2016/05/12 のログ
ご案内:「九頭竜山脈・ドラゴンフィート」にレイカさんが現れました。
■レイカ > コトコト……と、煮える鍋をかき混ぜる。
いろんな具を一緒に煮込みながら、時折野菜が荷崩れしていないか確かめる。
そこへ、ミルクをたっぷりと入れて、塩コショウで味付け。
「…………。」
私は今、ドラゴンフィートの調理場を借りていた。
理由なんか知れている。――訓練している人たちへの差し入れだ。
せめて、暖かくおいしいものを食べてもらおうと、マスターに無理を言って材料を少し分けてもらった。
料理くらい私だってできる。
マスターの手伝いで厨房にも入っているし、何より何かを作るのは昔から好きだったから。
■レイカ > ミルクが煮詰まる前にもう少しかき混ぜる。
とろみが出てきたら火を止めて。
人数は――――よくわからない。何人くらいが訓練しているのか、そういえば数えていなかった。
だけど、この鍋一杯に作っておいたから、多分足りる…と、思う。
「………後、は…。」
持ち込んだパンを、パン切りナイフで切り分け、木の皿に盛り付けていく。
味は…正直自信はない。シチューはいつもマスターに任せていた。
出来合いを持ってきたほうがよかったかな…。
ご案内:「九頭竜山脈・ドラゴンフィート」にミシェルさんが現れました。
■ミシェル > 仕事を終えて拠点の施設の方へと戻ろうかと歩いていると、何だか美味しそうな香りが鼻孔を擽り、釣られるがまま香りの元まで歩いて行くと、居住区にある調理場へと辿り着いた。
廊下とを隔てる暖簾をくぐると、見覚えのない姿に何度か目を瞬かせると、鍋いっぱいに作られたシチューと切り分けられたパンへと視線を向けてから、再び彼女を見やる。
「ストール班の人?」
給仕等を担当する班の人間なら、確かに見覚えがないかもと思えば、笑みを浮かべながら問いかける。
今日は何か団体客でも招くのだろうかなんて思えば、特に思い当たるフシがないので、彼女の前で思案顔で首を傾げていた。
■レイカ > パンを切り終えて、お皿に山盛りに積んでおいた。
備考を擽るシチューの香りに、少しだけ私は満足する。
マスターのそれには遠く及ばない―――いや、足元にも及ばないけども、気持ちは込めた。
”どうか、怪我をせずに―――輝きを失わないように。
殺すためではなく、生かすための技術を磨いてください”。
そう、沢山の気持ちを込めてシチューを作った―――。
「…………っ!」
後はこれをもっていくだけ。外においていた台車を使わせてもらおう。
そんなことを考えると、ふと入り口のほうから声をかけられてしまった。
―――厨房を使う許可は得ているから、怒られたりはしないだろう。
だけど、”部外者”である私を見て、少し排他的な思考を持つ人なら、もしかしたら咎めるかもしれない。
けれど……今の私は、偽ることを棄てていた。
「……………いえ、違います。そもそもチェーンブレイカーにも所属していません。
ただの……おせっかいの偽善者です。」
私は、自分のことをいつもそう名乗る。
”おせっかいの、偽善者”だと。
■ミシェル > こちらから声をかけると、何処か驚いた様子が見える。
先程までの楽しそうな雰囲気が崩れると、なにか悪いことをしたかなとこちらまで動揺してしまう。
少し落ち着きなく視線を散らせるも、まるで自身を卑下するような言葉にポカンとしてしまい、間を置いてクスクスと笑ってしまう。
「ふふふっ、貴方面白いこというわね? うちにいる組合員なんて、皆そのおせっかいの偽善者だわ」
ここにいる人間の殆どは、おせっかいの偽善者だろうと思う。
稼ごうと思えばもっといろんな事が出来るだろうに、同族や他に困った人を助けるためにと組織を強めることに邁進している。
部外者にもそんなお節介好きの偽善者がいたのかと思うと、何だか奇妙で笑みが絶えない。
「それで…おせっかい焼きさんは、誰にご飯を振る舞おうと思ってたのかしら?」
微笑みのまま適当な椅子を引き寄せて腰を下ろすと、ふわりと耳を髪と一緒に揺らしながら彼女を見上げる。
■レイカ > 「……事実ですから。」
そういえば、この組織の組合長もそんなことを言っていた。
おまけに……彼はこういった。「私と自分は似たもの同士」だと。
…違うのに。私はこんな、理想を形にしようと立ち上がらなかった。
何も出来ず、ただ逃げただけ。その後悔は、ずっと消えずに残っている。
改めて、椅子に座った訪問者を見てみる。
セミロングにしているけれども、どこか違和感がある。そして、その違和感はすぐにわかった。
だって……集落を出るまで、似たような子を何人も見てきたから。
この子はミレー族だ。間違いない―――。
「………食べたければどうぞ。味は保障できませんが……。
あと、もしいやでなければソーセージも焼きますが…。」
ここで訓練している人たちのために作ったもの。
彼女の風貌からして、きっとこの子もこの集落で訓練しているこの一人だろう。
だったら―――シチューもパンも、ある意味この子のために作ったものだ。
私は、残ったソーセージに火をかけ始めた。
ミレー族の子が、肉食かどうかはわからない。さすがにそこまでは把握できない。
だけど、もし食べる子がいるならば……きっと、無駄にはならないだろう。
最悪、もって帰って暖めなおして、”あの場所”にもって行けばいい。
■ミシェル > 「…そうあることが嫌なのかしら?」
間をおいた言葉に、何か後ろめたさというような暗い感情を感じると、目を細めつつ問いかける。
こちらを見つめる視線も、どうにも暗い感情を感じさせるもので、うさぎのミレー族と何かあったのだろうかと思いつつも、視線から逃れようとする気もなく、いつも通りの無駄に堂々とした様子で座っていた。
「……」
多分、彼女自身は意図して紡いでいるわけではないのだろうけど、ホンの少しだけイライラとしながら立ち上がると、彼女へと近づいていく。
ソーセージを焼き始めたところで、背後から唐突に抱きすくめるように腕を回そうとし、届けば悪戯に耳を甘噛みしようとするだろう。
「あのね、そんなにオドオドして、自信ありませんみたいな雰囲気たっぷりにされちゃ、美味しいものだってまずくなるわ? さっきからこう…暗いのよ、何か言いたいことがあるならいいなさいよ。うさぎのミレーに後ろめたいことがあるだの、高慢ちきな同性は嫌いだの、何でもっ!」
何か暗い鬱憤が溜まっているように感じれば、ズケズケと遠慮なく思った言葉を叩きつけていく。
彼女は真逆に言いたいことは全てきっぱりと語れば、どうなの?と少し不機嫌そうに眉を顰めて答えを待つ。
■レイカ > 「……………」
そうあることが嫌なのかどうか。……解らない。
座っているそのこの堂々とした態度がどこか、私を咎めてるような感じがする。
視線をフライパンに移して、ソーセージを火にかけた。…バジルの美味しそうな臭いがする。
あいにく、私はエルフだからお肉は苦手だ。この、焼けていく生臭い臭いがd――――。
「……?あの、なにひゃあああああっ!!??」
いきなり、後ろから抱きつかれてしまった。
これじゃあソーセージが焼けないと声をかけようと思ったけれど、耳への甘嚙み攻撃。
―――耳だけは、耳だけはダメなのっ!耳はすごく敏感になってるのっ!
「お、おどおどなんてしてませんしっ、そういうことじゃないんですっ!?
は、話します!!話しますからお願いですから耳だけはぁぁぁぁっ!?」
エルフの尖った耳、それを甘く嚙まれて私は気が動転してしまった。
私でも、まだこんな声が出るんだとどこか冷静な頭で、そんなことを思ってしまう。
でも、本当に耳だけはダメなんです…、性感帯なんです。甘く嚙まれただけで、私は腰砕けになってしまった。
フライパンの前で、膝を折り肩で息をしながら、高鳴る心臓を収めようと深呼吸した。
……ここのミレー族は、本当にアクティブだ。
死んだ目をしている子なんか、誰一人としていない。
■ミシェル > 何処にいてもふてぶてしい程に堂々としているのも、ミレー族で、剣の腕もあって魔法も強い自身に自惚れぬ程度に自信を持っているから。
それこそ文句があるなら表にでろと啖呵を切りかねない性格は、ダガーの司令塔に少しは抑えなさいと注意されるぐらい。
彼女が知るミレー族とは、思っている通りアクティブ過ぎて異なる。
後ろから抱きすくめ、フライパンから手を離させると、日を止めてしまう。
全部白状させてやると心に決めながら、遠慮無く耳を何度も甘噛みしていた。
「ちゃんと声出せるじゃない。してた、ついさっきまで どうせ私なんて…みたいなオーラ出っぱなしで、梅雨とかお通夜みたいになってたわ。やーだ、全部話すまでガジガジしてあげるわ」
剣士なだけあり、ひょいっとその体を抱きかかえると、先程の椅子のところまで連行してしまい、膝の上へと座らせるように腰を下ろす。
腰砕けになって肩で息をしようとも、こいつめこいつめと言わんばかりに甘噛みを繰り返す。
その状態で喋れというのだから、なかなかな無茶振りをしているだろう。
■レイカ > 「やめっ、ほんとに、耳だけは……っ!」
甘嚙みされるだけで、私はこのミレー族の子にいいようにされてしまう。
一回嚙まれればそれだけで力が抜けてしまう。……本当に、耳だけは弱いんです、昔から。
火が止まったフライパンを見て、私は目を潤ませているのを自覚した。
やっと開放された、そう思った。
今まで、性的な暴力を振るわれたり拷問されたりと散々痛みには慣れている体だけど、この刺激だけはほんとにダメ。
はぁ、はぁと息を荒くしながら、立ち上がろうと棚に手をかけた。
そのときだった。
「え、ちょっと……やぁぁっ!?」
こういうとき、身軽で小柄な私の体が酷く恨めしい。
あっさりと、ミレー族の女の子に抱きかかえられてしまうと、そのまま膝の上に乗せられてしまった。
あの……私のほうが年上に見えるはずなのに、何でこんなに立場が逆転してるの?
そんな風に首を傾げようとしたら、また耳を嚙まれてしまった。
さっきから上がる私の悲鳴。……ううん、”嬌声”って言ったほうがいいかもしれない。
こんな状態でいいたいことを言えって、この子結構な無茶振りをしてくる。
違う。それよりも問題はのはこの状況だ。
私を膝の上に乗せて、後ろから耳を責めているって…人が見たらちょっとユリ畑に見えてしまいかねない。
その羞恥で……私の心臓は余計に高く跳ね上がる。
■ミシェル > 耳を何度か甘噛みしただけで瞳を潤ませていたのも、意地悪に涙目になっただけだろうと、申告には思っていなかった。
そのまま抱え上げて、膝の上に乗せてしまえば、白状しろ~と言葉をささやきながらも何度か噛んでしまうのだが、溢れる悲鳴が徐々に甘ったるくなってきたところで、それが意地悪にもがいていたのではなく、淡い快楽を含んでいたのに気づいていく。
「…まーだ言わないのかしら?」
意地悪な微笑みを浮かべつつ、ゆっくりと耳元に囁くとぽすっと首筋に顔を埋める。
甘噛みはやめたものの、いつでも再開できるような位置で陣取り、腰元を抱き寄せるようにして体を密着させたまま、勘違いされるだろう格好のままに問いかける。
エルフで年上に見えるということは、結構な歳差があるはずだが、そんなものにお構い無く、彼女の初さに可愛いとそれらしい感情を浮かべながら微笑む。
跳ね上がる鼓動につられるように、少々こちらも鼓動を弾ませながら、熱っぽい吐息を耳元に吹きかけて、彼女の言葉を待った。
■レイカ > 「はぁ…はぁ…はぁ……。」
ぐったりと、私はミレー族の女の子に体を預けてしまっていた。
甘ったるい感情に体を支配されて…その、少しだけ……濡れてしまった、かも知れない…。
下着の変え、もって来ておけばよかった……。
「い、言います……言いますからぁ……。」
今まで耳を責められたことは何度もある、けどこんなにしつこくされたことはない。
いつも、危なくなったら耳を隠していたし…何より、本当に必要なとき以外、私は体を許さなかった。
不意打ちで耳を責められた、そのことがあまりにも…刺激的過ぎて、私は散々鳴かされてしまった。
うぅ……とても、恥ずかしい。
「………偽善なんです、ほんとに。…アーヴァインさんや、ここにいる皆のような信念なんか、私にはないんです…。
昔、私は騎士団に所属していました…。所属は第十七師団。その……師団長でした。」
そんな権力がありながら……。
私は、”逆らえなかった”と、白状した。
「……貴族が、ミレー族を辱めているところを、何度も見ました…。
だけど……私は、何もできなかったんです………。
あまつさえ、私は…それを変える事も出来ずに、逃げるように退役しました……。
だから、私が今やってるこれは……罪滅ぼしでもなんでもない…ただの、自己満足の偽善なんです……。」
■ミシェル > 太ももに彼女の股座が当たれば、意地悪で蜜を滴らせてしまったのを肌で感じ取るかもしれない。
気づいても、今は顔に出さずに微笑んでいるだけだろうけれど。
「よし、じゃあ白状なさい。全部よ、全部」
うんうんと満足気にうなづきながら、恥じらいながらに告白を約束する様を見つめる。
そして語られるのは彼女の過去、第十七師団といえば、王国軍の大きな師団の一つだろうというのは分かったが、あまり軍属の情報に詳しくない少女からすると、なんか凄いぐらいの把握に収まってしまう。
「…そっか~でも、それでよかったんじゃないかしら?」
嘲笑するわけでもなく、さもありなんといった様子でしれっと彼女の行動を肯定してしまう。
なぜそう応えるのかといえば、するりと両の掌を胸元と股座へと滑りこませて、淡く触る程度に宛てがっていく。
「貴方がやめろっていったら、貴方も餌食にされてたと思うわ。それもきっと、二度と抜け出せないような牢獄の奥底に鎮められて、貴方が壊れるまでずっとずっと…下品な輩が弄んだでしょうね」
その場の正義感で動いていたら、きっとそうなっていただろうと、身を守る結果だったと語っていく。
ぽすっと首筋に顔を埋めると、耳元へ唇を近づけて、囁きかけるようにゆっくりと語る。
「自己満足の偽善だなんて、気づいてるだけマシよ。死後に地獄に落とされたくないからって、神様に金を貢ぐ奴らに比べたら、全然マシ」
自堕落に楽しむ貴族や王族達の罪滅ぼしのやり口より、彼女の行動のほうがよっぽど人を救っている。
だからそこまで沈むことはないとは思うものの、それとも…と呟きながら、もう一度耳を甘噛みしていく。
「罰が欲しいから、偽善をするのかしら」
何時か罰せられる、壊される日を求めているのか。
そんな事を問いかけつつ、苦笑いで微笑んだ。
■レイカ > ずっと、後悔してきた。何も出来なかった自分。
そして―――何かをしようと行動を起こさなかった昔の自分が、どうしても許せなかった。
「………あまつさえ………私は…自分の故郷を……っ!」
故郷を、ミレー族狩りに滅ぼされたにもかかわらず、気づくことさえ出来なかった。
変えてやると、反対を押し切ってまで人間の世界にやってきたのに…結果は、故郷すら亡くした。
そんな自分が人を助けるなどと…私は、本当にただの自己満足でしか動いてない、恥ずべき偽善者だった。
そんなこと、それら全てを”それでよかったんだ”と語る彼女に…私は、目を見開き驚いた。
「……保身に走ったと、貴女は見ないので……え、ちょっ!?」
―――気づくのが遅れた。いつの間にか、触られている…。
今、私はこの黒い外套の下にはワンピースを着ているだけだ。
いつも着ている空色のワンピースの上に、ミレー族の子の手が宛がわれている。
胸だけじゃない、下のほうにも―――私の大切なところの場所にも、手が滑り込んでいる。
ま、待って、今ちょっと濡れてるから、触られたら恥ずかしい……!
私は急いで股を閉じるけど、多分間に合わないだろう。だけど、少しでも抵抗しないと…このままされるがままにされてしまう。
「そ、それは……そうかもしれませんけど…。
で、でも私は結局、ミレー族を見殺しにすることに――――ひゃあっ!?」
甘く嚙まれた耳から、また甘い感触が体を突き抜けていく。
ジン割りと下着を濡らす私の蜜が、きっとミレー族の女の子の手にも感じられる…。とても、恥ずかしい…っ。
自己満足の偽善だと気づいているだけマシ。貴族の罪滅ぼしに比べたらずっと人を救っている。
だけど、結局はそれは私の自己満足でしかない。
…私がしたことを、何も出来なかったことをひた隠しにする、ただの偽善。
それならいっそのこと――――いっその、こと…?
「……………っ。」
罪が欲しいから―――。
その言葉が、胸に深く深く突き刺さった。
■ミシェル > 故郷すらも見捨てたと苦しげに語る様子に、それでも尚、その選択が間違っているとは思えなかった。
股座に、胸元に掌をあてがいながら囁くと、続いた言葉に苦笑いを溢す。
「だって、貴方を庇ってくれる大きな後ろ盾があったなら別だけど、無かったら貴方の無駄死じゃない」
師団の長とはいえ、それよりも権限の強いものは幾らでもいるだろう。
自分たちのようにある程度の共存で妥協するのではなく、行動を否定するのなら、握りつぶされるのが明白と、あまり学のないこの娘でもそう思えた。
それに と言葉をつなげながら更に語る。
「自分の身を守ることが出来てこその、人助けじゃない」
見殺しにせざるを得ない立ち位置なら、苦しくとも選ぶ必要もあるだろう。
そんな事を真面目に語りながらも、指先と太ももに熱い蜜の感触が感じると、少し驚くものの、嫌な顔をするどころか可愛いと少し欲を煽られてしまう。
「…あら、当たり? 見殺しにした娘の様に汚されて、踏みにじられたいの? 見殺したんだから当然だって」
確かめるように問いかけながら、ショーツと股座の隙間から指を滑りこませようとする。
侵入できればそのまま、スリットを分け入り、膣口へとゆびをずるりと入れ込んでしまうだろう。
■レイカ > 後ろ盾…そんなもの、あるわけがなかった。
逆らえばどうなるのかなんて、嫌というほど思い知った。
この子が言うように―――逆らえばどうなるのかなんて、嫌というほど思い知っている。
だって、私の処女を奪ったのは……彼らなのだから。
「………………。」
無駄死に、その通りだ。
正義感に駆られて、逆らって―――そして死んでいたら、どうなっていた?
そのほうが私は満足だった?―――そんなのも、ただの自己満足でしかない。
いや、もしかしたら今感じている、罪悪感たっぷりな自己満足よりも、酷いかもしれない。
”自分の身を護ることが出来てこそ、人助けじゃない。”
……この子のいう事は、本当に至極全うだ。
自分の身を護ることができず、結局されるがままにされて―――そして、その隣には結局助けようとした子。
自嘲気味な笑いすらこみ上げてきそうなほどに、最悪で本末転倒な結果じゃない。
私は、そんなことを思った。思ったけれど―――。
「あっ、ん……ふっ、あぅ………っ!」
彼女の言葉が、一つ一つが胸に深く突き刺さる。
穢されて、踏みにじられるのが当然だと―――私は、いつかそうなることを望んでいるのかもしれない。
……だけど、その考えが浮かぶたびに―――何故だろう、彼女の指に私の蜜が…。
ショーツのクロッチの間を通って、この子の指が私の中に入っていく。
蜜が絡んだその中は、きっとすんなりと指を受け入れてしまうだろう。…恥ずかしい、けど……。
私は、その指を締め付けながら熱い吐息を抑えることが出来なかった。
■ミシェル > 思った通りの言葉が、思っていた以上に彼女の闇に閉ざした心を抉るようで、黙りこくる姿に参ったなと思いながら少し視線を天井へと遠ざける。
そんな気まずい雰囲気を、じゃれることで払拭できればとも思ったけれど、思っていた以上に彼女に根付いたネガティブさと被虐性は結びついているらしく、甘い悲鳴に困った様に溜息を溢す。
「…私が悪い貴族だったら、貴方、犯されて…その偽善の罪滅ぼしに壊されちゃうわ?」
犯されて当然、壊され、捨てられ、それこそ首でも吊らされて生命を奪われてもと…自壊的な欲望に身を沈めてしまいそうで、恐ろしさすら感じれば、片腕でぎゅっと抱きしめていく。
「罪とか罰がほしいなら…私があげてもいいわ? でも、本当に犯されて、弄ばれて…罪を償う気持ちにならないでくれるかしら? 良い人が死ぬのは辛いわ」
自ら地獄へ身を沈めないように、留め金を掛けるような言葉を囁やけば、宥めるように胸元をさすっていく。
もし彼女がそれで頷くのなら、早速と一つ命令を囁くだろう。
下着姿になりなさいと、淡々と命令を紡ぐはず。
■レイカ > 「……はぁ、はぁ……はぁぁ……。」
ぐったりと、私は彼女に体を預けた。
胸を摩られるだけでも、少しだけ甘い刺激が体を駆け巡っていく。
煽られるたびに、心を抉られるたびに、私の心は”罰を与えられている”という悦びを感じてしまっている。
自覚なんか…今までしているわけがなかった。
必要があれば、体だって開いた。奴隷となったミレー族を買うために、何人もの男に抱かれたことだってある。
それが、私の罪滅ぼし。―――彼らを助けるためなら、壊されたっていい。
私は、彼女に言われて初めてそのことに気づかされた。
……私は、誰かに罰して欲しかった。壊されるほどに、体を貪られて、罰を与えて欲しかったんだと。
私の大切な場所から、トロトロと蜜を零していく。
抱きしめられる私の体は、どこか―――至福を感じていた。
「……聴いて、ください…。私は……今まで、ずっと…誰かが私を罰してくれるのを、望んでいたのかも、知れません…。
”お前の行動は、ただの偽善だ”。”そんなことをしたって、見殺しにしたミレー族はお前を許さない”と、責めて欲しかったのかもしれません。
其れで、罪滅ぼしができるなら……。」
だけど…死んでしまって、誰かが泣いてくれるなら。
私が壊れて、誰かがそれを悲しんでくれるなら……、私は、もう少し偽善者でいようと思う。
「………。レイカ…です。」
与えてください、とは言わないけれど…彼女に、罰してもらえるならば。
蕩けかけている私の頭は、彼女の命令を素直に受け入れようとしていた。
外套を脱ぎ、ワンピースの肩紐を外して―――純白の、スリットに少し染みのついた、ショーツだけしか着けていない姿に。
ブラジャーは…していない。少し尖った乳首が、とても恥ずかしい…。