2016/03/05 のログ
ご案内:「王都マグメール」にタマモさんが現れました。
タマモ > ここは王都の平民地区、そこにある衣類を取り扱っているっぽい店の前だ。
別に入る訳でない、ショーウィンドウに並んだ色んな衣服を眺めていた。

「ふむ…やはり、こうして見たところでいまいち分からんのぅ」

じーっと見詰めたり、右へ左へ少し動いて見る角度を変えたり、なんか色々としながら呟く。
どうしても、こう、自分が着付けてどう?とかいった感覚が浮かばない。
…うん、他の女子達が着付けているならば、きっと可愛らしいとか何とか思うんだろうけれども…不思議である。

ちなみに店員は寄ってこない。
最初に見詰めていた時点で色々と聞きに来ていたのだが、自分で選ぶと追い返した。
…一番の原因はあれやこれやで買い付かせる行為をされるのが嫌いだから、である。

タマモ > いや、そもそも耳はともかく尻尾があるんだから、結構制限されないか?
そんな問いかけをされそうだが、大丈夫、着付ける時はちゃんと隠すつもりだ。
さて、そんな感じで眺めている訳だが、やはり店内でないと目立つ。
周りは遠慮しているのか、関わりたくないのか、誰も近付いてこない。
店先のショーウィンドウの前、一人でなんかやってるような感じに見えるだろう。

さすがに、そんな連中に寄ってどの衣服が良いかなんて聞けやしない。
ってか、むしろ逃げられる気がする。

そういった意味では、さっき聞きに来ていた店員は度胸があるのかもしれない。

タマモ > こうして、外で眺めていても埒があかないか。
そう思えば中へと入るかどうか…なのだが、どうしよう?
まぁ、ここでは見る事しか出来ないが、中に入れば触れれるものもあるだろう。

興味本位で触れてみて、元に畳んで戻せなくなるのが目に見えるが…そこは気にしない。
さっそくと、店内へと足を踏み入れた。

あぁ、そうだね、店内だと余計に鬱陶しそうな視線が向けられた。
やれやれ、と肩を竦めながらも、並んだ商品を手に取り出す。
こう…あれだ、こういう時に目立つと、下手な事が出来ないから困る。
別に何か問題的な行動を起こすつもりでもないが…一応。

タマモ > 「むむむ…何がどれやら、まったく…もうちょっとこう、分かり易い物をじゃな…?」

セットで飾られている物は、こういうものだとは分かる。
が、バラで売られている物を見れば、これはどういう組み合わせにすれば良いのだろう?と考えさせられてしまう。
これか?いや、これか?といった感じに、手に取って、広げて、確かめていく。
…どうしても、これとこれだ、といった感じの物が選択出来ない。
手にしては確かめて、戻す。それを繰り返す。
もちろん、ちゃんと畳み戻すなんて事は出来やしない。
こう、戻した衣類はぐちゃーっとなってる。分かり易い…いや、そんな分かり易さはいらない。
いい迷惑である。

タマモ > それから、しばらくは店内を色々と荒…もとい、探る少女の姿があった。
その姿は、時折、紳士服の並べられた場所にもあったそうな。
ぱっと見で分かるほどに、少女は物を知っている訳でもない。
結局のところ、店内をほとんど見て回ってはいたものの、これが良いという答えが出なかった。

うん、こういった物を選ぶ時は、やはり誰かを連れて来るべきだ。
そんな事を考えながら、少女は店を後にした。

とっている宿に戻るのは、まだ早いか。
まだ日の高い空を見上げれば…ばさりと唐傘を広げ、次なる目的はどうしようか?と考え、通りを歩き出した。

タマモ > やはり、目的が無ければ行き先なんてのも適当になる。
服、は考えていたが、他は何があるのだろうか?

食べ物…は、普通に宿にもあるし、酒場や、普通の料理店もある…と思う。
いや、実際には探して見付けた訳ではない、何と無くそうじゃないかな?と思う程度だ。

日用雑貨、うん、これはこの間ちょっと歩き回った時に普通に集まった。
今や穴場にある樹木の洞に、無造作に散らばっているだろう。
…あぁ、でも、置き場を作るなり決めるなりしないと、酷い事になりそうだ。
片付けか………今度やろう、今度。
きっと本当に動くのはかなり後になるだろう。

あれ?そうなると、後は何を買い付ければ良いのか?
くるりくるりと唐傘を回しながら歩き考える。
自然と、その足は人目のつき難い路地裏へと向かって行く。
なんというか、癖って怖い。

タマモ > そして、歩いて行くのは路地の通り。
普段良く歩くのもあるし、色々とあった場所だ。
それに、変な視線も向けられない。
…まぁ、妙な出会いはあったといえばあったが…
それを差し引いても、そう悪い場所ではない。
もっとも、それは色々と対応が出来る力を持っている故に、だとは思う。

そんな調子で歩き続ける少女。
さてはて、その足は今度はどこへと向かうのか…

ご案内:「王都マグメール」からタマモさんが去りました。