2016/01/03 のログ
ご案内:「九頭龍山脈のどこか」にタマモさんが現れました。
タマモ > 少女の姿はいまだ九頭龍山脈にあった。
どうやらタナール砦にはまだ到着してなかったようだ。
…でも迷ってはいない、ちゃんと方角だけはタナール砦へと向かっていた。

相変わらずの徒歩で突き進むと、こう、目の前に温泉が見えた。
どうやらまだ誰かに見付かり、手が加えられたりしていない。
そして特に誰かが居るようには見えない。
それならば、とさっそく入る事に決めた。

近くまで寄れば、ひょいと覗き深さを確かめる。
どうやら浸かるには程良い深さのようだ?
ちょいちょいと指先で湯に触れる。
…まぁ、うん、ちょっと熱い程度だ大丈夫。

着物に手をかけるとゆっくりと脱いでいき、適当な場所に雑に畳んでおいた。
濡れるのは好まないと尻尾は隠し…
たんっ、と地面を蹴ると勢いよくざばーんっと飛び込んだ。

タマモ > 「………っ!?うぐっ…!?」

勢いよく飛び込んだのは良かったが、問題はその後だった。
指先で軽く触れて温度を確かめたのは甘かった。
いざ飛び込んでみれば、意外と熱く感じてしまう。
湯船の中で蹲ったまま、身動きが取れずにじっとしている。
今動いたら…きっとマズイ、それは少女の直感だった。
熱い風呂に無理して入った時の、あれである。

とはいえ、しばらくすれば熱さに慣れ、動けるようになった。
恐る恐る体を動かし…熱く感じないと分かれば、ぐてーっと頭だけ囲うようにある岩の一つに乗せ、寝そべるように湯に浸かる。

タマモ > のんびりと湯に浸かったまま、木々の隙間から見える空を眺める。
まだ日が高い、雲もそう浮かんでない快晴だ。

目を閉じ、耳を澄ませる。
木々を揺らす風の流れ、小動物の駆ける足音、舞う鳥達の羽音。
まぁ、こういった場所なのだから聞こえるのはその程度だろう。

ゆっくりとしながら、さてこれからどうするかと考える。
タナール砦、聞いた話と違ってなんか遠い気がしていた。
…徒歩のせいで道に迷い、無駄にタナール砦から離れた位置まで移動していたなんて気付いてない。
もう少し歩けば辿り着くだろうか…まぁ、それに期待するしかない。
はふん、自然と溜息が漏れる。

ご案内:「九頭龍山脈のどこか」にディン・タウロスさんが現れました。
ディン・タウロス > 九頭竜山脈に自生している特殊な植物の採取を依頼されて、はるばると山脈の中をうろついていて。いい加減、歩きつかれたのと汗をかいたのとでどこかで休みを取ろうと山脈の中に沸いている温泉のことを思い出しそこへと向かってきて。

「ん?誰か先客がいるみたいだな…まぁ、別に先客がいてもいいか。おーい、お邪魔するぞー?って、タマモか?その温泉、直接入ったら結構熱かったと思うが大丈夫なのか?」

温泉に入っているのが先日であった少女であることに気が付けばどこかほっとしたように声をかけ。結構な高温だったはずの温泉に直接浸かっている少女へと、心配するように声をかけながら装備を外し始める。

タマモ > ぴくん、耳が揺れる。
近付いてくる足音を聞き取ったか、岩の上に乗せている状態の頭をぐいっと上げるようにして音のする方を向いた。

「なんじゃ、誰かと思えば…えーっと………
そう、ディンじゃ。うむ、ちゃんと覚えておるぞ?

………今更遅いのじゃ、妾が来る前にこの場に居り、妾に伝えてくれれば良かったのじゃ」

相手には見覚えがある、名前を思い出そうとし…暫しの間、思い出したかぽんっと手を叩いて名前を言う。
後の言葉にこう、明らかに不機嫌そうな表情。
返す言葉はどう聞いても理不尽な物言いだ。

まぁ、もう過ぎた事だとすぐに表情や機嫌は戻るのだが。

ディン・タウロス > 「ああ、ディンだよ。この前は遺跡でありがとうな?色々と助かったよ、お礼もまだ出来てないから気にしてたんだが…って、先回りして温泉のことを伝えろってなかなか難易度が高いな?お詫びと言ってはなんだけど、あっちにもう少し湯の温度が下がってて入るのにいい温泉があるんだが、良かったらそっちに案内しようか?」

ぽん、と手を叩いて思い出した、というような少女に一度会ったくらいでは確かに覚えて貰えないかも知れないなと苦笑いをして。その後に言われたことには笑いながら、その代わりにと入るのにいい塩梅の湯があるからそっちへどうだと少し離れたところにある、物陰に隠れた場所へと誘って。

「タマモが入ってるところに俺が入ったら、また湯の波がきてタマモが大変なことになるからな…どうだ?そっちに行かないか?」

誘いながら防具は外していき、適当にひとまとめにして抱えて、湯に浸かっている少女へと片手を差し出す。

タマモ > 「別に礼を言われるような事はしておらんがのぅ?
どうせあぁせねば妾にも何かあったんじゃ、同じ事じゃろう。
ふむ、出来るか出来ないかではない、やるのじゃ。

………もう慣れたから大丈夫ではあるが、長湯が出来ぬのは確かにあれじゃのぅ」

さも当然と言う感じに言いながら、温泉の事に関しては…こう、かなりの無茶振りである。
確かに今のこの湯は少々熱い、すぐに当てられてしまいそうではある。
もう少し控えめの熱さの湯があるのならば、と、少し考え込む。

「まぁ…移動は良いのじゃが、まかりなりしも女子を前にしておるのじゃぞ?
もう少し気を利かせ、上がるのを待つとかせんものかのぅ?
それでは、相手の体を見せてくれと言うてるようなものじゃ」

ふぅー…わざとらしく深々と溜息をつく。
手を差し出したのは湯から上げてやる為ではあるのだろう、それは分かる。
だが、相手によってはそれは少々考えてしまう行動だ。
………そこまで言っておきながら、自分にはあまり関係ない。
差し出された手を取り、その温泉から出る訳だが。

ディン・タウロス > 「それでも、俺にとっては助かったからな。まぁ、タマモが気にしてないなら、俺が気にしすぎてても逆にタマモに悪いのかも知れないか。まぁ、今度、何か奢らせて貰うよ。いや、やるのじゃ、って言われてもな…無理なことってあるだろ。あんまり熱い湯に無理して入ってると、のぼせて倒れるぞ?」

当然、と言うようにいう少女に困ったように笑って。移動するのに裸を見られる、ということを指摘されれば最初きょとんとしてから噴き出すように笑って。

「ああ、悪い悪い、確かに女の子にそのまま上がらせるのはまずかったな。でも、俺が近づいてもタマモが無反応だったからな、俺に見られる程度じゃ気にしないのかと思ってな。それじゃあ、後ろを…って、結局気にしてないみたいなんだが」

手を差し出せばその手を取って上がってくる少女、気にしろというのは一般的なマナーを説いただけなのだろうかと苦笑いをして。それじゃあ、と少女の手を引き少し離れた物陰にある、ちょうどいい温度の湯の沸く場所へ、案内していって。

タマモ > 「うむ、その通りじゃ。妾が気にするなと言うのじゃ、気にするでないぞ?
仕方ないのぅ…では今回は見逃してやるのじゃ。
いくら妾とて、のぼせる程に入りはせん。それくらいは分かっておるのじゃ」

やれやれといった感じに肩を竦め、責めるのはそこまでにしておいた。
いや、そもそも責められるいわれなんてものは無いのだが。
と、笑い出す相手には、いかにも不機嫌そうにむすーっとした表情を浮かべた。

「えぇい、笑うでないっ!
人がせっかく教えてやっておるのに、その態度はなんじゃ!?
言い訳は良い、反省をせい、反省をっ!
………妾は人間ではないしな、気にしたら負けじゃ」

手を取り湯から上がってから、ぺしんぺしんとその腕を叩く。
頬を膨らませたまま、びしり、と指差し言い放つ。
…というか、人ではありません。
後の言葉には視線を逸らし、そこは流すつもりらしい。
何が勝ちで何が負けなのか分かりやしない。

そのまま手を引いて移動をする男性に、再びじと目が向けられるのはその直後だ。
なんでかって?…そのまま手を引かれたら、置いてある衣類はどうなるのか?という事だ。
己の着物はどうにでもなる、意識を向ければそれは解かれ、別の場所で再び着物となって現れるから問題にならない。
だが、他の者だったらどうなるのか?
きっと案内中に散々言われるのだろう。

ご案内:「九頭龍山脈のどこか」からディン・タウロスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈のどこか」からタマモさんが去りました。