手始めに、基礎知識でも貰っておこうかのぅ?」
ずるりと爪が引き抜かれれば、体が揺らぎ、こちらへと倒れ込んでくる。
その体を受け止め、死を迎えようとする2人へと、呟いた。
灯すのは狐火だけとなった室内、その灯りに照らされ、赤く染まった部屋の中で、その者達を喰らう。
血肉、そして魂、そこからこの者達が得ていた知識を頂いていく。
ついでに、その姿形、記憶さえも。
最後の一口と、指先にこびり付く肉片を片付ける。
「味は…まぁ、微妙じゃな…仕方ないじゃろう」
血塗れの部屋、そして自分を見て、軽く肩を竦める。
ご案内:「九頭龍山脈 ダンジョン内」にエドガーさんが現れました。
■タマモ > わざわざ教えを乞い、得るなんて面倒な事はしない。
使ってみたいならば、奪えば良い。ただそれだけだ。
「それに、どうせ…気が付けば人間なんてものは増えておるものじゃ。
1人2人と減ったところで、気にするものでもあるまいて」
くすくすと笑う。
人間なんてそんなものだ、男子と女子でも一緒にして放っておけば、それで増える。
考え方は、完全に家畜のそれだ。
そんな者達だろうと、こうして一部のものは役に立つ。
こうしていけば、この魔力とやらも増していくのだろう。
■エドガー > 「おや…随分と久しい相手と再開したものだと思ったが…」
血の匂いに誘われたのか、はたまた単なる気紛れで踏み入れたのか。
それは男にしか分からないことだったが、狐火のみが照らす室内の入り口で立ち止まった男は、
灯りに照らされる少女の姿に呟いた。
「…はじめまして、と言った方が良いのかな?タマモ君、ではないだろう?君は。」
深くフードを被ったままで言葉を口にしてから室内へと足を踏み入れる。
赤一色の室内を軽く見回してから、少女へと言葉をかけた。
■タマモ > ぴくりと耳が揺れる、普段の少女よりも、僅かに劣る勘ではあるが。
さて、また面倒事ならばさっさと排除するなり、喰らうなりしようか。
そう思い、くるりと入り口へと振り返った。
入り口に立っているのは…男、記憶の中にその姿は…あった。
「エドガー…これじゃな、お主の名は?
一目で見分けるとは、勘の鋭い事じゃ…いや、それとも、そうせずとも判別付くものじゃろうか?」
記憶を手繰る、この男の記憶を。
呼ばれた地の街中で出会った魔族、らしい。
言葉をかけながら、知っている限りの情報を引き出していく。
■エドガー > 「おや…正解だ。どうやら、姿形が同じなだけの別人…というわけでもなさそうだね。」
少女の口から自分の名前が出てくると、少し意外そうに顎に手を持っていった後に、
緩やかに両の手を叩き合わせて拍手を贈る。
名前を覚えているならばとフードを脱いで素顔を晒して。
「まぁ、ね。以前に話した時と比べると、今の君は些か高圧的でおっかないからね。
それで…君は何者なのか、私に教えてはくれないのかな?」
黒い杖に両手を乗せた体勢で少女に向かい合い、何食わぬ顔で尋ねる。
知り合いの姿をした初対面の少女の様子を窺うように首を傾げながら男は返答を待つ。
■タマモ > なるほど、体は同じであろうと中身が違う事も判断したか。
それを知れば、くすりと笑う。
だが、後に続く言葉に対しては、呆れたように腕を組む。
「むしろ、こうある事が我等の本質であろうに…あの子が本来あるべきものより外れておるだけじゃ。
まったく、どんな者にでも馴れ馴れしくされよって…困ったものじゃのぅ。
…妾か?それを聞いて何とする?」
自分から見たら、大概の相手は目下と考えている。
もちろん、この目の前の男も。
そんな相手に普通に会話をされて、平然としている訳もない。
見遣る瞳を少し細めて。
■エドガー > 「………ふふ、なるほど。」
杖の上に乗せていた両手の内、上になっている手の人差し指を一定の間隔を刻むように緩やかに動かす。
少女が口にした言葉を聞いて、少しだけ分かったことがあると男は楽しげに笑みを浮かべる。
「君はタマモ君の関係者…それも立場的に上の人物だろう?
無関係だったら、あの子なんて言い方はまずしないだろうからねぇ…どうかね、間違っているかな?
なに、単純に知りたいだけさ。君のような相手に出会うことも多くはないからね。」
今の少女に対する男の感情は興味が殆ど。
一つの肉体に複数の精神、若しくはそれに類するものを保有する相手と出会うことは稀だからと、
瞳を細める少女に腕組をしながら男は答えた。
■タマモ > 言葉の端から、そこまで予想をしたか。
よく会う事があった低俗な連中とはどうやら違うようだ。
…この男があの子の知り合いでなければ、喰らいにかかるところだろう。
それほどに、こちらも興味は湧いていた。
「面白い男子じゃ、聞けば分かるようにしたとはいえ、そこまで理解するとはのぅ?
妾は玉藻前、先代の九尾狐じゃ。
まぁ…今はこの子に力を継承させ、その中で生きる存在となっておるがな?」
まぁ、礼儀がなってないのはこの際見逃してやろう。
思ったよりも良いところまでついた褒美にと、知りたがっている自分の事を教えてやった。
名前と存在だけだ、どうせ、己の事を伝えたところで理解は出来ぬだろうし…長過ぎて面倒だからだ。
■エドガー > 「ははは、なぁに…歳を取ると、相手の揚げ足取りが上手くなってしまってね。
その副産物かな?相手の言葉は一言一句聞き漏らさないようになっているだけさ。」
片手をひら、と広げて肩を竦めながら男は自嘲気味に答える。
とは言え、予想は間違ってはいないらしいと少女の言葉から理解し、続く言葉に少し間を置いて思考する。
「玉藻前…先代の?ふむ…力の継承か。なかなか面白い仕組みになっているようだね。
つまり、玉藻前君は精神のみで存在するというわけだ。
それで?その君が何故、こうしてタマモ君の肉体を動かせているのかを教えてくれないかな?」
目の前の少女の中の存在についてと、九尾狐における力の継承の仕組みを理解しながら、
男は再び質問を投げかける。その視線は無遠慮に少女を観察し続けて。