2015/12/16 のログ
ご案内:「昼間の山中」にリーゼロッテさんが現れました。
リーゼロッテ > 冬の太陽は、空気の冷たさ故か、一層その暖かさを感じさせる気がする。
木漏れ日の暖かさに目を細めながら、少女は今日も探索に励んでいた。

「今日は見つかるかな…?」

神の声を届けるという鳥、組織の主が求める存在だ。
どうしてそれが必要なのか、それがどんな存在なのか?
鳥であるというところ以外は全く聞かされておらず、なんだか敢えて伏せられているような気もする。
太い枝の上で、昼ごはんのサンドイッチを食べ終えると、包を背中の鞄へと戻していく。

「お腹も落ち着いたし…行こうかな」

傍らに立てかけられたライフルを手に取ると、樹の枝から飛び出す。
小柄な体躯の割に、とても俊敏で軽やかな足取りは、エルフのように木々の間を飛び回る。
時折魔法銃を使い、蔦や足場を作りながらも、どんどん森の中を突き進む。
たまに足を止めては辺りを見渡し、それらしいものを探し続けていた。

リーゼロッテ > ティルヒアでの戦争だと、開けた場所や市街地といったところばかりで、こんな風に走り回れるところがなかった。
やっぱり森の中が一番いきいきと動き回れると、再実感しつつ楽しげな笑みが零れた。

「……あの山」

高い木の上へトントンと三角飛びのように木々を蹴って駆け上ると、少し離れた場所にある山を見つける。
何がそんなに気になるかといえば、妙に雲がかかっている事だ。
少し不自然にも見えるそれは、何かを隠す靄のようにも思える。
確かめないと…そう思えば木の上から飛び降り、再び枝の上を飛び回っていく。

「……っ、なにこれ…」

森の切れ目、何かが地面を通り抜けた跡があった。
木々がなぎ倒され、道のようになったそれは何が起きたのやらと目を丸くしつつ、木の上からそこへと降り立つ。

リーゼロッテ > 降り立った先にあったのは木々だけではない。
魔物の死骸と思われる炭と化した物体もあり、よくよく見れば木々もところどころ焦げているところがあった。
何者かが意図して魔物を殺したということになるが…誰がしたのか、ふと浮かぶのは探し求めた存在。

「神の声を届ける鳥…」

その鳥の仕業なのか?
分からないが、ここに何かいるのは間違いない。
再び木々へ向かって走ると、枝の上を飛び続けて山へと向かう。
その先に何があったかは…少女のみぞ知ることだろうけれど。

ご案内:「昼間の山中」からリーゼロッテさんが去りました。