2016/02/15 のログ
ティネ > 「――っ、――」

骨がきしみ、みぎみぎと歪む嫌な音が、自分の身体を通して伝わる。
それでようやく自分の身体が壊されているのがわかった。
丁寧に取り付けられていた各器具はあっけなく破壊され外される。
抵抗をしようという気はなかったし、するだけの体力は残っていなかった。

「がっ、ぎぃっぃ……」

不格好な悲鳴。
貞操帯の外されたヴァギナはぐちゃぐちゃと音を立てて魔物の触手を受け容れる。

「ん、あっ、んあぁっ」

磔の余韻か、怪物の陵辱か、魔族の視線か、何れに高揚しているのか、その全てか。
上がる声は苦しげでありながらも甘やかなものとなっていく。
情の欠片もない蹂躙に、しかしそれだけではティネは壊れることはなく、原型をとどめ続ける。
何しろこの程度で壊れてしまうようなら、とっくの昔にティネの形はなかっただろうから。

時折、首が反って、ロレンスを盗み見る。
その潤んだ瞳は許しを乞うものにも見え、褒美を期待しているようにも見える。

ロレンス > 「ところで、あれは何をしようとしてるんだ?」

ふと、あの蛸をけしかけさせた魔族へ、あの激しい動向の理由を問う。
答えは至って簡単で、苗床にするためだと語る。
ゴリゴリと掘削するように触手がうねると、仔袋の中へ入り込んだ管から、少女の掌ぐらいは有るだろう卵を強引に押し込んでいく。
蠕動運動でじわじわの上り詰めて、子宮口の狭い入り口を力任せに押し広げながら入り込めば、ごろんと重たい感触が転がるだろう。
それをいくつもいくつも押し込んでいくのだが、卵入ってすぐに少女の体から栄養素を啜り上げる。
同時に毒素を血中に戻しながら返していくのだから、つわりの様なものが込み上がるだろう。
淡い疲労を繰り返し、毒素に体を悪寒で包み、散々に弄ばれていく少女から向けられた瞳に、満面の笑みで命令を下す。

「皆が満足するように卵を生み出すんだ…それが出来たら、私が直接壊してあげよう」

止めでも指すかのように、一層の破壊を約束しながらの命令。
小さな腹部がいっぱいに膨れるほど卵をゴロゴロと押し込んだ蛸は、生み出せと言わんばかりに腹部に触手の拳を叩き込んで促す。

ティネ > 「あ、う、あ」

異物が下半身に埋め込まれていく。魔物の触手ではない硬く重い感触だった。
吐き出そうと身体は反応するが、それに逆らって胎内へと侵入していく。
先ほど供給された滋養がまたたくまに卵に奪われる。
荒かったティネの呼吸が浅くなり、顔も青くなっていく。
奇妙なまでの耐久性のある肉体も、毒や薬の類に対する耐性はない。

「ちょくせつ……」

蒼白の相貌に、淡い歓喜を浮かばせて、膨れた腹を愛おしげに見やる。
いままで壊れることがなかったのは、きっと彼に壊してもらうためだったのだろう。
どこで壊してもらえるのだろうか。指? 脚? もっと別の箇所?
約束を噛みしめる暇もなく腹部が乱暴に殴打される。

「あっ、ふう」

朦朧とした意識の中、命令を遂行しようとする。
無意識に観客に配慮したか、その様がよく見えるように弱々しく脚を広げて、力を込めると――

「あかちゃん……ボクの、あかちゃん――ふ、ぁぁっ!」

それを、排出の快楽に震え絶頂しながら、ひり出していく。

ロレンス > 色んな責め苦を受け続けても壊れなかった少女が、この毒素にだけは表情を青ざめて腹部を緩やかに撫でていた。
外傷には強くとも内側からくるものには弱いのだろうと思いつつ、さじ加減の参考に記憶へ留めていく。
ごと、ごと、と股座から命令通りに卵を産み落としていくさまが全てに晒されると分かりやすいほどに笑う魔族もいれば、押し殺した笑い声で嘲笑するものもいる。
ただ、少女を見下し、蔑んでいるのにはどれも間違いはない。

「よく出来た…ではご褒美だな」

満面の笑みで褒め称えながら首根っこを摘んで持ち上げると、そのまま壊れかけた少女を連れてトイレへと向かっていく。
小さな密室へと連れ込むとズボンと下着を下ろし、同年代の男性と比べても大きい逸物をさらけ出すと、便座へと腰を下ろした。

「そろそろ…私も直接ティネを味わおうかと思ってね?」

人形のような少女の胴体を筒のように握りながら、とても小さな股座に大きすぎる亀頭を押し当てる。
あれだけの責め苦で広がっていたとしても、これを押しこむのは無理があるだろう。
けれどなんの躊躇いなく、ぐ、ぐっと何度も押し当て、じわじわと大きな亀頭を胎内へ埋没させようと、少女の体を使いはじめる。
肉が裂けて血を滴らせようとも止めない、少女が自慰の道具程度の様に敢えて扱いながら、何度も何度も押し込もうとしていく。

ティネ > 毒に蝕まれながらも、全てを産み切り、笑い声が降り注ぐと、
定まらぬ方向へ媚びた笑みを向ける。

休む間もなく、虫を持つような手つきで持ち去られ、便所へと運ばれる。
顕になった自分の全長に匹敵するほどの剛直、そしてそれが自らの身体に沿うのに、息を呑んだ。

「んっ……ひっ……」

熱いものが押し当てられ、秘部をなぞるだけでも、ティネは甘く喘いでしまう。
自身の頭部よりも大きい亀頭が、強引に肉をこじ開けて入り込もうとしていく。

にわかには信じがたいごとに、押し当てられた肉の柱にティネが潰されることはなく、
彼女の門戸は少しずつ開き、逸物を受け入れようとしていた。

「ん、ん――あっ、ああっ!」

やがて、拡張させきられた膣が、亀頭の先端を包み込んでいく。
それにとどまることはなく――雁首までをも、その腹に飲み込んでいくだろう。
先ほど異形の卵を産んだ彼女の腹部は肉傘の形に膨らみ、
けして膣口が異次元に繋がっているわけではないことがわかる。

「んひぃ、ぃ……」

不可思議なつくりのティネの肉体にも限度があるらしく、少しずつ彼女の肉は裂け、
秘所からは淫靡なしずくに混じって血が流れ始める。
身体の過半を陰茎に占拠され、満足に呼吸もできないまま、哀れを乞うように股間からロレンスを見上げる。
すっかり肉杭が食い込んで、仮に握る手を離してもそのままだろう。

柔らかく湿った肉体に迎えられた亀頭が進んでいけば、やがては何か硬い感触に突き当たる。
ティネの内臓を守る、あまりに頼りない骨であった。

ロレンス > 褒美と陰茎を押し付けたところで怖がるところか、喉を鳴らすように息を呑む様は何度思ったかすら忘れるほど、少女が狂っていることを実感する。
流石に入らないだろうと思っていたところもあったが…襞が強引に引きちぎられ、抉るというよりは引き裂くように胎内へ亀頭が埋没する。
ゴム膜が力いっぱいに絡みつくような圧力を感じつつも、ぬるりとした感触を活かして、ぐっ、ぐっと、少しずつ侵入を深める。

「無茶な挿入だな…でも、それが望みなのだろう?」

呻き声しか吐けない少女に問いかけながら、亀頭をしごくように、少女の体を上下に揺らす。
羽も失い、割れ目から血を滴らせる肉膜の感触を味わいつつ、更に掌で圧迫するように包んで道具のように揺らし続ける。
亀頭に僅かに当たる硬い感触。
それを壊すつもりこそ無いが、ごつん、ごつんと何度も突き上げることになる。
砕いてしまうかもしれないほど激しいピストンを、止める様子は全く無い。
じわじわと先走りの汁が滴る鈴口、ピストンだけでなく左右に体をよじって横の動きを強引に加えながら肉のオナホールとかした少女を弄ぶ。

ティネ > 身体が他者の欲望の塊に占められていく。
肉体が歪み死へと漸近していく。
交わりとは自らを投げ出すことであり死の淵を覗くことなのだ。
そうティネは信じていたので――別段これも、狂った行いとは考えていなかった。
規格の狂った身体に適応することが狂うというのなら、そうかもしれない。

問いかけには応じなかった。
しかし、ロレンスのものに張り付いて包み込む媚肉は愛液を分泌し続けている。
言葉少なくとも、この奇妙な交わりに、悦び、感じているのだ。

「が」

短い音が吐き出される。それとともに赤い液体が唇から垂れた。
くしゃり、と、肋骨もろともに内臓が潰されたのだ。
強引な抽送は続き、竿もどんどんと飲み込まれていく。
よじられ、筋が弾け、骨が砕ける、ささやかな感触。
それに伴いティネの姿はいびつに歪んでいき、肉筒から細い手足が生えたようなものとなる。
膣ではなく全身で、ロレンスの逸物をくるんでいた。
それに伝わる感触はどこまでも、蠕動し慰撫する女の襞肉だというのに。

ロレンス > 問いかけに反応はなく、ただ血とは違う確かな滑りが答えとなっていた。
ならば遠慮はしないと少女の体をピストンさせ続けると、それは妖精から、妖精だった肉の何かへと変わり果てていく。
精巧な作りをした人形のようだった少女が醜く崩れ落ちていく、こんな終焉が望みだったのだろうか。
それでも奪う程の交わりに応えんと、内蔵すら口から吐き出させそうなほどに少女だった肉筒を動かし続ける。

「…ぐ…っ」

分身で一度吐き出していたのもあってか、すんなりと白濁が肉塊へと吐き出されていく。
勢い良く爆ぜる熱液は、少女の中に収まりきらないかもしれない。
少女の臨んだ交わりを終え、ずるりとその体を逸物から引き抜くと、少女の顔を確かめようとした。

ティネ > 「――っ、あ――――!」

ひときわ甲高い叫び。
それと同時に雄根は破裂し、熱水が注ぎ込まれていく。
その律動に合わせ、ティネの身体も伸縮する。
こぽ、とティネが口から吐き出したのは白濁と血の混ざりものだった。
上と下から、収めきれないザーメンを垂れ流す。

視線が合う。
内側をロレンスの武器でずたずたに蹂躙されたというのに、
ロレンスの施した術の影響か、もともとの体質のなせる業かはわからないが、
儚げに見えるティネの命脈は、まだ尽きてはいなかった。
とはいえ時間の問題に思える。

唇が動く。緩んだ笑いを、自身を好き勝手貪ったものに向ける。
そこだけを見れば常と変わりないティネの有り様であった。

「よかった、よぉ……」

息も絶え絶えにそう口にする。

「もう、おわり?」

寝所で恋人に対するような、甘えるような、眠たげな声。

ロレンス > 魔族とはいえ、性交の望むままに相手を絶命させてしまったのは、やはり心に突き刺さった棘として残るだろう。
純真無垢のようで、どこか陰りのある少女をもっと暴きたかったなどと思いながら、肉の塊に近い少女を見やった。
悲哀の表情を浮かべているのを見れば、彼女が死んだものと思っているのが容易にわかるはず。

「…っ!?」

まさか、視線が重なるとは思わず、あれだけ笑みを貼り付けていた表情が破顔し、驚きに満ちて眼を見開く。
そして変わらぬ笑顔と満足そうな声、唖然としたまま続きをねだられると、ゆっくりと脇にあった便所紙の置き場となった開けた場所に、少女を下ろす。

「――っ、くくっ、はは…はははっ…! 君は…私が見た中で最高に狂っているよ。気に入った、本当に…気に入った」

量の掌を少女にかざすと全力の魔力を以って治癒の力を注ぐ。
これでは癒やすというより直すという方がしっくり来そうな状態だが、血肉を、骨を内蔵を、血色の魔力が包み、元へと戻していく。
10分ほどの時間と共に体の破損を完全に修繕し終えると、赤い瞳が紺色へと代わり、ぐったりと前のめりに俯いた。

「――ふふっ、血を吸った分どころか…今使える力を全て使ってしまったよ。死なせるには惜しい、殺さず永遠に…私が壊し、貪り続ける。ティネ、私が死ぬまで血を捧げ続けてもらう…苦痛も辱めも、望むだけ与えてやる」

荒い息を吐きながら掌を差し出す。
そこへ乗れと促すように掌を淡く揺らし、乗るならば近くに寄せて頭部へ淡く重ねるだけの甘いキスを降らせるだろう。

ティネ > 悲愴から驚愕、そして大笑へとロレンスの表情が移り変わるのを、
きょとんとした表情でどこか他人事のように見ていた。
治癒の術のおかげで傷は嘘のように完全に治る。無論、刻まれた淫紋はそのままに。
力を使いすぎたのか疲労の色を浮かべるロレンスのほうがむしろ心配になってしまう。

「同意があったとは言え、うら若い女の子を標本にして連れ去っちゃう男のほうが
 よっぽどあたまおかしいと思いますけどぉ~」

ジト目で、人差し指を頭に突き付けてくるくると回す仕草。
その所業に関してどうこう文句を垂れるつもりはないが
こう何度も狂人呼ばわりされるのは釈然としない。お互い様である。

「ありがたい話だけど、おもちゃ遊びも程々にね。エラい吸血鬼なんでしょ」

なんだか楽しそうなロレンスとは対称的にどこか白けた調子のティネ。
前にも別の人ならぬ者に似たような宣言をされた覚えがあるが、いまいち思い出せない。
自分の存在が尊重されることなど、心の底からどうでもいい、と言った様子だった。

誰も愛していないし、何も持っていないから、惜しむものなどはない。
生の世界に永遠はなく、永遠とはすなわち死である。だからもう自分はとっくに墓の土の下なのだ。

差し伸べられた掌に、躊躇うこともなく乗り、淡いくちづけを瞑目して受ける。

「ん。激しくされるのもいいけど、甘やかされるのも、すき……」

安穏たる様子で呟く。
誰かの掌の上というのは、不思議と落ち着くものだ。仮に翻れば、真っ逆さまであるにしても。

ロレンス > 「それは否定出来ないね、だが…ティネの激しさに呑まれたのも事実だろう?」

魔力を使い果たし、ぐったりとしたままジト目の少女に頷いていく。
自分も大概にして狂ってしまっていたと思えれば、お互い様なのだろう。

「あまり遊びに夢中になって…始祖らしからぬ醜態を晒すのも、美がないね。気をつけるよ」

呆れたような様子を見せる少女に、困った様に眉をひそめながら笑うも、こうして口答えする存在というのもまた一興。
暗い少女の価値観には今は気付かぬ者の、重なる数が増えれば、その内気付くことだろう。

「それなら…あとはゆっくりと甘く過ごそうか。私も今日は疲れきった、ティネは…籠にタオルを敷き詰めてベッドを作れば良いかな?」

肩の上へ少女を乗せると腰を上げ、下着とズボンを上げていく。
そのまま廊下へと出ると、夜道をゆっくりと歩きながらここから程遠くない屋敷へと、少女を伴って帰路につくだろう。
彼のベッドの傍らに、小さな籠に柔らかなハンカチをシーツにしたベッドを置いて、他愛のない言葉を交わしながら眠りへと沈む。
眠るまでの合間、指先で優しく少女の頭を撫でつづけ、小さな温もりを感じながら今宵の宴の幕を下ろすだろう。

ティネ > 「ふうーん。要するに、ボクがチャーミング過ぎたんでしょ?
 最初っからそう言ってよねぇ~婦女子に対する褒め言葉学び直してぇ~」

狂人呼ばわりがよっぽど腹に据えかねたのか、宮廷道化師じみて次々と減らず口を叩く。
しかしどこか機嫌が良さそうに見えるのは、まんざらでもないという顕れなのだろう。
苛烈な交わりの中で粗方さらけ出してしまったために、遠慮が薄れたのもあった。

暴力と快楽には簡単に屈するが、甘くすればどこまでも調子に乗る少女であった。
――そのほうがいざ壊すときに愉しかろう、とまで考えているかどうかは定かではない。
従順さを求めるならばそう振る舞うけれど、特にそういうわけでもなさそうであるし。

「よきにはからえ」

冗談めかしてそう応じると、大人しくロレンスに運ばれていく。
そうして限りある永遠の日々の最初の一日は終わりを告げた。

ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からティネさんが去りました。
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」」からロレンスさんが去りました。